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育休手当(育児休業給付金)の計算方法は?いくらもらえるか月収別早見表・計算ツールで解説【2026年最新】

公開日:2024/11/18 更新日:2026/10/15
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2025年度の男性の育児休業取得率は50.9%となり、初めて5割を超えました(厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査」、2026年7月31日公表)。前年度の40.5%から10.4ポイントの上昇です。夫婦で育休を取るのが当たり前になりつつある今、多くの家庭が気にしているのが「育休中はいくら入ってくるのか」ではないでしょうか。

育休手当(育児休業給付金)の金額は、手取りではなく育休前の額面給与をもとに計算します。しかも「いつの給与」を使うかには細かいルールがあり、産休に入った月や残業代の扱いで金額が変わることもあります。

この記事では、育休手当の計算方法を3ステップで整理したうえで、額面月収別・手取り別・年収別・パート向けの早見表を掲載します。何回・いつ振り込まれるのか、厚生労働省の試算ツールの使い方もあわせて解説します。金額は2026年8月1日改定(2027年7月31日まで適用)の上限額・下限額で計算しています。

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この記事の目次

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育休手当(育児休業給付金)はいくら?結論は額面賃金の67%、181日目から50%

育休手当は、育休開始から180日間は休業前の額面賃金の67%、181日目以降は50%が支給されます。正式名称は「育児休業給付金」で、雇用保険に加入している会社員などが、原則として子が1歳になるまで受け取れる給付です。

【育休手当の金額の要点(2026年8月1日〜2027年7月31日)】
  • 計算式:休業開始時賃金日額 × 支給日数 × 67%(181日目以降は50%)
  • 休業開始時賃金日額の上限は16,540円、下限は3,203円
  • 30日あたりの上限は67%期間で332,454円、50%期間で248,100円
  • 30日あたりの下限は67%期間で64,380円、50%期間で48,045円
  • 夫婦で14日以上ずつ育休を取るなどの要件を満たすと、最大28日間は13%上乗せで80%
  • 育休手当は非課税で、育休中は社会保険料も免除される

たとえば額面月収30万円の方なら、67%期間は30日あたり20万1,000円、50%期間は15万円です。上限額の推移や改定の背景は、以下の記事で詳しく解説しています。

育児休業給付金の上限額は月332,454円へ|令和8年8月1日改定の支給率・下限額・条件を解説

育休手当の計算方法は?3ステップで自分の金額がわかる

育休手当は「賃金日額を出す → 上限・下限をあてはめる → 日数と給付率をかける」の3ステップで計算できます。流れを図にまとめました。

育休手当の計算3ステップ育休手当(育児休業給付金)の計算3ステップSTEP1休業開始時賃金日額を出す直前の「完全な賃金月」6か月の賃金総額(額面)÷ 180STEP2上限・下限をあてはめる上限 16,540円 / 下限 3,203円(2026年8月1日〜2027年7月31日)STEP3日数と給付率をかける賃金日額 × 支給日数 ×67%(〜180日)/50%(181日〜)例:月収30万円 → 賃金日額1万円1万円×30日×67%=月20万1,000円

STEP1で出す「休業開始時賃金日額」が、育休手当の金額をほぼ決めます。STEP2とSTEP3は機械的な計算なので、まずはSTEP1の考え方を押さえておきましょう。

STEP1:休業開始時賃金日額は「直前6か月の額面÷180」

休業開始時賃金日額は、育休(産休を取った場合は産前休業)を開始する前の完全な賃金月6か月分の賃金総額を180で割った額です。賃金総額は、税金や社会保険料を引く前の額面(総支給額)を使います。賞与は含めません。

STEP2:上限16,540円・下限3,203円をあてはめる

STEP1で出た賃金日額が16,540円を超える場合は16,540円、3,203円を下回る場合は3,203円として計算します。額面月収に直すと、月収約49.6万円以上は上限、月収約9.6万円未満は下限が適用されます。この額は毎年8月1日に見直され、現在の額は2027年7月31日まで適用されます。

