国民全員を対象とした新たな一律の現金給付は、実施が決定していません。SNSなどで見かける「一律2万円の2回目」「特別定額給付金の2回目」「1人5万円給付」「秋の生活支援金」「家計支援特別給付金」「マイナンバーカードで3万円」といった名称も、国が新たに実施する給付金として決まったものではありません。また、国の給付として実施された「物価高対応子育て応援手当」(子ども1人2万円)も、多くの自治体で申請受付が終了しています。
一方、政府は2026年9月15日に飲食料品の消費税率引き下げと「就業者負担軽減支援金」の導入に関する大綱を閣議決定し、10月9日に関連法案を国会へ提出しました。10月20日には衆議院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、財務金融委員会に付託されています。法案では2027年4月から2年間、飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げることなどが予定されていますが、法律はまだ成立していません。
現在利用できる支援には、①申請受付中の自治体独自の給付金・ポイント、②引き続き実施されているガソリン補助、③妊娠・結婚・進学・移住などのライフイベント向け給付などがあります。北海道の「道民生活応援ポイント」のように、申請期限が残っている制度もあります。
また、2026年夏の電気・ガス料金補助は9月使用分までが対象で、最終月の値引きは原則10月検針分に反映されます。ガソリン補助については、10月22日以降、ガソリンの支給単価が42.8円/Lとなっています。ただし、これは石油元売り会社などへの補助単価であり、給油時の値引き額ではありません。
本記事では、「いま利用できる給付金は何か」「次の児童手当・年金はいつ振り込まれるのか」「実施が決まっていない給付金はどれか」を早見表で紹介します。あわせて、消費税減税・支援金法案の審議状況、自治体独自の支援策、エネルギー補助、詐欺への注意点まで解説します。各制度の詳細は関連記事もご確認ください。
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・ガソリン補助金とは?支給単価の最新動向
・食料品消費税ゼロはいつから?1%への減税は2027年4月開始
この記事の目次
給付金2026|今もらえる給付金・来ない給付金【早見表】
国民全員を対象とする新たな一律の現金給付は決まっていません。一方で、自治体独自の給付金やポイント事業、年金生活者支援給付金など、対象者が利用できる制度はあります。
また、夏の電気・ガス料金補助は9月使用分までが対象で、ガソリン補助は引き続き実施されています。飲食料品の消費税率引き下げや就業者負担軽減支援金については、関連法案が国会で審議されています。
まずは、利用できる制度と、まだ実施が決まっていない制度を以下の早見表で確認してください。
【給付金2026 早見表(利用できる/実施済み/未決定・審議中)】
| 区分 | 制度・通称 | 状況 |
|---|---|---|
| 利用できる・実施中 | 自治体独自の給付金・ポイント・商品券 | 北海道の「道民生活応援ポイント」など、申請受付中の制度あり。対象・期限・手続きは自治体ごとに異なる |
| 利用できる・実施中 | ガソリン補助金(緊急的激変緩和措置) | 実施中・給油者の申請不要。10月22日以降のガソリン支給単価は42.8円/L。元売りへの補助単価であり、店頭価格の値引き額とは異なる |
| 実施済み・最終請求に反映 | 電気・ガス料金補助(2026年夏) | 7~9月使用分が対象。最終月の9月使用分は原則10月検針分に反映。10月使用分以降は今回の支援対象外 |
| 実施済み・個別確認 | 物価高対応子育て応援手当 | 子ども1人2万円の臨時給付。多くの自治体で申請受付終了。期限内に申請済みで未入金の場合は自治体に確認 |
| 制度ごとに利用可能 | ライフイベント向け給付金 | 妊娠・出産・結婚・移住などの支援制度あり。対象条件や受付状況は実施自治体・事業ごとに確認 |
| 利用できる・実施中 | 年金生活者支援給付金 | 所得などの要件を満たす年金受給者に、年金に上乗せして支給。基準額と実際の支給額は異なる場合がある |
| 未決定・実施なし | 国民全員に一律2万円 | 新たな全国一律給付の実施決定なし |
| 未決定・実施なし | 特別定額給付金(コロナ10万円)の2回目・3回目 | 新たな実施の決定なし |
| 未決定・実施なし | 1人5万円給付 | 政党の提言として示されたもの。政府の実施決定なし |
| 未決定・実施なし | 「非課税世帯10万円」「30万円」 | 2026年度に国が全国一律で支給する新制度としての実施決定なし |
| 制度なし | マイナンバーカードで2万円・3万円 | カードを持っているだけで全国一律に現金がもらえる国の制度はない |
| 制度なし | 「秋の生活支援金」「家計支援特別給付金」「夏の緊急支援給付金」 | これらの名称による全国一律の新たな国の給付制度は確認されていない |
| 政府方針・法案審議中 | 飲食料品の消費税率引き下げ | 2027年4月から2年間、8%から1%へ引き下げる内容の法案を国会に提出。未成立 |
| 政府方針・法案審議中 | 就業者負担軽減支援金(先行給付) | 2027年度からの導入を予定。個人ごとの支給額や受給開始日は確定していない |
| 政府方針 | 給付付き税額控除(本格導入) | 2029年度の本格導入を目指す政府方針。制度の詳細は今後の法整備による |
| 検討段階 | 消費税率の復帰時における現金給付 | 将来の負担増に対応する給付案が報道されているが、支給額・対象者・実施は未決定 |
「もらえる」に該当する方は、次章以降でそれぞれの対象・申請方法・時期を確認してください。「来ない」に分類した制度については、断定的に「もらえる」とうたう情報や、申請を促すSMS・メールにご注意ください。
いま申請できる給付金はある?秋まで受付中の自治体制度
あります。ただし、全国一律で誰でも申請できる新たな国の現金給付が始まったわけではありません。現在も、一部の自治体では独自の給付金やポイント事業などが実施されており、申請を受け付けている制度もあります。
対象者や申請方法は制度によって異なり、全住民を対象とするものや、一定の条件を満たす世帯を対象とするものがあります。また、申請不要で配付される制度もあるため、お住まいの自治体から届く通知を確認することが大切です。
以下では、申請期限が残っている制度や、自治体が独自に実施している支援策を紹介します。
| 自治体・事業名 | 対象 | 金額・内容 | 期限・手続き |
|---|---|---|---|
| 北海道「道民生活応援ポイント給付事業」 | 2026年5月1日時点で北海道に住所がある世帯主 | アプリ申請5,500円相当/郵送申請5,000円相当 | 申請期限:2026年11月16日。郵送は必着。アプリのポイント有効期限は12月15日 |
| 愛知県武豊町「たけとよくらしサポート給付金」 | 町の定める基準日に対象となる住民 | 1人6,000円 | 確認書などの返送が必要な方は2026年12月28日まで。手続き不要の対象者もいるため通知を確認 |
| 東京都府中市「バニラVisaギフトカード」 | 市の定める基準日に対象となる住民 | 1人5,000円分 | 原則として配付型の事業。受け取り方法・利用期限は市の案内を確認 |
自治体独自の給付金や商品券は、対象者、申請方法、受付期限がそれぞれ異なります。申請不要で支給される制度もあるため、お住まいの自治体から届く通知や公式サイトを確認してください。また、新たな給付事業が正式に発表された場合は、対象条件や申請期限を確認することが重要です。
北海道の「道民生活応援ポイント」は11月16日まで申請できる
北海道にお住まいの方は、2026年11月16日(月)まで「道民生活応援ポイント給付事業」の申請ができます。正式名称は「物価高対策緊急支援事業」で、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した事業です。対象は令和8年5月1日時点で北海道内に住所がある全世帯主で、約282万世帯。所得制限はなく、非課税世帯かどうかを問いません。
給付額は申請方法で変わります。スマートフォンの「北海道アプリ」から世帯主本人のマイナンバーカードで認証して申請すると、道内約4,500店舗以上で1ポイント=1円として使える「どうみんポイント」を5,500円相当受け取れます。郵送申請の場合はJCBギフトカード5,000円相当です。アプリ申請のほうが500円分多く受け取れる設計になっています。どうみんポイントは、Amazonギフトカード・dポイント・WAON POINT eギフト・QUOカードPay・PayPayマネーライトなどの民間ポイントに交換することもできます。
注意したいのは、申請期限とポイントの有効期限が別に設定されている点です。ポイントの有効期限は2026年12月15日(火)で、申請しても使い切らなければ失効します。対象世帯主には2026年6月24日から案内はがきが順次発送されており、はがきが手元にある方は早めに手続きを済ませておきましょう。問い合わせは道民生活応援ポイント給付事業事務局コールセンター(0120-842-076/9〜17時・土日祝含む)です。
自分の自治体で給付金が実施されているか調べる最短ルート
自治体独自の給付金は、すべての市区町村で同じ内容が実施されているわけではありません。確認の最短ルートは、「〇〇市 給付金 2026」「〇〇市 物価高騰 給付金」「〇〇市 令和8年度 給付金」で公式サイトを検索することです。あわせて、次の3点も確認してください。
- 郵便物の確認:プッシュ型(申請不要)の事業では、支給通知書や確認書が世帯主宛に届きます。案内はがきを見落とすと受け取れないケースがあります
- 自治体の広報紙:毎月配布される広報紙に、支給スケジュールや手続き方法が掲載されることがあります
- 担当窓口への直接問い合わせ:福祉・生活支援担当窓口に電話すれば、実施の有無をその場で確認できます
現金給付ではなく、プレミアム付商品券・電子クーポン・おこめ券・地域ポイントの形で支援する自治体も増えています。「現金給付がない=支援がない」とは限らない点にご注意ください。
給付金はいつ振り込まれる?【児童手当・年金の次の支給日】
「次の給付金はいつ振り込まれるのか」と気になる方も多いでしょう。児童手当や年金は定期的に支給されますが、自治体独自の給付金は制度ごとに支給日が異なります。また、電気・ガス料金補助やガソリン補助は、口座に直接振り込まれる給付金ではなく、料金や価格を抑える仕組みです。主な制度の支給時期・実施状況を確認しておきましょう。
| 時期・状況 | 制度 | 内容 |
|---|---|---|
| 自治体ごとに異なる | 物価高対応子育て応援手当 | 子ども1人2万円の臨時給付。多くの自治体で申請受付終了。期限内に申請済みで未入金の場合は自治体へ確認 |
| 10月検針分が最終 | 電気・ガス料金補助 | 2026年9月使用分までが対象。最終月の値引き単価は電気低圧3.5円/kWh、都市ガス14.0円/㎥。申請不要 |
| 実施中 | ガソリン補助金 | 10月22日以降のガソリン補助単価は42.8円/L。元売りへの支給で、給油者の申請は不要 |
| 自治体ごとに異なる | 自治体独自の給付金・商品券 | 申請期限、支給日、受取方法は制度ごとに異なる。自治体の通知・公式サイトを確認 |
| 次回は2026年12月 | 児童手当 | 10月支給分は8月・9月分。次回の12月支給分は10月・11月分。正確な振込日は自治体によって異なる |
| 次回は2026年12月15日 | 年金・年金生活者支援給付金 | 10月15日の定期支給は終了。次回は12月15日。年金生活者支援給付金は対象者に年金とあわせて支給 |
給付政策の9月・10月スケジュールは?税制改正大綱・内閣改造・臨時国会
2026年秋、政府は飲食料品の消費税率引き下げと就業者負担軽減支援金の導入に向けた手続きを進めています。
9月15日に制度導入に関する大綱を閣議決定し、10月9日に関連法案を国会へ提出しました。10月20日には衆議院本会議で法案の趣旨説明と質疑が行われ、財務金融委員会に付託されています。
- 9月15日:飲食料品の消費税率引き下げと「就業者負担軽減支援金」の導入に関する大綱を閣議決定
- 9月17日:第2次高市改造内閣が発足
- 10月5日:第222回臨時国会を召集
- 10月9日:飲食料品の消費税率引き下げと「就業者負担軽減支援金」に関する法案を国会へ提出
- 10月20日:衆議院本会議で法案の趣旨説明・質疑を実施し、財務金融委員会に付託
- 今後:衆参両院で審議・採決を行い、法案の成立可否を判断。消費税率引き下げや支援金の実施は未確定
関連法案は提出されていますが、成立したわけではありません。2027年4月からの消費税率引き下げや、2027年度からの支援金導入は、法案の審議結果を確認する必要があります。
9月15日に大綱を閣議決定、10月9日に関連法案を提出
政府は2026年9月15日、飲食料品の消費税率引き下げと就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱を閣議決定しました。9月17日には第2次高市改造内閣が発足し、10月9日には関連法案が国会に提出されています。
大綱や法案では、2027年4月から2年間、飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げる方針などが示されています。ただし、閣議決定や法案提出によって制度の実施が確定するわけではありません。
消費税・支援金法案は衆議院の財務金融委員会に付託
第222回臨時国会は2026年10月5日に召集されました。政府が10月9日に提出した「租税及び社会保険料による負担の軽減のための飲食料品に係る消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の支給に関する法律案」は、10月20日に衆議院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、財務金融委員会に付託されました。
飲食料品の消費税率引き下げや新たな支援金については、財源や対象者、制度の運用方法なども重要な論点です。法律が成立するまでは、実施が決定した給付金と混同しないよう注意が必要です。
なお、法案の成立時期や今後の採決日程は、国会での審議状況によって変わります。
「秋の生活支援金」「秋の給付金」は本当にあるのか?
