「出産のとき、まとまったお金がもらえるらしい」――そう聞いたことはあっても、その中身が健康保険・雇用保険による給付なのか、法律に基づく妊婦向けの給付なのか、自治体独自の祝い金なのかを正確に区別できている方は多くありません。「出産手当」という言葉も、産休中の所得補償である「出産手当金」を指すことがあれば、出産費用に充てる「出産育児一時金50万円」や、自治体独自の「出産祝い金」を指すこともあります。
出産をめぐる支援制度は、2025年から2026年にかけて大きく動きました。2025年4月には「妊婦のための支援給付」が法律に基づく制度としてスタート。2026年5月29日には、標準的な出産費用の自己負担をなくす仕組みを導入するための改正法が成立しました。さらに2026年8月1日には育児休業給付金の上限額が改定され、10月1日からは自営業・フリーランス向けの国民年金の育児免除も始まります。制度改正が続く今こそ、「出産に伴って受けられるお金」の全体像を確認しておくことが重要です。
この記事では、妊娠から子どもが1歳になるまでに受け取れるお金を一覧で整理したうえで、出産手当金の月給別早見表・上限額・振込時期、会社員・自営業・専業主婦の働き方別の受給額、SNSで話題の「国から100万円」「妊婦給付金200万円」の真偽まで、2026年9月時点の情報でまとめて解説します。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する
この記事の目次
出産でもらえるお金一覧【2026年】妊娠から1歳までに受け取れる給付は?
出産でもらえるお金は、妊婦のための支援給付10万円、出産育児一時金50万円、会社員などの出産手当金・育児休業給付金、そして児童手当が中心です。これに社会保険料の免除、医療費控除、自治体独自の祝い金などが加わります。受け取れる時期は制度ごとに異なるため、まずは時系列で全体像をつかみましょう。
図:妊娠から1歳までに受け取れる主なお金(補助金ポータル編集部作成)
| 時期 | 制度名 | 金額の目安 | 申請・届出先 |
|---|---|---|---|
| 妊娠届出後 | 妊婦のための支援給付(1回目) | 5万円 | 市区町村 |
| 妊娠中 | 妊婦健康診査の費用助成 | 受診券などで健診費用を公費負担(自治体により異なる) | 市区町村 |
| 出産予定日の8週間前以降 | 妊婦のための支援給付(2回目) | 胎児1人あたり5万円 | 市区町村 |
| 出産時 | 出産育児一時金 | 原則1児50万円(産科医療補償制度の対象外は48万8,000円) | 加入する健康保険・国民健康保険 |
| 産前42日〜産後56日 | 出産手当金 | 日額(平均標準報酬月額÷30)×2/3 | 加入する健康保険 |
| 産前産後休業・育児休業中 | 健康保険・厚生年金保険料の免除 | 本人負担分・事業主負担分とも免除 | 勤務先経由で日本年金機構等 |
| 出産前後の約4か月 | 国民健康保険料・国民年金保険料の産前産後免除 | 対象期間の保険料が免除 | 市区町村 |
| 出生後15日以内に申請 | 児童手当 | 3歳未満は月1万5,000円(第3子以降は月3万円) | 市区町村 |
| 産後休業後〜原則1歳 | 育児休業給付金 | 休業開始時賃金の67%(181日目以降50%) | 勤務先経由でハローワーク |
| 出生後の一定期間 | 出生後休業支援給付金 | 休業開始時賃金の13%を最大28日間上乗せ | 勤務先経由でハローワーク |
| 出生後 | 子ども医療費助成 | 子どもの医療費の自己負担を軽減(自治体により異なる) | 市区町村 |
| 出産した翌年 | 医療費控除 | 年間医療費が10万円などを超えた部分を所得控除 | 税務署(確定申告) |
| 自治体の定める時期 | 自治体独自の出産祝い金など | 自治体により数万円〜100万円超まで様々 | 市区町村 |
出典:全国健康保険協会「出産手当金」/厚生労働省「出産育児一時金等について」/こども家庭庁「妊産婦への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施」/厚生労働省「育児休業等給付について」
「出産手当」と呼ばれる中心の5制度とは?
