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東京都の課題解決型技術開発助成金【令和8年度】安全・DX・介護・暑さ対策の試作品開発に最大2,000万円

公開日:2026/5/15 更新日:2026/5/15
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「防災センサーを開発したいが、試作品の製作費用が高額で踏み出せない」「介護ロボットのプロトタイプを作りたいが、開発資金の確保に悩んでいる」——都市課題を解決するプロダクトを持ちながら、資金の壁に阻まれている中小企業は少なくありません。

東京都と公益財団法人東京都中小企業振興公社は、こうした企業を強力に後押しする「課題解決型技術開発促進事業(試作品開発・改良助成)」の令和8年度募集を開始しました。安全・安心、高齢者・介護、DX、暑さ対策という4つの支援テーマに沿った試作品開発・改良に要する経費を、最大2,000万円・助成率2/3で支援する制度です。

この記事では、令和8年度の対象テーマ・助成内容・申請要件・申請スケジュールを、募集要項をもとに詳しく解説します。

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この記事の目次

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課題解決型技術開発促進事業(試作品開発・改良助成)とは

本制度は、東京都が策定した長期ビジョン「2050東京戦略」の実現に向けた都市課題の解決を目的とした助成事業です。防災・介護・DX・暑さ対策といった特定の支援テーマに沿って、事業化を目指す製品・サービスの試作品(ハードウェア/ソフトウェア)の開発・改良に要する経費の一部を助成します。

【令和8年度 制度概要】
正式名称:課題解決型技術開発促進事業(試作品開発・改良助成)
実施主体:公益財団法人 東京都中小企業振興公社
助成限度額:2,000万円
助成率:対象経費の2/3以内
助成対象期間:令和8年12月1日〜令和10年8月31日(最長1年9か月)
申請受付期間:令和8年6月4日(木)〜7月3日(金)17時
申請方法:Jグランツによる電子申請(GビズIDプライムアカウント必要)
問い合わせ:企画管理部 助成課 課題解決型技術開発促進事業 事務局
 TEL:03-3251-7894(平日9時〜17時)
 e-mail:kadai-kaihatsu@tokyo-kosha.or.jp

本助成事業における「製品・サービス」とは、市場に投入し事業化を目指す対象を指します。その製品・サービスを生み出すための核となる試作品(ハードウェア/ソフトウェア)の設計・製作・試験評価等を行うことが「開発・改良」です。開発・改良による成果が「試作品(成果物)」となります。

また、本助成事業を完了した方は、展示会出展等の販促に活用できる「販路拡大助成(開発枠)」(助成限度額350万円)に申請できるというメリットもあります(資格審査のみ)。

対象となる4つの支援テーマ

本助成事業では、以下の①〜④の支援テーマから最も該当するもの1つを選択して申請します。

①持続可能で安全・安心な東京の実現に関するもの

防災・減災、事業リスク対策、感染症対策、セキュリティ、子どもの安全対策などに資する製品・サービスの試作品開発が対象です。

日本有数の大都市・東京において、地震や台風などの自然災害リスクへの対応や、サイバーセキュリティ対策、感染症に強いインフラ整備は喫緊の課題です。防災センサー・安全管理システム・AIによる異常検知ソフトウェアなど、幅広い技術シーズを持つ企業にとって活用しやすいテーマです。

②高齢者・障害者のニーズを満たすもの、又は介護従事者の負担軽減に関するもの

福祉・アクセシビリティ、次世代介護機器、アクティブシニア、パラスポーツなどに関する試作品開発が対象です。
少子高齢化が急速に進む中、介護従事者の不足・身体的負担は社会問題化しています。本テーマでは「次世代介護機器」として、移乗支援・移動支援・排泄支援・見守り・コミュニケーション・入浴支援・介護業務支援・機能訓練支援・食事栄養管理支援・認知症ケア支援の9分野での使用を想定した機器開発も対象となります。

③DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に関するもの

業務効率化、営業・マーケティング強化、業務自動化・データ活用、業界特化型のシステム・ソフトウェア開発などが対象です。
中小企業のDX化が急務とされる中、業種特化型の業務管理SaaS・AI活用ツール・自動化システムなど、デジタル技術を活用した試作品の開発を進める企業に適したテーマです。

④暑さ対策に関するもの

気候変動への対応、設備・インフラへの暑さ対策、暑熱環境の管理・モニタリングなどに関する試作品開発が対象です。
近年深刻化する猛暑・熱中症リスクに対応するための技術開発が求められています。WBGT(暑さ指数)モニタリングシステム・屋外作業者向けウェアラブルデバイス・建物の熱環境制御システムなど、暑さ対策に特化した技術シーズを持つ企業が活用できるテーマです。