STEP3:支給日数×給付率(67%・50%)をかける

育休手当は、育休開始日から1か月ごとに区切った「支給単位期間」ごとに計算します。1つの支給単位期間はおおむね30日(支給日数30日)です。育休開始から通算180日目までは67%、181日目以降は50%をかけます。

【計算例:額面月収30万円の会社員が育休を取る場合】
  • STEP1:30万円×6か月=180万円、180万円÷180=賃金日額1万円
  • STEP2:1万円は上限・下限の範囲内なのでそのまま
  • STEP3:1万円×30日×67%=20万1,000円(181日目以降は1万円×30日×50%=15万円)

育休手当は何パーセント・何割もらえる?67%・50%・80%の違い

育休手当の給付率は、額面賃金に対して67%・50%・80%の3段階です。どの期間にどの率が適用されるかを整理しました。

期間給付率主な給付金
子の出生後8週間以内(ママは産後休業後8週間以内)の最大28日80%(67%+13%)出生時育児休業給付金または育児休業給付金+出生後休業支援給付金
育休開始から180日目まで67%育児休業給付金
育休開始から181日目以降(延長期間を含む)50%育児休業給付金

80%になるのは、2025年4月1日以降に生まれた子について、夫婦それぞれが14日以上の育休を取るなどの要件を満たした場合だけです。配偶者が産後休業中、専業主婦(夫)、自営業などの場合は、配偶者の育休は求められません。

育休手当は手取りの何割になる?67%期間は約8割

67%期間の育休手当は、休業前の手取りのおおむね8割強に相当します。育休手当には所得税・住民税がかからず、育休中は健康保険料・厚生年金保険料も免除されるためです。手取りを額面の78%と仮定すると、0.67÷0.78で約86%です。80%の期間は、休業前の手取りとほぼ同じ「手取り10割相当」になります。ただし賃金日額が上限にかかる方は、実際の比率はこれより低くなります。

育休手当はいつの給与で計算する?「直前6か月」の数え方

育休手当は、育休(ママは産前休業)に入る直前の、賃金締切日で区切った「完全な賃金月」6か月分の給与で計算します。暦の上の直近6か月ではない点に注意が必要です。

「完全な賃金月」とは?11日以上働いた1か月

完全な賃金月とは、賃金締切日の翌日から次の締切日までの1か月の全期間があり、賃金支払基礎日数(給与が支払われた日数)が11日以上ある月です。11日以上の月が足りない場合は、就業時間が80時間以上の月も数えます。欠勤や休職で11日未満になった月は飛ばして、さらに前の月をさかのぼります。

月の途中から産休・育休に入ったら、その月の給与はどうなる?

月の途中から休みに入った場合、その月(端数期間)の給与は原則として計算に含まれません。直前の賃金締切日の翌日から休業開始日の前日までの端数期間は、11日以上働いていても1か月として数えないためです。

例:月末締めの会社計算に使う6か月
11月1日(締切日の翌日)から産休に入る5月〜10月
11月15日から産休に入る5月〜10月(11月1日〜14日は含まない)
11月15日から産休、10月に欠勤が多く10日しか給与がない4月〜9月(10月を飛ばす)

「産休に入る月に有給休暇を使って給与を増やせば育休手当も増える?」という疑問もよくありますが、端数期間は計算に入らないため、基本的には影響しません。どの月が計算に使われるかは、勤務先がハローワークに提出する「休業開始時賃金月額証明書」で確認できます。

ママ(産休あり)とパパで基準になる期間は違う?

ママは産休中に給与が出ないことが多く、産休期間の月は11日以上の要件を満たしません。そのため実際には産前休業に入る前の6か月の給与が基準になります。パパは産休がないため、育休を開始する直前の6か月が基準です。

残業代・通勤手当・ボーナスは育休手当の計算に含まれる?