「出産手当」は法律上の正式な制度名ではなく、目的も支給元も異なる5つの制度をまとめて指す俗称として使われています。金額が大きく、検索で混同されやすいのは次の5つです。
① 出産手当金(健康保険)……産休中の所得補償。原則として支給開始日以前12か月間の平均標準報酬月額をもとに計算
② 出産育児一時金(健康保険・国民健康保険)……出産費用に充てる給付。原則1児あたり50万円
③ 妊婦のための支援給付(市町村)……1回目5万円+2回目は胎児1人あたり5万円
④ 育児休業給付金(雇用保険)……育児休業中の所得を補う給付
⑤ 自治体独自の出産祝い金等……金額・対象・支給時期は自治体によって異なる
| 制度名 | 支給額の目安 | 支給元 | 主な対象者 |
|---|---|---|---|
| 出産手当金 | 平均標準報酬月額をもとに計算した日額の2/3 | 健康保険 | 健康保険の被保険者本人で、出産のため仕事を休み給与を受けない人 |
| 出産育児一時金 | 原則1児あたり50万円(一定の場合は48万8,000円) | 健康保険・国民健康保険 | 健康保険・国民健康保険の加入者とその被扶養者 |
| 妊婦のための支援給付 | 1回目5万円+2回目は胎児1人あたり5万円 | 市町村 | 妊婦給付認定を受けた妊婦 |
| 育児休業給付金 | 休業開始時賃金の67%(181日目以降は50%) | 雇用保険 | 雇用保険の被保険者で育児休業の要件を満たす人 |
| 自治体独自の出産祝い金等 | 自治体によって異なる | 市区町村等 | 各自治体の要件を満たす世帯 |
①と②は健康保険等、④は雇用保険から支給されます。③は子ども・子育て支援法に基づき市町村が認定・支給する全国共通の制度で、⑤は自治体が独自に設ける制度です。加入している保険や働き方、住んでいる自治体によって、利用できる制度の組み合わせが変わります。
働き方別に出産でいくらもらえる?会社員・パート・自営業・専業主婦で比較
出産育児一時金50万円と妊婦のための支援給付10万円は、働き方にかかわらず要件を満たせば受け取れます。一方、出産手当金は「勤務先の健康保険の被保険者本人」、育児休業給付金は「雇用保険の被保険者」に限られるため、会社員と自営業・専業主婦では受給総額に大きな差が出ます。| 制度 | 会社員・公務員 | パート・アルバイト | 自営業・フリーランス(国保) | 専業主婦(夫の扶養)・無職 |
|---|---|---|---|---|
| 妊婦のための支援給付 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 出産育児一時金 | ○ | ○ | ○ | ○(夫の健康保険から家族出産育児一時金) |
| 出産手当金 | ○ | 勤務先の健康保険に本人加入なら○ | ×(一部の国保組合を除く) | × |
| 育児休業給付金 | ○ | 雇用保険加入などの要件を満たせば○ | × | × |
| 社会保険料の免除 | ○(健康保険・厚生年金) | 社会保険加入なら○ | ○(国保・国民年金の産前産後免除、国民年金の育児免除) | 保険料負担なし(第3号被保険者) |
| 児童手当 | ○ | ○ | ○ | ○ |
働き方別の受給総額はいくら?モデルケースで試算
月給30万円の会社員が単胎を予定日どおりに出産し、子が1歳になるまで育児休業を取った場合、主な給付の合計は約310万円です。自営業(国保)や専業主婦(扶養)の場合、現金給付の中心は妊婦のための支援給付と出産育児一時金の合計60万円となります。
図:働き方別に見た、出産から子が1歳までに受け取れる主な給付の合計(補助金ポータル編集部試算)
・妊婦のための支援給付:10万円
・出産育児一時金:50万円
・出産手当金:日額6,667円×98日=65万3,366円
・育児休業給付金:賃金日額1万円×180日×67%=120万6,000円、残り約128日×50%=約64万円、計約184万6,000円
・合計:約310万円
※育児休業給付金は実際には支給単位期間(原則1か月ごと)で計算されるため、実際の支給額は前後します。
この試算には、児童手当(0歳の間は月1万5,000円)、出生後休業支援給付金、自治体の祝い金は含んでいません。さらに産休・育休中は健康保険料と厚生年金保険料が免除され、出産手当金と育児休業給付金は非課税です。そのため、額面の数字以上に家計への効果は大きくなります。
自営業・フリーランス(国保)は出産手当金がもらえない?代わりの支援は?
