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今後の政府の方針にも大きな影響をあたえる、令和3年度の予算編成に向けた財政制度等審議会の建議が発表されました。

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再三にわたる緊急経済対策への投資によって政府の財政は既に危機的状況にあり、今後は再び感染が拡大している新型コロナウイルスへの対応を進めるだけでなく、経済回復や財政の健全化などにも同時に取り組んでいかなければなりません。

今回の記事ではこうした状況下にある政府が、来年度の予算編成を行う上で重要な役割をもつ「令和3年度財政制度等審議会の建議」の内容について紹介したいと思います。

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この記事の目次

財政制度等審議会とは?

財政制度等審議会は政府の予算や決算をはじめとする国の財政について審議を行う財務大臣の諮問機関です。

財務省の諮問機関である財政制度等審議会は、11月25日に麻生財務相に提出した来年度の予算編成や今後の財政運営に向けた建議の中で「新型コロナウイルスへの万全な対応」「経済の回復」「財政の健全化」の“3兎”を全て実現すべきことを強調し、来年度に向けたウィズコロナ時代のワイズスペンディング(賢い支出)を進めるよう強調しています。

議会の意見には法的な拘束力はありませんが、高い専門性を持つ組織であるため、その建議(意見)は政府の方針に対して大きな影響力を持っています。

令和3年度予算の編成等に関する建議のポイント

令和3年度予算の編成等に関する建議では、下記の5つの考え方を軸に、10部門について具体的な予算編成等についての意見が提出されています。

①「新型コロナ感染拡大防止」「経済回復」「財政健全化」の3つを同時実現を目指すべき

②引き続き万全な新型コロナ対応を行う一方、経済の回復に合わせ、単なる給付金などの一律のつなぎ支援から経済の構造変化への対応や、生産性の向上に取り組む事業者への支援へと軸足を移すべき

③デジタル化・DXや設備投資の推進、労働生産性を高める努力が求められる中、規制や制度の見直し、企業慣行の見直しなども必要。財政支出は効果的・効率的であることを前提に選択と集中・ワイズペンディングを徹底すべき。

④2025年のPB(基礎的財政収支)黒字化目標に向けて、社会保障制度の持続可能性を高め現役世代が希望を持てるようにしていくことにより消費の促進につなげる。

⑤令和3年度予算では、「生産性の向上」「人口減少・少子高齢化への対応」「行政のデジタル化・DXや省庁等の垣根を超えた連携」という3つの観点に立ち、新経済・財政再生計画の歳出改革の「目安」等にそった予算編成を行うべき

1.社会保障についての建議

受益(給付)と負担の不均衡を是正し、制度の持続可能性を確保するための改革が急務。

社会保障関係費について実質的な増加を高齢化による増加分に相当する伸びにおさめるとの歳出規律に沿った予算編成を行うことはもとより、給付の在り方を見直す制度改革が必要である。

医療

団塊の世代が後期高齢者となる2022年を見据え、後期高齢者の自己負担については、可能な限り広範囲で8割給付(2割負担)を導入し、現役世代の拠出金負担を軽減すべき。

2021年度は毎年薬価改定の初年度であり、全品改定を実施することとし、初年度にふさわしい改定を
実現すべき。

都道府県医療費適正化計画の見直し、国保の都道府県単位化の趣旨の徹底(国保の法定外繰入の解消、保険料水準の統一など)や、デジタル化・DXの推進により、医療へのガバナンスを強化すべき。

医療扶助について、頻回受診や長期入院への対策を行い、デジタル化・DXや被保護者の国保等加入の検討等の改革を進めるべき。

介護

介護報酬改定については新型コロナによるプラス改定を行う環境にはないため、国民負担を抑制するよう改定率を決定すべき。

障害福祉

障害報酬改定について、事業者の収支状況等を踏まえた報酬水準の適正化を徹底すべき。

子供・子育て

子供や子育て世代のためになる支援に重点化し、安定財源を確保しながら必要な施策を検討すべき。

児童手当制度に関し、所得制限を超える者への特例給付を廃止するとともに、世帯合算の所得に基づき支給を判断する仕組みに変更すべき

雇用

雇用調整助成金の特例は雇用情勢が大きく悪化しない限り、できる限り早期に段階的に縮減・廃止すべき。

2.地方財政についての建議

新型コロナ対応を名目とする安易な歳出拡大を許容せず、一般財源と同水準のルール下で歳出改革を進めていくべき。

新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金について、地方公共団体は、効率的かつ効果的に活用し、実施状況や効果について説明責任を果たすべき

地方単独事業の決算については、データの経年比較や政策効果の検証など「見える化」された情報を活用すべき

地方公共団体の業務プロセス・システムの標準化・共通化を行うことを通じ、地方の情報システム経費の縮減について検討すべき

下水道事業を持続可能なものとするため、公営企業会計の導入を促進し、受益と負担の関係を明確にすべき

3.文教・科学技術についての建議

文教・科学技術分野における課題は、予算の「量」の多寡ではなく「質」の向上とエビデンスに基づく政策の立案である

義務教育については「端末1人1台」を前提に、教育コンテンツや校務の効率化、必要な教員と外部人材の人数・配置や質の確保、学校施設の在り方を含む「新しい教育の在り方や学校の在り方」を総合的に検討すべき

