中小企業や個人事業主に幅広く取り入れられている経営管理ソフト「freee」は、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の対象です。デジタル化・AI導入補助金を活用すれば、最大で対象経費の80%相当の補助を受けられます。
デジタル化・AI導入補助金2026は通年で公募されており、締切はおおむね1〜2か月に1回のペースで設定されています。ただし、申請枠に応じて要件や補助率・補助額が異なるため、申請前にルールをしっかり確認しておくことが大切です。
本記事では、デジタル化・AI導入補助金でfreeeを導入する方法や補助額、IT導入支援事業者の探し方、導入をスムーズに進めるための注意点も紹介します。補助金を活用してfreeeの導入を検討している中小企業・個人事業主の方は、ぜひ参考にしてください。
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・デジタル化・AI導入補助金とは?【2026年・令和8年度】補助率や申請枠・変更点についても解説
・デジタル化・AI導入補助金はパソコン購入に対応!補助額や申請手順・注意点も解説
・デジタル化・AI導入補助金の公募スケジュール一覧
・【2026年】デジタル化・AI導入補助金で2回目以降の申請要件が追加
・デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠を解説!導入できるツールも紹介
この記事の目次
freeeはデジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の通常枠とインボイス枠で補助対象になる
デジタル化・AI導入補助金は、2026年度からIT導入補助金の名称が変更された制度です。「freeeにIT導入補助金を使いたい」と考えている方は、現在はデジタル化・AI導入補助金として申請することになります。制度の基本的な枠組みは、旧IT導入補助金を引き継いでいます。
デジタル化・AI導入補助金では全部で4つの申請枠があり、freeeはその中で、「通常枠」と「インボイス枠(インボイス対応類型)」で補助対象になります。それぞれの申請枠は、活用目的や補助率・補助額が異なるため、自身の事業に合う枠を選ぶ必要があります。
通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)で申請できるfreeeのサービスは、それぞれ以下のとおりです。
| 申請枠 | freeeのサービス |
| 通常枠 | freee人事労務 freee勤怠管理 freee工数管理 freeeサイン freee経理 freee福利厚生 freee支出管理 freee請求書 freee業務委託管理 freee会計 freee販売 |
| インボイス枠(インボイス対応類型) | freee会計 freee販売 freee経理 freee支出管理 freee請求書 |
通常枠はfreeeの多くのサービスが対象となるのに対し、インボイス枠(インボイス対応類型)では会計や経理に関連するサービスのみが対象となります。そのため、会計や経理に関連するサービスを導入したい場合は、インボイス枠(インボイス対応類型)が最適です。
一方で、人事労務や勤務管理等に関するサービスを導入したい場合や、いくつかのサービスをまとめて導入したい場合は、通常枠を選ぶと良いでしょう。
なお、freeeはクラウド型サービスのため、通常枠とインボイス枠では原則2年分の費用が補助対象となります。ただし、IT導入支援事業者によっては初期導入費用が発生する場合があるため、その費用が補助対象に含まれるかを事前に確認しておきましょう。
通常枠はfreeeの多くのサービスが対象
デジタル化・AI導入補助金の通常枠は、様々な事業者の課題やニーズに合うITツールの導入を支援することで、労働生産性の向上をサポートする申請枠です。対象となるfreeeのサービスは、以下のとおりです。・freee勤怠管理
・freee工数管理
・freeeサイン
・freee経理
・freee福利厚生
・freee支出管理
・freee請求書
・freee業務委託管理
・freee会計
・freee販売
通常枠の補助率は対象経費の1/2以内です。ただし、令和6年10月から令和7年9月の間で3か月以上、令和7年度改定後の最低賃金未満で雇用していた従業数が全体の30%以上であることを示した場合は2/3以内に引き上げられます。
補助額は、選択するプロセス数に応じて異なり、詳しくは以下のとおりです。
| プロセス | 選択するプロセス数 | 補助額 |
| ①顧客対応・販売支援 ②決済・債権債務・資金回収管理 ③供給・在庫・物流 ④会計・財務・経営 ⑤総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務 ⑥その他業種固有のプロセス ⑦汎用・自動化・分析ツール | 1プロセス以上 | 5万円以上150万円未満 |