毎月の給与として支払われる残業代や通勤手当、各種手当は計算に含まれます。賞与(ボーナス)は含まれません。

項目計算に含まれるかポイント
基本給含まれる計算の中心
残業代(時間外手当)含まれる直前6か月に残業が多いと育休手当も増える
通勤手当含まれる所得税の非課税分も含む
役職手当・資格手当含まれる毎月支給されるもの
家族手当・住宅手当含まれる毎月支給されるもの
賞与(ボーナス)含まれない3か月を超える期間ごとに支払われるもの
結婚祝金・慶弔見舞金含まれない臨時に支払われるもの

「基本給だけで計算される」と誤解されがちですが、実際は残業代を含めた総支給額で計算します。逆に、賞与の割合が大きい会社員は、年収の割に育休手当が少なくなります。

育休手当は額面と手取りどっちで計算?答えは額面(総支給額)

育休手当は額面(総支給額)で計算します。給与明細の「総支給額」から、賞与や臨時の手当を除いた額が対象です。所得税・住民税・社会保険料を引いた後の手取り額で計算すると、育休手当を実際より少なく見積もってしまいます。手取りしか分からない方は、次の「手取り別早見表」を目安にしてください。

【額面月収別早見表】育休手当はいくらもらえる?

額面月収ごとの育休手当を早見表にまとめました。毎月の給与が一定で、賞与を除いた総支給額を前提にしています。

額面月収賃金日額67%期間の月額50%期間の月額ママの総額目安(約308日)
15万円5,000円10万500円7万5,000円約92万円
20万円6,666円13万3,986円9万9,990円約123万円
25万円8,333円16万7,493円12万4,995円約154万円
30万円10,000円20万1,000円15万円約185万円
35万円11,666円23万4,486円17万4,990円約215万円
40万円13,333円26万7,993円19万9,995円約246万円
45万円15,000円30万1,500円22万5,000円約277万円
50万円以上16,540円(上限)33万2,454円24万8,100円約305万円

※30日分で計算。ママの総額目安は、産後休業明け(出産の翌日から8週間後)から子の1歳誕生日の前日まで約308日間(67%×180日+50%×128日)育休を取った場合です。

額面月収別の育休手当の月額額面月収別の育休手当(30日分)67%期間50%期間上限33.2万円0万10万20万30万10.115万13.420万16.725万20.130万23.435万26.840万30.145万33.250万33.260万額面月収(残業代・手当込み、賞与除く)※2026年8月1日〜2027年7月31日の上限額で試算

グラフのとおり、額面月収が約49.6万円を超えると育休手当は上限の332,454円で頭打ちになります。月収50万円の方も60万円の方も、67%期間の月額は同じです。

夫婦で育休を取って80%になる28日間はいくら?

出生後休業支援給付金の要件を満たした場合の、28日分の給付額は以下のとおりです。

額面月収28日分の80%給付(67%+13%)うち13%加算分
20万円14万9,318円2万4,264円
30万円22万4,000円3万6,400円
40万円29万8,659円4万8,532円
50万円以上37万495円6万205円

28日分の80%給付の上限は37万495円(出生時育児休業給付金310,290円+出生後休業支援給付金60,205円)です。

80%給付の要件や、産後パパ育休の社会保険料が免除になる取り方は以下の記事で解説しています。

産後パパ育休の給付金はいくら?夫の育休は何割もらえる・土日含む28日の数え方・振込時期を解説【2026年】

【手取り別早見表】手取り15万・20万・30万円だと育休手当はいくら?

手取りから育休手当を知りたい方向けに、手取りを額面のおおむね78%と仮定して逆算した目安です。

手取り月収額面の目安67%期間の月額50%期間の月額
15万円約19.2万円約12万8,640円約9万6,000円
18万円約23.1万円約15万4,770円約11万5,500円
20万円約25.6万円約17万1,513円約12万7,995円
22万円約28.2万円約18万8,940円約14万1,000円
25万円約32.1万円約21万5,070円約16万500円
30万円約38.5万円約25万7,943円約19万2,495円

※手取り÷0.78で額面を推計した概算です。実際の手取り率は年齢、扶養家族、住民税、加入する健康保険で変わります。正確に知りたい方は、給与明細の総支給額で計算してください。

手取り20万円の方なら、67%期間の育休手当は約17万円です。手取りに対する比率は約86%で、「育休中は手取りの8割強」というイメージに近い金額になります。

【年収別早見表】年収400万・500万・700万円の育休手当は?

