デジタル化・AI導入補助金は法人だけでなく、個人事業主も要件を満たせば申請できます。申請枠によってはパソコンやPOSレジなどのハードウェアも対象となるため、これから事業を拡大していきたい個人事業主の方に最適です。
ただし、個人事業主が活用する際はいくつか注意点もあります。本記事では個人事業主がデジタル化・AI導入補助金を申請する方法と注意点を紹介するので、検討している方はぜひ参考にしてください。
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・デジタル化・AI導入補助金とは?【2026年・令和8年度】補助率や申請枠・変更点についても解説
・デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠を解説!導入できるツールも紹介
・デジタル化・AI導入補助金の通常枠を徹底解説!インボイス枠との違いとは
・【2026年】デジタル化・AI導入補助金で2回目以降の申請要件が追加
この記事の目次
デジタル化・AI導入補助金の対象となる個人事業主の要件
デジタル化・AI導入補助金の申請対象となる個人事業主は、国内で事業を展開し、生産性向上のためにITツールを導入する事業者です。小規模事業者の定義については、業種に応じて以下のように定められています。
| 業種 | 定義 |
| 商業・サービス業 | 常時使用する従業員の数が5人以下の会社及び個人事業主 |
| サービス業のうち宿泊業・娯楽業 | 常時使用する従業員の数が20人以下の会社及び個人事業主 |
| 製造業その他 | 常時使用する従業員の数が20人以下の会社及び個人事業主 |
業種に応じて要件となる従業員数が異なるため、ご自身が該当するかご確認ください。なお、上記の要件を満たしていても、以下にあてはまる場合は「みなし大企業」と判断され対象外となります。
| (1) 発行済株式の総数又は出資価格の総額の1/2以上を同一の大企業が所有している (2) 発行済株式の総数又は出資価格の総額の2/3以上を大企業が所有している (3) 大企業の役員又は職員を兼ねている者が、役員総数の1/2以上を占めている (4) 発行済株式の総数又は出資価格の総額を、(1)~(3)に該当する中小企業・小規模事業者等が所有している (5) (1)~(3)に該当する中小企業・小規模事業者等の役員又は職員を兼ねている者が、役員の全てを占めている (6) 直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える (7) 暴力団等の反社会的勢力との関係がある |
上記のほか、反社会勢力との関連がある場合や、反社会勢力から資金提供を受けている会社・事業者等も補助を受けることはできません。
デジタル化・AI導入補助金の詳細と申請枠
デジタル化・AI導入補助金は、中小企業や小規模事業者等が、業務効率化やDX等に向けたITツールを導入する必要経費の一部を支援する補助金です。令和8年度のデジタル化・AI導入補助金は、以下の5つの申請枠に分けられます。上記のうち、多くの個人事業主の方が活用しやすいのは、通常枠とインボイス枠(インボイス対応類型)です。インボイス枠(インボイス対応類型)では、導入したITツールを利用するためのパソコンやPOSレジ等も一部補助の対象となります。
ツールに合わせてパソコンの導入も検討している方は、以下の記事も参考にしてください。
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通常枠
通常枠では、自社の課題に合う多様なITツールが対象になります。補助率と上限額は以下のとおりです。
| 【通常枠】 | |
| 補助額 | 1プロセス以上…5万円~150万円未満 4プロセス以上…150万円~450万円以下 |
| 補助率 | 1/2以内 ※令和6年10月から令和7年9月の間で3か月以上、令和7年度改定後の最低賃金未満で雇用していた従業数が全体の30%以上なら2/3以内 |
ソフトウェア購入費やクラウド利用費(最大2年分)、導入関連費等が補助対象となります。
あわせて読みたい:デジタル化・AI導入補助金の通常枠を徹底解説!インボイス枠との違いとは
インボイス枠(インボイス対応類型)
インボイス枠のインボイス対応類型では、インボイス制度に対応した会計・受発注・決済の機能を有するソフトウェア、PC・ハードウェア等の導入が対象となります。
