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出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)とは?【両立支援等助成金】

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出生時両立支援コースは、両立支援等助成金のコースの1つで、男性が育児休業を取得しやすい環境整備を進める事業者を支援する制度です。「子育てパパ支援助成金」とも呼ばれています。

男性の育児と仕事の両立を支援することで、労働者の満足度や定着率を高めることに繋がります。また、企業側としても取り組みに対する経済的な支援が受けられるため、負担軽減に効果的です。

本記事では、出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)の詳しい要件や申請方法を紹介します。男性の育児休業への取り組みを検討している事業主の方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事の目次

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両立支援等助成金について

両立支援等助成金とは、仕事と育児・介護等の両立支援に取り組む事業主を支援する制度です。事業主側としても、優秀な人材を確保し、定着を促進できるメリットがあります。

両立支援等助成金は、全部で以下の6つのコースがあります。


▼すべてのコースの内容と制度の全体像に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
両立支援等助成金とは各コースを徹底解説

出生時両立支援コースとは

出生時両立支援コースは、男性労働者の育児休業の取得を進める事業者を支援するコースです。具体的には、男性労働者が育児休業を取得しやすい環境を整えた上で、子どもの出生後8週間以内に育児休業を開始した場合に助成の対象となります。

また、男性労働者の育児休業取得率を一定以上引き上げた場合にも、助成を受けることができます。詳しい助成額は、以下の表をご覧ください。

区分詳細支給額
第1種男性労働者の育児休業取得1人目:20万円
(※雇用環境整備措置を4つ以上実施で30万円)
2人目・3人目:10万円
第2種男性の育児休業取得率の上昇等60万円
(プラチナくるみん認定事業主なら15万円加算)
情報公表加算育児休業等に関する情報を対象のサイトで公開1事業者につき2万円加算

1事業者あたり、第1種は3人目まで、第2種は1回限りの支給となります。2025年度からは、第1種を受給していない事業者も、第2種を申請できるよう制度内容が変更されました。

ただし、第2種の受給後に第1種の申請を行うことができないため、計画的に取り組みを進める必要があります。それぞれの区分を、詳しく解説します。

第1種<男性労働者の育児休業取得>

出生時両立支援コースの第1種は、雇用環境整備の措置を実施した上で、男性労働者が一定以上の育児休業を取得すると対象になります。申請するためには、対象労働者が雇用保険に加入し、育児休業制度等を就業規則等にあらかじめ定めておく必要があります。

要件①雇用環境整備の措置を必要な数実施する

1つ目の要件として、育児・介護休業法等に定める雇用環境整備の措置を、必要な数の措置を実施していることが求められます。「育児・介護休業法等に定める雇用環境整備の措置」とは、以下の5項目です。

①雇用する労働者に対する育児休業に係る研修の実施
②育児休業に関する相談体制の整備
③雇用する労働者の育児休業の取得に関する事例の収集及び当該事例の提供
④雇用する労働者に対する育児休業に関する制度及び育児休業の取得の促進に関する方針の周知
⑤育児休業申出をした労働者の育児休業の取得が円滑に行われるようにするための業務の配分又は人員の配置に係る必要な措置

上記の5つのうち、定められた数の措置を実施することが要件となります。実施が必要な項目数は、対象となる労働者が何人目かや、事業主の産後パパ育休(出生時育児休業)の申出期限によって異なり、詳しくは以下のとおりです。

助成金の対象人数申出期限が2週間前まで申出期限が2週間前より長い
1人目2つ以上3つ以上
2人目3つ以上4つ以上
3人目4つ以上5つ以上

助成金の対象人数が増えるごとに、多くの措置を実施する必要があります。なお、1人目の申請に限っては、措置を4つ以上実施した場合、支給額が20万円から30万円に引き上げられます。

要件②男性労働者が一定以上の育児休業を取得する

男性労働者が、子どもの生後8週間以内に開始した育児休業を、一定日数以上連続して取得する必要があります。助成金の対象人数ごとの、支給要件を満たす育児休業期間と、期間内に含まれている必要のある所定労働日数は以下のとおりです。

助成金の対象人数育児休業日数期間中の所定労働日数
1人目連続5日以上連続4日以上
2人目連続10日以上連続8日以上
3人目連続14日以上連続11日以上

上記の育児休業には、産後パパ育休も含まれます。なお、複数回に分割して取得した場合でも、次に定める日数を連続して取得している場合のみ対象となります。

助成金額

第1種<男性労働者の育児休業取得>の具体的な助成額は、以下のとおりです。

助成金の対象人数支給額
1人目20万円
※雇用環境整備措置を4つ以上実施した場合30万円
2人目10万円
3人目10万円

1人目に限り、雇用環境整備の措置を4つ以上実施すると30万円となります。

申請期間・申請方法

第1種<男性労働者の育児休業取得>の申請期間は、育児休業の終了日の翌日から起算して2か月以内です。令和3年度までの制度では、申請期限は育児休業開始日を基準としていましたが、第1種では育児休業終了日の翌日から起算します。

育児休業期間を一度にまとめて取得した場合と、2回に分けて取得した場合の申請期間のイメージは、以下のとおりです。

出典:両立支援等助成金 支給申請の手引き

申請時には、支給申請書や雇用環境整備の措置を実施したことがわかる書類等の提出が必要です。必要書類の様式については、両立支援等助成金公式サイトの、<出生時両立支援コース>(令和7年4月1日時点)で確認できます。