| 4プロセス以上 | 150万円以上450万円以下 |
要件となるプロセス数のうち、1プロセス以上を選択した場合は5万円以上150万円未満、4プロセス以上を選択した場合は150万円以上450万円以下となります。
一例として、freee人事労務を導入する場合は、「⑤総務・人事・給与・教育訓練・法務・情シス・統合業務」のプロセスに該当します。プロセス数は「1プロセス以上」となり、補助額は5万円以上150万円未満です。
一方で、freeeの異なるサービスや他のITツールをまとめて導入する場合、4プロセス以上に該当するため、補助額は150万円以上450万円以下となります。
なお、補助額150万円~450万円以下を申請する場合、賃上げ要件を満たすことが必須となります。また、2026年度からは、過去にIT導入補助金(2022〜2025)の交付決定を受けた事業者が2回目以降の申請をする場合、補助申請額が150万円未満であっても賃上げ要件が必須となりました。該当する事業者は、申請前に必ず要件を確認しておきましょう。
賃上げ要件と2回目以降の申請要件については、以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はご確認ください。
インボイス枠(インボイス対応類型)はfreeeの会計関連サービスが対象
インボイス枠(インボイス対応類型)はインボイス制度に対応した「会計」・「受発注」・「決済」の機能を有するITツールや、ハードウェア等の導入を支援する申請枠です。対象となるfreeeのサービスは、以下のとおりです。
・freee販売
・freee経理
・freee支出管理
・freee請求書
インボイス枠(インボイス対応類型)では、インボイス制度に対応するITツールが補助対象となるため、freeeの会計・受発注・決済に関するサービスが対象となります。また、ITツールを活用するために必要なハードウェア(パソコン・POSレジ等)が補助対象となる点も、通常枠とは異なる特徴です。
具体的な補助率・補助額は、以下のとおりです。
| 項目 | 補助額 | 補助率 |
| ソフトウェア購入費・導入関連費 | ~50万円 | 3/4以内 (小規模事業者は4/5以内) |
| ~350万円 ※会計・受発注・決済のうち2機能以上選択が必要 | 2/3以内 | |
| パソコン・タブレット等 | ~10万円 | 1/2以内 |
| レジ・券売機 | ~20万円 | 1/2以内 |
インボイス制度の導入を強力に支援する目的から、ソフトウェア購入費・導入関連費については、通常枠よりも高めに設定されています。また、50万円以下の部分については、中小企業は3/4以内、小規模事業者は4/5以内に引き上がります。
ただし、パソコン・タブレット等の導入に関しては補助率1/2以内・上限10万円まで、レジ・券売機に関しては補助率1/2以内・上限20万円までとなります。ソフトウェア購入費・導入関連費に比べ、ハードウェア類は補助率・補助額が下がる点に注意しましょう。
freeeに対応したIT導入支援事業者の探し方
デジタル化・AI導入補助金では、IT導入支援事業者と協力して対象のITツールを導入する必要があります。自分で直接購入しても、対象外になるため注意してください。
IT導入支援事業者は、以下の公式サイトから探せます。
▼デジタル化・AI導入補助金 ITツール・IT導入支援事業者検索
https://it-shien.smrj.go.jp/search/
「ITツールを探す」を選択し、「ツール名から探す」に導入したいサービス名(freee会計など)を入力、通常枠またはインボイス枠を選択して「検索」を押すと、対応するITツールとIT事業者を見られます。
なお、freeeのサービスは、IT導入支援事業者によって取り扱うツールや初期導入費用・サポート内容が異なります。複数の事業者を比較し、自社の状況に合ったサポートを受けられる事業者を選ぶことが、freee導入をスムーズに進めるポイントです。
デジタル化・AI導入補助金を申請する方法
デジタル化・AI導入補助金を申請する流れは、以下のとおりです。
| ①公式サイトや公募要領をよく確認する ②GビズIDプライムアカウントの作成 ③SECURITY ACTION「一つ星」又は「二つ星」いずれかに宣言 ④導入するツールを決め、IT導入支援事業者を選定 ⑤IT導入支援事業者を通じて、デジタル化・AI導入補助金の交付申請をする ⑥交付が決定したら、補助事業を実施 ⑦補助事業が完了したら、申請マイページより実績報告 ⑧補助金額の決定・承認 ⑨補助金受け取り後、あらかじめ決められた期間中に事業実施後の効果報告をする |
デジタル化・AI導入補助金は、IT導入支援事業者から『申請マイページ』の招待を受け、申請者側が必要事項を記入して申請します。事前にGビズIDプライムアカウントの作成と、SECURITY ACTIONの宣言が必要です。
