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【2026年・令和8年度】柔軟な働き方選択制度等支援コースとは?要件・申請期限・最大いくらをわかりやすく解説【両立支援等助成金】

公開日:2024/4/9 更新日:2026/6/26
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「子育て中の社員にもっと柔軟に働いてほしい。でも、フレックスやテレワークの制度をどう設計すればいいのか」「就業規則を整えるだけで助成金がもらえると思っていたら、利用実績まで必要だった」――こうした声を、人事・労務の現場でよく聞きます。

両立支援等助成金の「柔軟な働き方選択制度等支援コース」は、この場面を後押しする制度です。2025年10月施行の改正育児・介護休業法で事業主の措置義務となった「育児期の柔軟な働き方を実現するための措置」を上回る取り組みを行った中小企業に対し、フレックス・テレワーク・短時間勤務など5つの選択肢から3つ以上の制度を導入し、子育て中の労働者に利用してもらった場合、1人あたり最大25万円(1事業主5人まで)が支給されます。

令和8年4月8日の改正で「障害児等要配慮支援加算」(20万円)が新設され、医療的ケアを必要とする子を養育する労働者への支援も対象に加わりました。すべての要件を満たせば、1事業主あたり最大197万円の受給も可能です。本記事では、令和8年(2026)年度の最新内容に沿って、本コースの要件・申請方法・改正育介法との関係をわかりやすく解説します。

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この記事の目次

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柔軟な働き方選択制度等支援コースとは?

柔軟な働き方選択制度等支援コースは、3歳以降小学校就学前までの子を養育する労働者の雇用継続を支援する両立支援等助成金のコースです。中小企業が育児期の柔軟な働き方制度を整え、対象労働者に利用してもらうことで助成金が支給されます。

令和8年4月8日の改正後、本コースは以下5つの区分で構成されています。要件を満たせば組み合わせて受給可能で、すべての区分を最大限活用すれば1事業主あたり最大197万円の助成が受けられます。

区分助成額
柔軟な働き方選択制度20万円(制度3つ導入)/25万円(制度4つ以上導入)
※1事業主5人まで・最大125万円
子の看護等休暇制度有給化支援30万円(1事業主1回限り)
制度利用期間延長加算20万円(1事業主1回限り)
障害児等要配慮支援加算【令和8年4月新設】20万円(1事業主1回限り)
育児休業等に関する情報公表加算2万円(1事業主1回限り)

各区分は独立しており、要件を満たせば組み合わせて受給できます。次の章から、それぞれの内容を順に解説します。

改正育児・介護休業法との関係は?

本コースを理解する前提として、2025年(令和7年)10月1日に施行された改正育児・介護休業法の内容を押さえておきましょう。改正法では、3歳から小学校就学前までの子を養育する労働者に対し、事業主は次の5つから2つ以上の措置を選択して講じることが義務化されました。

育介法で義務化された「育児期の柔軟な働き方を実現するための措置」(5つから2つ以上選択)
①始業時刻等の変更(フレックスタイム制度または時差出勤制度)
②育児のためのテレワーク等
③短時間勤務制度
④保育施設の設置運営・ベビーシッター費用補助等
⑤養育両立支援休暇の付与

本助成金は、この法定義務を上回る取り組み(3つ以上の制度導入)を行った事業主を支援する制度です。法律で義務付けられた2つの措置だけでは助成対象になりません。3つ目以降の制度を追加導入することで、初めて本コースの助成金が受給できる仕組みです。

令和8年度の主な改正点は?

本コースは令和6年4月に新設されてから、毎年改正が続いています。直近の主な改正タイムラインを整理すると以下のとおりです。

時期主な改正内容
令和6年(2024年)4月「職場復帰後支援」を再編し、柔軟な働き方選択制度等支援コースとして新設
令和7年(2025年)10月改正育介法施行に伴い、制度導入数の引き上げ(2つ以上→3つ以上に)/子の看護等休暇制度有給化支援(30万円)と制度利用期間延長加算(20万円)を新設
令和8年(2026年)4月8日障害児等要配慮支援加算(20万円)を新設/子の看護等休暇有給化支援で「対象労働者の実際の利用実績」を支給要件に追加

特に令和8年度からは、子の看護等休暇制度を有給化するだけでは助成金は受給できず、対象労働者が実際に10時間以上利用した実績が必要となった点に注意が必要です。

対象となる中小企業の範囲は?

