【2026年度】外国人労働者就労環境整備助成コースとは?最大80万円の助成金の対象・要件・申請方法

公開日:2024/7/10 更新日:2026/8/26
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厚生労働省が2026年1月に公表した「外国人雇用状況の届出状況(令和7年10月末)」によると、日本で働く外国人労働者数は257万1,037人・過去最多を更新しました。前年比11.7%増の伸びを背景に、外国人を受け入れる事業所も37万所を超え、中小企業の現場では「多言語対応」「離職防止」が経営課題として浮上しています。

「外国人を雇うと補助金が出るって本当?」「1人あたりいくらもらえるの?」「72万円もらえると聞いたけど?」――こうした声で検索される方も多いのではないでしょうか。結論からいえば、外国人雇用の環境整備で最も広く使える国の制度は、厚生労働省の人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)で、1制度導入につき定額20万円・最大80万円が支給されます。

令和8(2026)年4月1日には支給要領・ガイドブック・Q&Aが改正され、令和8年度も継続実施されています。かつては経費の1/2または2/3(上限57万円・72万円)を助成する仕組みでしたが、令和7年度から現在の「1制度=20万円の定額×最大4制度」方式に切り替わっているため、古い記事の「72万円」情報にはご注意ください。

この記事では、令和8年度時点の外国人労働者就労環境整備助成コースについて、いくらもらえるのか、対象となる外国人労働者・事業主の条件、申請手続き、そして「1人当たりいくら?」「毎月もらえる?」「廃止されない?」といった検索者の疑問を、厚生労働省の令和8年4月1日版ガイドブック・支給要領・Q&Aに基づいて整理します。

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この記事の目次

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外国人労働者就労環境整備助成コースはいくらもらえる?令和8年度の助成額と対象を先に確認

人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は、外国人を雇用する事業主が就業規則の多言語化や相談体制の整備などに取り組んだ場合に、1制度導入につき定額20万円・事業主単位で上限80万円を受け取れる厚生労働省の助成金です。令和8(2026)年度も継続実施されており、令和8年4月1日付で支給要領・ガイドブック・Q&Aが改正されています。

対象は外国人労働者を雇用しているすべての業種の事業主で、在留資格は問いません。技能実習生・特定技能外国人・専門技術分野の在留資格者・雇用保険被保険者となる留学生アルバイトなども、外国人労働者として算入されます。

項目内容
制度名人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)
所管厚生労働省
対象事業主雇用保険適用事業所で外国人労働者を雇用している事業主
助成額1制度導入につき定額20万円(上限80万円/事業主単位)
対象措置必須2メニュー+選択3メニューから1つ以上
計画期間3か月以上1年以内
離職率要件算定期間中の外国人労働者離職率15%以下
令和8年度の改正令和8年4月1日付で支給要領・ガイドブック・Q&Aを改正

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【2026年度】人材確保等支援助成金とは?7コースの助成額・要件・改正点をわかりやすく解説|最大325万円

「外国人を雇うと補助金が出る」は本当?72万円・7万円といった噂の実態

「外国人雇用助成金 72万円」「外国人雇用助成金 7万円」「毎月もらえる」「廃止されるらしい」――ネット検索でこうしたキーワードを目にした方も多いはずです。結論から言えば、いずれも現行制度を正確に説明したものではありません。ここで、よく出回る噂と実際の制度内容を照らし合わせて整理します。

「72万円もらえる」は令和6年度以前の旧制度の話

「上限72万円」「上限57万円」は令和6年度以前の助成方式の数字です。かつては支給対象経費の2/3(賃金要件を満たす場合、上限72万円)または1/2(同、上限57万円)を助成する仕組みでしたが、令和7年4月1日改正で「1制度導入につき定額20万円・上限80万円」の定額制に一本化されました。ネット上の解説記事や比較サイトの一部には、令和6年度以前の情報がまだ残っています。令和8年度の申請では、必ず厚生労働省の令和8年4月1日版パンフレット・支給要領を確認してください。

