環境のことを考えて、家庭でも太陽光にしたほうがいいのではないか?自社ビルをお持ちの事業主様に関しても同様に、新エネルギーと呼ばれる太陽光・風力・水力・地熱といった発電システムを導入してみてはどうかと検討したことはないでしょうか?またエコだけでなく電力節約などを考えて、空調や厨房設備を省エネできるものに換えたいと思ったことはないでしょうか。
その一方で、これらの機器を導入するにしても費用が掛かりすぎるという事実があります。空調や厨房設備などに関してもできるだけリースで初期投資を抑えて少しでも手元に現金を残しておきたいところです。実はこのような機器、低炭素機器といわれる機器のリースに対して今環境省から公募されております「エコリース促進事業補助金制度(以下:エコリース補助金)」がございます。この補助金について今回はご紹介したいと思います。
この記事の目次
エコリース促進事業補助金制度
エコリース補助金は、個人(一般家庭)や企業などを対象に、低炭素機器のリースを行う場合にリース量総額の2~5%に相当する額の補助金が交付される制度ですが、補助金申請は対象設備のリース業者が行い、支給された補助金はリース契約料に充当される仕組みになっています。
一般家庭では産業用の低炭素機器は補助対象となっていない為、太陽光発電システムや蓄電池などの「再生可能エネルギー設備」のみ補助対象となります。補助金申請には複雑な手続きと大量の書類が必要となるのが一般的ですが、エコリース補助金では、対象設備のリース業者が申請に必要な手続きを全て行う為、リース先(利用者)が複雑な手続きを自ら行う必要がないのが特徴です。
公募期間:2019年5月27日~2020年2月28日
以上のスケジュールでの公募となっておりますので、ご確認ください。
補助対象:一般家庭と個人事業主・中小企業などが対象
上記でも書いておりますが、一般家庭で申請可能なのは新エネルギー設備といわれる再生可能エネルギー設備のリース契約のみとなっているのでご注意ください。高効率空調や高効率照明などについては一般家庭においては補助対象外となるのでご注意ください。
対象設備:低炭素機器※対象製品に限る
エコリース補助金を利用するには、この制度を実施している環境省に認定された「指定リース事業者」とリース契約を結ぶ必要があり、指定リース事業者が必ずしも導入したい設備を扱っているとは限らないので注意してください。
導入できる設備は環境省によって「低炭素機器」として指定を受けた下記の設備等です。
再生可能エネルギー利用設備
自然エネルギー(太陽光・風力・水力など)発電・燃料電池システムなど
※家庭部門ではこの区分のみが補助対象です
熱源設備 | ・燃料電池設備 ・高効率温水ボイラなど |
エネルギー変換設備 | ・高効率電動機 ・高効率変圧器など |
産業用機械(工作機械) | ・高効率切削加工機・高効率研削盤・高効率特殊加工機など |
産業用機械(鍛圧機械) | ・高効率液圧プレス・サーボ駆動式機械プレス・高効率短臓器など |
産業用機械(工業炉) | ・高効率燃焼式工業炉・高効率電気式工業炉・断熱強化型工業炉など |
産業用機械(鍛造機械) | ・高効率生型造型機・高効率砂処理機械・省エネルギー型ダイカストマシン |
建設機械 | ・低燃費型建設機械 |
厨房設備 | ・高効率業務用厨房機器 |
空調用設備 | ・高効率吸収式冷凍機・高効率ヒートポンプ熱源機など |
業務用冷蔵設備 | ・高効率業務用冷凍冷蔵庫・高効率ショーケースなど |
照明設備 | ・高効率照明器具・LED照明 |
補助率:リース総額の2~5%※ただし岩手県・宮城県・福島県にかかるリース契約の場合は10%
上記のように対象機器に応じて補助率が分かれておりますが、東北3県に関しては一律に10%となっております。
詳しい対象商品については補助金ポータルにて一度ご相談ください。
補助金の申請・利用方法について
では具体的に利用者、導入する一般家庭や企業はどうすれば、このリース向けの補助金を申請することができるのでしょうか。
- リース物件の補助対象機器の基準適合確認資料を添付したエコリース促進事業補助金利用申込書を指定リース業者に提出する。
- 交付された補助金はリース料金の支払いに充当されます。
一般的な省エネ関連の補助金では、補助対象設備の電力使用量やCO2削減量をモニタリングして、数年に渡り定期的に報告書を提出しなければなりませんが、エコリース補助金では報告書などの提出義務もなく、補助金事業に係る全ての手続きが申請時に完了します。
省エネ関連の設備投資に活用できる補助金制度は数多くありますが、リース契約で活用できる制度は少ないので、毎年公募が行われているエコリース補助金は覚えておいて損はないかと思います。
まとめ
今回は一般家庭に太陽光発電システムを導入する場合や、企業などが設備投資を行う場合に活用できる、エコリース促進事業補助金について紹介しました。
近年は震災などの影響で電力供給が途切れることも多く、企業などが停電時でも事業を継続する為の計画(BCP)の策定でも、太陽光発電や蓄電池などの電力自給システムの活用は重要視されています。。現在は東北3県(岩手県、宮城県、福島県)への補助率が10%まで引き上げられる措置もありますので、経産省や自治体などの補助金と併せ、設備投資を行う際には活用の候補に加えてみてはいかがでしょうか。
補助金ポータルでは各種補助金に関する無料相談フォームも設置しております。工場や事業所の改修や、設備・機器単体での補助金活用を考えている場合等にはお気軽にお問合せください。