本コースの対象となるのは、以下の「資本金の額」または「常時雇用する労働者の数」のいずれかに該当する中小企業事業主です。

業種資本金の額または出資の総額常時雇用する労働者の数
小売業(飲食店を含む)5,000万円以下50人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
卸売業1億円以下100人以下
その他の業種3億円以下300人以下

資本金等のない事業主については、常時雇用する労働者の数で判定します。また、個人事業主の場合も、雇用保険適用事業所であり常時雇用する労働者数が上記基準を満たせば対象となります。なお、大企業は本コースの対象外です。

柔軟な働き方選択制度の支給要件と助成額は?

柔軟な働き方選択制度は、子が3歳以降小学校就学前までの労働者が利用できる制度を3つ以上導入し、対象労働者に利用してもらった場合に支給されます。

導入できる5つの制度と利用実績の基準

導入できるのは、以下の5つの制度です。このうち3つ以上を選んで整備します。

制度主な要件利用実績の基準
始業時刻等の変更(フレックスタイム制度または時差出勤制度)フレックス:総労働時間を短縮することなく利用可
時差出勤:1日の所定労働時間を変えず、始業・終業時刻を1時間以上繰上/繰下
合計20日以上
育児のためのテレワーク等勤務日の半数以上利用可、所定労働時間を変えずに利用、時間単位で実施可、自宅以外にサテライトオフィス等も対象合計20日以上
柔軟な働き方を実現するための短時間勤務制度1日の所定労働時間を平均1時間以上短縮(原則6時間とする制度に加え、5時間/7時間/週休3日等の選択肢も用意)合計20日以上
保育サービスの手配及び費用補助ベビーシッターや一時預かり保育等、臨時的・一時的な保育サービスを手配し、利用費用の一部または全部を補助(手配と費用補助の両方が必要)労働者負担額の5割相当以上(事業主負担3万円以上)、または10万円以上の補助
養育両立支援休暇制度年休とは別の有給休暇(年休と同等の賃金)、年10日以上付与、時間単位取得可、子の看護等休暇とは別建て合計20時間以上

「始業時刻等の変更」は、フレックスタイム制度または時差出勤制度のいずれかを設ければ1つの制度として扱われます。両方を導入しても1制度のカウントになる点に注意してください。

利用実績は、いずれも制度利用開始日から6か月以内のものに限られます。また、短時間勤務制度を利用させた場合は、時間あたり基本給等の水準が制度利用前を下回らないこと、無期雇用労働者を他の雇用形態に変更しないこと(本人希望含む)も求められます。

どの3つを選ぶ?制度の組み合わせ例

5つの制度から3つ以上を選ぶ際、自社の業種や働き方に合わせた組み合わせが重要です。実務的に取り入れやすい組み合わせ例を紹介します。

組み合わせ例
IT・事務系企業向け:フレックスタイム制度+テレワーク+短時間勤務(3制度で20万円)
小売・サービス業向け:時差出勤+短時間勤務+養育両立支援休暇(3制度で20万円)
製造業向け:時差出勤+短時間勤務+保育サービス手配+養育両立支援休暇(4制度で25万円)
幅広く整備したい場合:5制度すべて導入(25万円)

職種柄テレワークが難しい運転手・現場作業員などについては、職種や配置から制度を利用できないことがあらかじめ想定できる場合、その制度は「導入した制度の数」としてカウントできない扱いとなります。自社の実情に合わせて制度を選びましょう。

就業規則への規定で押さえるべきポイント

制度の導入にあたっては、「育児・介護休業法に準拠する」と書くだけでは不十分です。具体的な制度内容を就業規則等に落とし込む必要があります。次の点を確認しましょう。

  • 対象者の範囲:「3歳以降小学校就学前までの子を養育する労働者」と明記する
  • 制度の具体的内容:フレックスタイムなら清算期間とコアタイムの有無、時差出勤なら繰上げ・繰下げの幅、短時間勤務なら短縮時間の選択肢などを明示
  • 申出の手続:制度利用の申出方法・申出書様式・申出期限などを定める
  • 労働者の不利益取扱いの禁止:制度利用を理由とする不利益取扱いを禁止する旨を規定