2026年9月7日時点で、「秋の生活支援金」「秋の給付金」「家計支援特別給付金」「夏の緊急支援給付金」といった名称の国の制度は存在しません。SNSやまとめサイトで見かける情報の多くは、過去の給付金の通称や、地方自治体の独自事業と混同されたものです。季節が変わるたびに「〇〇の生活支援金」という呼び名が生まれますが、国が全国民一律で配る季節の現金給付は、2026年9月時点でありません。
とくに秋は、10月上旬に召集される見通しの臨時国会で消費税減税法案が審議されることから、「秋に何か給付がある」という話が広がりやすい時期です。しかし審議されるのは2027年4月からの消費税率引き下げと、2027年度からの先行給付であり、2026年の秋に現金が配られる制度ではありません。
「秋の生活支援金」「夏の緊急支援給付金」と呼ばれてきたものの正体
これらの名称で検索される制度は、実際には次のいずれかを指していることが多いのが実情です。
| 検索されている名称 | 実際の正体 |
|---|---|
| 秋の生活支援金/秋の給付金2026/秋期支援金 | 国の制度としては存在しない。秋の臨時国会での消費税減税法案審議や、自治体が秋に通知する非課税世帯給付金と混同されたもの |
| 家計支援特別給付金/生活応援給付金 | 特定の名称の国制度は存在しない。自治体独自の物価高騰対策給付金(北海道の道民生活応援ポイント等)の総称として使われている |
| 夏の緊急支援給付金/夏季緊急支援金/夏の緊急支援補助金 | 2023年夏に一部自治体が実施した非課税世帯向け給付金の通称。国の全国一律制度ではない |
| 夏の生活支援金/夏季生活支援金/夏の支援給付金 | 特定の名称の国制度は存在しない。過去の物価高対策給付金や自治体独自事業を指す誤情報 |
| 夏の補助金2026/秋の補助金 | 電気・ガス補助(申請不要)、ガソリン補助(自動適用)を指すケースが多い |
| エネルギーバウチャー制度 | 韓国・フランス・イタリア等の低所得世帯向け冷暖房費クーポン制度。日本に同名の制度はない |
「秋の生活支援金とは」「家計支援特別給付金 対象者」で検索している方は、正しい制度名で情報を探しなおすことをおすすめします。2026年9月時点で国が実施している支援は、電気・ガス料金補助(9月使用分まで)とガソリン補助、そして住民税非課税世帯・低所得世帯を対象とする自治体独自の給付金が中心です。
「9月の給付金」「10月の給付金」で検索して出てくるものの正体
「9月 給付金」「10月 給付金」で検索して表示される情報の多くは、新設される制度ではなく、既存の給付の振込月を指しています。具体的には、10月10日前後の児童手当(8月分・9月分)、10月15日の年金と年金生活者支援給付金、10月請求分に反映される電気・ガスの値引き、そして自治体が秋に通知を発送する非課税世帯給付金です。
このうち新たに申請が必要になり得るのは、自治体独自の給付金だけです。児童手当・年金・電気ガス補助はいずれも手続き不要で自動的に振り込まれる、または請求額から差し引かれます。「9月から新しい給付金が始まる」という断定的な情報を見かけたら、必ず自治体または省庁の公式サイトで裏を取ってください。
「国民全員に一律給付」「特別定額給付金の2回目」は来るのか?
2026年9月7日時点で、国民全員を対象とした一律給付や、コロナ時の10万円給付の「2回目」は実施されておらず、実施が決定した事実もありません。「国民全員に給付金 2回目 いつ」「特別定額給付金 2回目」「給付金10万円 2回目 全員」といった検索が非常に多くありますが、いずれも決定した制度ではありません。8月5日に閣議決定された給付付き税額控除の基本方針も、「所得に連動したきめ細かな給付」を掲げており、一律給付とは明確に異なる設計です。基本方針には「これまでの経済対策等における一律の金額での給付とは異なる」制度である旨が明記されています。
「特別定額給付金(コロナ10万円)」とは何だったのか
特別定額給付金とは、2020年(令和2年)にコロナ禍の緊急対策として、全国民1人あたり10万円を支給した制度です。「定額給付金」もほぼ同じ意味で使われます。これは新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策として1回限りで実施されたもので、2026年9月現在、2回目・3回目の実施は決定していません。当時は市区町村が主体となって申請書を各世帯に郵送し、返送された申請書に基づいて住民票上の世帯主口座に振り込む方式で行われました。総給付額は約12兆8,803億円、申請期限までに約99.4%の世帯が受給しています。
【「一律給付」に関するよくある誤解の整理】
| 制度・通称 | 対象・金額 | 2026年現在の状況 |
|---|---|---|
| 特別定額給付金(コロナ10万円) | 全国民1人あたり10万円 | 2020年に実施。2回目の決定なし |
| 国民全員に一律2万円 | 2025年に政治の場で議論された案 | 高市首相が2025年10月に実施見送りを表明。以後、動きなし |
| 物価高対応子育て応援手当 | 子育て世帯の子ども1人あたり2万円 | 実施済み(子育て世帯限定・申請受付は終了) |
| 所得に連動したきめ細かな給付(2027年度〜) | 所得に連動して金額が変わる(一律ではない) | 8月5日に基本方針を閣議決定。令和9年度に先行導入、令和11年度に本格導入 |
2025年に議論された「一律2万円給付」はどうなった?
2025年に議論された「国民全員への一律2万円給付」は、実施されないまま見送られました。2025年6月、自民党は参議院選挙の公約として「全国民への一律2万円給付」を掲げ、子どもや住民税非課税世帯の大人には追加で2万円を支給する案も示していました。
しかし、参議院選挙で公約への理解が得られなかったこと、財源議論が固まらなかったことなどを踏まえ、2025年10月に就任した高市早苗首相は「全国民一律2万円給付」の実施取りやめを明確にしました。その財源は、物価高への対応や電気・ガス補助、子育て世帯への2万円給付など、より対象を絞った支援策に振り向けられています。以後、国の給付として実施されたのは「子育て世帯向けの物価高対応子育て応援手当(子ども1人2万円)」のみで、そのほかは自治体が独自に実施する給付金に限られます。政策の軸も、8月5日に基本方針が閣議決定された所得連動型の給付へと明確に移りました。
国民民主党「1人5万円給付」はどうなった?
国民民主党が提言した「1人5万円給付」は、2026年9月7日時点で野党提言の段階にとどまり、実現は決まっていません。2026年6月5日に成立した補正予算(約3.1兆円)にも、個人向けの5万円給付は盛り込まれませんでした。「5万円もらえる」と断定する情報が出回っていますが、現時点では未確定です。加えて8月5日に給付付き税額控除の基本方針が閣議決定され、支援の軸が「消費税1%への引き下げ+所得連動型の先行給付」に定まったことで、一時金としての5万円給付が採用される可能性はさらに低下しています。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、2026年5月12日、中東情勢の緊迫化に伴う物価高対策として「中東危機を乗り越えるための緊急対策」を発表しました。中・低所得の勤労世帯を中心に1人あたり5万円を給付することを柱とし、財源として約3兆円規模の補正予算の編成を政府に求めた内容です。給付方法として現金のほか、マイナポイント等の活用も選択肢に挙げられました。社会保障国民会議の中間とりまとめでも、同党は「令和8年内に中低所得の現役勤労者約1,000万人へ5万円給付」を主張しましたが、最終的に閣議決定された基本方針には反映されていません。
なお、6月5日成立の補正予算3兆1,135億円の中心は「中東情勢等対応予備費」2兆5,000億円で、これはガソリン補助金の財源として使われています。9月1日には政府が予備費6,160億円の支出を閣議決定し、うち6,136億円をガソリン補助の基金へ積み増しました。補正予算の資金は、個人への現金給付ではなく店頭価格の抑制に回っている構図です。
定額減税補足給付金(不足額給付)は2026年でももらえる?