「1人当たり7万円もらえる」は別制度と混同

「外国人 雇用 助成金 7万円」で検索されるケースがありますが、本コースには「1人当たり7万円」の支給区分はありません。本コースは事業主単位で1制度20万円が支給される定額制で、雇用人数に応じて増額される仕組みではありません。1人あたりで賃金助成が発生するのは、キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)などの別制度です。

「毎月もらえる」「儲かる」は誤り

本助成金は計画期間終了後にまとめて1回支給される助成金で、月々の給付金ではありません。「外国人を雇うだけで補助金が入り続ける」といった説明を目にしても、それは本制度ではありません。

「制度が廃止される」情報は事実確認できず

2026年8月時点で、外国人労働者就労環境整備助成コースの廃止は発表されていません。むしろ令和8年4月1日改正で支給要領やパンフレットが更新されており、令和8年度も継続実施されています。

外国人労働者就労環境整備助成コースとは?対象と仕組み(令和8年度)

本コースは、外国人特有の事情に配慮した就労環境の整備を行い、外国人労働者の職場定着に取り組む事業主に対して助成する厚生労働省の制度です。事前に「就労環境整備計画」を都道府県労働局に提出して認定を受け、認定後に措置を導入・実施することが要件になります。

支給単位は事業主(企業)単位で、事業所単位ではありません。認められた措置を導入・実施した場合に、1制度導入につき定額20万円(上限80万円)が支給されます。

令和8年4月1日改正のポイント

令和8年4月1日付で支給要領・ガイドブック・Q&A・記入マニュアルが改正されました。令和8年4月1日以降に就労環境整備計画を提出する事業主は、令和8年度版のパンフレット・支給要領・記入マニュアル・Q&Aを参照する必要があります。令和7年4月1日〜令和8年3月31日までに就労環境整備計画を提出済みの事業主には、令和7年度版が適用されます。適用される要領は計画提出日で決まるため、書類作成前に厚生労働省の公式ページを確認しましょう。

対象となる外国人労働者の定義

本制度で「外国人労働者」に該当するのは、以下のすべてを満たす方です。

■外国人雇用状況届出の対象となる者であること
■事業主に直接雇用され、当該事業主と労働契約を締結していること
■雇用保険の被保険者(短期雇用特例被保険者、日雇労働被保険者を除く)であること

在留資格や国籍にかかわらず、上記すべてに該当する者は「外国人労働者」となります。技能実習生、特定技能外国人、専門・技術分野の在留資格者、雇用保険被保険者となる留学生アルバイトなども対象です。ベトナム・中国・フィリピンなど国籍別の区別は制度上ありません。ただし、支給対象事業主は、雇用保険被保険者となる外国人労働者(特別永住者及び在留資格「外交」「公用」を除く)を雇用している事業主に限られます。

必須メニューと選択メニューの組み合わせ

申請要件となる「就労環境整備措置」は、2つの必須メニューと、3つの選択メニューから1つ以上を実施する必要があります。

■必須メニュー(両方とも実施)
①雇用労務責任者の選任雇用労務責任者を事業所ごとに選任し、雇用する外国人労働者に周知するとともに、1回以上の面談を行う。また、労働基準法等の労働関係法令違反を受けた場合に相談できる関係行政機関(労働基準監督署等)の案内を周知する。
②就業規則等の多言語化就業規則・労働協約・労働条件通知書・雇用契約書のいずれかを多言語化し、計画期間中に、雇用する外国人労働者に周知する。
■選択メニュー(①〜③から1つ以上を選択)
①苦情・相談体制の整備外国人労働者の苦情または相談に応じるための体制を新たに定め、外国人労働者の母国語または当該外国人労働者が使用するその他の言語により苦情・相談に応じる。
②一時帰国のための休暇制度の整備外国人労働者が一時帰国を希望した場合に必要な有給休暇を取得できる制度を新たに定め、1年間に1回以上の連続した5日以上の有給休暇を取得させる。
③社内マニュアル・標識類等の多言語化社内マニュアルや標識類等を新たに多言語化し、計画期間中に、外国人労働者に周知する。