厚生労働省の両立支援等助成金ページでは「育児に係る柔軟な働き方支援プラン」の参考様式や面談シート様式も公開されているため、活用しましょう。

助成額は?1事業主あたり最大125万円

助成額は、導入した制度の数によって異なります。

区分助成額
制度を3つ導入し、対象労働者が利用20万円
制度を4つ以上導入し、対象労働者が利用25万円

通算で、1事業主あたり通算5人までが対象です。1人25万円×5人で最大125万円を本区分のみで受給可能です。

支給要件のチェックリスト

主な要件は以下のとおりです。

①子が3歳以降小学校就学前までの労働者が利用できる制度を、5つのうち3つ以上導入し、就業規則等に規定している
②「育児に係る柔軟な働き方支援プラン」により、制度の利用や利用後のキャリア形成を支援する方針を社内周知している
③対象労働者と面談を実施し、面談シートに記録の上、面談結果を踏まえて制度利用者ごとのプランを作成している
④対象労働者が、導入した制度のうちいずれかを、利用開始から6か月以内に基準以上利用している
⑤対象労働者を、制度利用期間中および支給申請日において雇用保険被保険者として雇用している
⑥育児休業制度などを労働協約または就業規則に規定している
⑦次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、労働局に届け出ている(プラチナくるみん認定事業主は不要)

①〜③は、対象労働者の制度利用開始日の前日までに実施しておく必要があります。事後対応では認められないため、制度利用が始まる前に体制を整えてください。

もともと要件を満たす制度を導入していた企業も対象となるため、新規導入は必須ではありません。既存の制度をそのまま活用することができます。

申請期間と申請方法は?

申請期間は、対象労働者の制度利用開始日から6か月を経過する日の翌日から2か月以内です。本社等の所在地を管轄する都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に提出します。電子申請も可能です。

申請にあたっては、支給申請書のほか、就業規則等の該当部分、対象労働者の面談シート・育児に係る柔軟な働き方支援プラン、対象労働者に該当の子がいることを確認できる書類などの添付が求められます。最新の様式と詳細は両立支援等助成金の公式サイトで確認してください。

郵送する場合は配達記録の残るものに限り、消印日が申請期間内であっても到達日が期限を過ぎていれば受理されないため、余裕をもった発送が必要です。

子の看護等休暇制度有給化支援の支給要件と助成額は?

子の看護等休暇制度有給化支援は、育児・介護休業法を上回る有給の子の看護等休暇制度を新たに導入し、対象労働者に利用させた場合に支給されます。

助成額は1事業主30万円(1回限り)

1事業主あたり30万円(1回限り)です。

支給要件は?「規定整備+10時間以上の利用実績」が必要

主な要件は以下のとおりです。令和8年度から「実際の利用実績」が必須となった点に注意してください。

①令和8年4月8日以降に、以下の内容を満たす有給の子の看護等休暇制度を労働協約または就業規則に規定している
 ・年休とは別の有給休暇(年休と同等の賃金)
 ・年10労働日以上付与
 ・時間単位(時間未満単位も可)で取得可能
 ・1日の所定労働時間を変更せず利用可能
②9歳到達後最初の3月31日までの子について、当該制度を10時間以上利用した雇用保険被保険者が在籍している
③育児休業制度などを労働協約または就業規則に規定している
④次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、労働局に届け出ている(プラチナくるみん認定事業主は不要)

注意点として、令和8年4月7日以前に有給化を行っていた場合は、原則として本支援の対象になりません。また、令和5年度以前の育児休業等支援コース「職場復帰後支援(子の看護休暇制度)」を受給した事業主、および柔軟な働き方選択制度として有給の子の看護休暇を導入し受給済みの事業主も対象外となります。

子育て世代の労働者が在籍していない事業主は、規定整備のみでは対象になりません。実際に10時間以上の利用実績が必要です。

申請期間は?10時間到達日の翌日から2か月以内

申請期間は、制度を利用した被保険者の利用時間数が10時間に達した日の翌日から起算して2か月以内です。本社等の所在地を管轄する都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に提出します。電子申請も可能です。

申請にあたっては、支給申請書、改正前後の労働協約または就業規則、関連する労使協定、対象労働者に該当の子がいることを確認できる書類などの添付が求められます。

制度利用期間延長加算とは?対象範囲を中学校修了前まで広げると20万円

制度利用期間延長加算は、柔軟な働き方選択制度または有給の子の看護等休暇制度の利用可能期間を延長した場合に、20万円が加算されます。

対象となるのは、以下のいずれかを満たす中小企業事業主です。

  • 柔軟な働き方選択制度のすべて(保育サービスの手配及び費用補助を除く)について、3歳以上中学校修了前の子を養育する労働者が利用できる措置とした場合
  • 有給の子の看護等休暇制度を、中学校修了前の子を養育する労働者が利用できる措置とした場合

1事業主につき1回のみ申請可能で、本加算のみの申請はできません。柔軟な働き方選択制度または子の看護等休暇制度有給化支援の助成金と同時に申請します。

なお、柔軟な働き方選択制度については、導入したすべての制度(保育サービスを除く)で延長措置をとる必要があります。1種類のみの延長では対象外となる点に注意してください。

【令和8年4月新設】障害児等要配慮支援加算とは?