第2種<男性の育児休業取得率の上昇等>

第2種<男性の育児休業取得率の上昇等>は、第1種で解説した雇用環境整備の措置を満たした上で、男性労働者の育児休業取得率を一定以上上昇させると対象となります。第1種と同様、対象労働者が雇用保険に加入し、育児休業制度等を就業規則等にあらかじめ定めておく必要があります。

要件①雇用環境整備の措置を複数実施する

第1種の要件①で解説した、「育児・介護休業法等に定める雇用環境整備の措置」を複数行ってください。ただし、助成の対象になるのは、育児休業の取得率が上がった事業年度中で、対象となる労働者の雇用期間内に、育児休業を始める前に行われた取り組みです。

つまり、休業が始まった後の取り組みや、対象年度以外の取り組みは助成の対象になりません。なお、産後パパ育休の申出期限を2週間前より長いものとして設定していた場合には、3つ以上行う必要があります。

要件②男性労働者の育児休業取得率を一定以上上昇させる

この要件では、男性労働者の育児休業取得率について、AまたはBのいずれかを満たす必要があります。

A.男性労働者の育児休業取得率が、前事業年度から30ポイント以上上昇し、50%以上となっていること
B.男性労働者の育児休業取得率が、2か年連続して70%以上となること

育児休業取得率とは、「事業年度中において、配偶者が出産した男性労働者の数に対する、育児休業をした男性労働者の割合」をいいます。具体的な計算式は以下のとおりです。

事業年度中に育児休業を取得した男性労働者数÷事業年度中に配偶者が出産した男性労働者数

一例として、事業年度中に配偶者が出産した男性労働者が10人で、その中で5人が育児休業を取得した場合の育児休業取得率は、5÷10=50%となります。なお、育児目的休暇など、育児休業(産後パパ育休含む)以外の制度を利用した労働者は、「育児休業を取得した男性労働者」に含みません。

助成金額

第2種<男性の育児休業取得率の上昇等>では、要件をすべて満たした場合、助成金として60万円が交付されます。申請時にプラチナくるみん認定事業主であれば、さらに15万円の加算を受けられます。

記事中で何度か解説しているとおり、第2種を申請した後から第1種の申請はできないのでご注意ください。

申請期間・申請方法

第2種<男性の育児休業取得率の上昇等>の申請期間は、申請する事業年度(育児休業取得率が上昇等した事業年度)の翌事業年度の開始日から6か月以内です。申請時期のイメージは、以下のようになります。

出典:両立支援等助成金 支給申請の手引き

申請時には、支給申請書や男性労働者の育児休業申出書の提出が必要です。両立支援等助成金公式サイトの、<出生時両立支援コース>(令和7年4月1日時点)で様式を確認の上、自治体の労働局雇用環境・均等部(室)までご提出ください。

育児休業等に関する情報公表加算

自社の育児休業等の利用状況に関する情報を、対象のサイトで公表した場合、育児休業等に関する情報公表加算として2万円の加算を受けられます。両立支援等助成金の他コースで「育児休業等に関する情報公表加算」を受給している場合も、本コースで加算を受けることが可能です。

加算の対象となるには、支給申請日までに「両立支援のひろば」の「一般事業主行動計画サイト」で以下①~③の情報を記載し、公表している必要があります。

①雇用する男性労働者の育児休業等の取得割合
②雇用する女性労働者の育児休業の取得割合
③雇用する労働者(男女別)の育児休業の平均取得日数

原則として、支給申請日の属する事業年度の直前の事業年度の情報の公表が必要です。支給申請より前に当該サイトへの掲載申請を完了しているものの、掲載手続きが完了していない場合も対象となります。

なお、申請する場合、第1種・第2種とは別で申請書を提出する必要があります。

出生時両立支援コースに関するよくある質問

最後に、出生時両立支援コースに関するよくある質問を紹介します。

育児休業を有給休暇の取得として処理した場合、支給対象となる?

本助成金の支給対象は、育児・介護休業法に基づく育児休業の取得であるため、有給休暇の取得として処理した場合は対象外となります。

育児休業期間中の給与支払いについて、有給である必要がある?

有給・無給は問いません。ただし、実際に有給としたのであれば、就業規則等の規定にその旨を明記していることが必要です。

第1種で出生時育児休業を取得し、連続で通常の育児休業を取得した場合、いつ申請すればいい?

出生時育児休業のみで申請すること、通常の育児休業のみで申請すること、両者を一体の休業として申請することの3パターンが考えられますが、いずれの申請方法も可能です。

第2種の申請で、第1種申請時の対象者労働者を育児休業取得者に含めることはできる?

第1種の対象労働者を第2種の育児休業取得者に含めることはできません。
参考:両立支援等助成金(出生時両立支援コース)Q&A (2025 年度)



まとめ

ここ数年のうちに、男性の育児休業に関する制度は急速に見直しが進んでいます。企業が積極的に支援体制を整えることで、従業員のワークライフバランスを守るだけでなく、人材の定着や企業イメージの向上にもつながります。

「出生時両立支援コース」は、男性育休の取得を実現しやすくする有効な支援策のひとつです。活用を検討している企業は、早めの体制整備と申請準備を進めておきましょう。

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