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2020年度の摘発は500人を突破、コロナ禍で大きな社会問題となっている補助金・助成金の「不正受給」とは?

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2020年度は新型コロナ感染症の影響から企業の活動や国民生活を守るため、過去に類を見ないほど大きな規模で様々な補助金・助成金制度が実施されています。

政府はこのような状況の中、支援がより迅速に多くの人に行きわたるよう、各制度の手続きや審査の簡素化などに取り組んできましたが、これらの対応は一部では補助金の不正受給や、制度を利用した詐欺の誘発にもつながり、結果として2020年度は今年2月の段階で全国で500人以上が不正受給等によって警察の摘発を受け、被害総額は既に4億円以上にのぼっています。

また、経産省が去年10月に不適切な申請をした人に加算金などの免除を条件に自主的な返還を呼びかけたところ、自主的な返還は2020年12月時点で9924件(総額約106億円)にも及び、不正が疑われる案件は依然として多数存在するため、今後は更に逮捕者が増加する懸念もあるようです。

そこで、今回の記事では上述した「補助金・助成金の不正受給」とはいったいどのようなものなのか、過去の事例などを踏まえて紹介したいと思います。

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この記事の目次

不正受給とはいったいどのような事を指すのか?

通常、補助金や助成金は制度ごとに定められた申請要件を満たす者のみが申請可能で、審査に通り実際に現金が給付された場合には、その後も制度上定められた報告を守り、給付金によって購入したものがあれば一定期間保持しなくてはならないなどの厳しいルールが存在します。

「不正受給」というと、悪意を持って不正にお金をもらうことと考えてしまいがちですが、実際には虚偽申請はもちろんのこと、事業開始後の状況報告をしない場合や、管轄当局による検査を拒否した場合なども不正受給として給付金の返還等のペナルティを受ける事になるため、制度を利用するためには細心の注意が必要です。

下記では不正受給についていくつかのパターンを紹介します。

1.発注書の日付の改ざん

事業者としては補助金が採択されるにしろされないにしろ、設備の導入等が決まっているのなら直ぐにでも事業に取り掛かりたいところですが、補助金制度では一部の「事後申請形式」のものを除き、採択前に事業(発注も含む)を行った場合には、その経費は補助の対象とすることが出来ません。

「発注書の日付を改ざんして期間内だったことにすれば補助対象にすることが出来る。」という考え方から横行しているケースです。

2.経費の水増し

補助対象となる経費を水増しして受給額の引き上げを計るのもよくある手口の一つで、取引相手がリベートを受け取って領収書の改ざんに協力するなど非常に悪質なケースも目立ちます。

刑事告発の対象となるため、加担した者は非常に大きな社会的制裁を受ける事になります。

3.財産の処分等

補助金等の交付を受けて購入した設備や機器などを譲渡、交換、貸付け、担保などにして利益を得ることも、本来の補助金の目的と異なるため不正受給の対象となります。

やむを得ず設備を手放す場合なども各省各庁の長の承認を受ける必要がありますので、注意が必要です。
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不正受給をした場合のペナルティは?

不正受給をした場合、申請者には下記のようなペナルティが課されます。

・受給額+違約加算金(年10.95%)を支払う
・管轄省庁のホームページに事業所名等が掲載される
・詐欺罪などで刑事告発の対象となる

このネット社会において、不正受給者として社名や個人名がネット上で広まったしまうことのダメージは非常に大きなものがあるのではないでしょうか。

具体的には下記のような内容が管轄省庁のHPに掲載されることになります。

実際にあった補助金・助成金の不正受給

1.中小企業緊急雇用安定助成金、不正受給

2011年11月7日、厚生労働省の中小企業緊急雇用安定助成金制度を使った約1千万円の不正受給について、詐欺の容疑で元社長ら5人を逮捕。
中小企業緊急雇用安定助成金は、社員を休業させたときに休業手当相当額の一部などを助成する制度です。
容疑者らは平成21年12月から昨年4月までの間、経営する風俗店の従業員延べ約110人について、勤務実体がないにも関わらず計約1400日間休業させるという虚偽の申請書を京都労働局助成金センターに提出し、計約1千万円を不正に受給していました。

