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【2026年度】人材確保等支援助成金 中小企業団体助成コースとは?事業協同組合が最大1,000万円を活用【令和8年度】

公開日:2026/1/19 更新日:2026/7/29
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人材確保等支援助成金の中小企業団体助成コースは、事業協同組合等の事業主団体が構成員である中小企業のために労働環境向上事業を実施した場合に、事業経費の2/3・最大1,000万円を助成する制度です。令和8(2026)年度も大きな制度変更なく継続実施されており、団体規模に応じて600万円〜1,000万円の助成上限が設定されています。

「中小企業の団体で使える助成金は?」「事業協同組合が申請できる厚生労働省の助成金は?」――こうした疑問で本記事をご覧いただいている方も多いのではないでしょうか。中小企業単独では取り組みにくい労働環境の改善・人材確保・職場定着の事業を、事業主団体が主体となって実施することで、その経費の一部が助成される仕組みです。

厚生労働省「事業主団体を通じた雇用管理改善」の枠組みで運用されており、事業協同組合、商工組合、事業主団体連合会などが主な対象となります。中小企業者自身(単独の企業)は対象になりません。あくまで「団体経由」で構成中小企業に間接的に効果を及ぼす事業への助成という設計です。

本記事では、令和8年度時点の中小企業団体助成コースについて、対象団体・助成額・受給要件・申請手続きを、厚生労働省の公式資料に基づき整理します。

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この記事の目次

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人材確保等支援助成金とは?2026年度の概要と7つのコース一覧

人材確保等支援助成金は、事業主や事業主団体が雇用管理改善や人材の確保・定着に向けた取り組みを行った際に、その費用の一部を支援する厚生労働省の助成金です。令和8(2026)年度も全7コースが継続実施されており、業種・対象者ごとに使い分けが可能です。

本記事の「中小企業団体助成コース」は、7コース中で唯一「事業主団体」が申請主体となる特徴的なコースです。個々の中小企業ではなく、団体が構成員の労働環境改善に取り組む活動を後押しする設計になっています。

人材確保等支援助成金の7つのコース一覧

2026年度に実施されている7コースの概要は次のとおりです。

コース名主な対象主な助成額の目安
雇用管理制度・雇用環境整備助成コース全業種の中小企業最大325万円
中小企業団体助成コース(本記事)事業協同組合等の事業主団体最大1,000万円
建設キャリアアップシステム等活用促進コース中小建設事業主・建設事業主団体1人あたり16万円等
若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コース(建設分野)建設事業主・建設事業主団体・職業訓練法人経費の3/5等(1人42万円加算あり)
作業員宿舎等設置助成コース(建設分野)中小建設事業主・職業訓練法人事業年度あたり最大200万円ほか
外国人労働者就労環境整備助成コース外国人を雇用する事業主最大80万円
テレワークコーステレワーク導入・拡大を行う中小企業最大35万円

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【2026年度】人材確保等支援助成金とは?7コースの助成額・要件・改正点をわかりやすく解説|最大325万円

中小企業団体助成コースとは?対象と仕組み

中小企業団体助成コースは、事業主団体が、その構成員である中小企業者(構成中小企業者)に対して労働環境の向上を図るための事業を行う場合に助成する制度です。雇用管理の改善を推進し、構成中小企業における雇用創出を促すことを目的としています。

制度の根拠となる法律は「中小企業における労働力の確保及び良好な雇用の機会の創出のための雇用管理の改善の促進に関する法律(中小企業労働力確保法)」で、事業主団体を通じて構成員の雇用管理改善を進める仕組みが規定されています。

「事業主団体」とは何か

本コースで対象となる「事業主団体」(事業協同組合等)とは、以下のような団体を指します。単独の中小企業者ではなく、これらの団体が申請主体となります。

・事業協同組合
・事業協同小組合
・協同組合連合会
・商工組合、商工組合連合会
・商店街振興組合、商店街振興組合連合会
・生活衛生同業組合、生活衛生同業組合連合会
・一般社団法人、一般財団法人(一定要件を満たすもの)
・その他の中小企業者を構成員とする団体で厚生労働大臣が認めるもの

令和8年度も継続実施

中小企業団体助成コースは、令和8年度に大きな制度変更はなく継続実施されています。助成率2/3、団体規模に応じた3段階の上限額(600万円〜1,000万円)という基本設計は令和7年度から維持されており、事業計画を安定的に立てやすい状況が続いています。

中小企業団体助成コースはいくらもらえる?助成率と上限額

本コースの助成額は、1年間の中小企業労働環境向上事業の実施に要した経費の2/3です。ただし、上限額は認定組合等の規模(構成中小企業者の数)によって以下の3段階に定められています。

認定組合等の区分構成中小企業者数上限額
大規模認定組合等500以上1,000万円
中規模認定組合等100以上500未満800万円
小規模認定組合等100未満600万円

構成中小企業者が多い団体ほど、より大規模な事業実施と高額の助成が可能な設計です。小規模な組合でも最大600万円まで助成されるため、構成員数が少ない団体も十分に活用検討する価値があります。

