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令和3年度補正予算 持続化補助金の拡充ポイント!8次締切の公募要領公開

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2021年版小規模企業白書をみると、感染症の流行により多くの中小企業・小規模事業者が影響を受けていることが分かります。国内の企業倒産件数を規模別に見ると小規模企業が大部分を占めており、令和2年度のよろず支援拠点(中小企業・小規模事業者のための経営相談所)における相談対応件数の9割が、従業員数20人以下の小規模事業者でした。

さまざまな経営課題を抱える小規模事業者ですが、販路開拓や事業拡大などを行う時には、持続化補助金の利用がおすすめです。またこの補助金を使えば、人口密度が低い地域で抱える衰退問題なども、小規模事業者が中心となり改善できる可能性があります。

なお、令和3年度補正予算では新規の枠組みが創設され、より活用しやすくなりました。今回は、持続化補助金の補助対象者・補助率・補助上限額や、新たな拡充ポイントについてご紹介します。

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この記事の目次

通常枠の概要

通常枠では、小規模事業者による持続的な経営計画に基づき、経費の一部を補助します。商工会・商工会議所による助言等のサポートを受けながら、販路開拓・業務効率化などの事業に取り組みます。

補助対象者(小規模事業者の定義)

小規模事業者は、業種によって以下のように定義されます。小規模事業者は、業種によって以下のように定義されます。

※宿泊業及び娯楽業を営む事業者については、小規模事業者支援法など3法の政令に従い、従業員20人以下を小規模事業者と規定しています。常時使用する従業員は、経営者・アルバイト・パートを除きます。

補助対象

補助対象となる取り組みは、以下のようなものが挙げられます。
・パンフレット作成
・広告掲載
・販促用チラシ
・ウェブサイトや EC サイト等の構築、更新等(※ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の1/4を上限
・店舗改装
・新商品開発
・販売拡大のための機械装置導入
・商談会への参加

【過去の活用事例(令和元年~令和2年実施分)】

参考:小規模事業者持続化補助金活用事例集

他にも、地域のコミュニケーションを図る場ができ、売上を1.5倍に伸ばしたカフェの例があります。地元商店街とのコラボメニューを開発したり、地域住民とイベントを企画しカフェで行ったりしました。
またコロナ禍にもかかわらず、飲食事業者が顧客単価アップを実現させた事例もあります。地元メディアへ広告を出稿したことにより、新規顧客獲得につながりました。
参考:持続化補助金

通常枠の補助率、補助上限額

補助率:2/3
補助上限額:50万円

令和3年度補正予算 持続化補助金の拡充のポイント

令和元年度補正予算より継続している上記の通常枠に加え、令和3年度補正予算では以下の特別枠を新設しました。
・賃金引上げ枠
・卒業枠
・後継者支援枠
・創業枠
・インボイス枠

この特別枠は、その特徴から「成長・分配強化枠(賃金引上げ枠・卒業枠)」、「新陳代謝枠(後継者支援枠・創業枠)」、「インボイス枠」と分けることもできるでしょう。

特別枠では、補助上限額の上乗せや、赤字事業者への補助率引上げなどの拡充が行われています。

また、「地域資源型」「地域コミュニティ型」の事業者を、パワーアップ型として優先採択の加点事項に追加しています。なお、新設枠と優先採択については、令和4年3月下旬の公募から実施予定です。
それでは、具体的な内容について見てみましょう。

成長・分配強化枠の新設

「賃金引上げ枠」
対象者:賃金引上げ又は雇用増加により、事業規模拡大を推進する小規模事業者。なお、引上げと認められるのは、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より+30円以上となる場合です。この条件がすでに満たされている時は、現在支給している事業場内最低賃金より+30円以上が目安です。
補助上限:200万円
補助率:2/3(赤字事業者は3/4へ引上げ、加点による優先採択を行う)

「卒業枠」
対象者:販路開拓を実施した上で、小規模事業者の従業員数を超えるよう、事業規模拡大に向け雇用を増やす小規模事業者。
補助上限:200万円
補助率:2/3

新陳代謝枠の新設

「後継者支援枠」
対象者:いずれ事業承継する見込みがあり、販路開拓を行う後継者候補として「アトツギ甲子園」のファイナリストに選ばれた小規模事業者。
※アトツギ甲子園の詳細は、アトツギ甲子園運営事務局の下記サイトをご参照ください。
https://atotsugi-koshien.go.jp/
補助上限:200万円
補助率:2/3

「創業枠」
対象者:産業競争力強化法に則った「認定市区町村による特定創業支援等事業」の支援を過去3年の間に受け、併せて過去3年の間に開業し、販路開拓を行う小規模事業者。
補助上限:200万円
補助率:2/3

インボイス枠の新設

対象者:2021年9月30日~2023年9月30日の課税期間で、一度でも免税事業者であった、もしくは免税事業者になると見込まれる事業者の中で、インボイス(適格請求書)発行事業者に登録を行い、販路開拓に取り組む小規模事業者。
※インボイス制度の詳細は、国税庁の下記サイトをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/invoice.htm
補助上限:100万円
補助率:2/3

「地域資源型」、「地域コミュニティ型」の事業者の優先採択

2020年版中小企業白書では、中小企業・小規模事業者の多様性に注目し、企業の特徴・実態を分析するため以下の4つに分類しています。
①グローバル型
②サプライチェーン型
③地域資源型
④地域コミュニティ型 (2020年版中小企業白書での「生活インフラ関連型」に対応)

このうち、令和3年度補正予算の持続化補助金において、優先採択の対象となっているのが「③地域資源型(地域資源を活用し立地地域外でも事業活動する企業)」「④地域コミュニティ型(地域の生活やコミュニティをサポートする企業)」です。

人口密度が低い地域ほど、商店街・地場産業の衰退、労働者・労働場所の不足などが大きな課題です。これらを解決するため、小規模事業者が中心となり役割を果たすことが望まれます。
一方、人口減少が加速している地域では、域内需要減少に伴い小規模事業者の基盤そのものが揺らいでいます。今後事業者が利益を確保するためには、域外への販路開拓が必要です。

このような現状を踏まえ、またコロナ収束後のことも視野に入れ、「地域資源型」「地域コミュニティ型」への支援が重要です。持続的成長を目指し地方創生に尽力する事業者を、パワーアップ型加点として優先採択します。

申請類型一覧

申請可能なのはいずれか1枠のみなので、注意してください。

優先採択のための加点措置一覧

今後のスケジュール

応募開始:2022年3月29日
応募締切:2022年6月3日(8次締切)
応募方法:①jGrantsによる電子申請②郵送での申請
※電子申請で使うGビズIDプライムアカウントの発行には、一定の期間を要します。電子申請を検討している方は、先にアカウント発行を済ませておくとスムーズです。

まとめ

持続化補助金は、小規模事業者それぞれの目的に合わせた、幅広い事業内容が補助対象となっています。販路開拓や新商品開発におけるさまざまな費用が軽減されれば、前向きに取り組める事業者も多いのではないでしょうか。

令和3年度補正予算では特別枠や優先採択が拡充され、より多くの小規模事業者が支援を受けられます。厳しい経済状況の中でも生き残り、将来的に大きく成長したいなら、ぜひ持続化補助金の申請を検討してみてください。

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