日本の高齢化率は総務省の推計で29.3%に達し、要介護認定を受ける人は700万人を超えました。それにともない、特別養護老人ホームや介護老人保健施設への入所を検討する家族も年々増えています。「親を特養に入れたいが、月額10万円以上の費用を年金だけで払えるのか」――そんな不安を抱える方は少なくないのではないでしょうか。
介護保険施設の月額費用のうち、介護サービス費は1〜3割の自己負担で済みますが、食費と居住費は原則として全額自己負担です。この重い負担を軽くする仕組みが「特定入所者介護(予防)サービス費」――通称「補足給付」です。
そして令和8年(2026年)8月1日から、この補足給付の負担限度額と基準費用額が引き上げられます。厚生労働省が令和8年5月29日に発出した「介護保険最新情報Vol.1506」で正式に周知された内容です。年金額改定にともなう見直しで、第3段階に該当する方の食費が日額30〜60円、居住費が日額100円(一部を除く)上がります。基準費用額の引き上げにより、施設側の設定金額も変わる可能性があります。
この記事では、補足給付の仕組み・対象者・2026年8月からの改正ポイント・負担限度額認定証の申請方法までをわかりやすく解説します。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する
この記事の目次
特定入所者介護サービス費(補足給付)とは?介護施設の食費・居住費が軽減される制度
特定入所者介護(予防)サービス費、通称「補足給付」は、介護保険施設やショートステイを利用する低所得の方の食費・居住費を軽減する国の制度です。介護保険法第51条の3(施設サービス)および第61条の3(予防サービス)に基づき、標準的な費用(基準費用額)と本人が支払う上限額(負担限度額)の差額を、介護保険から施設に給付します。
対象になるのは市町村民税非課税世帯などの一定条件を満たす方で、事前に市区町村へ申請し「介護保険負担限度額認定証」の交付を受ける必要があります。認定証を施設に提示することで、初めて減額された金額での請求となります。
補足給付の仕組み|基準費用額と負担限度額の差額を介護保険が給付
補足給付の中心にある考え方は、「基準費用額」と「負担限度額」の差額を介護保険が肩代わりする仕組みです。基準費用額は施設側が徴収する標準的な費用の目安で、負担限度額は所得段階に応じて設定された本人負担の上限額です。
たとえば令和8年8月1日以降、特別養護老人ホームの多床室(相部屋)では、食費の基準費用額は日額1,545円ですが、第2段階の方の負担限度額は日額390円に据え置かれます。差額の1,155円は介護保険から施設に給付されるため、本人の実質負担は390円で済むという仕組みです。
つまり、補足給付は現金で本人に支給される給付金ではなく、施設に支払う費用そのものが安くなる形の軽減制度です。
対象となる介護保険施設・サービス|特養・老健・介護医療院・ショートステイ
補足給付の対象となるサービスは、以下の介護保険施設とショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護)です。
- 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム、地域密着型を含む)
- 介護老人保健施設(老健)
- 介護医療院(旧・介護療養型医療施設)
- 短期入所生活介護・短期入所療養介護(ショートステイ)
一方で、有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホームは補足給付の対象外です。これらは介護保険施設ではなく、居住費・食費は施設と利用者の契約により決められるため、負担限度額認定証を持っていても軽減されません。介護施設を選ぶ際は、この点を必ず確認しておきましょう。
なお、社会福祉法人等が独自に実施する利用者負担軽減制度もあり、対象施設が広がるケースがあります。詳細は各市区町村の介護保険担当窓口で確認してください。
【2026年8月改正】補足給付の負担限度額はどう変わる?食費・居住費の引き上げポイント
令和8年(2026年)8月1日から、補足給付の食費・居住費の負担限度額と基準費用額が改定されます。厚生労働省告示第88号などによる改正で、令和7年度の年金額改定を踏まえたものです。改正のポイントは大きく3つに分けられます。