2025年に多くの自治体で実施された「定額減税補足給付金(不足額給付)」は、2026年9月時点でほぼすべての自治体で申請受付が終了しています。「定額減税補足給付金 2026」「不足額給付金 2026」で検索している方が新たに受け取れる可能性は、原則ありません。ただし、ごく一部に申請期限を延長している自治体があり、心当たりがある場合は確認する価値があります。
不足額給付とは?調整給付との違いと支給額
不足額給付とは、2024年に実施された定額減税で減税しきれなかった分を、実績にもとづいて精算する給付金です。定額減税は合計所得金額1,805万円以下の人を対象に、1人あたり所得税3万円+住民税1万円の計4万円を減税する制度でした。しかし納税額が4万円に満たない方は、減税しきれない差額が生じます。
| 制度名 | 時期 | 性質 |
|---|---|---|
| 当初調整給付 | 2024年夏〜秋 | 2023年の所得をもとに「見込み」で先渡しした給付 |
| 不足額給付(定額減税補足給付金) | 2025年7〜10月が中心 | 2024年の確定した所得・税額をもとに実績で精算した給付。原則4万円 |
渋谷区・宇都宮市・広島市・岡山市・目黒区・吹田市などが2025年7〜10月に順次実施し、申請期限を2025年10月31日とした自治体が大半です。神戸市・堺市・足立区・世田谷区・江戸川区・大阪市・長野市なども実施済みで、現在は受付を終了しています。
申請期限を延長している自治体はある?いま確認すべきこと
一部の自治体では、いまも受付が続いています。和歌山県美浜町(申請期限2027年11月28日)や北海道夕張市(申請期限2027年10月31日)のように、申請受付を延長・継続している自治体がごく一部存在します。また、静岡県森町のように2025年11月21日まで受付を延長していた例もありました。
このほか、次のようなケースでは個別対応が続いている自治体があります。
- 転入者や事業専従者など、後から対象と判明した方への個別対応
- 住民票や税務情報の変動があり、追加調査が必要となったケース
- 2024年分の確定申告を期限後に行い、税額が事後的に確定したケース
ご自身が2024年の定額減税で減税しきれなかった可能性がある場合は、まずお住まいの市区町村の担当窓口に受付状況を確認してください。なお2026年度に国が新たに実施する調整給付・不足額給付の予定はありません。今後の中低所得者向けの給付は、2027年度から始まる所得連動型の先行給付に引き継がれます。
「マイナンバーカードで2万円・3万円もらえる」は詐欺の可能性
「マイナンバーカードを持っているだけで2万円・3万円もらえる」という国の制度は、2026年9月7日時点で存在しません。「マイナンバーカード 2万円 2026」「マイナンバー現金給付いくら」「マイナンバー お金 もらえる 2026」「マイナンバーカード 3万円 2026」で検索している方は、この種の情報がデマや詐欺の可能性が高い点に注意してください。
過去に実施された「マイナポイント第2弾」(最大2万円分のポイント付与、2023年9月で申込終了)と混同されているケースも多く見られます。マイナポイント第2弾はすでに終了しており、現在も継続している「マイナンバーカード取得だけで自動的に現金2万円がもらえる制度」はありません。
一方、8月5日に閣議決定された給付付き税額控除の基本方針では、公金受取口座について「現状5割程度にとどまる登録率の向上を国として強力に推進し、本制度の受給に際してその利用を原則としていく」と明記されました。2027年度からの先行給付をスムーズに受け取るうえで、公金受取口座の登録は重要になります。ただし、登録すれば今すぐお金がもらえるわけではありません。
なお、北海道の道民生活応援ポイントのように、アプリ申請でマイナンバーカード認証を使うと郵送申請より500円分多く受け取れる自治体事業は実在します。見分け方は「国が全国一律でカード保有者に現金を配る」という話かどうかです。こども家庭庁や自治体、国が電話・メール・SMSで「マイナンバーで給付金を受け取れる」「手数料が必要」と連絡することは絶対にありません。不審な連絡は警察相談専用電話(#9110)または消費者ホットライン(188)にご相談ください。
物価高対応子育て応援手当(児童手当2万円上乗せ)の申請受付は終了
物価高対応子育て応援手当は、報道で「児童手当2万円上乗せ」とも呼ばれる、子育て世帯を対象に子ども1人あたり2万円を支給する1回限りの給付金です。2025年12月16日に成立した令和7年度補正予算にもとづく制度で、全国の自治体で2026年2月から順次支給が行われました。所管はこども家庭庁です。申請が必要な方の受付は、多くの自治体で2026年6月30日をもって終了しており、現在は申請済みの方への振込処理が続いている段階です。
給付額は子どもの人数に応じて算定され、子どもが2人いる世帯なら合計4万円が支給されます。世帯の所得による制限はなく、対象年齢(平成19年4月2日〜令和8年3月31日生まれ)の子どもがいる世帯であれば支給対象でした。毎月支給される児童手当への「増額」ではなく、児童手当の仕組みを使って支給される臨時特別の一時金で、児童手当とは別に受け取れます。
申請受付は終了?まだ振り込まれていない場合はどうすればいい?
物価高対応子育て応援手当の申請受付は、横浜市・川崎市・渋谷区・福岡市・神戸市・大阪市など多くの自治体で2026年6月30日をもって終了しました。福岡市は7月以降に提出された申請書は不支給となる旨を明言しており、期限後の申請は原則受け付けられません。
一方、申請済みの方や通知対象の方への振込は、9月以降も順次続いています。たとえば札幌市は2026年7月3日・7月28日・8月4日・8月12日に振込を実施し、以降も順次支給を予定しています。大田区は5月8日以降に児童手当が認定となった方について7月下旬以降の振込を予定し、八王子市は第1〜3回を3月31日までに支給済みで、第4回を令和8年4月下旬に支給、令和7年12月以降に生まれた児童分は後日追加支給の予定です。期限内に申請したのにまだ振り込まれていない方は、慌てずに自治体からの通知や振込予定日を確認してください。
物価高対応子育て応援手当はどの自治体で実施された?申請できる自治体は残っている?
物価高対応子育て応援手当は国の制度で、全国1,741の市区町村すべてで実施されました。こども家庭庁の集計によると、令和8年3月末時点で対象児童1,782.7万人分・計3,565.3億円の支給が決定しており、内訳は申請不要のプッシュ型が1,641.3万人(3,282.6億円)、公務員や新生児など申請による支給が141.4万人(282.7億円)です。「自分の自治体は実施していないのでは」という心配は不要ですが、申請が必要な方の受付期限はすでにすべての自治体で経過しています。
申請期限は自治体ごとに令和8年(2026年)3月〜6月の間で設定されていました。主な自治体の申請期限は次のとおりです。
| 自治体 | 申請期限(申請が必要な方) |
|---|---|
| 福井県敦賀市 | 令和8年4月15日 |
| 埼玉県越谷市 | 令和8年4月30日 |
| 広島県世羅町 | 令和8年4月30日 |
| 岐阜県多治見市 | 令和8年4月30日 |
| 岐阜県土岐市 | 令和8年5月29日(3月生まれの児童分) |
| 大阪府池田市 | 令和8年5月29日 |
| 大阪市・渋谷区・町田市・八王子市・世田谷区・福岡市・横浜市・川崎市・神戸市など | 令和8年6月30日 |
こども家庭庁の専用コールセンターも令和8年7月31日をもって運営を終了しており、2026年9月時点で新規に申請を受け付けている自治体は確認できません。福岡市のように「7月以降に提出された申請書は不支給」と明言している自治体もあります。やむを得ない事情で申請できなかった場合の取り扱いは自治体の判断によるため、心当たりのある方はお住まいの市区町村の子育て支援窓口に直接ご相談ください。
国の2万円に上乗せする都道府県・自治体はある?福岡県は県独自で1万円を追加
国の「物価高対応子育て応援手当」(子ども1人2万円)に、都道府県や市区町村が独自財源で上乗せするケースがあります。代表例が福岡県の「物価高対応福岡県子育て応援金」で、国の2万円とは別に、こども1人あたり1万円を県が上乗せ支給しています。都道府県レベルで全県的に上乗せする例は多くなく、2026年9月時点で確認できる主な上乗せは次のとおりです。
| 実施主体 | 上乗せ額 | 内容・手続き |
|---|---|---|
| 福岡県(県全域) | こども1人あたり1万円 | 国の応援手当を県内市町村から受給した保護者等が対象(公務員含む)。原則手続不要のプッシュ型で、県が支給通知を市町村ごとに順次発送中。国の手当とは別建てで振り込まれる |
| 東京都世田谷区 | 区独自1万円(国2万円と合わせて計3万円) | 物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用。国の手当と一体で支給 |
| さいたま市 | 児童1人あたり1万円(別事業) | 「令和7年度子育て世帯への応援給付金」として市独自に実施。国の応援手当とは別制度で、新規受付は令和8年4月30日に終了 |
| 兵庫県多可町 | 商品券8,000円(別事業) | 国の応援手当2万円に加え、町独自の商品券配布を組み合わせ |
福岡県子育て応援金で注意したい点は3つあります。第1に、令和7年10月1日〜令和8年3月31日に他都道府県から福岡県へ転入した子どもの保護者等は、プッシュ型ではなく特設サイトからの申請が必要で、この申請型の受付はプッシュ型の対応が終わり次第、順次開始されます。第2に、この応援金は課税対象です(生活保護の収入としては認定されません)。第3に、振込名義人の相違や支店統合による口座番号の相違で振込不能が多発しているため、支給通知に記載された振込先の確認が呼びかけられています。問い合わせは福岡県子育て応援金コールセンター(092-401-1685・平日9時〜18時)です。
このほか、東京都の「018サポート」のように、物価高対策とは別枠で0歳から18歳までの子どもに月額5,000円(年間最大6万円)を所得制限なしで支給する都道府県独自の恒久的な制度もあります。お住まいの都道府県・市区町村が独自に上乗せしていないか、「〇〇県 子育て応援金」「〇〇市 子育て 給付金 上乗せ」で確認してみてください。
児童手当は2027年に増額される?次の支給日と支給額
2026年9月7日時点で、児童手当の支給額を新たに引き上げる決定はありません。「児童手当 増額 2026」「児童手当 増額 2027」といった検索が増えていますが、これらの多くは2024年10月に実施済みの制度拡充か、1回限りの臨時給付だった「物価高対応子育て応援手当(子ども1人2万円)」を指しています。児童手当そのものは、2024年10月の拡充後の水準が続いています。
児童手当の次回支給日は2026年12月、金額は月1万〜3万円
児童手当(本体)の次回支給月は2026年12月で、10月分・11月分がまとめて支給されます。正確な振込日は自治体によって異なるため、お住まいの市区町村の公式サイトをご確認ください。
児童手当は偶数月(2月・4月・6月・8月・10月・12月)の年6回払いで、所得制限はありません。支給額は子どもの年齢や第3子以降に該当するかどうかで異なります。
| 子どもの年齢 | 支給月額 |
|---|---|
| 3歳未満 | 15,000円(第3子以降は30,000円) |
| 3歳〜高校生年代(18歳到達後最初の3月31日まで) | 10,000円(第3子以降は30,000円) |
支給日・現況届の要否は市区町村により運用が異なるため、正確な振込日はお住まいの自治体の児童手当担当ページでご確認ください。
「児童手当 増額 2027」で検索される内容の正体は?