年収から育休手当を見積もる場合は、賞与があるかどうかで金額が大きく変わります。賞与なし(年収÷12)と、賞与が月給4か月分ある場合(年収÷16)で比較しました。

年収賞与なし(月給×12)賞与あり(月給×16)
300万円月収25.0万円 → 16万7,493円月収18.8万円 → 12万5,625円
400万円月収33.3万円 → 22万3,331円月収25.0万円 → 16万7,493円
500万円月収41.7万円 → 27万9,148円月収31.2万円 → 20万9,361円
600万円月収50.0万円 → 33万2,454円(上限)月収37.5万円 → 25万1,250円
700万円月収58.3万円 → 33万2,454円(上限)月収43.8万円 → 29万3,118円

※67%期間の30日分の目安です。同じ年収500万円でも、賞与なしなら月約27.9万円、賞与ありなら月約20.9万円と、7万円近い差があります。

パート・アルバイトの育休手当はいくら?扶養内でももらえる?

パート・アルバイトでも、雇用保険に加入していれば正社員と同じ計算式で育休手当を受け取れます。受給の条件は次の2つです。

  • 雇用保険に加入している(週20時間以上の勤務、31日以上の雇用見込みなど)
  • 育休開始前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上(または就業時間80時間以上)の完全な賃金月が12か月以上ある
  • 有期雇用の場合は、子が1歳6か月になるまでに契約が満了することが明らかでない

パートの月収別早見表

額面月収賃金日額67%期間の月額50%期間の月額
6万円3,203円(下限適用)6万4,380円4万8,045円
8万円3,203円(下限適用)6万4,380円4万8,045円
10万円3,333円6万6,993円4万9,995円
12万円4,000円8万400円6万円
15万円5,000円10万500円7万5,000円

額面月収が約9.6万円未満の方は、賃金日額が下限の3,203円に引き上げられます。月収6万円や8万円の方も、67%期間は月64,380円を受け取れる計算です。

扶養内パートでも育休手当はもらえる?

税法上の扶養(配偶者控除)の範囲で働いていても、雇用保険に加入していれば育休手当はもらえます。扶養と雇用保険は別の制度だからです。「扶養内だともらえない」という話は、雇用保険に入っていない働き方を指している場合がほとんどです。

育休手当はいつ入る?何回振り込まれる?

育休手当は原則2か月に1回まとめて振り込まれ、初回は育休開始から約2〜3か月後です。ママが子の1歳まで育休を取る場合の流れは次のとおりです。

ママの育休手当の振込スケジュールママの育休手当はいつ・何回入る?(目安)出産日から子の1歳誕生日の前日まで育休を取る場合産後休業67%(180日)50%出産育休開始181日目1歳振込(2か月ごとの申請の場合)¥1回目¥2回目¥3回目¥4回目¥5回目・初回は育休開始から約2〜3か月後(出産から約4〜5か月後)・以降は約2か月ごと。最終回は育休終了後にまとめて支給・ママは合計約5〜6回が目安(1か月ごとの申請なら約11回)※振込日は勤務先の申請タイミングで前後します

育休手当は毎月決まった日に入る給料とは仕組みが違います。勤務先が2か月分ずつハローワークに申請し、支給決定を受けてから振り込まれるため、どうしても後払いになります。

育休手当は何回もらえる?ケース別の目安

ケース育休期間の目安振込回数(2か月ごと)振込回数(1か月ごと)
ママ:産後休業明け〜1歳誕生日の前日約308日約5〜6回約11回
パパ:出生日〜1歳誕生日の前日約365日約6〜7回約13回
1歳6か月まで延長延長分の約6か月約3回追加約6回追加
産後パパ育休のみ(最大28日)28日以内1回1回

※支給単位期間(育休開始日から1か月ごと)の数で回数が決まります。最後の期間は1か月に満たなくても対象になり、最終回は1か月分または3か月分をまとめて申請することもできます。

初回の育休手当が「遅すぎる」のはなぜ?