食費の変更|第3段階①・②の負担限度額が日額30〜60円引き上げ
食費の負担限度額は、第3段階①の方が日額30円、第3段階②の方が日額60円引き上げられます。第1段階・第2段階の方は変更ありません。
また、施設側が徴収する食費の基準費用額(標準的な費用)は日額1,445円から1,545円へと100円引き上げられます。負担限度額を超える差額は介護保険から給付されますが、基準費用額の変更にともない施設の食費設定額が変わる場合があるため、負担限度額の対象外である第4段階(住民税課税世帯)の方は影響を受ける可能性があります。
| 利用者負担段階 | 改正前(令和8年7月まで) | 改正後(令和8年8月から) | 変更額 |
|---|---|---|---|
| 第1段階 | 300円 | 300円 | 変更なし |
| 第2段階 | 390円 | 390円 | 変更なし |
| 第3段階① | 650円 | 680円 | +30円 |
| 第3段階② | 1,360円 | 1,420円 | +60円 |
| 基準費用額 | 1,445円 | 1,545円 | +100円 |
ショートステイの場合の負担限度額は、第3段階①が1,000円→1,030円、第3段階②が1,300円→1,360円と、それぞれ30円・60円引き上げられます。
居住費の変更|一部を除き日額100円引き上げ
居住費の負担限度額は、一部の居室区分を除いて日額100円引き上げられます。ただし、「その他型」もしくは「療養型」の介護老人保健施設および「Ⅱ型」の介護医療院における多床室(療養室の床面積が入所者1人あたり8㎡以上に限る)が居住費引き上げの対象で、それ以外の多床室は据え置かれるなど、居室区分によって扱いが異なります。
令和8年8月からの居住費・負担限度額の主な例は次のとおりです。
| 居室区分 | 基準費用額 | 第1段階 | 第2段階 | 第3段階① | 第3段階② |
|---|---|---|---|---|---|
| 従来型個室(特養等) | 1,231円 | 380円 | 480円 | 880円 | 980円 |
| 従来型個室(老健・医療院等) | 1,728円 | 550円 | 550円 | 1,370円 | 1,470円 |
| 多床室(特養等) | 915円 | 0円 | 430円 | 430円 | 530円 |
| 多床室(老健・医療院・室料徴収あり) | 697円 | 0円 | 430円 | 430円 | 530円 |
| 多床室(老健・医療院等・室料徴収なし) | 437円 | 0円 | 430円 | 430円 | 430円 |
| ユニット型個室的多床室 | 1,728円 | 550円 | 550円 | 1,370円 | 1,470円 |
| ユニット型個室 | 2,066円 | 880円 | 880円 | 1,370円 | 1,470円 |
たとえばユニット型個室に入所する第3段階②の方の場合、食費60円+居住費100円で、日額160円・月額約4,800円の負担増となります。年間では約58,400円の影響です。
第2段階の所得基準額の見直し|80.9万円から82.65万円へ
利用者負担段階を判定する所得基準額も見直され、令和8年8月から「年金収入額+合計所得金額80.9万円以下」が「82.65万円以下」に引き上げられます。
この改定により、これまで年収の関係でぎりぎり第3段階①に該当していた方が第2段階に移行し、負担限度額が軽くなる可能性があります。第2段階の食費負担限度額は日額390円のまま据え置かれるため、第3段階①(680円)だった方が第2段階に移った場合、日額290円・月額約8,700円の負担軽減となります。
なお、この所得基準の見直しは現在改正作業中で、追って正式通知が発出される予定です。すでに認定証を持っている方には市区町村から新しい認定証が送付されるのが通例ですが、更新時期は自治体によって異なるため、詳しくはお住まいの市区町村に確認しましょう。
補足給付の対象者は?利用者負担段階(第1〜第3段階)の要件をチェック
補足給付の対象になるかどうかは、「利用者負担段階」と呼ばれる4つの区分(第1〜第4段階)で判定されます。第1〜第3段階が補足給付の対象で、第4段階は原則として対象外です。
判定は「所得要件」と「預貯金要件」の2つがあり、どちらか一方でも基準を超えると認定を受けられません。また、配偶者がいる場合は世帯分離をしていても配偶者の所得・預貯金も判定に含まれます。