助成対象となる主な経費

中小企業労働環境向上事業の実施に要した経費のうち、以下のようなものが助成対象になります。

・労働環境向上検討委員会の運営費(会議費、資料作成費など)
・アンケート・実態調査の実施費
・セミナー・研修会の開催費(講師謝金、会場費、教材費など)
・マニュアル・ガイドブック等の作成費
・広報物の作成・配布費
・専門家への委託料(社労士、経営コンサルタント等)
・巡回指導・個別相談の実施費
・その他中小企業労働環境向上事業に必要な経費

中小企業団体助成コースの受給要件

本コースの受給には、3つの措置をすべて実施する必要があります。改善計画の認定→実施計画の認定→事業の実施、という順序で進みます。

①改善計画の認定
雇用管理の改善に係る改善計画を策定し、都道府県知事の認定を受けること。

②実施計画の認定
構成中小企業者に対して、1年間の「中小企業労働環境向上事業」の実施計画を策定し、労働局長の認定を受けること。

③中小企業労働環境向上事業の実施
②によって認定された中小企業労働環境向上事業を実施すること。

このほか、雇用関係助成金共通の要件などがあります。詳細は管轄の都道府県労働局にお問い合わせください。

改善計画に定めるべき事項

改善計画には、構成中小企業者における労働環境の改善・福利厚生の充実・募集方法の改善など、雇用管理の改善に関する事項を具体的に記載する必要があります。中小企業労働力確保法に基づき、以下のような項目が想定されます。

・労働時間の短縮・柔軟な働き方の推進
・男女均等な取扱いの促進
・職場環境の改善(安全衛生、快適職場等)
・福利厚生の充実
・募集・採用の改善
・教育訓練の充実
・その他の雇用管理改善事項

中小企業労働環境向上事業の4区分

実施計画で策定する「中小企業労働環境向上事業」は、以下の4区分から構成される1年間の事業です。組合の実情に応じて、必要な区分を組み合わせて計画を策定します。

区分概要取り組み例
①計画策定・調査事業構成中小企業者の労働環境や雇用状況の実態把握・課題整理を行うアンケート実施、実態調査、意識調査、労働環境向上検討委員会の運営
②安定的雇用確保事業構成中小企業者の安定的な人材確保を支援する合同求人説明会の開催、求人ガイドブック作成、求職者向けセミナー、募集広報の共同実施
③職場定着事業構成中小企業者に雇用される労働者の職場定着を支援する労働者向けキャリアアップ研修、メンター制度の導入支援、労働相談窓口の設置、福利厚生の共同運営
④モデル事業普及活動事業構成中小企業者に対して他社の好事例やモデル事業を普及する好事例集の作成・配布、事例発表会の開催、モデル事業所への訪問見学会

事業計画では、これら4区分をどう組み合わせて実施するのか、想定される成果と経費を明示することが求められます。

中小企業団体助成コースの申請手続きの流れ

本コースの申請は、改善計画の認定・実施計画の認定・事業実施・支給申請という段階的な流れで進みます。事前の計画認定が2段階あるため、準備には十分な時間を確保することが重要です。

①改善計画の作成・提出
  → 事業協同組合等が本社所在地を管轄する都道府県へ提出

②改善計画の認定
  → 都道府県知事による認定

③中小企業労働環境向上事業計画の作成・提出
  → 実施計画を策定し、労働局長へ提出

④中小企業労働環境向上事業計画の認定
  → 労働局長による認定

⑤事業実施(1年間)
  → 認定された事業計画に沿って、4区分の事業を実施

⑥支給申請
  → 事業実施期間終了後、必要書類とともに支給申請書を提出

⑦審査・支給決定
  → 労働局の審査後、指定口座へ助成金が支給

計画の認定を受ける前に事業を開始してしまうと、原則として助成対象になりません。必ず認定後に事業を開始するようにしてください。

中小企業団体助成コースの活用事例

中小企業団体助成コースは、単独の中小企業では実施しにくい大規模な労働環境改善事業を、団体の共同事業として実現できる点が特徴です。実際の活用事例には次のようなものが挙げられます。

事例①:食品加工業界の商工協同組合
記帳代行、労働保険手続き、外国人技能実習生受け入れ等の経営指導を行っている協同組合が、構成中小事業主の意識改善を目的としたセミナーを開催。あわせて、雇用管理・人材育成確保・就業規則・福利厚生のマニュアル本を作成・配布し、個別に構成事業所を訪問して巡回指導を実施した。

事例②:製造業の事業協同組合
組合傘下の中小企業で、人材募集の難しさや職場定着の課題が発生していたため、事業協同組合が主体となって合同求人説明会を開催。あわせて、構成中小企業向けの人事評価制度・賃金体系整備の研修プログラムを実施し、モデル事業所の好事例を共有した。

このように、単一の中小企業では対応が難しい調査、教育、共同広報、専門家派遣といった事業を、団体経由で助成金を活用しながら実施できます。


中小企業団体助成コースに関するよくある質問



中小企業団体助成コースはいくらもらえる?