「多言語化」とは、外国人労働者の母国語やその他当該外国人労働者が使用する言語、または平易な(やさしい)日本語を用いて記載すること等を指します。厚生労働省が公開しているモデル就業規則やさしい日本語版なども参考にできます。

外国人労働者就労環境整備助成コースの受給要件(令和8年度)

本制度の受給には、事業主要件・離職率要件・雇用状況届出要件などをすべて満たす必要があります。「外国人労働者離職率15%以下」の達成が支給の大きな分岐点になります。

事業主に関する主な要件

支給対象となる事業主の主な要件は次のとおりです。

■雇用保険の適用事業の事業主であること
■外国人労働者を雇用している事業主であること
■外国人雇用状況届出を適正に届け出ていること
■就労環境整備計画に基づき、就労環境整備措置を新たに導入し、外国人労働者に対し実施すること
■就労環境整備計画期間の初日の前日から起算して6か月前の日から計画期間の末日までの期間に、雇用保険被保険者である外国人労働者を解雇等していないこと
■過去に本コースを受給している場合は、最後の支給決定日の翌日から起算して3年間が経過していること

このほか、管轄労働局の実地調査に協力する等、雇用関係助成金共通の要件も満たす必要があります。

外国人労働者離職率15%以下の目標

本制度は、就労環境整備措置を実施するだけでなく、以下の「外国人労働者離職率」に係る目標達成が求められます。

①就労環境整備措置の実施日の翌日から6か月経過するまでの期間の外国人労働者離職率が、15%以下であること
②離職率算定期間末日まで継続して雇用している外国人労働者が1人以上いること

なお、外国人労働者数が2人以上10人以下の場合は、算定期間における外国人労働者離職者数が1人以下であることが求められます。少人数を雇用する事業主は、1人の離職でも要件を満たせなくなるため、離職リスクの低い時期に措置を実施することがポイントです。

外国人労働者就労環境整備助成コースの助成額は最大80万円|内訳と対象経費

本コースの支給額は、1つの措置導入につき20万円、事業主単位での上限は80万円です。必須メニュー2つ(40万円)と選択メニュー1つ以上(20万円〜)を組み合わせ、最大4制度導入で80万円に到達します。

内容金額
1つの措置導入ごと定額20万円
上限額80万円(事業主単位)

具体的な組み合わせイメージは次のとおりです。

組み合わせ例①(60万円)
必須:雇用労務責任者の選任(20万円)+ 就業規則等の多言語化(20万円)
選択:苦情・相談体制の整備(20万円)
合計60万円

組み合わせ例②(最大80万円)
必須:雇用労務責任者の選任(20万円)+ 就業規則等の多言語化(20万円)
選択:一時帰国休暇制度の整備(20万円)+ 社内マニュアル・標識類等の多言語化(20万円)
合計80万円

支給対象となる経費

外部機関等に委託した場合の支給対象経費の例は次のとおりです。

■通訳費
■翻訳機器導入費(雇用労務責任者と外国人労働者の面談に必要な翻訳機器の導入に限る)
■翻訳料
■弁護士、社会保険労務士等への委託料(外国人労働者の就労環境整備措置に要するもの)
■社内標識類の設置・改修費(多言語の標識類に限る)

計画を都道府県労働局等に提出するよりも前に、助成金の就労環境整備措置に係る業務を外部機関等に委託した場合、または就労環境整備措置にかかる費用の一部・全部の支払いがなされている場合は、支給対象となりません。外部機関等への支払いは、就労環境整備計画期間の初日から末日までの間に完了している必要があります。