「2027年に児童手当が増額される」という情報の多くは、次の3つと混同されています。いずれも児童手当そのものの月額引き上げではありません。
| 混同されやすい制度 | 実際の内容 |
|---|---|
| 2024年10月の児童手当拡充 | 所得制限の撤廃、高校生年代までの延長、第3子以降を月3万円に増額、年6回払いへ変更。すでに実施済み |
| 物価高対応子育て応援手当 | 子ども1人2万円の1回限りの臨時給付。児童手当の仕組みを使って支給されたため「2万円上乗せ」と呼ばれた。申請受付は終了 |
| 給付付き税額控除の子ども加算 | 2027年度からの先行給付で15歳以下の子どもの人数に応じた加算、本格導入時は18歳以下。児童手当とは別制度 |
なお、こども家庭庁の令和9年度(2027年度)予算概算要求は特別会計を含めて7兆7,436億円で、令和8年度の7兆4,956億円から2,480億円の増額です。ただし増額分の中心は学童保育やSNS環境整備などで、児童手当の単価引き上げを前提とした要求ではありません。児童手当の予算は、対象者数に応じて必要額が決まる「義務的経費」に近い性格を持つため、制度改正がなければ大きく動かない構造です。
児童手当の拡充の経緯や2024年10月からの制度改正の詳細は、関連記事もご参照ください。
「子育て支援金」と「2万円給付」は別の制度
「子育て支援金」「子ども・子育て支援金」と、今回の「2万円給付(物価高対応子育て応援手当)」は、まったく別の制度です。名称が似ているため混同されがちですが、片方は「受け取るお金」、もう片方は「支払うお金」で、方向が正反対です。
【受け取るお金 vs. 払うお金 ─ 2つの制度の違い】
| 制度名 | 概要 | 方向 |
|---|---|---|
| 物価高対応子育て応援手当(本記事) | 子育て世帯に子ども1人あたり2万円を支給する1回限りの一時給付金 | 国→子育て世帯への「給付」(受け取るお金) |
| 子ども・子育て支援金制度 | 少子化対策の財源として、2026年4月から医療保険料に上乗せして徴収が始まった制度 | 国民→国への「拠出」(払うお金) |
「子ども・子育て支援金」は給付金ではなく、社会保険料として国民が負担する制度です。2026年4月から医療保険料に上乗せする形で徴収が始まっており、支援金率は被用者保険で一律0.23%(労使折半)、標準報酬月額30万円の場合の個人負担は月約345円です。子どもの有無・既婚・未婚にかかわらず、医療保険に加入するすべての方が対象となります。受け取るお金ではなく払うお金である点で、2万円給付とはまったく異なります。
電気・ガス・ガソリン補助は申請不要で全世帯が対象
給付金という形ではないものの、2026年秋の時点で全世帯が対象となっている支援は「電気・ガス料金の自動値引き」と「ガソリン補助」の2つです。いずれも申請不要で、自動的に価格が引き下げられます。「値引きのために個人情報や手数料が必要」という連絡はすべて詐欺と考えて差し支えありません。
電気・ガス補助は9月使用分で終了|11月以降の電気代はいくら上がる?
電気・ガス料金の支援は2026年7月から9月使用分を対象に実施されました。値引き単価は電気(低圧)が7・9月使用分3.5円/kWh、8月使用分は最も手厚い4.5円/kWh、都市ガスが7・9月使用分14.0円/㎥、8月使用分18.0円/㎥です。
政府は標準的な家庭で3か月合計5,000円程度の軽減効果と説明しています。使用量が毎月同じと仮定すると、電気260kWh・都市ガス30㎥の家庭では3か月合計約4,370円、電気400kWh・都市ガス30㎥を使う家庭では約5,980円の値引きとなります。実際の軽減額は、各月の使用量によって異なります。
注意したいのは、補助対象となる使用月と、料金に値引きが反映される月の違いです。最終月の9月使用分は原則として10月検針分に反映され、今回の夏の支援は終了します。9月検針分には、最も手厚かった8月使用分の値引きが反映されていました。利用者による申請は不要で、対象となる電気・ガス料金から自動的に差し引かれます。
一方、大手電力10社が8月28日に公表した9月使用分(10月請求分)の標準家庭向け電気料金は、10社すべてで前月より252~509円値上がりしました。電気の補助単価が4.5円/kWhから3.5円/kWhへ縮小したことに加え、燃料輸入価格の上昇などが影響しています。都市ガス大手4社も全社で値上がりし、東京ガスの標準家庭向け料金は前月より307円高い5,744円となりました。
では、補助がなくなる11月以降、家計負担はどれくらい増えるのでしょうか。
9月使用分の電気料金には3.5円/kWhの補助が適用されていました。そのため、同じ使用量が続くと仮定すると、月260kWhの家庭では910円、月400kWhでは1,400円、月600kWhでは2,100円が、10月使用分(原則11月検針分)からの負担増要因となります。
都市ガスについても、9月使用分の14.0円/㎥の補助がなくなることで、月30㎥を使用する家庭では420円の負担増要因となります。電気260kWh・都市ガス30㎥の家庭なら、両方を合わせて月1,330円の補助がなくなる計算です。
ただし、これらは補助終了による影響額を示したもので、実際の請求額が必ず同額値上がりするわけではありません。電気・ガス料金は燃料費調整額や原料費調整額、使用量などによって変動します。
さらに、2026年11月1日には一般送配電事業者の託送料金の見直しが予定されています。東京電力エナジーパートナーも、託送料金の見直しを電気料金に反映すると発表しています。影響額は地域や契約プランによって異なり、すべての家庭で同じ金額が上乗せされるわけではありません。
今回の夏の支援は7~9月使用分を対象とした時限措置であり、10月使用分以降も値引きが自動的に継続する仕組みではありません。過去には冬季にも電気・ガス料金支援が実施されてきましたが、今後の再開や新たな支援内容については、政府の正式発表を確認する必要があります。
出典:経済産業省「電気・ガス料金支援」/東京電力エナジーパートナー「低圧の料金メニューの見直しについて」
ガソリン補助金は継続中|最新の支給単価と仕組み
ガソリン補助金(燃料油価格の緊急的激変緩和措置)は引き続き実施されています。給油する人が申請する必要はなく、国が石油元売り会社などに補助金を支給し、店頭価格の上昇を抑える仕組みです。
2026年10月22日以降の支給単価は、ガソリン・軽油・灯油・重油が42.8円/L、航空機燃料が34.2円/Lです。これは石油元売り会社などに支給される補助単価であり、消費者が給油した際に42.8円/Lの値引きを受けられるという意味ではありません。実際の店頭価格は、原油価格や流通コスト、各販売店の価格設定などにも左右されます。
政府は燃料油価格の急激な上昇を抑えるため、2026年9月1日に予備費6,160億円の支出を閣議決定し、うち6,136億円を補助金の基金に積み増しました。
支給単価は原油価格などの動向によって変わるため、最新情報は資源エネルギー庁の特設サイトで確認してください。
出典:資源エネルギー庁「緊急的激変緩和措置」
【2026年8月5日閣議決定】給付付き税額控除の基本方針で何が決まった?
2026年8月5日、政府は臨時閣議で「『給付付き税額控除』の制度導入の基本方針」を閣議決定しました。7月29日に社会保障国民会議が決定した中間とりまとめを踏まえたもので、制度の骨格が政府の正式な方針として示されました。その後、9月15日に飲食料品の消費税率引き下げと「就業者負担軽減支援金」の導入に関する大綱を閣議決定し、10月9日には関連法案が国会に提出されています。
8月5日の閣議決定で示された主な方針は、次の3つです。
【8月5日の閣議決定で示された3つの方針】
- 給付付き税額控除の本格導入:中低所得の勤労者の税・社会保険料負担を軽減するため、令和11年度(2029年度)の本格導入を目指す
- 飲食料品の消費税率引き下げ:令和9年(2027年)4月1日から2年間、対象となる飲食料品の消費税率を8%から1%へ引き下げる方針
- 所得連動型の先行給付:令和9年度(2027年度)から、所得などに応じた給付を先行導入する方針
これらは政府が示した制度導入の方針です。関連法案は国会に提出されていますが、まだ成立しておらず、制度の実施が確定したわけではありません。
給付付き税額控除とは、所得税などの控除(税金の減額)と現金給付を組み合わせ、税金が少ない人や非課税の人にも支援が行き渡るようにする仕組みです。今回の2万円給付や国民民主党の5万円給付案が「1回限りの一時金」であるのに対し、この制度は毎年度続く恒久的な仕組みとして設計されます。財源についても、特例公債に頼らず補助金・租税特別措置の見直しなど歳出・歳入全般の見直しで確保することが基本方針に明記されました。
先行給付はいつ・誰が・いくらもらえる?
先行給付が始まるのは令和9年度(2027年度)で、住民税の賦課決定後にあたる2027年6月以降の開始が見込まれています。2026年9月5日の朝日新聞の報道によれば、所得連動給付の支給時期は毎年秋が予定されています。6月に住民税額が確定してから所得を判定するため、実際に振り込まれるのは秋になるという流れです。給付額の総枠は「飲食料品にかかる消費税1%相当分の範囲内」とされ、1%分の税収はおよそ年6,000億円規模です。対象と設計について、閣議決定文には次の点が示されています。 ※ 以下は政府が示した制度設計の方針であり、すべての支給条件や給付額が確定したものではありません。関連法案の審議や今後の制度設計によって内容が変更される可能性があります。
| 項目 | 閣議決定された内容 |
|---|---|
| 単位 | 世帯単位ではなく「個人単位」。単身者も対象 |
| 対象者 | 一定の勤労性の所得があり、一定の税・社会保険料負担がある人。給与所得・事業所得に加え、業務に係る雑所得も含み、個人事業主・フリーランスも対象 |
| 高齢者の扱い | 就労し、税・社会保険料負担から年金受取額を差し引いた純負担が現役並みである中低所得の高齢者も対象 |
| 給付額の考え方 | 所得に応じた額。勤労性の所得が一定水準に達するまで逓増し、その後は定額。総所得が一定額を超えると逓減・消失 |
| 子どもの加算 | 本格導入時は18歳以下の子どもの人数に応じて加算。先行給付(つなぎ期間)は15歳以下の人数に応じた加算 |
| 「年収の壁」対応 | 壁が解消するまでの時限措置として、一定の加算を実施 |
| 配偶者の所得 | 本格導入時は高所得の配偶者がいる場合に例外を設けるが、先行給付では設けない |
| 受け取り方 | 公金受取口座の利用を原則。登録率(現状約5割)の向上を国として推進 |
先行給付の子ども加算が「15歳以下」にとどまるのは、16〜18歳の被扶養者の情報を国が把握する仕組みがまだ整っていないためです。この情報基盤の整備に時間を要することが、本格導入を令和11年度とした理由のひとつになっています。執行体制は国と地方が役割分担する方向で、全国一律のシステム整備は国、住民との窓口対応は自治体が中心となる見込みです。
2029年4月に消費税が8%へ戻るときは?中低所得者への現金給付を検討
政府が提出した法案では、飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間、8%から1%へ引き下げ、2029年4月に8%へ戻すことが予定されています。ただし、法案はまだ成立しておらず、減税の実施自体が確定したわけではありません。
また、税率を1%から8%へ戻すタイミングに合わせ、政府が中低所得者への現金給付を検討していることが2026年9月5日に報じられました(朝日新聞、複数の政府・与党関係者の話)。税率が元に戻ることで家計の負担が増えるため、現金給付によってその影響を和らげる狙いがあります。
論点となっているのは、給付のタイミングです。所得連動型の先行給付は毎年秋の支給が想定されているため、2029年4月に消費税率が8%へ戻った場合、4月から秋の給付まで、税率の引き上げによる負担増が先行する可能性があります。そこで、本来は秋に支給する給付額の一部を4月に前倒しし、秋の給付と合わせて年2回支給する案が報じられています。
今後の制度の流れは、次のとおりです。
