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両立支援等助成金「柔軟な働き方選択制度等支援コース」とは?制度内容の変更点も解説

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両立支援等助成金では、子育てをしながら仕事を続けるための「柔軟な働き方選択制度等支援コース」が用意されています。法改正に伴い、令和7年10月より、コースの制度内容が一部改正されました。

本記事では「柔軟な働き方選択制度等支援コース」の内容や申請方法についてお伝えします。申請を検討している事業者の方はぜひご確認ください。

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この記事の目次

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両立支援等助成金について

両立支援等助成金は、仕事と育児・介護等が両立できる職場環境づくりを行う中小企業事業主を支援する制度です。令和8年両立支援等助成金では以下の6つのコースがあります。

コース名内容
出生時両立支援コース男性労働者が育児休業を取得しやすい雇用環境や業務体制の整備を支援するコース
介護離職防止支援コース「介護支援プラン」を策定し労働者の円滑な介護休業の取得・復帰に取り組んだ中小企業事業主を助成するコース
育児休業等支援コース「育休復帰支援プラン」を策定し、育児休業の円滑な取得・職場復帰の取組を行った中小企業事業主を助成するコース
育休中等業務代替支援コース育児休業取得者や育児のために短時間勤務制度を利用した者の、業務を代替する労働者への手当支給等を支援するコース
【★本記事】柔軟な働き方選択制度等支援コース育児を行う労働者の柔軟な働き方に関する制度を導入して利用者を支援するコース
不妊治療及び女性の健康課題対応両立支援コース不妊治療や月経・更年期特有の症状に対応する制度の導入を支援するコース

両立支援等助成金の全体については、以下の記事で詳しく解説しています。

▼合わせて読みたい
両立支援等助成金とは?各コースを徹底解説

柔軟な働き方選択制度等支援コースとは?

柔軟な働き方選択制度等支援コースは、中小企業が働き続けながら子育てをする労働者の雇用を継続するため、職業生活と家庭生活の両立を支援するコースです。具体的には、以下の2つの場合に助成金が支給されます。

区分要件助成額
柔軟な働き方選択制度・子が3歳以降小学校就学前の間に、労働者が柔軟な働き方ができる制度を複数導入する
・上記を従業員が利用する
制度を3つ導入:20万円
制度を4つ導入:25万円
子の看護等休暇制度有給化支援子供の看護等で休む際の有給休暇30万円

それぞれ詳しく解説します。

柔軟な働き方選択制度

柔軟な働き方選択制度では、子が3歳以降小学校就学前の間に、労働者が柔軟な働き方ができる制度を複数導入することが要件となります。対象となる取り組みと利用実績の基準は、以下の表のとおりです。

これらの中から3つ以上を選び整備したうえで、その労働者がそのうち1つの制度を利用した場合に助成金が支給されます。

対象となる取り組み説明 利用実績の基準
フレックスタイム制 日々の始業・終業時刻や労働時間を、労働者が決定できる合計20日以上利用
柔軟な働き方を実現するための
短時間勤務制度
始業・終業時刻の1時間以上の繰り上げまたは繰り下げ合計20日以上利用
育児のためのテレワーク等自宅等での勤務を可能とし、勤務日の半数以上利用可能とし、
時間単位で利用を可能とする
合計20日以上利用
短時間勤務制度所定労働時間を1日1時間以上短縮する
(「就労時間を6時間」とする以外の短縮時間も利用可にする)
合計20日以上利用
保育サービスの手配・費用補助制度労働者の子に対する一時的な保育サービスを手配し、
当該サービスの利用に係る費用の全部または一部の補助
負担額の5割以上かつ、
3万円以上または10万円以上の補助
養育両立支援休暇制度年次有給休暇及び子の看護等休暇とは別で、
1年度あたり10労働日以上有給を付与する
合計20日以上利用

フレックスタイム制と時差出勤については、制度内容が似ているため、2つの制度を導入した場合も1つの制度を導入したものとして扱われます。

なお、育児・介護休業法の改正に伴い、令和7年10月1日より制度内容が変更されています。これまでは対象となる取り組みを2つ以上選ぶことが要件でしたが、現在では3つ以上選ぶ必要があります。