外国人労働者就労環境整備助成コースの申請手続きの流れ

本コースの申請は就労環境整備計画の作成・提出→措置の導入→措置の実施→支給申請の4ステップで進みます。計画認定が前提のため、措置の実施前に計画提出が必須です。

手順計画期間・タイミング
①就労環境整備計画を作成・提出計画期間の初日から6か月前の日から1か月前の日までに、本社の所在地を管轄する都道府県労働局へ提出
②就労環境整備措置の導入計画期間:3か月以上1年以内
③就労環境整備措置の実施
④支給申請就労環境整備措置の実施日の翌日から6か月経過した翌日から2か月以内
⑤助成金の支給ー

就労環境整備計画の作成ポイント

就労環境整備計画(様式)は、本社の所在地を管轄する都道府県労働局に提出します。計画には、実施する必須メニュー2つと選択メニュー1つ以上、計画期間、対象となる外国人労働者数などを記載します。選択メニュー①「苦情・相談体制の整備」および②「一時帰国休暇制度の整備」は、労働協約または就業規則に明文化することが必要です。

なお、複数の計画を一度に提出することはできず、既に計画を提出している事業主は、その計画に係る支給決定日または不支給決定日の翌日までは新たな計画を提出できません。

支給申請期間と早期申請の特例

支給申請は、離職率算定期間(就労環境整備措置の実施日の翌日から6か月間)の末日の翌日から2か月以内に提出してください。

ただし、外国人労働者雇用労務責任者講習を受講し、かつ就労環境整備措置の実施日の前日から起算して6か月前までに外国人労働者を解雇等していない場合は、就労環境整備措置の実施日の翌日から2か月以内に早期の支給申請ができます。

なお、早期に支給申請した場合でも、就労環境整備計画期間末日までの解雇等の有無を確認する必要があるため、支給決定は必ず就労環境整備計画期間末日以降となります。郵送の場合は締め切り日必着のため、余裕を持って提出しましょう。

計画に変更が生じる場合

認定された就労環境整備計画に変更が生じる場合は、変更内容に応じた変更書を作成し、必要な書類を添えて変更の認定申請を行います。変更書を提出せずに認定を受けた計画と異なる措置の導入・実施を行った場合は、原則として支給対象となりません。

なお、就労環境整備措置の全部を変更する場合は、管轄労働局長から認定就労環境整備計画の取消を受けた上で、新たな就労環境整備計画として提出する必要があります。

外国人雇用で使える他の助成金・支援制度

外国人雇用に活用できる助成金は本コース以外にも複数あります。本コースは「受け入れ環境整備」に特化した助成ですが、目的が異なる場合は他の制度と組み合わせて活用することも可能です。

制度名主な用途助成額の目安
人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)(本記事)就労環境の整備・多言語化1制度20万円・最大80万円
キャリアアップ助成金(正社員化コース)有期雇用の外国人を正社員化1人あたり最大80万円
特定求職者雇用開発助成金(成長分野人材確保・育成コース)就職困難者等の雇用(外国人も対象)コースにより最大72万円等
人材開発支援助成金職業訓練の実施訓練経費・賃金の一部

「1人当たり」で助成される制度を探している場合は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)や特定求職者雇用開発助成金など、目的に合った制度を選ぶことが重要です。

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申請でつまずきやすい3つのポイント

本コースは「計画提出のタイミング」「離職率15%以下の維持」「必須・選択メニューの組み合わせ」の3点で不備が起きやすい制度です。事前に押さえておきましょう。

① 計画提出より前に措置の費用支払いを済ませてしまう
計画を都道府県労働局に提出するよりも前に、外部委託や費用支払いを済ませた場合は支給対象になりません。研修・翻訳・委託の見積もりを取る段階から計画提出を意識し、支払いは計画期間内に行いましょう。

② 外国人労働者の離職率15%超で支給対象外に
就労環境整備措置の実施日の翌日から6か月間の外国人労働者離職率が15%以下である必要があります。在籍外国人労働者が少人数の場合、1人の離職でも要件を満たせないことがあるため、就労環境整備措置の実施は離職リスクの低い時期を選びましょう。

③ 特定技能外国人や監理団体の場合の選択メニュー誤り
特定技能外国人を雇用する事業所は、相談体制の整備が法令上の義務のため「①苦情・相談体制の整備」は支給対象になりません。技能実習の監理団体も同様です。「②一時帰国のための休暇制度の整備」または「③社内マニュアル・標識類等の多言語化」を選択しましょう。


外国人労働者就労環境整備助成コースに関するよくある質問

厚生労働省の令和8年4月1日現在版Q&Aや公式ガイドブックをもとに、検索で多く寄せられる質問と回答をまとめました。


外国人労働者就労環境整備助成コースはいくらもらえる?


