本年度第3次補正予算による新型コロナ対応の追加経済対策がまもなく発表される見込みです。
この追加経済対策は「感染拡大防止」「ポストコロナの経済構造の転換」「国土強靭化」の三本を柱とするもので、予算案は一般会計総額19兆円程度で調整が進められています。
今回はこの「3本の柱」で実施が検討されている施策等について紹介したいと思います。
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この記事の目次
1日当たりの感染者数は2000人を突破、感染拡大防止が喫緊の課題に
国内では11月に始まった「第三波」となる新型コロナの感染再拡大が現在も続いており、一日当たりの新規陽性者は連日2000人を超えています。
一部地域の医療体制は既に限界に達し、政府は感染が急拡大する北海道に自衛隊看護師の派遣を決定、要望がある大阪府についても派遣を検討する段階に入っています。
各自治体が新型コロナウイルスの入院患者を受け入れる上限数である「確保病床」の拡大に取り組んでいますが、通常医療の制限を回避するためには臨時施設の開設や、看護師不足への対応が急務となっています。
政府は一つ目の柱『感染拡大防止』の中で、病床確保や宿泊療養施設の確保を支援する「緊急包括支援交付金」の増額や、PCR検査やワクチン接種体制の整備を進め、自治体が飲食店に営業時間の短縮を要請する場合の協力金の財源となる「地方創生臨時交付金」の拡充を行う方針です。
コロナ禍で顕在化した課題解決に向け、ポストコロナの経済構造の転換を加速
コロナ禍における各種支援制度の実行に際し、行政機関では手続きのデジタル化の遅れが浮き彫りとなり、窓口の混乱や情報漏えい等という形で問題が顕在化することとなりました。
こうした状況を踏まえ、政府はポストコロナの経済構造の転換を加速するため、行政手続きのデジタル化やマイナンバーカードの普及促進、教育や医療分野のICT化の加速に取組みます。
また、主要国の中で後れを取っている通信分野での巻き返しを図るため、5Gよりも高度な通信インフラの開発を進め国際標準づくりへの関与を目指します。
民間部門の支援としては、中小企業の生産性向上や賃金の引き上げを図るため、新たな補助金制度「事業再構築補助金(仮)」を創設し、経営転換に取り組む中小企業への投資を拡大、そのほか都内一極集中の緩和に向け、地方でのテレワークを促進するため、サテライトオフィスの整備等にも引き続き支援を行う方針です。
「5ヵ年加速化対策(仮)」による更なる『国土強靭化』の促進
2018年から進められていた「防災・減災、国土強靭化のための3ヵ年緊急対策」が今年で終了することを踏まえ、新たな国土強靭化計画である「5ヵ年加速化対策」の取りまとめが進められています。
予算は3ヵ年緊急対策(7兆円)から大幅増の約15兆円(補正予算+当初予算)となる見込みで、地球温暖化等を背景に激甚化する風水害や、巨大地震などへの対策、予防保全に向けたインフラの老朽化対策、情報のデジタル化の推進などを柱に、コロナ禍における新たな国土強靭化の対策を進めます。
具体的には災害発生時の創作活動へのドローンの普及拡大や、老朽化が著しいトンネルや橋梁等の点検へのICTの活用、豪雨や地震による災害のシミュレーションを行うAIの開発などが挙げられ、「ドローン+インフラ点検」は今後注目される国策の一つとなっています。
まとめ
今回発表される第三次補正予算を含めると、本年度に投入された予算は総額約180兆円にも達する見込みです。
来年度以降も経済の急速な冷え込みを回避するためには本年度と同水準の予算が必要との見方もあるため、今後数年は政府の支援策をいかに効果的に事業活用することが出来るかが、企業が持続発展する上での重要なカギとなりそうです。
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