| 時期 | 飲食料品の消費税率 | 給付の状況 |
|---|---|---|
| 2026年度 | 8%(軽減税率) | 国民全員への新たな一律給付は決定していない。自治体独自の支援などが実施されている |
| 2027年4月~ | 政府提出法案では1%への引き下げを予定 | 2027年度から所得連動型の先行給付を導入する方針。法案は未成立 |
| 2028年度 | 法案では1%の措置を継続する予定 | 先行給付の継続を想定。実施は関連法案の成立などが前提 |
| 2029年4月 | 法案では時限措置を終了し、8%へ戻す予定 | 税率復帰時の負担に対応する現金給付案が報道されているが、実施は未決定 |
| 2029年度 | 時限措置終了後は8%を想定 | 給付付き税額控除の本格導入を目指す政府方針。制度の詳細は今後決定 |
2029年4月の現金給付については、支給額・対象者・実施方法のいずれも決定していません。また、秋の給付額の一部を4月へ前倒しする案も報道段階の内容であり、政府が正式に実施を決めたものではありません。
飲食料品の消費税率引き下げと就業者負担軽減支援金に関する法案は、2026年10月9日に国会へ提出され、10月20日には衆議院財務金融委員会に付託されました。今後は法案の成立の可否に加え、先行給付の支給時期や、時限措置終了時の負担軽減策がどうなるかにも注目が集まります。
食料品の消費税1%はいつから?2027年4月開始を予定する法案が審議中
飲食料品の消費税率1%への引き下げは、2027年(令和9年)4月1日から2年間の実施を予定しています。2026年8月5日の臨時閣議で基本方針が決定し、9月15日に大綱が閣議決定されました。実現すれば、1989年の消費税導入以来、初めての税率引き下げとなります。減税の対象は軽減税率が適用されている飲食料品で、酒類と外食は対象外となり、税率10%が維持される予定です。
その後、政府は10月9日に関連法案を国会へ提出しました。10月20日には衆議院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、財務金融委員会に付託されています。10月23日には同委員会でも審議が行われました。ただし、法案はまだ成立しておらず、2027年4月からの減税実施が確定したわけではありません。
「ゼロ税率」ではなく1%になった背景には、事業者のシステム改修に必要な期間があります。税率をゼロにする場合と比べて、1%への引き下げはレジ・POSシステムなどの改修期間を短縮でき、2027年4月の開始を目指しやすいと政府は説明しています。残る1%相当分については、所得に連動した「就業者負担軽減支援金」を先行導入し、全体として飲食料品の消費税負担の「実質ゼロ化」を目指す設計です。
一方、減税の効果については慎重な見方もあります。2026年9月6日に公表されたJNNの世論調査では、食料品の消費税率1%への引き下げについて、55%が「物価高対策として効果がない」と回答しました。また、外食の消費税率が10%のままだった場合、「外食を控えようと思う」と答えた人は38%でした。
減税に伴う事業者への影響も課題です。政府は、仕入税額控除による還付を受けられない農林漁業者について、売上高を踏まえた給付などの対応を進める方針です。さらに、食品事業者や外食産業に対しても、資金繰り支援や生産性向上に向けた支援策を検討し、予算編成過程で内容を具体化するとしています。
出典:内閣官房「飲食料品に係る消費税率の引下げ及び給付付き税額控除について」/衆議院「議案審議経過情報」/TBS NEWS DIG「JNN世論調査」
高市首相が言う「1世帯8万円」とは?年末調整で戻るお金との違い
「高市首相が1世帯8万円と言っていた」「年末調整で8万円戻ってくる」という情報が広がっていますが、この2つはまったく別の話で、1世帯8万円が現金で振り込まれる制度は存在しません。混同されやすいため、それぞれ分けて整理します。
「1世帯当たり年間8万円超」の内訳は?4つの施策の積み上げ
「1世帯8万円」は、令和7年度補正予算に盛り込まれた4つの物価高対策を積み上げた、家計負担の軽減効果です。高市早苗首相は令和7年12月17日の記者会見で「ガソリン・軽油の引下げ」「電気・ガス代支援」「重点支援地方交付金」「物価高対応子育て応援手当」により、夫婦とこども2人の4人家族の場合、1世帯当たり標準的には年間8万円を超える支援額となる見込みと説明しました。令和8年7月27日の記者会見でも「1世帯当たり標準的に8万円超の支援を盛り込んだ昨年末の経済対策の執行が進んでいる」と述べています。
首相官邸が公表している各施策の軽減額を、4人家族(夫婦+こども2人)のモデルで並べると次のようになります。
【「8万円超」の内訳と、家計への届き方】
| 施策 | 1世帯あたりの軽減額 | 家計にどう届くか |
|---|---|---|
| ガソリン等の暫定税率廃止相当の補助 | 約12,000円 | 店頭のガソリン価格が下がる(現金は届かない) |
| 電気・ガス代支援(令和8年1〜3月使用分) | 約7,300円 | 電気・ガスの請求額が自動で値引きされる(申請不要) |
| 物価高対応子育て応援手当 | 40,000円(2万円×こども2人) | 口座に現金が振り込まれる |
| 重点支援地方交付金(2.0兆円) | 自治体により異なる(金額は非公表) | 自治体の給付金・商品券・水道料金減免などに姿を変える |
| 合計 | 金額が示されている3施策で約59,300円+交付金分 | 現金で届くのは4万円分のみ |
8万円のうち現金で振り込まれるのは「子ども分の4万円」だけ
「8万円」が実感しにくい最大の理由は、4つの施策が家計に届くまでに、それぞれまったく違う形に姿を変えるからです。同じ「支援」でも、口座に振り込まれるもの、請求書から差し引かれるもの、店頭価格に溶け込むもの、自治体の商品券に化けるものが混在しています。
- ルート1:口座振込(現金として実感できる) 国 → 市区町村 → 児童手当の口座へ振込 = 物価高対応子育て応援手当4万円(こども2人分)
- ルート2:請求書の値引き(明細に「国からの補助金」と記載) 国 → 電力・ガス会社 → 毎月の請求額から自動控除 = 約7,300円
- ルート3:店頭価格の抑制(値引きが見えない) 国 → 石油元売り会社 → ガソリンスタンドの表示価格に反映 = 約12,000円。給油のたびに少しずつ効いているため、金額として意識しにくい
- ルート4:自治体の事業に変換(住む場所で中身が変わる) 国 → 都道府県・市区町村 → 給付金・プレミアム商品券・おこめ券・水道料金減免など = 金額も内容も自治体ごとに異なる
つまり、8万円のうち銀行口座に現金として入るのは、こども2人分の応援手当4万円だけです。残りは「支出が増えなかった」という形の支援なので、通帳を見ても増えた実感がありません。こどもがいない世帯は4万円分がまるごと外れ、車に乗らない世帯は1.2万円分の恩恵を受けられません。「8万円」はあくまで4人家族の標準モデルであり、すべての世帯に8万円が配られるわけではない点に注意してください。
2026年12月の年末調整は納税者1人あたり3万〜6万円が戻る
一方、「年末調整で戻る」という話の正体は、令和8年度税制改正による「178万円の壁」への引き上げ分が、2026年12月の年末調整でまとめて精算されることです。給付金ではなく減税で、所得税の課税最低ラインが年収160万円から178万円へ18万円引き上げられました。高市首相は令和8年7月27日の記者会見で、「今年の年末には所得税減税により納税者お一人当たり3万円から6万円をお戻しする」と説明しています。前年(令和7年12月)の年末調整は「160万円の壁」への引き上げにともなう1人当たり2万〜4万円程度の減税でしたので、それを上回る規模です。
引き上げの内訳は次のとおりです。
| 控除 | 令和7年分 | 令和8年分(2026年) |
|---|---|---|
| 基礎控除(本則) | 58万円 | 62万円(+4万円・恒久措置) |
| 基礎控除(特例加算) | 最大37万円 | 最大42万円(+5万円・令和8年・9年分限定) |
| 給与所得控除の最低保障額 | 65万円 | 69万円+特例5万円=実質74万円 |
| 所得税がかからない年収の目安 | 160万円 | 178万円 |
還付が大きくなりやすい理由は、適用のタイミングにあります。改正後の源泉徴収税額表が適用されるのは令和9年(2027年)1月1日以後に支払う給与からで、2026年中の毎月の給与天引きは従来の税額表のままです。そのため、増えた控除の分は2026年12月の年末調整で一括精算される仕組みになっています。毎月の手取りは変わらないのに年末にまとめて戻る、という形になるわけです。
この減税は誰が対象?独身でももらえる?配偶者が働いていないとダメ?
結論から言うと、この減税は「働いて所得税を納めている本人」に適用されるもので、独身でも対象になりますし、配偶者が働いているかどうかは一切関係ありません。「178万円の壁」という言い方から「パートで働く配偶者がいる家庭の話」と誤解されがちですが、実際は逆です。引き上げられたのは基礎控除と給与所得控除という納税者一人ひとりに適用される控除で、178万円というのはその2つを足した結果として出てくる「所得税がかかり始めるライン」にすぎません。
立場ごとに整理すると、次のようになります。
| あなたの立場 | 対象か | どう受け取るか |
|---|---|---|
| 独身の会社員・公務員 | 対象 | 2026年12月の年末調整で還付。配偶者や扶養家族の有無は関係なし |
| 会社員で配偶者が専業主婦・主夫 | 対象 | 働いている本人の年末調整で還付。配偶者が働いていなくても減る額は変わらない |
| 共働き夫婦 | 夫婦それぞれが対象 | 2人とも給与所得者なら、それぞれの年末調整で別々に還付を受けられる |
| パート・アルバイト(年収178万円以下) | 実質的に恩恵なし | そもそも所得税がかからなくなるだけで、戻る税金がない。ただし扶養の判定ライン(年収123万円→136万円)が上がる |
| 個人事業主・フリーランス | 対象 | 年末調整ではなく、2027年2〜3月の確定申告で反映される |
| 年金受給者 | 基礎控除は対象 | 公的年金等に係る源泉徴収への反映は令和9年1月以後に支払われる年金から |
| 年収2,000万円超の給与所得者 | 金額次第 | 年末調整の対象外のため確定申告で精算。合計所得2,350万円超は本則が逓減し、2,500万円超は基礎控除ゼロ |
| もともと所得税を納めていない人 | 恩恵なし | 減税は「納めた税金が戻る」仕組みのため、非課税の人には届かない |
なぜ「3万円」の人と「6万円」の人がいる?金額が変わる3つの要因
戻る金額に幅があるのは、「控除がいくら増えたか」×「その人に適用される税率」で決まるためです。金額を左右するのは主に次の3点です。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 年収(合計所得金額) | 基礎控除の特例加算42万円がフル適用されるのは合計所得489万円以下(給与年収665万円以下)。489万〜655万円は加算5万円、655万円超は加算なしで本則62万円のみ |
| 適用される所得税率 | 同じ控除額の増加でも、税率5%の人と20%の人では戻る金額が4倍違う |
| 扶養親族・社会保険料など他の控除 | 控除が多いほど課税所得が下がり、適用税率も下がるため、還付額が変わる |
とくに恩恵が大きいのは給与年収475万〜665万円の層です。この帯は令和7年分の特例加算が10万円しかなかったところに、令和8年分から一律42万円が適用されるため、控除が一気に32万円増えます。一方、住民税は今回の改正の対象外で、基礎控除43万円・非課税ライン100万円は据え置きです。「178万円まで税金ゼロ」は所得税に限った話で、年収100万円を超えれば住民税はかかります。高市首相が示した「3万円から6万円」も算定の前提が公表されているわけではないため、あくまで目安として受け止めてください。
低所得者・住民税非課税世帯向けの給付金はいつ・いくらもらえる?