補助率と上限額は以下のとおりです。
| 【インボイス枠(インボイス対応類型)】 | |
| 補助額 | 上限350万円 ▶会計・受発注・決済のうち1機能以上 …3/4以内(小規模事業者は4/5以内)、50万円以下 ▶会計・受発注・決済のうち2機能以上 …2/3以内、50万円超~350万円 |
| 補助率 | ソフトウェア購入費、クラウド利用費(最大2年分)、ハードウェア関連費、導入関連費 |
| ハードウェア | PC・タブレット等…1/2以内、上限10万円 レジ・券売機…1/2以内、上限20万円 |
ソフトウェア購入費やクラウド利用費(最大2年分)、ハードウェア関連費等が補助対象となります。
なお、申請要件に適格請求書発行事業者であるかどうかは含まれません。そのため、免税事業者の方も申請は可能です。
ただし、インボイス枠はインボイス制度に対応したソフトが対象であることから、導入したツールの活用を進めるうえで、適格請求書発行事業者の登録が必要になる可能性もあります。
あわせて読みたい:デジタル化・AI導入補助金のインボイス枠を解説!導入できるツールと採択率も紹介
セキュリティ対策推進枠
セキュリティ対策推進枠は、サイバーセキュリティ対策を強化するためのITツールを導入する場合に対象となります。補助率、上限額は以下のとおりです。
| 【セキュリティ対策推進枠】 | |
| 補助額 | 5万円~150万円 |
| 補助率 | 1/2以内※小規模事業者は2/3以内 |
「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されており、かつIT導入支援事業者によりITツール登録されたサービスの利用料(最大2年分)が補助対象となります。
なお、もう一つの申請枠である複数社連携デジタル化・AI導入枠に関しては、導入ツールやグループ構成員数に応じて補助率や補助額が変わります。詳しく知りたい方は、公式サイトの複数社連携デジタル化・AI導入枠をご確認ください。
デジタル化・AI導入補助金を個人事業主が申請する時の注意点
デジタル化・AI導入補助金は個人事業主も申請できますが、いくつか注意するべき点があります。申請方法やITツールの購入先等に関するルールがあるため、ここで確認しておきましょう。
ハードウェアのみの購入はできない
デジタル化・AI導入補助金は、パソコンやPOSレジといったハードウェアのみの購入はできません。導入したITツールを利用するための設備として、ハードウェアも同時に購入する形になります。
そのため、「パソコンが欲しいからデジタル化・AI導入補助金を申請する」といった使い方はできないのでご注意ください。ハードウェアも同時に購入できる申請枠のうち、個人事業主が使いやすいのはインボイス枠(インボイス対応類型)になります。
指定されたIT導入支援事業者からの購入が必要
本補助金で導入するITツールやハードウェアは、指定されたIT導入支援事業者からの購入が必要です。ご自身で好きな事業者から購入しても、補助の対象外となります。
なお、インボイス枠(インボイス対応類型)でハードウェアも同時に購入したい場合、導入したいITツールとハードウェアの両方に対応したIT導入支援事業者を探す必要があります。
開業後1年未満の事業者は申請できない
本補助金は、開業後1年未満の事業者は申請できない可能性があります。本補助金の申請時には、納税証明書や確定申告書の控え等の書類の提出が必要ですが、開業後1年未満の方は、こういった書類が用意できないためです。
なお、「開業したばかりの事業者も交付申請できますか」というよくある質問の答えとして、「必要書類が用意できない場合は申請できません。要件を満たし、必要書類が用意できる場合には申請できますので、書類が用意できるかを確認ください」と案内されています。
デジタル化・AI導入補助金を個人事業主が申請する時の必要書類
デジタル化・AI導入補助金を個人事業主が申請する場合、以下の書類を用意する必要があります。
・所得税の納税証明書(その1又はその2)
・確定申告書(令和7年分)
確定申告書に関しては、税務署にて受領されていることが確認できるものに限られます。令和7年分を提出する必要がありますが、やむを得ない事情がある場合に限り令和6年分の提出も可能です。
デジタル化・AI導入補助金の申請手順
