この記事の目次
1.はじめに
一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)は、経済産業省資源エネルギー庁の平成30年度予算事業として、再生可能エネルギー熱利用設備を導入する民間事業者を対象に、太陽熱やバイオマスなどの再生可能エネルギーを利用する設備を設ける場合に、最大1億円の補助金交付を行っています。
省エネに対する助成・補助は年々増えており、本補助金を活用することにより、太陽熱を利用した給湯設備の設置や、地中熱を熱源としたヒートポンプにより空調を行う場合など、設置費用の1/3を補助金でまかなうことが可能となります。
そこで今回は、平成30年8月1日から第3次公募が開始され、設計費から設備・工事費用までの全てが補助対象となる「地域の特性を活かしたエネルギーの地産地消促進事業費補助金」(再生可能エネルギー熱事業者支援事業)をご紹介します。
2.補助対象事業者
(1)再生可能エネルギー熱利用設備を導入する民間企業
※地方公共団体が出資し設立された法人又は営利を目的としない事業を行う民間団体は対象外
(2)青色申告を行っている個人事業主
個人事業主は、青色申告者であり、税務代理権限証書の写し、又は税理士・会計士等により申告内容が事実と相違ないことの証明(任意書式)、又は税務署の受領印が押印された確定申告書Bと所得税青色申告決算書の写しを提出できること。
(確定申告書を提出する場合は、マイナンバー部分を黒塗りした上で送付すること)
(3)対象外
ア 経済産業省から補助金等停止措置又は指名停止措置が講じられていないこと
イ その他、公的資金の交付先として社会通念上適切と認められない申請者
3.補助対象設備
1.補助対象設備
再生可能エネルギー熱利用設備
※以下のエネルギー熱を利用するものであって、熱を利用する区域・用途に占める再生熱の割合(再エネ率)が10%以上、または再生熱の年間総発熱量200GJ以上の設備。
(1)太陽熱利用
(2)温度差エネルギー利用
海水、河川水、下水(温泉等の温廃水含む)等の水を熱源とし、気温との温度差を活用するもの
(3)雪氷熱利用
雪又は氷(冷凍機を用いて生産したものを除く)を熱源とするもの
(4)地中熱利用
(5)バイオマス熱利用、バイオマス燃料製造
バイオマスとは、動植物に由来する有機物であってエネルギー源として利用することができるもの(原油、石油ガス、可燃性天然ガス及び石炭並びにこれらから製造される製品を除く。)
※その他、設備ごとの詳細な要件については、「平成30年度 再生可能エネルギー熱事業者支援事業について」を参照ください。
2.導入例
・施設へ太陽熱利用給湯設備を設置し、給湯に利用する。
・河川水を利用し、温度差エネルギーを施設の空調に使用する。
・施設へ鶏糞を燃料とするバイオマスボイラーを設置し、空調に使用する。
・農業用ビニールハウスへ木質ペレットを燃料とするバイオマスボイラーを導入し、空調に使用する。
・施設へ地中熱を活用したヒートポンプを設置し空調等に使用する。
4.補助内容
(1)公募期間
平成30年8月1日(水)~平成30年8月31日(金)17:00必着
(2)対象期間
平成30年4月1日から平成31年2月28日まで
(3)補助率
補助対象経費の合計額の1/3
(4)上限額
1億円/年度
※予算総額:約12.1億円(第3次公募分)
(5)対象事業
日本国内において、補助対象設備の要件を満たす再生可能エネルギー熱利用設備を導入する事業
(6)対象経費
設計費、設備費、工事費
5.申請方法
SIIのサイト(http://sii.or.jp/re_energy30/)を確認し、申請書類を印刷した後、ファイリングした申請書類一式を公募期間(平成30年8月1日~8月31日)内に郵送する必要があります。※8月31日17:00必着
また、申請書類の電子データを記録したCD-R等のメディアもあわせて提出することが必要です。
※申請書類の詳細や、ファイリングの方法については公募要領を参照
(http://sii.or.jp/re_energy30/uploads/ne30_s_kouboyouryou_05.pdf)
6.補助金交付までの流れ
(1)公募期間:平成30年8月1日~8月31日
(2)審査:書類審査の及び申請者に対するヒアリングを行い、交付要件等の審査を行った後、外部有識者による審査委員会の結果を踏まえ採択者を決定
(3)交付決定:平成30年10月下旬予定
(4)事業開始
(5)事業完了後、実績報告書を提出
(6)清算払請求(補助金の請求)
(7)補助金交付:平成31年3月末まで
(8)利用状況報告書の提出(最低48か月間)
7.問い合わせ先
一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)
審査第三グループ 再生可能エネルギー熱事業者支援事業 担当
住所:〒104-0061 東京都中央区銀座2-16-7 恒産第3ビル7階
TEL:03-5565-3850(受付時間:平日10:00~12:00、13:00~17:00)
8.最後に
環境問題と向き合うことが地球全体の課題となっていますが、とりわけ事業者については、省エネ技術・設備の利用・活用が社会的責務になりつつあります。
国は、再生可能エネルギーの活用に力を入れており、導入事業者に対して各種補助金・助成金を交付しています。
今回ご紹介した再生可能エネルギー熱事業者支援事業もその一つであり、事業者にとって、環境問題改善に寄与するだけでなく、長期的視点に立てばコストダウンにもつなげられる補助金であるといえます。
本補助金は、公募期限が8月末と迫っていますので、興味を持たれた方はお早めにご検討ください。
その他、補助金ポータルでも、ご相談等受け付けております。
不明点など何でもお気軽にご連絡ください。
https://hojyokin-portal.jp/inquiry/