1つの措置を導入するごとに定額20万円、事業主単位での上限は80万円です。必須メニュー2つ(雇用労務責任者の選任・就業規則等の多言語化)で合計40万円、これに選択メニュー1つを組み合わせると60万円、選択メニュー2つ以上で最大80万円となります。事業所単位ではなく事業主(企業)単位の上限です。




1人当たりいくらもらえる?外国人が増えれば増額される?


本コースには「1人当たり」の支給区分はありません。事業主単位で1制度20万円が支給される定額制で、雇用している外国人労働者の人数によって金額が変わることはなく、上限は80万円です。1人当たりで賃金助成が発生する制度をお探しの場合は、キャリアアップ助成金(正社員化コース)や特定求職者雇用開発助成金など別の制度が候補になります。




「上限72万円」「上限57万円」と紹介している記事があるが本当?


72万円・57万円は令和6年度以前の旧制度の上限額です。かつては支給対象経費の2/3(賃金要件を満たす場合、上限72万円)または1/2(同、上限57万円)を助成する仕組みでしたが、令和7年4月1日改正で「1制度導入につき定額20万円・上限80万円」の定額制に変更されました。令和8年度も定額制のままです。古い解説記事の内容と一致しない場合は、厚生労働省の令和8年4月1日版パンフレット・支給要領を優先してください。




「1人7万円もらえる」「毎月支給される」と聞いたが本当?


本コースに「1人7万円」「毎月支給」といった支給方式は存在しません。本助成金は計画期間終了後にまとめて1回支給される制度で、月々の給付金ではありません。7万円という金額は、賃金規定等改定コースなど別のキャリアアップ助成金と混同されている可能性があります。




「外国人を雇うと補助金がもらえる」と検索して本記事にたどり着いたが、助成金と補助金の違いは?


「外国人 雇用 補助金」「外国人を雇うと補助金」など補助金の言葉で検索される方が多いですが、外国人労働者の受け入れ環境整備で活用できる国の代表的な制度は本助成金です。補助金は主に経済産業省系で予算枠内の審査・採択を経て支給されるのに対し、助成金は厚生労働省所管で雇用保険料を財源とし、要件を満たせば原則として支給されます。本制度は要件を満たせば1制度20万円・最大80万円が支給される助成金です。




ベトナム人・中国人・フィリピン人など特定の国籍を雇う場合、支給額は変わる?


国籍による支給額の違いはありません。本制度は外国人雇用状況届出の対象で、事業主に直接雇用され雇用保険被保険者である外国人労働者を雇用する事業主が対象です。ベトナム・中国・フィリピン・インドネシア・ネパールなど、いずれの国籍でも同じ要件・同じ支給額となります。特別永住者および在留資格「外交」「公用」の方は対象外です。




「外国人労働者」に、技能実習生・特定技能・留学生アルバイトは含まれる?


含まれます。在留資格にかかわらず、外国人雇用状況届出の対象であり、事業主に直接雇用され、雇用保険の被保険者(短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者を除く)であれば「外国人労働者」に該当します。技能実習生、特定技能外国人、専門・技術分野の在留資格者、雇用保険被保険者である留学生アルバイトも対象です。ただし、特別永住者および在留資格「外交」「公用」は除きます。




2027年から本格施行される「育成就労」でも活用できる?