低所得者・住民税非課税世帯向けの給付金は、2026年度は国の全国一律給付ではなく、自治体が独自に実施する形が中心です。2025年度まで実施されていた国主導の「住民税非課税世帯への給付」は受付を終了し、現在は国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を財源に、各市区町村が対象・金額・時期を決めて支給しています。そのため「非課税世帯 10万円」「低所得者 給付金 いつ」で検索しても、全国共通の答えは存在しません。
金額の目安は1世帯あたり5,000円〜3万円程度が中心で、自治体によっては商品券やポイントで支給されます。北九州市(5月29日締切)・岡山市(5月31日締切)・東大阪市(6月30日締切)・札幌市(7月31日締切)など主要自治体は受付を終了しましたが、令和8年度の住民税額が確定する6月以降に新たな給付を決め、7〜9月に通知を発送する自治体もあります。函館市の「住民税非課税世帯物価高騰支援臨時特別給付金」(1世帯3万円)、千葉県船橋市の「食料品等価格高騰支援給付金」(市民1人4,000円+非課税世帯加算1万円)などが例です。
あわせて押さえておきたいのが、非課税ラインの変更です。令和7年度税制改正で給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円へ引き上げられたことにより、令和8年度の住民税から、単身・給与収入のみの場合の非課税の目安は100万円以下から110万円以下に上がりました(東京23区・横浜市など1級地の場合。級地区分により異なります)。昨年まで課税されていた方でも、新たに非課税世帯に該当するケースがあります。2026年6月頃に届いた住民税決定通知や課税(非課税)証明書で、最新の課税状況を確認してみてください。
なお、2027年度から始まる所得連動型の先行給付は、「一定の勤労性の所得があり、一定の税・社会保険料負担がある人」が対象とされています。就労が困難な方など給付の対象外となる方については、生活困窮者自立支援制度や障害者福祉など既存制度での対応との関係を整理し、令和11年度から併せて実施できるよう結論を得ることが閣議決定に明記されました。
自治体独自の給付金・商品券を探す方法
2026年に受け取れる給付金は、お住まいの自治体が独自に実施しているものが中心です。「大阪市 給付金」「神戸市 給付金」「福岡市 給付金」「横浜市 給付金」「千葉市 給付金」など、地域名で給付金を探している方が多いですが、内容・金額・対象・申請期限は自治体ごとに大きく異なります。国が全国一律で配る給付金とは違い、自分の市区町村で何が実施されているかを個別に確認する必要があります。
自治体独自の給付金の多くは、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を財源に、住民税非課税世帯や低所得世帯、子育て世帯、高齢者などを対象に実施されています。現金給付だけでなく、プレミアム付商品券やキャッシュレス還元、おこめ券、電子ポイントといった形で支援する自治体もあります。「〇〇市 給付金 2026」「〇〇市 物価高騰 給付金」でお住まいの市区町村の公式サイトを検索することが最短ルートです。
東京都・神奈川県にお住まいの方は、県内自治体別の給付金・クーポン情報を以下の記事にまとめています。
目的別・ライフイベント別に給付金を探す
自分が対象になる給付金を効率よく探すには、目的別・ライフイベント別にまとまった記事を活用すると便利です。妊婦支援給付金(5〜10万円)、結婚新生活支援事業(最大60万〜100万円)、子育て世帯移住支援金(最大300〜400万円)、多子世帯入学祝い金、給付型奨学金(最大50万円)、東京圏から地方への移住支援金(最大300万円)、生活困窮世帯向けエアコン購入支援(最大11万円)など、条件が合えば数万円から数百万円まで幅広い金額を受け取れます。
妊娠・出産の支援は妊婦支援給付、結婚新生活支援は結婚新生活支援の詳細記事、学生向けは給付型奨学金の記事にそれぞれまとめています。ライフイベントに合わせて必要な記事をご確認ください。
プレミアム商品券・キャッシュレス還元を探す
現金給付だけでなく、プレミアム付商品券やキャッシュレス還元など「お得な支援」で家計を助けたい方は、以下の記事が参考になります。物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用し、申込受付中・利用できる全国の商品券やポイント還元キャンペーンを最新情報で紹介しています。
年金受給者向け「年金生活者支援給付金」も確認を
一時的な給付金ではありませんが、年金受給者で一定の要件を満たす方は「年金生活者支援給付金」を年金に上乗せで受け取れます。2026年度の老齢年金生活者支援給付金の基準額は月額5,620円(前年度比170円増・3.2%引き上げ)で、年間では1人あたり約6万7,000円です。恒久制度ですが請求手続きが必要な「申請主義」の制度のため、対象になった方は手続きを忘れずに行いましょう。次回の年金支給日は10月15日(木)です。
来年度の給付はどうなる?令和9年度の概算要求から先読みする
来年度の支援メニューの方向性は、各省庁の概算要求から読み取れます。令和9年度(2027年度)予算の概算要求は8月末が提出期限とされており、8月下旬から各省庁が順次公表しました。要求内容を追えば、来年度どの分野の支援が拡充されるのかを、公募の半年以上前に見通せます。
| 省庁 | 令和9年度概算要求額 | 個人向け支援に関わる主なポイント |
|---|---|---|
| 厚生労働省 | 36兆5,803億円 | 「強く豊かな日本投資枠」で創薬・賃上げ支援を大幅拡充 |
| 国土交通省 | 8兆7,694億円 | 子育て世帯への住宅支援強化、住宅GX、空き家対策、住宅セーフティネット |
| 経済産業省 | 7兆7,859億円 | AI・半導体・中小企業支援を拡充 |
| こども家庭庁 | 7兆7,436億円(前年度比+2,480億円) | 学童保育の拡充、こどものSNS利用環境の整備 |
| 環境省 | 1兆1,451億円 | エネルギー特別会計の脱炭素施策5,151億円 |
概算要求はあくまで各省庁の「要求」であり、金額は年末の予算編成で査定されます。通常のスケジュールでは2026年12月頃に政府予算案が閣議決定され、2027年1月からの通常国会で審議、2027年3月末頃に成立という流れです。個人向けの給付金・補助金の公募は、2027年4月以降に事業ごとに順次開始されます。
給付金の正確な情報はどこで確認できる?公式情報源のチェックリスト
給付金の情報は変化が早く、断定的な誤情報も出回りやすい分野です。「どこを見れば正確な情報にたどり着けるか」を知っておくことが、最も確実な自衛策になります。制度の種類ごとに、確認すべき一次情報は次のとおりです。
| 知りたいこと | 確認先 |
|---|---|
| 自分の自治体の給付金・商品券 | 市区町村の公式サイト、広報紙、福祉・生活支援担当窓口 |
| 給付付き税額控除・消費税1%引き下げ | 内閣官房「社会保障国民会議」のページ、内閣府・財務省の公表資料 |
| 物価高対応子育て応援手当・児童手当 | こども家庭庁、市区町村の子育て支援窓口 |
| 定額減税補足給付金(不足額給付) | 市区町村の給付金担当窓口(実施主体は市区町村) |
| 電気・ガス料金支援、ガソリン補助 | 経済産業省 資源エネルギー庁の特設ページ(支給単価は原則毎週水曜公表) |
| 年金・年金生活者支援給付金 | 日本年金機構、厚生労働省 |
| 詐欺かどうかの相談 | 警察相談専用電話(#9110)、消費者ホットライン(188) |
「内閣府 給付金 最新」「政府 給付金 いつ」といった検索が多いのは、全国レベルの給付は複数の省庁にまたがって発表されるため、どこを見ればよいか分かりにくいためです。2026年8月5日の給付付き税額控除の基本方針も、内閣府・総務省・財務省・厚生労働省の4府省が連名で決定しています。全国レベルの制度は内閣官房・内閣府、子育て関連はこども家庭庁、エネルギー関連は資源エネルギー庁、と切り分けて確認するのが確実です。
給付金2026 いつ・いくらもらえるかに関するよくある質問
2026年、国民全員に一律の給付金はありますか?
国が全国民一律で配る新たな現金給付は、実施が決定していません。「一律2万円」「特別定額給付金の2回目」なども、新たな給付制度として決まったものではありません。一方、自治体独自の給付金やポイント事業など、対象者が利用できる制度はあります。また、政府が提出した飲食料品の消費税率引き下げと就業者負担軽減支援金に関する法案は、国会で審議されています。これらは全国民への一律給付とは異なる制度であり、法案もまだ成立していません。
いまから申請できる給付金はありますか?
あります。ただし、全国一律で誰でも申請できる新たな現金給付が始まったわけではありません。自治体独自の支援策では、北海道の「道民生活応援ポイント給付事業」が2026年11月16日まで申請を受け付けています。対象は2026年5月1日時点で北海道に住所がある世帯主で、アプリ申請では5,500円相当、郵送申請では5,000円相当を受け取れます。愛知県武豊町の「たけとよくらしサポート給付金」は1人6,000円で、確認書などの返送が必要な方は12月28日が期限です。手続き不要の対象者もいるため、市区町村からの通知を確認してください。このほかにも自治体独自の給付金や商品券が実施されている場合があります。最新の受付状況は、お住まいの自治体の公式サイトで確認してください。
「秋の生活支援金」「秋の給付金」「家計支援特別給付金」は本当にありますか?
2026年9月7日時点で、「秋の生活支援金」「秋の給付金」「秋期支援金」「家計支援特別給付金」といった名称の国の制度は存在しません。SNSやまとめサイトで見かける情報の多くは、秋の臨時国会で審議される消費税減税法案や、令和8年度住民税の確定後に各自治体が秋に通知する非課税世帯向け給付金と混同されたものです。
臨時国会で審議されるのは2027年4月からの飲食料品の消費税率引き下げと、2027年度からの先行給付であり、2026年の秋に現金が配られる制度ではありません。同様に「夏の緊急支援給付金」「夏の生活支援金」「夏季緊急支援金」「エネルギーバウチャー制度」も国の制度としては存在せず、過去に一部自治体が実施した給付金の通称や、海外の制度と混同されたものです。正しい制度名で情報を探しなおすことをおすすめします。
次に振り込まれる給付金や手当は何ですか?
定期的に支給されるものとして、児童手当と年金があります。児童手当は偶数月に支給され、次回は2026年12月です。10月分・11月分が対象となり、正確な振込日は自治体によって異なります。年金の次回定期支給日は2026年12月15日で、対象者には年金生活者支援給付金もあわせて支給されます。自治体独自の給付金は制度ごとに支給日が異なるため、各自治体からの通知を確認してください。なお、電気・ガス料金補助やガソリン補助は、口座振込ではなく料金や店頭価格を抑える仕組みです。
消費税減税・支援金法案の国会審議はどこまで進んでいますか?
第222回臨時国会は2026年10月5日に召集され、飲食料品の消費税率引き下げと就業者負担軽減支援金に関する法案は10月9日に提出されました。10月20日には衆議院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、法案は財務金融委員会に付託されました。法案はまだ成立していません。2027年4月からの消費税率引き下げや、2027年度からの支援金導入は、今後の国会審議によって実施が決まります。
2026年8月5日の閣議決定で何が決まりましたか?
2026年8月5日、政府は「『給付付き税額控除』の制度導入の基本方針」を閣議決定しました。主な内容は、①2029年度の給付付き税額控除の本格導入、②2027年4月から2年間の飲食料品の消費税率1%への引き下げ、③2027年度からの所得連動型の先行給付です。
その後、9月15日に関連する大綱を閣議決定し、10月9日には法案を国会に提出しました。ただし、法案はまだ成立しておらず、制度の実施が確定したわけではありません。
給付付き税額控除の先行給付はいつから・いくらもらえますか?