第1段階|生活保護受給者・老齢福祉年金受給者(預貯金1,000万円以下)
第1段階の対象は、生活保護受給者、もしくは世帯全員が市町村民税非課税である老齢福祉年金受給者です。所得要件はなく、預貯金額のみが判定の目安になります。
- 所得要件:要件なし
- 預貯金要件:本人1,000万円以下、夫婦の場合2,000万円以下
老齢福祉年金は、大正5年4月1日以前生まれの方などが対象の限定的な制度のため、実質的には生活保護受給者が中心となります。生活保護制度の詳細については以下の記事もあわせてご確認ください。
第2段階|年金+所得82.65万円以下(預貯金650万円以下)
第2段階の対象は、世帯全員が市町村民税非課税であり、年金収入額(非課税年金を含む)と合計所得金額の合計が年82.65万円以下の方です。令和8年8月から所得基準が80.9万円から82.65万円に引き上げられました。
- 所得要件:年金収入(非課税年金含む)+合計所得82.65万円以下
- 預貯金要件:本人650万円以下、夫婦の場合1,650万円以下
平成28年8月以降、遺族年金や障害年金などの非課税年金も所得判定に含まれる点に注意が必要です。老齢基礎年金の満額(令和8年度で年約84万円)を受け取っている単身者はこの基準を超える可能性があるため、実際には年金の少ない世帯や国民年金のみの受給者が主な対象となります。
第3段階①|年金+所得82.65万円超〜120万円以下(預貯金550万円以下)
第3段階①の対象は、世帯全員が市町村民税非課税で、年金収入(非課税年金含む)と合計所得金額の合計が年82.65万円を超え120万円以下の方です。
- 所得要件:年金収入(非課税年金含む)+合計所得82.65万円超〜120万円以下
- 預貯金要件:本人550万円以下、夫婦の場合1,550万円以下
老齢基礎年金の満額受給者や、少額の企業年金を受け取っている方が該当することが多い区分です。令和8年8月からの改正で食費が日額30円、居住費が日額100円引き上げられるため、月額で約4,000円弱の負担増となる方が出てきます。
第3段階②|年金+所得120万円超(預貯金500万円以下)
第3段階②の対象は、世帯全員が市町村民税非課税で、年金収入(非課税年金含む)と合計所得金額の合計が年120万円を超える方です。この段階が補足給付の対象となる最上位の区分で、負担限度額は最も高く設定されています。
- 所得要件:年金収入(非課税年金含む)+合計所得120万円超
- 預貯金要件:本人500万円以下、夫婦の場合1,500万円以下
令和8年8月からの改正では、食費が日額60円、居住費が日額100円と、4段階の中で最も大きく引き上げられます。ユニット型個室に入所する場合、月額約4,800円・年間約58,400円の負担増になる計算です。
なお、本人または世帯に市町村民税課税者がいる場合は「第4段階」となり、補足給付は受けられません。第4段階に該当する方の食費・居住費は、施設と利用者の契約で決まる金額(実費)となります。
補足給付を受け取るには?負担限度額認定証の申請方法・必要書類
補足給付は、申請しないと1円も減額されない「申請主義」の制度です。要件を満たしていても、市区町村に申請して「介護保険負担限度額認定証」の交付を受けなければ、施設は満額(基準費用額)で請求します。しかも過去にさかのぼって減額されることは原則ないため、施設入所前・入所後すぐの手続きが極めて重要です。
申請自体は郵送でも可能な自治体が多く、家族が代理で行うこともできます。以下では申請先・必要書類・流れを詳しく解説します。
申請先|住民票のある市区町村の介護保険担当窓口
申請先は、本人の住民票がある市区町村の介護保険担当窓口です。施設が所在する自治体ではなく、住民登録している自治体に申請する点に注意しましょう。
多くの自治体で郵送申請が可能で、近年は電子申請(マイナポータル連携・自治体オンラインシステム)に対応する市区町村も増えています。窓口・郵送・オンラインのどれで申請できるかは、各自治体の公式サイトで確認してください。
なお、介護保険施設への入所前でも、住民票のある市区町村に申請できます。入所日にあわせて認定証が施設で使えるよう、早めに手続きを進めることをおすすめします。
必要書類|申請書・被保険者証・預貯金確認書類など