育成就労で受け入れる外国人労働者も、外国人雇用状況届出の対象であり、事業主と直接労働契約を締結し、雇用保険の被保険者となる場合は本制度の「外国人労働者」に該当します。ただし、令和8年8月時点で育成就労は制度立ち上げ段階であり、実務運用の詳細は今後厚生労働省・出入国在留管理庁から示される見込みです。最新の取り扱いは公式サイトを確認してください。




特定技能外国人を雇用する場合、「苦情・相談体制の整備」を選んでもいい?


特定技能外国人を雇用する事業所は、相談体制の整備が法令上の義務であるため、本助成金の「苦情・相談体制の整備」の支給対象とはなりません。特定技能外国人を雇用している又は雇用しようとしている事業所の場合は、「一時帰国のための休暇制度の整備」または「社内マニュアル・標識類等の多言語化」のメニューを選択してください。技能実習の監理団体も同様の取り扱いです。




雇用労務責任者には社外の者を選任してもいい?


雇用労務責任者は、当該事業所において雇用されている労働者から選任する必要があります。ただし、専任の者を配置する必要はなく、外国人雇用管理業務を担当する人事課長等が兼任することも差し支えありません。また、適当な者を選任できない場合は事業主または役員が雇用労務責任者になることもできますが、同時に複数の事業所の雇用労務責任者になることはできません。




助成金は事業所ごとに支給される?複数拠点があれば増額される?


いいえ。本助成金は事業主単位(企業単位)で支給されます。事業所単位で支給されるものではないため、複数の事業所を持つ企業でも上限は80万円です。また、過去に本コースを受給している場合は、最後の支給決定日の翌日から起算して3年間が経過していないと再度の支給を受けられません。




外国人労働者雇用労務責任者講習を受講するとどんなメリットがある?


外国人労働者雇用労務責任者講習を受講し、かつ就労環境整備措置の実施日の前日から起算して6か月前までに外国人労働者を解雇等していない場合は、通常の離職率算定期間(6か月)を待たずに、就労環境整備措置の実施日の翌日から2か月以内に支給申請ができます。早期受給を目指す場合は受講を検討しましょう。




一時帰国のための休暇制度で、計画期間内に取得者がいない場合はどうなる?


外国人労働者の都合により計画期間内に当該措置による有給休暇の取得者がいない場合、その事実のみをもって直ちに支給対象事業主に該当しなくなるわけではありません。ただし、当該措置に対しては支給されず、その他の就労環境整備措置の実施が完了していれば、実施が完了した措置を対象とした額に限り支給されます。



まとめ|外国人労働者就労環境整備助成コースは令和8年度も1制度20万円・最大80万円

人材確保等支援助成金(外国人労働者就労環境整備助成コース)は、外国人労働者の受け入れ環境整備に取り組む事業主が、1制度導入につき20万円・最大80万円を受け取れる助成金です。令和8(2026)年度も継続実施されており、令和8年4月1日には支給要領・ガイドブック・Q&Aが改正されました。

活用するには、「雇用労務責任者の選任」と「就業規則等の多言語化」の2つの必須メニューに加え、「苦情・相談体制の整備」「一時帰国休暇制度の整備」「社内マニュアル等の多言語化」のいずれか1つ以上を選択して実施します。計画期間は3か月以上1年以内、離職率15%以下の維持などの目標達成が求められるため、計画的な準備が重要です。

ネット上には「72万円」「1人7万円」「毎月支給」など旧制度や別制度と混同された情報が残っていますが、令和8年度の助成方式は1制度20万円の定額制です。厚生労働省の令和8年4月1日版パンフレット・支給要領を必ず確認しましょう。

日本で働く外国人労働者は令和7年10月末時点で257万人を超え、過去最多を更新しています。外国人労働者がトラブルに巻き込まれることなく安心して働ける環境を整えることは、すべての人が安定して働ける職場づくりにもつながります。本コースだけでなく、正社員化に使えるキャリアアップ助成金や、特定求職者雇用開発助成金などとの組み合わせ活用も視野に入れて検討してみてください。

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