助成金額

助成金額は、導入した制度の数によって異なります。それぞれの助成金額は、以下のとおりです。

・柔軟な働き方選択制度等を3つ導入し、対象労働者が制度を利用:20万円
・柔軟な働き方選択制度等を4つ以上導入し、対象労働者が制度を利用:25万円

なお、1年度あたり1事業主5人までが対象となります。

助成対象となる要件

本コースの助成対象となる要件は、以下のとおりです。

助成対象となる要件
①育児を行う労働者が柔軟な働き方を選択できる制度を、複数導入する
②「育児に係る柔軟な働き方支援プラン」により、柔軟な働き方に関する制度の利用や利用後のキャリア形成を支援する方針を社内周知する
③対象労働者との面談を実施し、面談シートに記録した上で、当該面談結果を踏まえて制度利用者の「育児に係る柔軟な働き方支援プラン」を作成
④対象制度利用者が、柔軟な働き方選択制度のうちの1つを、利用開始から6か月間で一定の基準以上利用する
⑤対象労働者を、制度利用期間中及び支給申請日において、雇用保険被保険者として雇用している
⑥育児休業制度などを労働協約または就業規則に定めている
⑦次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、労働局に届け出ている

上記のうち、①、②、③は④の制度利用開始日の前日までに実施している必要があります。

申請方法

申請には、都道府県労働局長へ支給申請書類を提出します。受付期間は、以下のとおりです。

制度利用開始日から6か月を経過する日の、翌日から2か月以内

また、申請に必要な主な書類は、以下の①~⑩です。

①両立支援等助成金(柔軟な働き方選択制度等支援コース)支給申請書
②対象制度利用者に係る面談シート
➂対象制度利用者に係るプラン
④実施要領、通達、マニュアル等、労働者へ必要な周知を行った日付等が分かる書類
⑤労働協約または就業規則、関連する労使協定
⑥対象制度利用者の制度利用申出書
⑦対象制度利用者に、該当の子がいることを確認できる書類
⑧対象制度利用者が、定められたとおりに就労または制度利用したことが確認できる書類
⑨対象制度利用者の所定労働日および所定労働時間が確認できる書類
⑩制度利用後のキャリア形成を円滑にするための措置等を講じていることが確認できる書類(プラチナくるみん認定を受けた事業主を除く)

必要書類が多いため、提出忘れが無いよう余裕を持って用意しましょう。

子の看護等休暇制度有給化支援

「子の看護等休暇制度有給化支援」は、子供の看病等で仕事を休む場合、法を上回る有給制度を策定すると支給される支援です。申請するためには、就業規則等を明文化し、労働者への情報提供をする必要があります。

助成金額

本制度の助成額は1事業者あたり30万円です。本補助金の申請は、1回限りとなります

対象となる要件

子の看護等休暇制度有給化支援の対象となる要件は、以下の4つです。

助成対象となる要件
①令和7年10月1日以降に子の看護等休暇制度を有給化し、労働協約または就業規則に規定している
② ①の休暇制度の対象となる雇用保険被保険者が在籍している
③育児休業制度などを労働協約または就業規則に定めている
④次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、労働局に届け出ている

なお、プラチナくるみん認定を受けている事業主は、④の行動計画の策定・届出がなくても支給対象となります。

申請方法

子の看護等休暇制度有給化支援の申請期間は、有給の子の看護等休暇を規定した日の翌日から起算して2か月以内です。

出典:両立支援等助成金 支給申請の手引き

申請に必要な主な書類は、以下の①~⑤です。

①両立支援等助成金(柔軟な働き方選択制度等支援コース)支給申請書
②支給要件確認申立書
➂労働協約または就業規則、関連する労使協定
④改正に際して聴取した意見
⑤次世代法に基づく一般事業主行動計画策定届

