この記事の目次
1.はじめに
東京都は、育児中の女性の就業継続や、男性の育児休業取得を促進するため、公益財団法人東京しごと財団と連携して、育児休暇取得や復職を実施する都内の中小事業を対象に最大300万円の奨励金を支給しています。
働くママコース、働くパパコースが各々設けられており、育児休業期間の延長や、15日以上の育児休暇取得などに対して幅広く奨励金が交付されます。
そこで今回は、今年度(平成30年度)新設された東京都の「働くパパママ育休取得奨励金」についてご紹介させていただきます。
2.対象事業者
以下の従業員が在籍する、都内で事業を営む中小企業(常時雇用する従業員が300名以下)が対象となります(従業員要件)
⑴働くママコース
1年以上の育児休業から、平成30年5月15日以降に原職等に復帰し、復帰後3か月以上継続雇用されている、都内在住の従業員がいること
⑵働くパパコース
平成30年5月15日以降に育児休業を開始し、連続15日以上取得した後、原職等に復帰し復帰後3か月以上継続雇用されている都内在住の男性従業員がいること。
※本店所在地が都外であっても、従業員(都内在住)の就労事業先が都内であれば対象
※申請は一事業者につき、一事業年度に1回まで申請可能です
3.対象となる取組
以下の取組を実施する必要があります。
⑴働くママコース
ア.以下のいずれかの制度を、平成30年5月15日以降に就業規則に定めていること
(ア)育児休業等期間の延長
(イ)育児休業等延長期間の延長
(ウ)看護休暇の取得日数上乗せ
(エ)時間単位の看護休暇導入
(オ)育児による短時間勤務制度の利用年数の延長
イ.テレワーク制度を就業規則に定めていること
※テレワークとは、在宅勤務、モバイルワーク、サテライトオフィス勤務(施設利用型勤務)の3つの勤務形態の総称をいい、ICT(情報通信技術)を活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方のことをいいます。
ウ.育児休業中の従業員に対して、復帰支援の面談を1回以上実施及び復帰に向けた社内情報・資料提供を定期的に実施したこと
⑵働くパパコース
男性従業員に育児休業等を連続して取得させ、育児参加を促進(最低15日連続)
4.奨励金内容
⑴申請受付期間
以下のうち、いずれか早い日まで
ア.復職3か月経過後2ヶ月以内
イ.平成31年3月29日(金曜日)
※予算の執行状況により早期終了の場合あり
⑵募集規模
ア.働くママコース:1000件
イ.働くパパコース:50件
⑶奨励金額
ア.働くママコース:125万円
イ.働くパパコース:25万円(連続15日取得の場合)
以降15日増えるごとに25万円加算 ※上限300万円(180日)
5.申請方法
以下の書類を作成し、申請期限内に公益財団法人東京しごと財団 雇用環境整備課 育児休業促進支援担当係に提出することが必要です。
⑴ 支給申請書(様式第1号)
⑵ 誓約書(様式第2号)
⑶ 奨励対象事業者であることを確認するための書類
(雇用保険被保険者資格取得等確認通知書、就業規則、商業・法人登記簿など)
⑷ 奨励対象事業内容を確認するための書類
(育休等取得者の居住地を確認できる書類など)
※申請書類は、公益財団法人東京しごと財団からダウンロードが可能です。
(http://www.shigotozaidan.jp/koyo-kankyo/joseikin/papamamaikukyusyutokubosyuyoukou.html)
6.奨励金交付までの流れ
⑴申請期間:復職3か月経過後2ヶ月以内又は平成31年3月29日のいずれか早い方
⑵書類審査
⑶支給交付決定
⑷奨励金請求書兼口座振替依頼書の提出
⑸奨励金交付(振込)
7.問い合わせ先
公益財団法人東京しごと財団 雇用環境整備課
〒101-0065
東京都千代田区西神田三丁目2番1号 住友不動産千代田ファーストビル南館5階
電話番号:03-5211-2399
受付時間:9:30~12:00、13:00~16:00(土日祝休み)
8.説明会・個別相談会の実施
以下の日程で説明会・個別相談会が開催されます。本制度に興味を持たれた方は、参加の検討をおすすめします。
⑴説明会(第4回)
日程:平成30年11月30日(金)
時間:13時30分~14時30分(受付開始:13時15分)
場所:東京しごと財団 雇用環境整備課 5階セミナールーム
(東京都千代田区西神田3-2-1 住友不動産千代田ファーストビル南館5階)
店員:50名
⑵個別相談会(第1回)
日程:平成30年11月30日(金)
時間:15時~17時(1企業30分)
場所:東京しごと財団 雇用環境整備課 5階セミナールーム(説明会と同じ)
定員:12企業(1企業2名まで)
9.さいごに
政府は働き方改革として、時間外労働の削減や、各種休暇制度の拡充など、働きやすい環境づくりに積極的に取り組んでいます。
今回ご紹介させていただいた「働くパパママ育休取得奨励金」もその一つです。
東京都は本奨励金を新設し、女性従業員の育休取得環境を整備した場合に最大125万円を、男性従業員に対して半年間(180日間)継続して育児休暇を取得させた場合に300万円の奨励金を支給しています。
本制度の活用は、従業員のワーク・ライフ・バランスを実現するだけではなく、事業者にとってもコストカットや雇用の安定化といったメリットにもつながるものといえますね。
予算の執行状況によって早期終了の可能性がある本制度。
早めのご検討をおすすめします!
その他、補助金ポータルでも、ご相談等受け付けております。
不明点など何でもお気軽にご連絡ください。
https://hojyokin-portal.jp/inquiry/