初回は、育休開始から最初の2か月分の支給単位期間が終わったあとに申請するため、振込は育休開始から約2〜3か月後になります。ママの場合は出産からおよそ4〜5か月後です。初回申請の期限は育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日なので、勤務先の申請が期限ぎりぎりになると、さらに遅れます。産休・育休に入る前に、2〜3か月分の生活費を準備しておくと安心です。

振込日がバラバラなのはなぜ?どこから振り込まれる?

育休手当には決まった支給日がありません。勤務先がハローワークに申請した日によって支給決定日が変わるため、振込日は毎回ずれます。振り込むのは国の雇用保険で、勤務先ではありません。通帳には職業安定局などを示すカナ表記で入金されることが多く、表記は金融機関によって異なります。

育休手当が振り込まれないときは?

  • まず勤務先の人事・総務に、申請したか・いつ申請したかを確認する
  • 申請済みなら、ハローワークで審査中か、書類の不備がないかを確認してもらう
  • 勤務先が申請してくれない場合は、管轄のハローワークに相談する(本人が申請することもできる)
  • 期限を過ぎていても、時効(2年)までは申請できる場合があるので、あきらめずに相談する

育休手当は日割りでもらえる?月の途中で復帰・入園した場合

育休手当は、育休を取った日数に応じて日割りで支給されます。育休の最終月は、支給単位期間の途中で育休が終わっても、実際に休んだ日数分を受け取れます。

たとえば4月1日に保育園に入園し、4月5日に職場復帰する場合、育休を4月4日で終えれば4月4日までの分が支給されます。「入園したら育休手当は打ち切り」と心配する声もありますが、育休を取った日までの分はきちんと支払われます。なお、育休中に働いた日が支給単位期間あたり10日(10日を超える場合は80時間)を超えると、その期間の育休手当は支給されません。

育休手当の計算ツールは?厚生労働省「かんたん試算ツール」の使い方

厚生労働省は2026年1月に、出産・育休中にもらえるお金をまとめて試算できる「産休・育休中の経済的支援 かんたん試算ツール」を公開しています。登録不要で、次の項目を試算できます。

  • 出産手当金(健康保険)
  • 出産育児一時金
  • 育児休業給付金(子が1歳になる前まで)
  • 出生後休業支援給付金(育休開始が2025年4月1日以降の場合)
  • 育休中の社会保険料の免除額

入力するのは、給与形態、平均勤務日数、休業開始前の賃金月額、休業期間、加入している健康保険などです。

【ツールを使うときの注意点】
  • ツール内の上限額・下限額は令和7年8月1日適用額(賃金日額の上限16,110円)で計算されている。額面月収が約48万円を超える方は、2026年8月1日以降の上限16,540円で計算し直す
  • 結果は概算で、実際の支給額を保証するものではない
  • 公務員(共済組合)や自営業者は、雇用保険の給付の対象外

公務員の育休手当(育児休業手当金)の計算方法は?

公務員は雇用保険の対象ではないため、共済組合から「育児休業手当金」が支給されます。計算は標準報酬の日額×67%(休業期間が180日に達した後は50%)で、上限は雇用保険の給付相当額です。

項目会社員(雇用保険)公務員(共済組合)
給付の名称育児休業給付金育児休業手当金
計算の基礎休業開始時賃金日額標準報酬の日額
給付率67%(181日目以降50%)67%(180日到達後50%)
13%の上乗せ出生後休業支援給付金育児休業支援手当金
時短勤務時の給付育児時短就業給付金育児時短勤務手当金
支給期間原則1歳まで(最長2歳)原則1歳まで(最長2歳)

公務員の育児休業そのものは子が3歳になるまで取れますが、育児休業手当金が支給されるのは原則1歳まで(保育所に入れない場合などは最長2歳まで)です。厚生労働省の試算ツールは雇用保険の給付を前提としているため、正確な金額は加入している共済組合に確認してください。

派遣・契約社員・転職後・2人目でも育休手当はもらえる?

