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65歳以上の高齢ドライバーが対象、中古車の購入でも利用できる「サポカー補助金」とは?

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国内では1980年代に「オートマ車」の比率が「マニュアル車」の比率を上回り、1991年11月1日には普通自動車免許を対象に「AT車限定」という新たな区分が創設されました。

その後日本のAT化は加速し、現在は国内の98%以上の乗用車がAT車という時代になりましたが、AT車においてはアクセルとブレーキの踏み間違いが重大事故の引き金となることも多く、その対策に向けた取組みは政府にとって重要な課題の一つとなっています。

公益財団法人交通事故総合分析センター(ITARDA)の調査では、75歳以上の高齢ドライバーの事故原因で特に踏み間違い事故の発生率が高いことがわかっており、政府は高齢ドライバーの安全対策強化のため、令和二年から「サポカー補助金」という制度を創設し、必要な装置の購入費への補助を開始しています。

今回は、65歳以上の高齢運転者が「衝突被害軽減ブレーキ」や「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」を搭載した安全運転サポート車を購入する場合や、それらの装置を後付けで所有する車両に設置する場合に活用できる「サポカー補助金」について紹介いたします。


注)事故割合=ペダル踏み間違い事故件数÷全事故件数
出典:交通事故総合分析センター イタルダインフォメーションNo.124

公益財団法人交通事故総合分析センターhttps://www.itarda.or.jp/materials/statistical/free?from=menu

サポカー補助金が対象としている安全装置は?

この記事の目次

サポカー補助金とは?

サポカー補助金とは、自家用自動車を対象とした経済産業省の「安全運転サポート車普及促進事業費補助金」と、事業用自動車を対象とした国土交通省の「安全運転サポート車普及促進に係る自動車事故対策費補助金」の総称で、政府の指定を受けた「安全運転サポート車(新車・中古車)」の購入と、後付けの「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」の購入について、それぞれ定額の補助を行います。

(1)安全運転サポート車とは?

サポカー(安全運転サポート車)とは、衝突被害軽減ブレーキやペダル踏み間違い急発進抑制装置などの先進安全技術を搭載した車のことで、高齢運転者の交通事故防止対策の一環として官民連携で普及啓発が行われているものです。

国交省の認可を受けた一定の車種が対象で、具体的な各自動車メーカーの対象車種は下記のHPで確認することが出来ます。
※対象車種であっても機能を備えていない車両や、機能が適切に作動しない状態の場合は補助対象外となります。

サポカー補助金の対象車種 経産省HP
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/sapoca_hojokin/sapoca_hojokin.html

(2)後付けの「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」とは?

来ぞぞんの車種に跡付けで設置する事ができるペダル踏み間違い抑制装置等のことで、国土交通省の認定を受けた製品のみが補助の対象となります。

実際に補助対象となるためには、補助事業者である次世代自動車振興センターから認定を受けた店舗で取付けていただく必要があります。

下記では一例として、自動車メーカーのダイハツ工業が提供するペダル踏み間違い時加速抑制装置(製品名「つくつく防止」)について紹介します。


※画像はダイハツHPより
https://www.daihatsu.co.jp/accessory/tsukutsukuboushi/index.htm

上記の安全装置は、運転者が「10km以下の走行時」に「約3m先までの壁」に対し「アクセルペダル」を強く踏み込んだ場合に作動するもので、ブザーによる警告と共に燃料供給を遮断し、約8秒間エンジン出力を抑制し、被害の軽減をサポートします。

車両に設置するものは障害物との距離を測定する「ソナーセンサー」「コントローラー」「インジケーター」等で、標準取り付け費用込みで約6万円で提供されています。

その他各社の対象製品についても、全て政府の確認を経たうえで補助対象となっているため、安全装置としての機能は保証されています。

補助対象となるのは65歳以上の高齢運転者

自家用自動車については個人名義のみでの購入が補助対象で、1人につき1台限り補助が交付されます。

事業用自動車については法人名義での購入も補助の対象で、その場合には65歳以上の高齢運転者の人数分の数の車両が補助対象となります。

対象車種はサポカー補助金のリストで確認

サポカー購入、ペダル踏み間違い急発進抑制装置の設置、どちらの場合もサポカー補助金の対象となっている車種のみが補助の対象となります。

原則として新車については令和元年12月23日以降の登録(届出)が、中古車については、令和2年3月9日以降の登録(届出)が対象となります。

また、後付け装置については、認定された店舗における、令和2年3月9日以降の取付が対象となります。

サポカー補助金HP
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/automobile/sapoca_hojokin/sapoca_hojokin.html

サポカー購入に最大10万円、後付け装置の設置に最大4万円の補助

新車の普通車両には最大で10万円の補助があります。それとは別に後付けのペダル踏み間違い急発進抑制装置購入にも補助というのもあります。
それぞれ条件がありますので以下にまとめていますので参考にしていただければと思います。

サポカー購入時の補助

サポカー購入に対する補助は搭載されている機能が「対歩行者の衝突被害軽減ブレーキのみ」か、それに加え「ペダル踏み間違い急発進抑制装置も搭載」かで上限額が異なります。

①.対歩行者の衝突被害軽減ブレーキのみ搭載
登録車(軽自動車以外の自動車)の場合:最大6万円
軽自動車の場合:最大3万円
中古車の場合:最大2万円

②.①にくわえ「ペダル踏み間違い急発進抑制装置」を搭載
登録車(軽自動車以外の自動車)の場合:最大10万円
軽自動車の場合:最大7万円
中古車の場合:最大4万円

後付けのペダル踏み間違い急発進抑制装置購入補助

安全装置の購入に対する補助は「障害物検知機能」の有無によって上限額が異なります。

障害物検知機能付き:最大4万円
障害物検知異能なし:最大2万円

申請手続きについて

サポカー補助金のうち「後付けのペダル踏み間違い急発進抑制装置」については、安全装置の設置を行う事業者が代理申請を行うため、購入者の手続きは不要ですが、「サポカー購入」の場合は販売店のサポートは想定されているものの、原則として購入者が申請を行わなければならないため、申請の流れについてはあらかじめ把握しておくことが必要です。

サポカー購入補助について手続きの基本的な流れは下記の通りです。

①補助対象車両の登録・届出

②車検証の使用者による補助金交付申請書作成

③次世代自動車振興センター(事務局)に郵送

④審査及び補助金交付決定

⑤補助金交付(振込)

次世代自動車振興センターHP
http://www.cev-pc.or.jp/hojo/

まとめ

今回は経済産業省と国土交通省によって実施されている「サポカー補助金」について紹介しました。

オートマチック車の普及と少子高齢化により国内では近年「踏み間違い事故」が増加しており、2019年4月にはそれを象徴するかのような凄惨な事故「池袋暴走事故」も発生し、厳罰処分を求める遺族の署名活動には39万人以上が賛同することとなりました。

足元の安全対策が未来の被害者・加害者双方を救う事もありますので、高齢ドライバーの方は是非制度を活用し、サポカーの購入、又は安全装置の設置について検討してみてはいかがでしょうか。

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