デジタル化・AI導入補助金の申請方法は、個人事業主でも法人でも同じです。ここでは、IT導入補助金を申請するおおまかな流れを紹介します。
(1) ITツールの導入計画を立てる
最初に、ITツールの導入計画を立てましょう。公式サイトや公募要領等を見て、導入したいツールがどの申請枠に該当するかご確認ください。
(2) GビズIDを取得する
導入の計画を立てたら、GビズIDを取得します。GビズIDのアカウントを作成すると、補助金申請・社会保険手続き・各種認可申請等、業務上の電子届出や申請が可能になります。
申請の要件を満たすためには、「GビズIDプライム」アカウントの作成が必要です。GビズIDプライムの取得には2週間程度かかるため、早めの申請をおすすめします。
(3) SECURITY ACTIONの宣言を行う
SECURITY ACTIONとは、事業者自らが情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度です。IT導入補助金の申請には「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」又は「★★ 二つ星」いずれかの宣言が必要となります。
令和7年5月現在、自己宣言IDの取得には申込みから1週間程度かかります。GビズIDプライムと同様、早めの申請がおすすめです。
(4) IT導入支援事業者を選ぶ
次に、IT導入支援事業者を選びます。導入したいITツールと申請枠に応じて、ITツール・IT導入支援事業者検索から探してみてください。
(5) 交付申請をする
(4)で探したIT導入支援事業者を通じて、交付申請をします。IT導入支援事業者から「申請マイページ」への招待を受け、必要情報の入力と書類の添付をしてください。
IT導入支援事業者にて、導入するITツール情報や事業計画値が入力された後、申請に対する宣誓を行い事務局へ提出します。
(6) 交付決定後ITツールの発注・契約・支払い
申請後、審査が完了すると交付決定通知が届きます。交付決定後、ITツールの発注・契約・支払いといった補助事業を実施してください。
なお、交付決定前に発注・契約・支払い等を行った場合、補助の対象外となります。
(7) 事業の実績報告をする
補助事業が完了したら、申請マイページより実績報告をします。必要情報を入力し、事業を証明できる書類を添付して、事業実績報告を作成してください。
作成完了後、IT導入支援事業者が必要情報等を入力し、最終確認を済ませて事業者側が提出します。
(8) 補助金額の確認と承認
実績報告の確定検査が完了すると、メールで通知が届きます。事業者は通知メールを確認し、期日までに確定検査結果の承認をしてください。
期日までに承認しなかった場合、補助金を受け取れないため、忘れないよう十分注意が必要です。承認後、補助金額確定の通知が届き、約1ヶ月程度で補助金が交付されます。
(9) 事業実施後の効果報告をする
補助金受け取り後、あらかじめ決められた期間中に、事業実施後の効果報告をします。報告の内容と提出期間は、申請枠によって異なります。
効果報告については、公式ページに「後日事業実施効果報告の手引き」が後日公開されるため、そちらをご確認ください。
個人事業主のデジタル化・AI導入補助金申請に関するよくある質問
最後に、個人事業主のIT導入補助金申請に関するよくある質問を紹介します。個人事業主のため法人番号ない。どうすればいい?
個人事業主の場合「法人番号」の記載は不要です。法人番号に代わり、個人事業主の生年月日を申請いただく必要があります。
個人事業主ですが、専従者は従業員に含まれる?
専従者は従業員数に含まれません。
個人事業主が法人化したらどうしたらいい?
個人事業主の方が法人化した場合の対応方法については、コールセンターへご相談ください。
TEL:0570-666-376(通話料がかかります)
IP電話等からのお問合せ先:050-3133-3272
受付時間 9:30~17:30(土・日・祝日を除く)
まとめ
デジタル化・AI導入補助金は、要件を満たせば個人事業主も申請可能です。ただし、申請時に納税証明書や確定申告書が必要となるため、用意できない場合は対象外となる点に注意しましょう。
ITツールの導入により事業の効率化を検討している個人事業主の方は、ぜひデジタル化・AI導入補助金の活用をご検討ください。
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