1年間の中小企業労働環境向上事業の実施に要した経費の2/3が支給されます。上限額は構成中小企業者の数により、大規模認定組合等(500以上)で1,000万円、中規模認定組合等(100以上500未満)で800万円、小規模認定組合等(100未満)で600万円と3段階に設定されています。




単独の中小企業も申請できますか?


単独の中小企業者自身は本コースの申請対象になりません。本コースの申請主体は事業協同組合、商工組合、事業主団体連合会などの「事業主団体」です。中小企業自身が労働環境改善や雇用管理制度整備に取り組む場合は、同じ人材確保等支援助成金の「雇用管理制度・雇用環境整備助成コース」など別コースの活用を検討してください。




対象となる団体はどのようなものですか?


事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会、商工組合、商工組合連合会、商店街振興組合、商店街振興組合連合会、生活衛生同業組合、生活衛生同業組合連合会、一定要件を満たす一般社団法人・一般財団法人、その他中小企業者を構成員とする厚生労働大臣が認める団体などが対象です。




令和8年度に制度変更はありますか?


中小企業団体助成コースは、令和8年度に大きな制度変更はなく継続実施されています。助成率2/3、団体規模に応じた3段階の上限額(600万円〜1,000万円)という基本設計は令和7年度から維持されているため、事業計画を立てやすい状況が続いています。細部の運用や様式については、厚生労働省の公式サイトまたは管轄労働局にて最新情報をご確認ください。




改善計画と実施計画の違いは何ですか?


改善計画は、構成中小企業者における労働環境の改善・福利厚生の充実・募集方法の改善などの雇用管理改善に関する事項を定めた計画で、都道府県知事の認定を受けます。一方、実施計画は、この改善計画を実現するために事業主団体が1年間で実施する具体的な事業(計画策定調査、安定的雇用確保、職場定着、モデル事業普及活動の4区分)を定めた計画で、労働局長の認定を受けます。両方の認定が受給の前提です。




「中小企業労働環境向上事業」の4区分は全部実施する必要がありますか?


4区分(計画策定・調査事業、安定的雇用確保事業、職場定着事業、モデル事業普及活動事業)を組み合わせた1年間の事業計画を策定する必要があります。組合の実情や構成中小企業者の課題に応じて、必要な事業内容を組み合わせて計画を策定してください。詳細な要件は管轄労働局にご確認ください。




「構成中小企業者」とは具体的にどのような企業ですか?


構成中小企業者とは、認定組合等の構成員である中小企業者のことです。中小企業者の定義は、中小企業労働力確保法に基づき、資本金・従業員数などの規模要件で判定されます。業種によって基準が異なりますので、事業計画策定時に管轄労働局にご確認ください。




申請から助成金支給までどれくらいの期間がかかりますか?


改善計画の作成・提出から、都道府県知事の認定、実施計画の作成・労働局長の認定、1年間の事業実施、支給申請、審査・支給決定というプロセスを経るため、計画策定から実際の助成金受領まで概ね1年半〜2年程度を見込む必要があります。事業計画のスケジュールとキャッシュフローに余裕をもって取り組みましょう。




助成金の受給には自己資金が必要ですか?


はい。本助成金は事業を実施した後に経費の2/3が支給される後払い方式のため、事業実施期間中は団体が経費を立て替える必要があります。また、助成率は経費の2/3のため、残る1/3は自己資金で負担することになります。事業計画策定時に資金計画も併せて検討してください。




他の助成金と併用は可能ですか?


同一の取組や同一経費について他の助成金等と併給を受けることは原則としてできません。ただし、内容や費用区分が異なれば、人材確保等支援助成金の他コースや、業界横断的な助成金制度との組み合わせ活用が可能な場合があります。詳細は事業計画段階で管轄労働局に事前確認をおすすめします。



まとめ

人材確保等支援助成金 中小企業団体助成コースは、事業協同組合等の事業主団体が、構成員である中小企業のために労働環境向上事業を実施した場合に、経費の2/3・最大1,000万円を助成する制度です。令和8年度も大きな制度変更なく継続実施されており、団体規模に応じて600万円〜1,000万円の助成が受けられます。

活用するには、①都道府県知事による「改善計画」の認定、②労働局長による「実施計画」の認定、③認定計画に基づく1年間の事業実施、の3ステップが必要です。実施計画では、計画策定調査・安定的雇用確保・職場定着・モデル事業普及活動の4区分を組み合わせた事業を策定します。

準備から助成金受領までのリードタイムが長いため、団体としての計画的な取り組みが不可欠です。構成員の労働環境改善や雇用管理体制強化を検討している事業主団体は、早めに管轄労働局と相談しながら計画策定を進めていきましょう。

なお、人材確保等支援助成金は7コースが用意されており、対象や取り組み内容によって適切なコースが異なります。他コースとの比較検討もあわせて行うことをおすすめします。

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