医療現場では、新型コロナウィルスの対応に追われている状況ですが、冬からは毎年流行するインフルエンザにも対応しなければなりません。
感染症の拡大を防ぎつつ、検査の需要に応えられるように検査体制を整えるため、経済産業省・厚生労働省は「インフルエンザ等感染症検査キット等生産設備補助」「新型コロナウィルス等の早期・大量検査の実現支援」の2つの支援を行う予定です。
今回はこちらの支援についてご紹介します。
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この記事の目次
インフルエンザ等感染症検査キット等生産設備補助
季節性のインフルエンザが流行期には、発祥の疑いのある方が多く来院されます。
これに対応するため、医療現場を円滑に進める為には、必要な物資(抗原検査キット、抗原定量検査装置、検査試薬等)の需要に対応することが必須です。
厚生労働省・経済産業省が医療生産メーカーなどの事業者への増産要請はしていく予定ですが、生産機能が追いつかない可能性が高い見込みです。
そのため、事業者に対して省庁はさらなる後押しが必要と考えています。
こうした状況を踏まえ、確実に増えるインフルエンザの需要に対する万全の体制を目指すため、事業者の検査物資の生産力の向上や、供給力の向上に必要な事業者設備の拡充に対する支援がされます。
インフルエンザ等感染症検査キット等生産設備補助の補助内容
補助内容は①生産設備の拡充と、②検査に必要な物資の供給の拡大です。
これを実現させるために、抗原検査キット等の生産に関わる事業者が、国からの増産要請等に応じて生産設備を整備・増強しようとする場合、その費用の一部を補助します。
予算としては、令和2年度予備費として17.4億円と発表されています。この費用がなくなった場合は、対象となる事業者であっても申請が通りませんので注意が必要です。
インフルエンザ等感染症検査キット等生産設備補助の補助対象者
補助対象になるのは、国からの増産要請を受けて、抗原検査キット等の生産に関わる設備の導入等を実施した事業者
インフルエンザ等感染症検査キット等生産設備補助の補助率
補助率は細かく決められています。
検査キット、専用試薬の生産設備は9/10。
汎用試薬、装置の生産設備は、大企業の場合は2/3以内、中小企業の場合は3/4以内。
(生産設備と合わせて整備する建物:大企業 2/3 中小企業 3/4)
※交付決定前に実施した事業についても遡及適用が認められる場合があります。
新型コロナウィルス等の早期・大量検査の実現支援
もう一つご紹介する支援が新型コロナウィルス等の早期・大量検査の実現支援です。
鈍化した経済活動を回復させるためには、自覚症状がない方がしっかりと感染状況を正確に理解して行動できる社会を作ることが大切です。
しかし、一方で今後季節性インフルエンザの検査需要が高まった状況の中で、全体として検査需要にできる限り応える必要があります。
そのため、予算19億円を用いて、事業者にプール検査手法の確立や、全自動・非接触型の新たな検査システムを確立するための実証を支援を行います。
不調を訴える方の希望する検査ニーズに対応できる環境を整えるとともに、検査数の増加に対応して早期・大量の検査を実現目指します。
※早期・大量検査の実現なので、「プール検査」という制限はないです。
支援事業例
新型コロナウイルス感染症の早期・大量の検査を実現するため、プール検査手法の確立や、全自動、非接触で検査を実施することを可能とするシステムの実証を行う。
◆プール検査手法イメージ
まとめ
新型コロナウィルスがまだ落ち着かない中、インフルエンザの流行の季節に突入しようとしています。
今回ご紹介した内容は、医療現場が安定した検査を行うため設備や検査方法を整えるためのものです。
経済産業省と厚生労働省の2つの省庁が関わっていることもあり、比較的力の入った支援になるかと思います。
本件に関わる事業者様は、医療現場や経済回復のためにもぜひ検討してみてください。
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