⑤の次世代法に基づく一般事業主行動計画策定届は、プラチナくるみん認定を受けている事業主は提出不要です。

一定の要件を満たすと加算を受けられる

柔軟な働き方選択制度等支援コースでは、一定の要件を満たした事業者が加算を受けられます。加算の種類は、以下の2つです。

・制度利用期間延長加算
育児休業等に関する情報公表加算
中小企業のみ対象となり、加算を受ける場合は別途申請が必要です。それぞれの要件を紹介します。

制度利用期間延長加算


本コースを申請する事業者が、柔軟な働き方選択制度または有給の子の看護等休暇制度を策定し、子供が中学校になるまで利用できる措置とした場合、20万円が支給されます。

1事業者につき1回のみ申請可能で、本加算のみの申請はできません。また、加算を申請した助成金が支給対象外となった場合、本加算も対象外となります。

育児休業等に関する情報公表加算


本コースを申請する事業者が、育児休業取得率等に関する情報を対象サイトで公表した場合には、1事業主につき1回まで2万円の「育児休業等に関する情報公表加算」が受けられます。
主な要件は、以下のとおりです。

申請に必要な主な書類は、以下の①~⑤です。

「両立支援のひろば」の「一般事業主行動計画サイト」において、支給申請日までに以下の①~③の情報を記載し公表していること
①雇用する男性労働者の育児休業等の取得割合
②雇用する女性労働者の育児休業の取得割合
③雇用する労働者(男女別)の育児休業の平均取得日数

上記の内容を、「一般事業主行動計画公表サイト」で公開してください。

公表内容については、支給申請日から支給決定日までの間、当該サイト上で公表していることが必要です。支給決定後も、少なくとも公表事業年度の終了までは、公表を継続してください。

柔軟な働き方選択制度等支援コースに関するよくある質問

最後に、柔軟な働き方選択制度等支援コースに関するよくある質問を紹介します。

【柔軟な働き方選択制度について】

同じ従業員が、別の子どもを育てるために同じ制度をもう一度利用した場合、助成金の対象になる?

対象の子ごとに、対象制度利用者との面談を実施の上、プランを作成した場合に対象となります。ただし、制度利用開始日から起算して6か月間の期間(制度利用期間)が重複しない場合に限ります。

同じ子どもの育児で、1人の従業員が制度Aと制度Bの両方を使った場合、両方の制度で助成金の対象になる?

利用する制度ごとに、対象制度利用者との面談を実施の上、プランを作成した場合に対象となります。ただし、制度利用開始日から起算して6か月間の期間(制度利用期間)が重複しない場合に限ります。

同じ従業員が制度AとBを使う場合、利用期間が重なっても申請できる?

制度利用期間が重複している場合は、複数の制度を利用していても、2つ以上の助成金の支給を受けることはできません。

もともと要件を満たす制度を導入していた企業も助成金の対象になる?

対象となります。 本コースは、制度を新規に導入することが支給要件というわけではありません。


【子の看護等休暇制度有給化支援について】

以前から「有給の子の看護等休暇制度」を導入している事業主も支給対象になる?

対象となりません。本コースでは、令和7年10月1日以降、制度を新規に導入することが支給要件となります。なお、令和5年度以前の育児休業等支援コースの「職場復帰後支援(子の看護休暇制度)」を受給した事業主についても支給対象外となります。

従業員の中に子育て世代がいないけど、対象になる?

対象となりません。子の看護等休暇制度の対象となる子がいる従業員を雇用している必要があります。 なお、対象となる子については、申請年度(4月~3月)において、小学校3年生までとなります。



出典:両立支援等助成金(柔軟な働き方選択制度等支援コース)Q&A(2025年度版)

まとめ

柔軟な働き方選択制度等支援コースでは、フレックスやテレワークなど3つ以上の制度導入で最大25万円の助成が受けられます。働き方改革が進む中、子育て世代が働きやすい環境づくりを進める中小企業にとって有効な支援策といえます。

両立支援等助成金をはじめとする支援制度も活用しながら、労働者にとっても、企業にとっても「よい職場」を目指しましょう。

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