負担限度額認定申請には、以下の書類が必要です。自治体によって名称や様式が異なりますが、共通して求められるのは次のとおりです。
【申請時の主な必要書類】
・介護保険負担限度額認定申請書兼同意書
・介護保険被保険者証
・本人(および配偶者)のマイナンバー確認書類
・申請者の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート等)
・預貯金額を確認できる書類(本人と配偶者の通帳の写し等)
・非課税年金の証明書(遺族年金・障害年金の受給がある場合)
・現在交付されている負担限度額認定証(更新の場合)
預貯金の証明書類は特に注意が必要で、申請日直近に記帳した通帳の写し(金融機関名・口座番号・口座名義・直近2か月間の記帳内容がわかるもの)を求められることが一般的です。定期預金・普通預金・タンス預金・株式・投資信託・信託・負債など、資産に関する項目は同意書で申告する必要があります。
申請から認定証交付までの流れ|通常1〜2週間・郵送で交付
申請から認定証の交付までは通常1〜2週間程度かかります。窓口で受け付けた後、市区町村で預貯金や所得の内容を審査し、認定通知書と認定証が郵送で自宅に届く流れです。窓口で即日交付される制度ではないため、余裕をもった申請が大切です。
認定証の有効期限は原則として申請月の初日から翌年の7月31日までです。所得や資産状況は毎年変わるため、8月1日以降も継続して補足給付を受けるには毎年更新申請が必要です。多くの自治体では6〜7月ごろに更新の案内が届きますが、届かない場合は市区町村に問い合わせましょう。
家族が代理申請する場合の注意点|委任状の要否は自治体で確認
家族が代理で申請することも認められています。本人が入院中や認知症などで手続きが難しい場合、配偶者や子どもが窓口に行くか郵送で申請します。
代理申請時の注意点は次のとおりです。申請書にマイナンバーを記載する場合は、家族の申請でも委任状が必要となる自治体が多い点に注意しましょう。ただし、被保険者本人の介護保険被保険者証や現在の負担限度額認定証の原本を持参できれば、委任状を省略できるケースもあります。
成年後見人や保佐人が代理する場合は、登記事項証明書などの写しの提出が求められます。詳細な取扱いは自治体ごとに異なるため、事前に窓口へ確認しておくと安心です。
遡って認定してもらえない|事前申請が最も重要
補足給付の減額は、原則として申請月の1日から適用されます。過去にさかのぼって減額される仕組みではありません。
たとえば9月10日に申請した場合、9月1日以降の食費・居住費が減額対象になりますが、8月分については通常料金の請求のままです。特養やショートステイの利用が決まったら、入所前や利用開始月の初日までに申請を済ませておくことが重要です。
なお、不正に負担軽減を受けた場合、介護保険法第22条第1項の規定に基づき、それまでに受けた軽減額に加えて最大2倍の加算金(軽減額と合わせて最大3倍の額)の納付を求められることがあります。預貯金や所得の申告は必ず正確に行いましょう。
補足給付・特定入所者介護サービス費に関するよくある質問
特定入所者介護サービス費と補足給付は同じ制度ですか?
はい、同じ制度を指します。介護保険法の条文上の正式名称が「特定入所者介護サービス費」(介護予防を含む場合は「特定入所者介護(予防)サービス費」)で、通称として「補足給付」と呼ばれています。市区町村や施設からの案内では両方の呼称が使われるため、どちらも同じ食費・居住費の軽減制度と理解してください。
令和8年8月から食費・居住費はいくら値上がりしますか?
第3段階①の方は食費が日額30円・居住費が日額100円(一部を除く)、第3段階②の方は食費が日額60円・居住費が日額100円(一部を除く)引き上げられます。第1段階・第2段階の方は変更ありません。第3段階②でユニット型個室に入所する場合、月額で約4,800円、年間で約58,400円の負担増となる計算です。
第3段階①と第3段階②の違いは何ですか?
両区分とも世帯全員が市町村民税非課税であることが共通の要件で、違いは所得金額です。第3段階①は年金収入(非課税年金含む)+合計所得が82.65万円超〜120万円以下、第3段階②は120万円超が対象です。預貯金要件も異なり、①は本人550万円以下、②は本人500万円以下となっています。負担限度額も②のほうが高く設定されています。
世帯分離すれば補足給付を受けられますか?