国立大学については、引き続き「相対評価」の仕組の充実・強化を図るとともに、オンライン授業の有意義な部分を伸ばすための規制改革を含む「ポストコロナ時代の大学教育の在り方」について検討すべき

科学技術については、我が国の研究力向上に向け、研究の硬直性、閉鎖性、若手研究者の活躍の機会の不足、産学連携の弱さを改善し、研究開発の生産性を向上させていく事が急務

4.社会資本整備についての建議

足元での公共事業予算の執行状況、建設業の人手不足に係る懸念、国際的に見た公共投資の相対的水準、さらには厳しい財政事情を踏まえ、予算規模の量的拡大よりも、優先順位を付けた配分の重点化をしっかりと推進することが肝要である

社会資本整備に当たっては、今後の人口減少を前提にストックの集約・長寿命化や新規整備の重点化による人口一人当たり維持更新コストの増加抑制に留意し、「①ハード・ソフトが一体となった防災・減災対策」「②「交通需要マネジメント」とあわせたコンパクト・プラス・ネットワークの推進」「③民間資金・ノウハウを活用した生産性向上に向けた投資」の3点に国費を重点化すべき。

5.農林水産についての建議

大規模な農業経営体が、収益性が低く補助金交付の多い転作作物を作付けする傾向にある現状を脱却し、転作農地を活用して、海外マーケットのニーズを踏まえた高収益作物を作付けする輸出基盤としていくべき

「生産現場」に目を向けた施策に加え、流通・小売を含めたサプライチェーン全体を視野に入れて展開し、デジタル技術を活用しながら消費者ニーズに対応した新たな価値を創造すべき

人口減少が著しい中山間地域は、農地が無計画に荒廃していかないよう、どこまでを耕作地として維持し、どこまでを粗放的管理に委ねるのかなど、各地域での具体的な管理の在り方を検討すべき

6.エネルギー・環境についての建議

2050年までのカーボンニュートラルの達成を目指し、温暖化対策を産業構造・経済社会の変革や革新的なイノベーションにつなげていくべき

規制的手法や予算措置その他の支援策については分野横断的なパッケージとして取り組み、特にエネルギー対策特別会計事業(省エネ・省CO2補助金等)については、民間の自主的な取組を促すとともに事業官庁の縦割りを排し、抜本的な見直しと重点化を進めるべき

ESG投資等、民間の投資資金の活性化及び活用等を強化していくため、情報開示に係るガイドラインなどの整備を進めていくべき

7.中小企業についての建議

新陳代謝の促進のためには成長分野や成長企業への人材・資源の移転の促進や、新規創業者支援の在り方が重要であり、予算面でも事業承継や新規創業等のし易い環境整備等に支援を重点化するべき

IT導入補助金等については中小企業のデジタル化・DXに資するものに重点化し、中小企業向け補助金の対象者を政策目的を踏まえて適切に絞り込むべき

新型コロナの下での経済の動向も見つつ、持続化給付金及び家賃支援給付金については、予定どおりに終了させ、仮に支援を継続する場合には、業態転換等の前向きな取組を行う中小企業に特化した支援とするべき

資金繰り支援についても、ウィズコロナ・ポストコロナ社会に対応するための前向きな取組に対する支援への移行を検討するべき

8.外交関係

ODA(発展途上国に対する技術援助等の活動)予算については、規模の拡大を図るのではなく、必要な地域・分野に重点化し、無償資金協力については、予算配分の大枠の設定などメリハリ付けの取組を継続すべき

国際機関への拠出に際しては、邦人の幹部層への登用に際しては、事前の目標設定・事後の評価・説明という検証サイクルがないまま、在外公館を新設・昇格することは厳に慎むべき

9.情報システム

政府の情報システム予算については、予算・調達の一元的管理を通じてクラウド化や重複機能の共通化、システムの最適化等により情報システム投資の合理化を進め、運用・改修経費の削減によって中長期的なコストの逓減を目指すべき

上記の取組により削減した経費を明示し、新たな情報システムの整備・運用等に充てる際も、費用対効果を明らかにすべき

10.防衛

新領域(宇宙・サイバー・電磁波)の急速な発展などにより不確実性を増す安全保障環境に機動的に対応できる予算編成を行うため、将来の予算に硬直化をもたらす新規後年度負担額を抑制することが必要

限られた資源を有効活用するため、安全保障環境の変化に対応した人材確保・配置(組織の垣根を超えた柔軟な人事)、防衛力整備水準の向上につながる調達改革(プロジェクト管理体制・権限の一貫性の担保)等を確実に実施すべき

まとめ

以上が令和3年度の政府予算等に関する財政制度等審議会の建議の内容になります。

新型コロナに関する支援制度については、今後はこれまでのような対象範囲の広い一律の給付金などではなく、本当に支援が必要な方に限定した集中的な支援が求められています。

これまで半年以上にわたり業種や業績を問わず、多くの企業の雇用を守ってきた「雇用調整助成金の特例」についても、いよいよ2月末での終了が現実的なものとなっていますので、事業者の方は、業態転換や雇用シェア、事業承継(M&A)など、自社に適したコロナ禍への対応を模索し、具体的な取組みの実行を急がなければなりません。

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