申請要件と対象事業者

対象となる事業者

【対象事業者の主な要件】
  • 東京都内の本店または支店等で実質的な事業活動を行っている中小企業者(会社・個人事業者)等
  • 東京都内で創業を具体的に計画している個人
  • 都内で1年以上事業を継続していること(基準日現在)
  • 事業税・都民税等の税金を滞納していないこと
  • 暴力団関係者や風俗営業等の事業者でないこと
  • 公社の他の助成事業と併願申請していないこと(他の公的機関の助成金との併願は可)
中小企業グループ(複数社の連携)でも申請可能です。その場合は代表事業者を1社定めて申請します。

助成対象となる事業・ならない事業

「助成対象事業」とは、4つの支援テーマに沿って事業化を目指す製品・サービスの核となる試作品の開発・改良です。以下の例は助成対象外となりますので注意が必要です。

【主な助成対象外の事業例】
  • 具体的な販売予定がなく、研究開発のみを目的としている事業
  • 他社が開発した技術・製品等の実用化を目的としている事業
  • 助成事業完了前の販売を目的としている事業
  • 設備投資(生産・量産用の機械装置・金型の導入等)を目的としている事業
  • 開発・改良した試作品(成果物)自体の販売を目的としている事業
  • 開発・改良の主要な部分が自社開発ではない事業
  • 開発・改良の全部または大部分を外注(委託)している事業
  • 量産化段階にある技術や既に事業化され収益を上げている事業
  • 既製品の模倣に過ぎない事業
  • 申請時において開発・改良が概ね終了している事業
  • 開発・改良が特定の顧客(法人・個人)向けで、汎用性のない事業

助成対象経費と助成率

助成対象となる7つの経費区分

助成対象経費の区分
(1)原材料・副資材費試作品の開発・改良に使用する原材料・副資材の購入費
(2)機械装置・工具器具費試作品の開発・改良に必要な機械装置・工具器具の購入・リース費
(3)委託・外注費試作品の開発・改良の一部を外部に委託する費用(全部・大部分の外注は不可)
(4)産業財産権出願・導入費試作品に関係する特許等の出願・導入に要する費用
(5)直接人件費試作品の開発・改良に直接従事する自社従業員の人件費
(6)専門家指導費試作品の開発・改良に関する専門家への指導料
(7)規格認証・登録費試作品に関する規格認証・登録に要する費用

助成率・助成限度額と計算例

助成率助成限度額助成対象期間
2/3以内2,000万円令和8年12月1日〜令和10年8月31日(最長1年9か月)

たとえば、対象経費の合計が2,400万円の場合、助成額は2,400万円×2/3=1,600万円となります。対象経費が3,000万円の場合は、助成率2/3で2,000万円が上限となります。なお、助成対象期間内に「達成目標」を満たす試作品(成果物)の完成が助成条件です。

1件単価100万円(税抜)以上の機械装置・工具器具費または1契約100万円(税抜)以上の委託・外注費を申請する場合は、原則2社以上の見積書が必要です。申請前に準備しておきましょう。

申請スケジュールと手続きの流れ

第一回スケジュール

フェーズ時期
申請受付期間令和8年6月4日(木)〜7月3日(金)17:00
交付決定令和8年11月30日(月)
助成対象期間令和8年12月1日〜令和10年8月31日(最長1年9か月)

第二回スケジュール

フェーズ時期
申請受付期間令和8年10月9日(金)~11月13日(金)17:00
交付決定令和9年3月31日(水)
助成対象期間令和9年4月1日~令和10年12月31日(最長1年9か月)

申請の流れ(STEP形式)

STEP 1:GビズIDプライムアカウントを取得する
Jグランツを利用するには「GビズIDプライムアカウント」の事前取得が必要です。国の審査によりID発行まで時間がかかるため、余裕をもって申請受付前に手続きを完了させてください。

STEP 2:申請書類を準備する
公社HPの事業ページから申請書をダウンロードし、必要事項を記入します。添付書類(見積書・会社概要等)も合わせて準備します。
事業ページ:https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/kadai-kaihatsu/index.html

STEP 3:Jグランツで電子申請を行う
受付期間内(令和8年6月4日〜7月3日17時)にJグランツの公社指定の申請フォームから書類をアップロードして申請を完了させます。アクセス集中が予想されるため、締切ギリギリを避けて早めに手続きすることをお勧めします。

STEP 4:審査・採択
書類審査・プレゼン審査(面接審査)等を経て採択が決定します。採択後は助成対象期間(令和8年12月1日〜)から開発をスタートします。

STEP 5:試作品の開発・完成・完了検査
助成対象期間内に申請書の「達成目標」を満たす試作品(成果物)を完成させ、完了検査を受けます。

STEP 6:助成金の交付
完了検査後、助成金額が確定し交付されます。

GビズIDとは?補助金申請などの際に必要となる種類や具体的な取得フローなどを解説

採択後のメリット〜販路拡大助成との連携

本助成事業を完了した事業者には、大きな追加メリットがあります。それが「課題解決型技術開発促進事業(販路拡大助成)」の開発枠(助成限度額350万円)への申請資格です。
一般枠の上限150万円に対し、本助成事業の完了者は開発枠として350万円まで展示会出展や広告宣伝などの販路拡大費用を助成してもらえます(資格審査のみで申請可能)。申請手続きの詳細は、本助成事業の完了後に事務局から直接案内されます。
試作品の開発から市場投入までを一貫してサポートする、東京都の手厚い支援体制といえるでしょう。

課題解決型製品・サービス等の販路拡大助成とは?申請要件・必要書類・スケジュールを徹底解説【2026年】


課題解決型試作品開発・改良助成に関するよくある質問



申請受付期間はいつですか?