先行給付が導入されるのは令和9年度(2027年度)で、住民税の賦課決定後にあたる2027年6月以降の開始が見込まれています。給付額の総枠は「飲食料品にかかる消費税1%相当分の範囲内」(年約6,000億円規模)とされ、個別の給付額や対象となる所得の閾値は今後決定されるため、2026年9月7日時点では確定していません。
設計としては、世帯単位ではなく個人単位で単身者も対象、給与所得・事業所得・業務に係る雑所得のある個人事業主やフリーランスも対象に含まれます。所得が一定水準に達するまで給付額が増え、その後は定額、総所得が一定額を超えると減っていく仕組みです。
先行給付では15歳以下の子どもの人数に応じた加算が行われ、本格導入時は18歳以下が対象となります。先行給付が15歳以下にとどまるのは、16〜18歳の被扶養者の情報を国が把握する仕組みがまだ整っていないためです。受け取りには公金受取口座の利用が原則とされています。
食料品の消費税はいつから安くなりますか?対象は何ですか?
政府提出法案では、2027年4月1日から2年間、軽減税率の対象となる飲食料品の消費税率を8%から1%に引き下げることが予定されています。酒類と外食は10%のまま除外されます。
ゼロ税率ではなく1%となったのは、税率をゼロにするとレジ・POSのシステム改修に10〜12か月かかる一方、1%なら5〜6か月で対応できるためで、2027年4月の開始に間に合わせるための判断です。スーパーなどが2月末に決算のピークを迎えるため、その時期を避けた4月1日開始が選ばれました。残る1%相当分(年約6,000億円)は中低所得者への所得連動型給付で還元し、実質ゼロ化を目指します。ただし関連法案はまだ成立しておらず、9月15日ごろの税制改正大綱と、10月上旬召集で調整が進む臨時国会での審議を経て確定します。
2029年4月に消費税が8%へ戻ったら、また給付があるのですか?
検討されていますが、2026年9月7日時点で決定はしていません。2026年9月5日の朝日新聞の報道によると、飲食料品の消費税率を2029年4月に1%から8%へ戻すのに合わせて、政府が中低所得者への現金給付を検討していることが複数の政府・与党関係者の話でわかりました。税率が1%から8%になることは実質的な「大増税」にあたるため、引き上げのタイミングで現金を給付して負担を和らげ、税率を元に戻す環境を整える狙いです。高市首相は「2年後には私が責任を持って確実に税率を元に戻す」と明言しています。
所得連動給付(給付付き税額控除)の支給時期は毎年秋が予定されているため、税率が戻る2029年は4月から秋まで増税だけが先行します。このため、本来は秋に支給する額の一部を4月に前倒しし、秋の分とあわせて年2回給付する案が政府内で浮上しています。ただし金額・対象・実施方法はいずれも未定で、9月15日ごろの税制改正大綱や秋の臨時国会での審議を経て具体化される見通しです。
国民民主党の「1人5万円給付」はいつもらえますか?
2026年9月7日時点で、実施時期は決まっていません。国民民主党の玉木代表は2026年5月12日に「1人5万円給付」を柱とする緊急経済対策を政府に提言しましたが、これは野党提言の段階にとどまっています。
2026年6月5日に成立した補正予算(約3.1兆円)にも個人向けの5万円給付は盛り込まれませんでした。この補正予算の中心は「中東情勢等対応予備費」2兆5,000億円で、9月1日の閣議決定によりガソリン補助の基金へ6,136億円が積み増されています。
社会保障国民会議の中間とりまとめでも同党は令和8年内の5万円給付を主張しましたが、8月5日に閣議決定された基本方針には反映されず、政府方針は「飲食料品の消費税1%引き下げ+令和9年度からの所得連動型の先行給付」に定まりました。「5万円もらえる」と断定する情報にはご注意ください。
特別定額給付金(コロナ10万円)の2回目・3回目はありますか?
2026年9月現在、特別定額給付金(コロナ10万円)の2回目・3回目は実施されておらず、実施が決定した事実もありません。「定額給付金2回目」「給付金10万円2回目」も同様です。特別定額給付金は2020年にコロナ禍の緊急対策として1回限りで実施されたもので、当時は市区町村が世帯主口座に振り込む方式で、総額約12兆8,803億円が支給されました。同様の全国一律給付が再度実施される予定は現時点でありません。8月5日に閣議決定された基本方針も「これまでの経済対策等における一律の金額での給付とは異なる」制度とされており、一律給付とは別の方向に進んでいます。現在の給付は、各自治体が独自に実施する給付金と、申請不要で自動適用される電気・ガス料金の値引きが中心です。
定額減税補足給付金(不足額給付)は2026年でもまだもらえますか?
2026年9月時点で、定額減税補足給付金(不足額給付)の申請受付はほぼすべての自治体で終了しています。これは2024年の定額減税(1人あたり所得税3万円+住民税1万円)で減税しきれなかった方に、確定した税額をもとに原則4万円を精算した制度です。渋谷区・宇都宮市・広島市・岡山市・目黒区・吹田市・神戸市・堺市など多くの自治体が2025年10月31日を申請期限としていました。
ただし、和歌山県美浜町(申請期限2027年11月28日)や北海道夕張市(申請期限2027年10月31日)のように、申請期限を延長・継続している自治体もごく一部存在します。また転入者や事業専従者など後から対象と判明した方への個別対応が続いている自治体もあります。もし2025年に対象だったのに受け取れていない場合は、まずお住まいの自治体の担当窓口にお問い合わせください。なお2026年度に国が新たに実施する調整給付・不足額給付の予定はありません。
低所得者・住民税非課税世帯向けの給付金は2026年にもらえますか?
2026年度は、国が全国一律で行う住民税非課税世帯向けの給付はなく、各自治体が国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を財源に独自実施する形が中心です。金額は1世帯5,000円〜3万円程度が中心で、現金のほか商品券やポイントで支給する自治体もあります。北九州市(5月29日締切)・岡山市(5月31日締切)・東大阪市(6月30日締切)・札幌市(7月31日締切)など主要自治体は受付を終了していますが、令和8年度の住民税額が確定する6月以降に新たな給付を決め、7〜9月に通知を発送する自治体もあります。
あわせて、令和8年度の住民税から非課税ラインが引き上げられた点も重要です。単身・給与収入のみの場合の目安は100万円以下から110万円以下に上がったため、昨年まで課税されていた方が新たに非課税世帯に該当するケースがあります。「非課税世帯10万円」「非課税世帯30万円」が2026年度に国から全国一律で支給される予定はありません。
物価高対応子育て応援手当(児童手当2万円上乗せ)はもう申請できませんか?
申請受付は、横浜市・川崎市・渋谷区・福岡市・神戸市・大阪市など多くの自治体で2026年6月30日をもって終了しました。福岡市は7月以降に提出された申請書は不支給となる旨を明言しています。期限までに申請が行われなかった場合、原則として支給されません。申請期限は自治体ごとに令和8年3月〜6月で設定されており(敦賀市4月15日、越谷市・世羅町・多治見市4月30日、池田市5月29日、大阪市・渋谷区・町田市・世田谷区などは6月30日)、こども家庭庁の専用コールセンターも令和8年7月31日で運営を終了したため、2026年9月時点で新規に受け付けている自治体は確認できません。一方、期限内に申請した方や通知対象の方への振込は9月以降も順次続いており、札幌市は7月3日・7月28日・8月4日・8月12日に振込を実施し、以降も順次支給する予定です。やむを得ない事情で申請できなかった場合の扱いは自治体の判断によるため、心当たりのある方はまずお住まいの自治体の担当窓口にご相談ください。
国の2万円に上乗せしている都道府県や自治体はありますか?
あります。都道府県レベルの代表例が福岡県の「物価高対応福岡県子育て応援金」で、国の物価高対応子育て応援手当(子ども1人2万円)とは別に、こども1人あたり1万円を県が上乗せ支給しています。国の応援手当を県内市町村から受給した保護者等(公務員を含む)が対象で、原則手続不要のプッシュ型です。県が市町村ごとに支給通知を順次発送しており、通知に記載された振込時期に指定口座へ振り込まれます。ただし令和7年10月1日〜令和8年3月31日に他都道府県から福岡県へ転入した子どもの保護者等は、特設サイトからの申請が必要です。この応援金は課税対象ですが、生活保護の収入としては認定されません。問い合わせは福岡県子育て応援金コールセンター(092-401-1685・平日9時〜18時)です。市区町村レベルでは、東京都世田谷区が区独自1万円を上乗せして計3万円を支給、さいたま市が市独自事業として児童1人1万円を支給(令和8年4月30日で新規受付終了)、兵庫県多可町が商品券8,000円を組み合わせるなどの例があります。
児童手当は2027年に増額されますか?次の支給日はいつですか?
児童手当の支給額について、新たな増額は決定していません。次回の定期支給月は2026年12月で、10月分・11月分がまとめて支給されます。正確な支給日は自治体によって異なります。支給月額は3歳未満が15,000円、3歳から高校生年代までが10,000円、第3子以降は30,000円です。所得制限はありません。支給月額は3歳未満が15,000円、3歳〜高校生年代(18歳到達後最初の3月31日まで)が10,000円、第3子以降は年齢を問わず30,000円で、所得制限はありません。なお、2027年度からの給付付き税額控除の先行給付には15歳以下の子どもの人数に応じた加算がありますが、これは児童手当とは別の制度です。
「子育て支援金」と「2万円給付」は同じですか?
まったく別の制度です。「物価高対応子育て応援手当(児童手当2万円上乗せ)」は子育て世帯に子ども1人あたり2万円が支給される一時給付金で、受け取るお金です。一方「子ども・子育て支援金制度」は、少子化対策の財源として2026年4月から医療保険料に上乗せして徴収が始まった制度で、国民が支払うお金です。支援金率は被用者保険で一律0.23%(労使折半)、標準報酬月額30万円の場合の個人負担は月約345円です。子どもの有無・既婚・未婚にかかわらず、医療保険に加入するすべての方が対象となります。名称が似ていますが、給付(受け取る)と拠出(支払う)という正反対の制度ですのでご注意ください。
マイナンバーカードやマイナポイントで給付金がもらえますか?
「マイナンバーカードを持っているだけで2万円・3万円もらえる」という国の制度は2026年9月現在存在しません。この種の情報はデマや詐欺の可能性があります。過去に実施された「マイナポイント第2弾」(最大2万円分のポイント付与、2023年9月申込終了)と混同されているケースも多く見られます。
ただし、北海道の道民生活応援ポイントのように、アプリ申請でマイナンバーカード認証を使うと郵送申請より500円分多く受け取れる自治体事業は実在します。見分け方は「国が全国一律でカード保有者に現金を配る」という話かどうかです。
また、8月5日に閣議決定された給付付き税額控除の基本方針では、公金受取口座について「現状5割程度にとどまる登録率の向上を国として強力に推進し、本制度の受給に際してその利用を原則としていく」と明記されました。2027年度からの先行給付を早く受け取るうえで口座登録は重要になりますが、登録しただけでお金がもらえるわけではありません。不審なSMS・メール・電話には応じず、警察(#9110)にご相談ください。
ガソリン補助金・電気ガス補助はいくらで、いつまで続きますか?