障害児等要配慮支援加算は、令和8年4月8日改正で新設された加算です。柔軟な働き方選択制度または有給の子の看護等休暇制度を、障害児等を養育する労働者が利用できる措置とした場合に、20万円が加算されます。

「障害児等」の定義は?

ここでいう「障害児等」とは、以下に該当する子を指します。

・身体障害、知的障害、精神障害(発達障害を含む)、その他の心身の機能の障害がある子
・日常生活および社会生活を営むために、恒常的に医療的ケア(人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引、その他の医療行為)を受けることが不可欠である子

「その他の医療行為」には、気管切開の管理、酸素療法、ネブライザーの管理、経管栄養、中心静脈カテーテルの管理、皮下注射、血糖測定、継続的な透析、導尿などが含まれます。

対象となる子の年齢は、18歳に達する日以後の最初の3月31日まで、または高等学校等を修了する年の3月31日までです。

対象事業主の要件は?

加算の対象となるのは、以下のいずれかを満たす中小企業事業主です。

  • 柔軟な働き方選択制度のすべて(保育サービスの手配及び費用補助を除く)について、18歳になる年度末までの障害児等を養育する労働者が利用できる措置とした場合
  • 有給の子の看護等休暇制度を、18歳になる年度末までの障害児等を養育する労働者が利用できる措置とした場合

柔軟な働き方選択制度については、導入したすべての制度(保育サービスを除く)で障害児等への対応をとる必要があります。1種類のみの対応では対象外です。

助成額は?延長加算と併給で合計40万円

1事業主あたり20万円(1回限り)です。本加算は制度利用期間延長加算と併給可能で、両方の要件を満たせば合計40万円の加算が受けられます。延長加算は対象を「中学校修了前」、本加算は対象を「18歳到達年度末」とする点が異なり、いずれもすべての導入制度で延長措置を講じることが要件です。

育児休業等に関する情報公表加算とは?「両立支援のひろば」で公表すれば2万円

育児休業等に関する情報公表加算は、自社の育児休業等の利用状況を公開した場合に2万円が加算される加算です。

「両立支援のひろば」の「一般事業主行動計画公表サイト」において、支給申請日までに以下の3項目を記載・公表する必要があります。

①雇用する男性労働者の育児休業等の取得割合
②雇用する女性労働者の育児休業の取得割合
③雇用する労働者(男女別)の育児休業の平均取得日数

公表内容は、支給申請日から支給決定日までサイト上で継続して公表する必要があります。さらに、支給決定後も少なくとも申請事業年度の終了までは公表を継続することへの同意が求められます。

1事業主につき1回のみ申請可能で、加算のみの申請はできません。柔軟な働き方選択制度または子の看護等休暇制度有給化支援の助成金と同時に申請します。なお、出生時両立支援コース、育児休業等支援コース、育休中等業務代替支援コースで本加算を受給済の事業主も、本コースで1回支給を受けることが可能です。

本コースで合計いくらまでもらえる?最大197万円の試算

本コースは複数の区分を組み合わせて受給できるため、最大限活用すれば1事業主あたり最大197万円の助成が受けられます。試算は以下のとおりです。

最大支給額の試算
・柔軟な働き方選択制度(4つ以上導入):25万円 × 5人 = 125万円
・子の看護等休暇制度有給化支援:30万円
・制度利用期間延長加算:20万円
・障害児等要配慮支援加算:20万円
・育児休業等に関する情報公表加算:2万円
合計:最大197万円

すべての区分の受給は要件のハードルが高いものの、自社の実情に合わせて複数の区分を組み合わせることで、まとまった助成金を確保できます。

柔軟な働き方選択制度等支援コースに関するよくある質問

最後に、本コースに関するよくある質問を紹介します。

柔軟な働き方選択制度等支援コースは、最大いくらもらえる?

柔軟な働き方選択制度で最大25万円(1事業主5人まで・最大125万円)、子の看護等休暇制度有給化支援で30万円、制度利用期間延長加算で20万円、障害児等要配慮支援加算で20万円、育児休業等に関する情報公表加算で2万円が受けられます。すべての要件を満たした場合、1事業主あたり最大197万円の受給が可能です。

改正育介法の措置義務と本助成金の関係は?