SECURITY ACTIONの宣言は完了までに1週間程度時間がかかるため、早めに手続きを済ませておきましょう。
また、デジタル化・AI導入補助金2026の締切は、おおむね1〜2か月に1回のペースで設定されています。予算上限に達した枠から早期に終了する可能性があるため、導入したいfreeeのサービスが決まったら、早めにIT導入支援事業者と準備を進めましょう。
デジタル化・AI導入補助金のスケジュールや詳しい要件を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
freee導入を補助金でスムーズに進めるための注意点
デジタル化・AI導入補助金を活用してfreeeを導入する際は、以下の5つの点に注意しましょう。
①交付決定前に契約・購入しない
補助金の対象となるのは、交付決定後に契約・導入した費用のみです。交付決定前にfreeeを直接契約してしまうと補助対象外となるため、必ずIT導入支援事業者を通じて、交付決定を待ってから導入を進めてください。
②GビズIDとSECURITY ACTIONは早めに準備する
GビズIDプライムアカウントの発行やSECURITY ACTIONの宣言には時間がかかります。特にSECURITY ACTIONは完了までに1週間程度を要するため、締切直前ではなく、余裕をもって手続きを済ませておきましょう。
③補助対象は原則2年分のクラウド利用料
freeeはクラウド型サービスのため、補助対象となるのは原則2年分の利用料です。3年目以降の利用料は自己負担となることを前提に、導入後の資金計画を立てておくことが大切です。
④初期導入費用・サポート費用の扱いを確認する
IT導入支援事業者によっては、初期設定やデータ移行のサポート費用が発生する場合があります。これらの費用が補助対象に含まれるかどうかを、契約前に必ず確認しましょう。
⑤締切から逆算してスケジュールを組む
申請には書類準備やIT導入支援事業者とのやり取りが必要です。直近の締切に間に合わない場合は、無理をせず次回の締切を目指すのも現実的な選択です。
個人事業主もデジタル化・AI導入補助金でfreeeを導入できる?
「個人事業主だけど、デジタル化・AI導入補助金を活用してfreeeを導入したい」と考えている方も多いかと思います。結論から言うと、法人だけでなく、個人事業主の方もデジタル化・AI導入補助金でfreeeを申請可能です。
ただし、開業して間もない事業者は注意が必要です。デジタル化・AI導入補助金の申請には、納税証明書や確定申告書の控え等の書類の提出が求められますが、開業して1年以内である場合、こういった書類が用意できません。書類を提出できることが要件となるため、確定申告を済ませてから申請しましょう。
なお、個人事業主の方が法人化した場合、コールセンターに相談が必要となることが公式サイトに記載されています。
参考:デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠 よくあるご質問 No.51
よくある質問
freee会計はどの枠で申請できる?
freee会計は通常枠・インボイス枠(インボイス対応類型)のどちらでも申請できます。パソコン等のハードウェアもあわせて導入したい場合はインボイス枠、他のサービスとまとめて導入したい場合は通常枠が向いています。
freeeを自分で直接契約しても補助金は出る?
いいえ、直接契約した費用は補助対象外です。登録されたIT導入支援事業者を通じて申請・導入することが要件となっています。
すでに利用中のfreeeの更新費用は対象になる?
既存契約の更新・継続利用分は原則として補助対象外です。詳細は公募要領またはIT導入支援事業者にご確認ください。
IT導入補助金とデジタル化・AI導入補助金は別の制度?
同じ制度です。2026年度からIT導入補助金の名称が「デジタル化・AI導入補助金」に変更されました。
まとめ
freeeは、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)の通常枠・インボイス枠で補助対象となる、事業の成長の後押しに大変有効なツールです。補助金を活用すれば初期費用の負担を軽減して導入できます。特にインボイス枠(インボイス対応類型)では、ソフトウェアだけでなくパソコンやPOSレジなども補助対象となるため、経営の強化に大きく役立ちます。
ただし、申請枠ごとに対象となるサービスや補助内容が異なるため、自社の目的や状況に合った枠を選ぶことが大切です。個人事業主の方も申請可能ですが、納税証明書や確定申告書の控えなど必要書類の提出が求められる点には注意してください。
申請期限やスケジュールは年度ごとに変わるため、最新情報を確認してから申請しましょう。
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