雇用形態や転職の有無にかかわらず、雇用保険の加入期間などの要件を満たせば育休手当は受け取れます。

派遣社員・契約社員の場合

派遣社員は、派遣元(派遣会社)の雇用保険に加入していれば対象です。育休の申し出も派遣元に行います。契約社員など有期雇用の方は、子が1歳6か月になるまでに契約が満了することが明らかでなければ、育休を取得できます。

転職後・入社1年未満の場合

育休開始前2年間に完全な賃金月が12か月必要ですが、前職の雇用保険の加入期間も通算できる場合があります。離職から1年以内に再就職し、その間に失業手当(基本手当)の受給資格決定を受けていないことなどが条件です。

2人目の育休手当、復帰1年未満でももらえる?

1人目の育休から復帰してすぐに2人目の産休に入る場合でも、受け取れることが多くあります。育休開始前2年間に、1人目の産休・育休など30日以上賃金を受けられなかった期間があれば、その期間分だけ2年をさかのぼって延長でき、最長4年の間で12か月を確認できるためです。

2人目の育休手当の金額は、2人目の産前休業に入る前の完全な賃金月6か月で計算します。1人目の復帰後に時短勤務をしていた場合は、時短中の低い給与が基準になることがあります。完全な賃金月が6か月に満たない場合の扱いもあるため、ハローワークで確認しましょう。

育休を延長したら育休手当はいくら?2年目も50%

保育所に入れないなどの理由で育休を延長した場合も、育休手当は50%のまま支給されます。延長は1歳6か月まで、さらに必要なら2歳までです。

延長の段階支給期間申請の期限
原則子の1歳誕生日の前日まで―
1回目の延長子が1歳6か月になる日の前日まで子が1歳になる日の前日まで
2回目の延長子が2歳になる日の前日まで子が1歳6か月になる日の前日まで

2025年4月からは延長の審査が厳しくなり、保育所の入所保留通知書に加えて、市区町村に提出した保育所等の利用申込書の写しなどが必要になりました。合理的な理由なく通所に片道30分以上かかる保育所だけに申し込んだ場合や、内定を辞退した場合などは、速やかな職場復帰のための申込みと認められず、延長できないことがあります。

育休後の時短勤務・自営業の場合に使える給付は?

育休明けに時短勤務をするなら「育児時短就業給付金」

2歳未満の子を育てるために時短勤務をして給与が下がった場合、時短勤務中の賃金の最大10%が育児時短就業給付金として支給されます。時短中の賃金が育休前の賃金月額の90%を超えると支給率が下がり、100%以上になると支給されません。2026年8月1日からは、時短中の賃金と給付金の合計の上限(支給限度額)が484,121円に引き上げられています。

自営業・フリーランスは「国民年金保険料の育児期間免除」

自営業・フリーランスは雇用保険の対象外のため、育休手当は受け取れません。代わりに、2026年10月1日から、子が1歳になるまでの国民年金保険料が免除される制度が始まりました。免除期間も保険料を納めた期間として年金額に反映されます。

国民年金の育児免除制度とは?2026年10月開始|月17,920円が最大13か月免除・申請方法を解説

育休手当の申請方法と期限は?

育休手当は、原則として勤務先がハローワークに申請します。本人は勤務先から渡される書類に記入し、必要書類を提出します。

申請期限・タイミング
初回(育児休業給付金)育休開始日から4か月を経過する日の属する月の末日まで
2回目以降原則2か月ごと(希望すれば1か月ごと)
出生時育児休業給付金(産後パパ育休)出生後8週間を経過した日の翌日などから、その2か月後の月末まで

本人が用意するのは、母子健康手帳の写しなど出生を確認できる書類、振込先口座の情報、マイナンバーなどです。勤務先は「休業開始時賃金月額証明書」や出勤簿・賃金台帳を用意します。電子申請(e-Gov)にも対応しています。

育休手当は非課税?年末調整や扶養への影響は?