2025年10月施行の改正育児・介護休業法では、3歳から小学校就学前までの子を養育する労働者に対し、事業主は5つの措置から2つ以上を選択して講じることが義務化されました。本助成金はこの法定義務を上回る取り組み(3つ以上の制度導入)を行った事業主を支援する制度です。法律で義務付けられた2つの措置だけでは助成対象になりません。

個人事業主でも本コースの対象になる?

個人事業主も雇用保険適用事業所であり、常時雇用する労働者数が中小企業の基準を満たせば対象となります。ただし、本コースは雇用保険の被保険者である労働者に対して制度を整備し、実際に利用してもらうことが前提のため、従業員を雇用していない一人親方や単独の個人事業主は対象外です。

もともと柔軟な働き方の制度を導入していた企業も対象になる?

対象になります。本コースは制度を新規に導入することを支給要件としていないため、すでに要件を満たす制度を整備している企業も申請可能です。ただし、その制度を対象労働者が利用開始から6か月以内に基準以上利用することなど、利用実績の要件は別途満たす必要があります。

就業規則にはどのように規定すればいい?

「育児・介護休業法に準拠する」とだけ書くのでは不十分で、具体的な制度内容を就業規則等に落とし込む必要があります。対象者の範囲(3歳以降小学校就学前までの子を養育する労働者)、制度の具体的内容(フレックスの清算期間、短時間勤務の短縮時間など)、申出の手続、不利益取扱いの禁止などを明示しましょう。厚生労働省の両立支援等助成金ページに公開されている参考様式も活用できます。

同じ従業員が、別の子どもの育児で同じ制度をもう一度利用した場合、再度申請できる?

対象の子ごとに対象制度利用者と面談を実施し、プランを作成すれば再度の申請が可能です。ただし、それぞれの制度利用開始日から起算した6か月の期間が重複しない場合に限られます。複数の子の取得実績を合算する場合は、支給対象となる制度利用者は1人としてカウントされます。

パートタイム労働者を一律に柔軟な働き方選択制度の対象から除外しても問題ない?

問題があります。パートタイム労働者を一律に除外する規定は、一般的に合理的な理由があるとは認められないため支給対象外と判断されます。ただし、運転手に対するテレワークなど、職種や配置から制度を利用できないことがあらかじめ想定できる場合は、導入した制度の数としてカウントできない扱いとなります。

育児以外の理由でも利用できるフレックスタイム制度やテレワークの利用実績はカウントできる?

利用申出書等において、育児のために利用したことが確認できる場合に限り、助成金の対象となる利用実績としてカウントされます。育児以外の目的で利用した日は実績に含められません。利用申出書のフォーマットに「育児目的」のチェック欄を設けるなど、実績の確認ができるようにしておきましょう。

通常保育所の延長保育は、保育サービスの手配・費用補助の対象になる?

対象になりません。本コースで支給対象となる保育サービスは、ベビーシッターや一時預かり保育サービスなどの臨時的・一時的なものに限られます。延長保育は恒常的な保育であるため、対象外となります。

子の看護等休暇制度有給化支援について、令和8年4月8日以前から有給の制度を導入していた場合は対象になる?

すでに令和8年4月8日改正後の支給要件(年10日以上の有給休暇付与、時間単位取得可能など)に合致する制度であった場合は対象となりません。一方、有給ではあっても付与日数が少ないなど現在の要件を満たしていない制度であり、それを新たに要件に合致するよう改正する場合は対象となり得ます。なお、令和5年度以前の育児休業等支援コース「職場復帰後支援(子の看護休暇制度)」を受給した事業主、および柔軟な働き方選択制度として法を上回る子の看護休暇を導入し受給済みの事業主は対象外です。


参考:両立支援等助成金(柔軟な働き方選択制度等支援コース)Q&A(2026年度)

まとめ

柔軟な働き方選択制度等支援コースは、2025年10月施行の改正育児・介護休業法で事業主の措置義務となった「育児期の柔軟な働き方を実現するための措置」を上回る取り組みを行った中小企業を支援する制度です。フレックスやテレワークなど3つ以上の制度を導入し、対象労働者に利用してもらうことで1人最大25万円(1事業主5人まで最大125万円)の助成が受けられます。

令和8年度からは「障害児等要配慮支援加算」(20万円)が新設され、医療的ケアを必要とする子を養育する労働者への支援も強化されました。すべての区分を組み合わせれば1事業主あたり最大197万円の受給が可能です。

働き方改革と育介法改正への対応が同時に求められる中、本助成金は中小企業にとって「労務管理体制の整備」と「資金面の支援」を一度に進められる有効な制度といえます。両立支援等助成金の他コースとあわせて活用し、労働者にとっても企業にとってもよい職場づくりを進めましょう。

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