世帯分離により本人と子どもの住民票を分けることで、判定上の「世帯」が変わり、対象になるケースはあります。ただし、配偶者については世帯を分離していても補足給付の判定上は同一世帯として扱われ、配偶者の所得・預貯金も判定に含まれます。また、税法上の扶養関係や国民健康保険料など他の制度への影響もあるため、自治体窓口やケアマネジャーに相談したうえで判断しましょう。
有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅も補足給付の対象ですか?
対象外です。補足給付の対象は介護保険施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院)と、これらの施設で提供されるショートステイ(短期入所生活介護・短期入所療養介護)に限られます。有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、養護老人ホームなどは対象外で、食費・居住費は施設と利用者の契約により決められます。
負担限度額認定証の有効期限はいつまでですか?
原則として申請月の初日から翌年の7月31日までです。8月1日以降も引き続き軽減を受けるには、毎年更新申請が必要です。多くの自治体では6〜7月ごろに更新申請書が郵送で送られてきますが、届かない場合は自ら市区町村に連絡しましょう。更新申請を忘れると8月から通常料金での請求となり、あとから遡って減額されない点に注意が必要です。
家族が代理で申請してもよいですか?
代理申請は可能です。本人が入院中や認知症で手続きが難しい場合、配偶者・子どもなどの家族が窓口や郵送で申請できます。ただし、マイナンバーを申請書に記載する場合、家族の申請でも委任状が必要になる自治体があります。被保険者本人の介護保険被保険者証や現在の認定証の原本を持参すれば委任状を省略できるケースもあるため、事前に市区町村に確認しましょう。
預貯金の申告はどこまで必要ですか?配偶者の分も含まれますか?
本人だけでなく、配偶者がいる場合は配偶者の預貯金も申告対象です。世帯分離をしていても、また事実婚(内縁関係)でも同様です。申告対象は普通預金・定期預金・株式・投資信託・信託・現金(タンス預金)など幅広く、原則として申請日の直近2か月間の記帳内容がわかる通帳の写しが求められます。負債(借入金など)がある場合は資産から差し引くことができるため、あわせて申告しましょう。
申請を忘れて数か月経ってしまいました。遡って認定してもらえますか?
原則として遡及適用は認められません。認定証の効力は申請月の1日からとなるため、それ以前の食費・居住費は通常料金のままです。ただし、介護施設への入所直前・直後で申請できない事情があった場合など、自治体によっては個別に相談に応じるケースもあります。まずは早急に市区町村の介護保険担当窓口に事情を伝え、翌月からでも認定を受けられるよう手続きしましょう。
認定証を持っているのに、施設で高い金額を請求されました。どうすればよいですか?
まず認定証を施設に提示・提出したかを確認してください。認定証は申請しただけでは反映されず、施設側に提示することで初めて減額請求となります。次に、認定証の有効期限が切れていないかを確認しましょう。それでも金額が改善されない場合は、市区町村の介護保険担当窓口に相談してください。なお、令和8年8月改正で基準費用額が引き上げられたため、認定証を持たない第4段階の方は金額が上がっている場合があります。
まとめ|補足給付は申請主義。介護施設に入所したら早めに手続きを
特定入所者介護(予防)サービス費、通称「補足給付」は、介護保険施設やショートステイを利用する低所得の方の食費・居住費を軽減する重要な制度です。令和8年8月からの改正で第3段階の食費・居住費が日額30〜160円引き上げられる一方、第2段階の所得基準額が80.9万円から82.65万円に引き上げられ、これまで第3段階①だった方が第2段階に移行するケースもあります。
補足給付は申請しないと1円も減額されない申請主義の制度です。しかも過去にさかのぼって減額されないため、介護施設への入所が決まったら、住民票のある市区町村の介護保険担当窓口で早めに「介護保険負担限度額認定証」の申請を済ませておきましょう。認定証は原則として毎年7月末で切れるため、更新申請も忘れずに行うことが大切です。
介護保険施設の月額費用は5万円〜15万円と大きな幅がありますが、補足給付を活用できるかどうかで年間数十万円の差が生まれます。ご自身やご家族が対象になる可能性がある方は、まずは市区町村の窓口や担当ケアマネジャーに相談してみてください。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する