育児休業給付金は非課税で、所得税・住民税はかかりません。年末調整や確定申告の収入にも含めないため、源泉徴収票にも記載されません。

育休手当は配偶者控除・配偶者特別控除の判定でも収入に含まれません。育休中の配偶者の給与収入が減った年は、もう一方の配偶者が配偶者控除や配偶者特別控除を受けられる場合があります。なお、育休中に働いて給与が出た場合は、その給与によって育休手当が減額されることがあります。支給単位期間の給与が賃金日額×支給日数の13%以下(181日目以降は30%以下)なら減額されず、80%以上になると支給されません。

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育休手当の計算に関するよくある質問


育休手当はいくらもらえますか?


育休手当(育児休業給付金)は、育休開始から180日間は休業前の額面賃金の67%、181日目以降は50%です。額面月収30万円なら、30日あたり67%期間で20万1,000円、50%期間で15万円が目安です。2026年8月1日〜2027年7月31日は、67%期間の月額上限が332,454円、下限が64,380円です。



育休手当は何パーセント(何割)もらえますか?


給付率は育休開始から180日目までが67%、181日目以降が50%です。2025年4月1日以降に生まれた子について、夫婦それぞれが14日以上の育休を取るなどの要件を満たすと、最大28日間は出生後休業支援給付金13%が上乗せされ80%になります。非課税で社会保険料も免除されるため、67%期間は手取りの8割前後に相当します。



育休手当は額面と手取りのどちらで計算しますか?


額面(総支給額)で計算します。休業開始前の完全な賃金月6か月分の総支給額を180で割った「休業開始時賃金日額」が基準です。税金や社会保険料を引いた後の手取り額で計算するわけではありません。



手取り20万円の場合、育休手当はいくらですか?


手取り20万円の方の額面月収を約25.6万円(手取りを額面の78%と仮定)とすると、賃金日額は約8,533円です。30日あたりの育休手当は67%期間で約17万1,513円、50%期間で約12万7,995円が目安です。手取りに対する比率は67%期間で約86%です。



育休手当はいつの給与で計算されますか?


育休(産休を取った場合は産前休業)を開始する直前の、賃金締切日で区切った「完全な賃金月」6か月分の給与で計算します。完全な賃金月とは、1か月の全期間があり、賃金支払基礎日数が11日以上(または就業時間が80時間以上)ある月です。



月の途中から産休・育休に入った場合、その月の給与は計算に入りますか?


原則として入りません。直前の賃金締切日の翌日から休業開始日の前日までの端数期間は、11日以上働いていても1か月として数えないためです。たとえば月末締めで11月15日から産休に入った場合、11月1日〜14日の給与は含まれず、5月〜10月の6か月で計算するのが基本です。



残業代やボーナスは育休手当の計算に含まれますか?


毎月支払われる残業代、通勤手当、役職手当、住宅手当などは含まれます。賞与(ボーナス)など3か月を超える期間ごとに支払われる賃金や、結婚祝金などの臨時の手当は含まれません。



育休手当は何回振り込まれますか?


原則2か月に1回の申請・振込です。ママが産後休業明けから子の1歳誕生日の前日まで育休を取る場合は合計約5〜6回、パパが出生日から1歳まで取る場合は約6〜7回が目安です。本人が希望し勤務先が対応すれば1か月ごとの申請も可能で、その場合は回数が約2倍になります。



育休手当の初回はいつ振り込まれますか?


育休開始から約2〜3か月後が目安です。最初の2か月分の支給単位期間が終わってから勤務先がハローワークに申請し、支給決定後に振り込まれるためです。ママの場合は出産から約4〜5か月後になります。



育休手当はどこから振り込まれますか?


国の雇用保険から、ハローワーク(労働局)を通じて本人の口座に振り込まれます。勤務先の名前ではなく、職業安定局などを示すカナ表記で入金されることが多く、表記は金融機関によって異なります。



育休手当は日割りでもらえますか?


はい。育休を開始した月や、月の途中で職場復帰・保育園入園により育休を終えた月は、育休を取った日数分が支給されます。支給単位期間の途中で育休を終えた場合は、その期間の実際の休業日数で計算されます。



パートでも育休手当はもらえますか?いくらですか?