2026年夏の電気・ガス料金補助は、7~9月使用分が対象でした。最終月の9月使用分は原則として10月検針分に反映されます。値引き単価は、電気(低圧)が7月・9月使用分3.5円/kWh、8月使用分4.5円/kWh、都市ガスが7月・9月使用分14.0円/㎥、8月使用分18.0円/㎥です。今回の夏の支援は、10月使用分以降を対象としていません。一方、ガソリン補助金は引き続き実施されています。2026年10月22日以降の支給単価は、ガソリン・軽油・灯油・重油が42.8円/L、航空機燃料が34.2円/Lです。この金額は石油元売り会社などへの補助単価であり、給油時の値引き額ではありません。補助単価は変動するため、最新情報は資源エネルギー庁の特設サイトで確認してください。いずれも利用者による申請は原則不要です。
高市首相が言っていた「1世帯8万円」はもらえますか?年末調整で戻ってくるのですか?
「1世帯8万円」は現金で振り込まれる給付金ではなく、年末調整で戻るお金とも別の話です。高市首相が令和7年12月17日および令和8年7月27日の記者会見で説明したのは、令和7年度補正予算に盛り込んだ「ガソリン・軽油の引下げ」「電気・ガス代支援」「重点支援地方交付金」「物価高対応子育て応援手当」の4施策を積み上げると、夫婦とこども2人の4人家族の場合に1世帯当たり標準的に年間8万円を超える支援額になる、という説明です。首相官邸が金額を示しているのはガソリン約12,000円、電気・ガス代支援約7,300円、子育て応援手当2万円×こども2人=4万円で、これに自治体ごとに内容が異なる重点支援地方交付金分が加わります。このうち口座に現金で振り込まれるのは子育て応援手当の4万円だけで、残りは店頭価格の抑制や請求書の値引き、自治体の給付金・商品券という形に姿を変えます。こどもがいない世帯や車を使わない世帯では、この金額には届きません。一方「年末調整で戻る」というのは令和8年度税制改正による減税で、課税最低ラインが160万円から178万円に引き上げられた分が2026年12月の年末調整でまとめて精算されます。高市首相は7月27日の会見で「今年の年末には所得税減税により納税者お一人当たり3万円から6万円をお戻しする」と説明しています。ただし基礎控除の特例加算がフル適用されるのは給与年収665万円以下の方で、実際の還付額は年収・扶養親族の有無・社会保険料控除の金額によって変わります。
2026年12月の年末調整の減税は独身でも対象ですか?金額に幅があるのはなぜ?
独身でも対象ですし、配偶者が働いているかどうかは関係ありません。今回引き上げられた基礎控除と給与所得控除は、納税者一人ひとりに適用される控除だからです。「178万円の壁」という呼び名から「パートで働く配偶者がいる家庭の話」と誤解されがちですが、178万円は2つの控除を足した結果として出てくる「所得税がかかり始めるライン」にすぎず、制度そのものは全ての給与所得者が対象です。共働きなら夫婦それぞれの年末調整で別々に還付を受けられ、個人事業主・フリーランスは2027年2〜3月の確定申告で反映されます。
戻る金額に3万〜6万円の幅があるのは「控除がいくら増えたか」×「その人に適用される所得税率」で決まるためです。基礎控除の特例加算42万円がフル適用されるのは合計所得489万円以下(給与年収665万円以下)で、489万円超〜655万円以下は加算5万円、655万円超は加算なしです。とくに恩恵が大きいのは給与年収475万〜665万円の層で、控除が32万円増えます。なお住民税は今回の改正の対象外で、基礎控除43万円・非課税ライン100万円は据え置きです。
高市早苗首相の給付金政策はどうなっていますか?
2025年10月に発足した高市早苗内閣は、給付金政策を「一律ばらまき」から「所得連動型の重点給付+成長投資+選択的減税」へと明確に路線転換しました。参院選公約の「1人2万円給付」は2025年10月に正式に取りやめが表明されています。代わりに、2025年11月21日閣議決定の総合経済対策では、①非課税世帯向け給付、②子ども1人2万円の物価高対応子育て応援手当、③電気・ガス・ガソリン補助、④ガソリン税暫定税率廃止など「対象を絞った支援」に予算が集中しました。そして2026年8月5日には、飲食料品の消費税1%引き下げ(2027年4月から2年間)と、令和9年度からの所得連動型の先行給付、令和11年度の給付付き税額控除本格導入を柱とする基本方針を閣議決定しています。直近では9月1日に予備費6,160億円の支出を閣議決定し、ガソリン価格の170円維持を予算面で裏付けました。その後、9月15日に飲食料品の消費税率引き下げと「就業者負担軽減支援金」の導入に関する大綱が閣議決定され、9月17日に第2次高市改造内閣が発足しました。その後、2026年9月15日に飲食料品の消費税率引き下げと就業者負担軽減支援金に関する大綱が閣議決定され、10月9日に関連法案が国会へ提出されました。10月20日には衆議院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、財務金融委員会に付託されています。今後は法案の成立の可否と、新たな支援金の対象者・支給額などの制度設計が焦点となります。
自分の自治体で給付金が実施されているか、どう調べればよいですか?
自治体独自の給付金はすべての市区町村で同じ内容が実施されているわけではありません。お住まいの市区町村の公式ホームページ、広報紙、「〇〇市 給付金」「〇〇市 物価高騰 給付金」「〇〇市 非課税世帯 給付金」などの検索で確認するのが確実です。プッシュ型(申請不要)の事業では支給通知書や確認書が世帯主宛に郵送されるため、郵便物の見落としにも注意してください。北海道の全世帯5,500円相当「道民生活応援ポイント」、愛知県武豊町の6,000円くらしサポート給付金、鹿児島県出水市の75歳以上5,000円給付のように、内容は自治体ごとに大きく異なります。現金給付ではなくプレミアム商品券やおこめ券で支援する自治体もあるため、「現金給付がない=支援がない」とは限りません。
妊婦・結婚・進学・移住などライフイベントでもらえる給付金はありますか?
あります。2026年7月時点で、個人・世帯向けの自治体独自給付金は全国340件以上(補助金ポータル調べ)が公募中です。妊婦のための支援給付金(5〜10万円)、結婚新生活支援事業(最大60万〜100万円)、子育て世帯移住支援金(最大300〜400万円)、多子世帯入学祝い金、給付型奨学金(最大50万円)、大学等進学応援金(10万円)、東京圏から地方への移住支援金(最大300万円)、生活困窮世帯向けエアコン購入支援(最大11万円)などが公募中です。妊婦向けは「妊婦のための支援給付」、結婚は「結婚新生活支援事業」、進学は「給付型奨学金」など個別記事にまとめていますので、必要な支援に応じてご覧ください。
給付金の詐欺が心配です。どう見分ければよいですか?
こども家庭庁や自治体が、電話・メールで「手数料が必要」「ATMを操作してください」と連絡することは絶対にありません。「マイナンバーカードで給付金がもらえる」「申請しないと消える」といった情報も詐欺の典型です。電気・ガス料金の値引きやガソリン補助も申請不要のため、「値引きのために個人情報や手数料が必要」という連絡は詐欺です。2027年度からの先行給付についても、法案が成立しておらず申請窓口も手続きも存在しないため、「給付付き税額控除の申請代行」を名乗る業者にはご注意ください。北海道も道民生活応援ポイントをかたる詐欺に注意を呼びかけています。不審な連絡には応じず、警察相談専用電話(#9110)または消費者ホットライン(188)にご相談ください。
まとめ
2026年10月1日現在、国が全国民一律で配る給付金はなく、国の給付として実施された「物価高対応子育て応援手当(児童手当2万円上乗せ・子ども1人2万円)」も、申請受付が多くの自治体で6月30日をもって終了しました。この手当は全国1,741の市区町村すべてで実施され、申請済みの方への振込は9月以降も順次続いています。いま新たに動けるのは「秋まで受付している自治体独自の給付金・ポイント」と、申請不要で自動適用される電気・ガス・ガソリン補助が中心です。
そして今後の支援の軸は、9月15日に大綱が閣議決定された「飲食料品の消費税率引き下げ(2027年4月〜2年間)+就業者負担軽減支援金」へと定まりました。9月17日には第2次高市改造内閣が発足し、次の節目は10月5日に召集される臨時国会です。「消費税・支援金法案」が審議される見通しです。
- いま申請できる自治体制度:北海道の「道民生活応援ポイント」は2026年11月16日まで申請受付中。アプリ申請は5,500円相当、郵送申請は5,000円相当。愛知県武豊町では1人6,000円の給付事業が実施されている
- 国民全員への一律給付:「一律2万円」「特別定額給付金の2回目」など、新たな全国一律の現金給付は決定していない
- 「秋の生活支援金」などの名称:「秋の生活支援金」「家計支援特別給付金」などの名称で、国が全国一律に新たな現金給付を行う制度は確認されていない
- 消費税減税・支援金法案:2026年9月15日に大綱を閣議決定、10月9日に関連法案を国会提出、10月20日に衆議院財務金融委員会へ付託。法案は未成立
- 飲食料品の消費税率引き下げ:政府提出法案では2027年4月から2年間、8%から1%への引き下げを予定。酒類・外食は対象外。実施は法案の成立が前提
- 就業者負担軽減支援金:2027年度からの先行導入を目指す政府方針。個人ごとの給付額や支給開始日は確定していない
- 給付付き税額控除:2029年度の本格導入を目指す政府方針。所得に応じた給付と税額控除を組み合わせる仕組みを想定
- 定額減税補足給付金(不足額給付):多くの自治体で申請受付は終了。未受給の場合は居住自治体の窓口で個別に確認する
- 物価高対応子育て応援手当:子ども1人2万円の臨時給付。多くの自治体で新規申請受付は終了。申請済みで未入金の場合は自治体へ確認
- 自治体による子育て支援の上乗せ:福岡県では国の2万円とは別に子ども1人1万円の応援金を実施。対象条件や手続きは県の案内で確認する
- 児童手当:次回支給月は2026年12月で、10月・11月分が対象。支給月額は3歳未満1万5,000円、3歳~高校生年代1万円、第3子以降3万円
- 年金・年金生活者支援給付金:次回定期支給日は2026年12月15日。年金生活者支援給付金は要件を満たす人が対象で、実際の支給額は個人により異なる
- 電気・ガス料金補助:2026年7~9月使用分が対象。9月使用分に対する最後の値引きは原則10月検針分へ反映される
- ガソリン補助:継続中。10月22日以降の支給単価はガソリン・軽油・灯油・重油42.8円/L、航空機燃料34.2円/L。給油者の申請は不要
- 「1世帯8万円」の支援:1世帯に8万円がまとめて現金給付される制度ではなく、燃料価格抑制や電気・ガス料金支援、子育て応援手当などを積み上げたモデル世帯の試算
- 2026年の年末調整:税制改正による控除額の変更が反映される。実際の還付額は年収や扶養状況、源泉徴収税額などによって異なるため、一律に3万~6万円が戻るわけではない
- 給付金の詐欺対策:「給付金の受給に手数料が必要」「ATMで手続きする必要がある」といった連絡には応じず、国や自治体の公式情報を確認する
一時的な給付金の情報は変化が早く、断定的な情報や詐欺も出回りやすいのが実情です。最新の正確な情報は、必ず国・自治体の公式サイトでご確認ください。ライフイベントや目的別に自分が対象となる給付金を探す場合は、関連記事もあわせてご覧ください。
こども家庭庁や自治体が、電話やメールで「申請のために手数料が必要」「ATMを操作してください」などと連絡することは絶対にありません。不審な連絡があった場合は応じず、警察(#9110)にご相談ください。
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