2.補助金、不正受給

2003年7月、福岡県の合併浄化槽設置事業をめぐる補助金不正受給事件で,背任などの罪に問われたH被告に懲役2年6月,執行猶予5年(求刑懲役2年6月),T被告には懲役2年,執行猶予4年(求刑懲役2年)を言い渡しました。
判決によると,2人は当時の同町建設課下水道係長らと共謀し、H被告の支援者男性が営業予定だった飲食店の浄化槽設置工事について,町事業の対象外なのに虚偽の申請書を作成。国と県の補助金計約87万円を騙し取ったほか,補助金を含む約244万円を町に不正に支出させていました。

3.震災復興助成金、不正受給

大阪市中央区の人材育成会社が、東日本大震災による特例を悪用し、雇用助成金5億9千万円を不正受給した問題。
仙台支店での売り上げを水増しした虚偽の書類を大阪労働局に提出することで、被災地での関連事業の売り上げが全体の3分の1以上を占める企業の受給条件が緩和される「中小企業緊急雇用安定助成金」(現・雇用調整助成金)を悪用したものです。
大阪労働局は1日午後、B社と関連会社「B社東日本」の2社が不正受給をしたと公表。
大阪地裁は18日、懲役6年(求刑・懲役7年)の実刑判決を言い渡しました。

4.新興国市場開拓等事業費補助金、不正受給

平成26年度新興国市場開拓等事業費補助金を不正に受給。
当該事業主に対して、既に給付済みの補助金(2,108,436円)の交付決定の取消を通知し、補助金の全額返還及び加算金の支払を求めるとともに、入札参加を含む当機構との契約関係の停止(9か月)を実行。
事業主名と、代表者氏名、所在地、事業の概要が日本貿易開発機構のHPに公開されていました。
また、不正受給した企業の親会社は、自社のHPにて子会社の不正受給の顛末を開示しています。

5.茨城県の助成金、不正受給

茨城県の助成金制度を悪用し、詐欺の疑いで男性2名が逮捕された問題です。
2014年6月、実態のないリフォーム会社を経営しているとウソをつき、銀行から1000万円の融資をだまし取った容疑がかけられています。
茨城県の中小企業向けの融資制度を利用して、ウソの書類で助成金申請をし、銀行を信用させていたそうです。

6.スーパーコンピューター開発における不正受給

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)で行っている、戦略的省エネルギー技術革新プログラム実用化開発対象の助成金を水増し請求し計約4億3100万円をだまし取ったとして、スーパーコンピューターの開発を手掛けるP社が、2017年12月に起訴された問題です。
その他同社においては、別の助成金も搾取していた疑いが判明しており、東京地検特捜部の方で全容解明を急いでいるとのことです。

7.家賃給付金

2021年3月新型コロナウイルスで売り上げが減少した事業者に支給している家賃給付金を不正受給したとして、ウェブ制作のトゥーサウザンド(東京・港)に給付の取り消しと返還請求をしたと発表した。不正受給の確認は初めて。

給付金は家賃の12分の1を3カ月分補助する。同社は8万5千円の家賃を18万5千円と偽って申請し、2020年9月に4万6250円を受給した。警視庁からの照会を受けて都が確認したところ同社が認めたという。返還され次第、都は違約加算金も請求する。

8.持続化給付金

2021年2月、新型コロナの影響で収入が減った事業者が受け取れる持続化給付金をだまし取ったとして男3人が逮捕、虚偽の事業内容に基づいて申請を行い現金をだまし取った罪に問われています。

このほか他人に対しても虚偽申請の勧誘を行っていたことがわかっており、一連の詐欺について3人を含め計7人が起訴されています。

まとめ

一律10万円の現金給付「特別定額給付金」により、一気に身近な存在となった政府の給付金制度ですが、補助金制度・助成金制度は本来厳格な審査を通過し、定められたルールを順守することを条件に、公的機関からの金銭面での支援を受けられる制度です。

「申請すればお金がもらえる」などという甘い言葉をきっかけに、学生などが軽い気持ちで詐欺に加担してしまうケースも多く発生していますので、不安を感じる場合には公的機関や専門家に一度は相談してみるのが良いのではないでしょうか。

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