令和8年度の申請受付期間は令和8年6月4日(木)から7月3日(金)17時までです。Jグランツによる電子申請のみ受け付けており、受付期間を過ぎた申請は受け付けられません。アクセス集中も予想されるため、締切直前を避けて早めに申請することをお勧めします。




助成限度額と助成率はいくらですか?


助成限度額は2,000万円、助成率は対象経費の2/3以内です。たとえば対象経費の合計が2,400万円なら助成額は1,600万円、3,000万円以上の場合は上限の2,000万円が助成されます。




4つの支援テーマとは何ですか?


①持続可能で安全・安心な東京の実現(防災・セキュリティ等)、②高齢者・障害者のニーズを満たすもの又は介護従事者の負担軽減(次世代介護機器・アクセシビリティ等)、③DXの推進(業務効率化・業務自動化・データ活用等)、④暑さ対策(気候変動・暑熱環境管理等)の4つです。申請時にいずれか最も該当する1つを選択します。




ソフトウェアの開発も対象になりますか?


はい、ソフトウェアの試作品開発も対象です。本制度では「製品・サービスを生み出すための核となる試作品(ハードウェア/ソフトウェア)の開発・改良」が対象となっており、DXテーマなどではソフトウェアシステムの試作品も対象になります。ただし、開発の主要な部分が自社開発であることが条件です。




直接人件費も助成対象になりますか?


はい、試作品の開発・改良に直接従事する自社従業員の直接人件費も助成対象経費に含まれます。そのほかにも原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費(大部分の外注は不可)、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、規格認証・登録費が対象です。




他の公的機関の補助金(ものづくり補助金等)と併願申請はできますか?


他の公的機関の助成金・補助金(ものづくり補助金等)との併願申請は可能です。ただし、同一テーマで二重に助成金を受け取ることはできないため、両方採択された場合はいずれか一方を辞退する必要があります。なお、公社の他の助成事業との併願申請は不可です。




開発の全部を外注している場合は申請できますか?


申請できません。開発・改良の全部または大部分を外注(委託)している事業は助成対象外となります。開発の主要な部分が自社で行われることが条件です。外部への委託は一部に限り、自社での開発・試験評価が中心であることが求められます。




GビズIDプライムアカウントはいつ取得すればよいですか?


申請受付開始(令和8年6月4日)よりも前に取得しておく必要があります。GビズIDプライムアカウントは国の審査によりID発行まで時間がかかります。余裕をもって申請受付前に手続きを完了させてください。GビズID公式サイト(https://gbiz-id.go.jp/)から申請できます。




採択後、試作品の販売はいつからできますか?


開発した試作品をベースとした製品・サービスの販売は、助成事業完了(完了検査の翌日)後から可能です。ただし、開発した試作品(成果物)そのものは、助成事業を完了した年度の翌年度から起算して5年経過する日まで保存義務があるため、その期間は販売できません。




本助成を完了すると、どんな追加メリットがありますか?


本助成事業を完了した方は、「課題解決型技術開発促進事業(販路拡大助成)」の開発枠(助成限度額350万円)に申請できます(資格審査のみ)。一般枠の上限額150万円に比べて高い上限額が適用され、展示会出展や広告宣伝などの販路拡大活動を支援してもらえます。申請手続きの詳細は、本助成事業の完了後に事務局から直接案内があります。



まとめ

課題解決型技術開発促進事業(試作品開発・改良助成)は、都市課題の解決を目指す都内中小企業の試作品開発を最大2,000万円・助成率2/3で支援する、規模感の大きい助成制度です。

重要なポイントを整理します。

  • 助成内容:最大2,000万円・助成率2/3。原材料費・機械装置費・直接人件費など7区分の経費が対象
  • 支援テーマ:①安全・安心、②高齢者・障害者・介護、③DX推進、④暑さ対策の4テーマから1つを選択
  • 申請受付:令和8年6月4日(木)〜7月3日(金)17時。Jグランツによる電子申請のみ
  • 開発期間:最長1年9か月(令和8年12月1日〜令和10年8月31日)
  • 完了後の特典:販路拡大助成(開発枠・最大350万円)に優先申請できる
  • 今すぐやること:GビズIDプライムアカウントの取得、申請書のダウンロードと準備開始

申請受付まで時間がありません。自社の開発テーマが4つの支援テーマに該当するか確認し、GビズIDプライムアカウントの取得から着手してください。

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