雇用保険に加入し、育休開始前2年間に完全な賃金月が12か月以上あれば受給できます。額面月収10万円なら67%期間で月6万6,993円、50%期間で4万9,995円が目安です。月収が約9.6万円未満の場合は下限額(67%期間で64,380円)が適用されます。



扶養内パートでも育休手当はもらえますか?


もらえます。税法上の扶養(配偶者控除)と雇用保険は別の制度です。週20時間以上働くなどして雇用保険に加入していれば、扶養内で働いていても育休手当の対象になります。育休手当は非課税のため、扶養判定の収入にも含まれません。



年収500万円の場合、育休手当はいくらですか?


賞与の有無で変わります。賞与なし(月収約41.7万円)なら67%期間で月27万9,148円、賞与が月給4か月分ある場合(月収約31.3万円)なら月20万9,361円が目安です。賞与は計算に含まれないため、同じ年収でも月給が低いほど育休手当は少なくなります。



育休を延長した場合や2年目の育休手当はいくらですか?


延長期間中も給付率は50%のままです。保育所に入れないなどの理由で1歳6か月まで、さらに2歳まで延長できますが、2025年4月からは保育所の申込みが速やかな職場復帰のためのものかどうかが審査されます。



公務員の育休手当はどう計算しますか?


公務員は雇用保険ではなく共済組合の「育児休業手当金」が支給されます。標準報酬の日額×67%(休業180日到達後は50%)で計算し、上限は雇用保険の給付相当額です。支給は原則子が1歳になるまでで、保育所に入れない場合などは最長2歳までです。13%を上乗せする「育児休業支援手当金」もあります。



厚生労働省の計算ツールで育休手当を計算できますか?


厚生労働省の「産休・育休中の経済的支援 かんたん試算ツール」で、出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金・出生後休業支援給付金・社会保険料の免除額を試算できます。上限・下限額は令和7年8月1日適用額で計算されるため、額面月収が約48万円を超える方は、2026年8月1日以降の上限額で計算し直してください。



育休中に会社から給料が出たら育休手当は減りますか?


支給単位期間中に支払われた賃金が「休業開始時賃金日額×支給日数」の13%以下(181日目以降は30%以下)なら減額されません。それを超えると減額され、80%以上になると育休手当は支給されません。



育休手当は課税されますか?年末調整に影響はありますか?


育児休業給付金は非課税で、所得税・住民税はかかりません。年末調整や確定申告の収入にも含めません。育休中の配偶者の給与収入が減った場合、もう一方の配偶者が配偶者控除・配偶者特別控除を受けられることがあります。



2人目の育休手当は1人目の育休明けすぐでももらえますか?


多くの場合もらえます。育休開始前2年間に完全な賃金月が12か月ない場合でも、1人目の産休・育休など30日以上賃金を受けられなかった期間があれば、その分だけ最長4年まで遡って要件を確認できます。ただし、1人目の育休明けに時短勤務をしていると、2人目の育休手当は時短中の低い賃金をもとに計算される場合があります。



まとめ

育休手当(育児休業給付金)は、「休業開始時賃金日額×支給日数×給付率」で計算します。賃金日額は、産休・育休に入る直前の完全な賃金月6か月分の額面給与を180で割った額で、手取りではなく総支給額を使います。月の途中から休みに入った月の給与は、原則として計算に含まれません。

給付率は育休開始から180日目までが67%、181日目以降が50%です。2026年8月1日からの上限は30日あたり332,454円で、額面月収約49.6万円以上の方は上限で頭打ちになります。夫婦で14日以上ずつ育休を取るなどの要件を満たせば、最大28日間は80%(手取り10割相当)です。

振込は原則2か月に1回で、初回は育休開始から約2〜3か月後です。ママが1歳まで育休を取る場合は合計約5〜6回が目安になります。早見表や厚生労働省の試算ツールで金額の目安をつかみ、正確な額は勤務先やハローワークに確認しておきましょう。

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