市区町村の国民健康保険には出産手当金の制度がないため、自営業・フリーランスは原則として出産手当金を受け取れません。雇用保険にも加入していないため、育児休業給付金も対象外です。ただし、出産育児一時金50万円と妊婦のための支援給付10万円は受け取れます。
現金給付の代わりに用意されているのが、保険料の免除です。国民健康保険料は、2024年1月から出産予定月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割・均等割が免除されています。国民年金保険料も同じく産前産後の4か月間(多胎は6か月間)が免除され、この期間は保険料を納めたものとして年金額に反映されます。
さらに、2026年10月1日から国民年金保険料の育児免除制度が始まります。1歳未満の子を養育する国民年金第1号被保険者の実父母・養父母が対象で、免除期間は実母が最大9か月、実父・養父母が最大12か月です。所得制限はなく、免除期間は納付済みとして老齢基礎年金に反映されます。なお、歯科医師国保など一部の国民健康保険組合では、独自に出産手当金を支給している場合があります。
専業主婦(扶養)・無職の場合はいくらもらえる?年金への影響は?
夫の健康保険の被扶養者である専業主婦が出産した場合は、夫の健康保険から「家族出産育児一時金」として原則50万円が支給されます。妊婦のための支援給付10万円と合わせて60万円が基本です。出産手当金と育児休業給付金は、本人が健康保険・雇用保険の被保険者ではないため対象外となります。
退職して無職になった方でも、次の要件を満たせば、退職前に加入していた健康保険から出産育児一時金を受け取れます。
- 資格喪失日の前日までに、被保険者期間が継続して1年以上あること
- 資格喪失後6か月以内に出産したこと
この場合、夫の健康保険の家族出産育児一時金とどちらか一方を選んで受給します。両方から二重に受け取ることはできません。
専業主婦など第3号被保険者は、保険料の自己負担なしで国民年金に加入しています。出産や育児で第3号被保険者の期間が続いても、その期間は保険料納付済期間として扱われるため、将来の老齢基礎年金は減りません。2026年度の老齢基礎年金は、40年間すべて納付済み(第3号期間を含む)の満額で月7万608円(昭和31年4月2日以後生まれ)です。
出産手当金はいくら?月給別の早見表と計算方法
出産手当金は、健康保険の被保険者本人が出産のため仕事を休み、その期間に給与の支払いを受けない場合に支給される所得補償です。1日あたりの金額は「給与のおおむね3分の2」で、単胎を予定日どおりに出産した場合は98日分が支給されます。根拠となる法律は健康保険法第102条です。
出産手当金の計算式は?
出産手当金の1日あたりの支給額は、以下の計算式で決まります。
※「平均額÷30」の金額は10円未満を四捨五入し、その金額に2/3を掛けた後、1円未満を四捨五入します。
※予定日どおりに出産した場合、単胎は産前42日+産後56日の98日、多胎は産前98日+産後56日の154日が支給対象期間です。
「標準報酬月額」とは、基本給に残業代・通勤手当などを加えた毎月の給与(報酬月額)を、一定の幅で区切って当てはめた社会保険上の金額です。たとえば報酬月額が29万円以上31万円未満の方は、標準報酬月額30万円に区分されます。自分の標準報酬月額は、給与明細の健康保険料から逆算するか、勤務先の給与・社会保険担当者に確認するのが確実です。
協会けんぽの計算例では、支給開始日が2026年2月15日で、直近12か月の標準報酬月額が16万円(6か月)と18万円(6か月)の方の場合、平均17万円÷30≒5,670円、5,670円×2/3=1日あたり3,780円となります。
月給別の早見表:出産手当金はいくらもらえる?
月給(報酬月額)別に見ると、月給20万円なら約43.6万円、月給30万円なら約65.3万円、月給50万円なら約108.9万円が98日分の目安です。以下は、直近12か月の給与が一定だった場合の試算です。
| 月給の目安(報酬月額) | 標準報酬月額 | 1日あたり支給額 | 単胎98日分の合計 | 多胎154日分の合計 |
|---|---|---|---|---|
| 14.5万〜15.5万円 | 15万円 | 3,333円 | 32万6,634円 | 51万3,282円 |
| 17.5万〜18.5万円 | 18万円 | 4,000円 | 39万2,000円 | 61万6,000円 |
| 19.5万〜21万円 | 20万円 | 4,447円 | 43万5,806円 | 68万4,838円 |
| 25万〜27万円 | 26万円 | 5,780円 | 56万6,440円 | 89万120円 |
| 29万〜31万円 | 30万円 | 6,667円 | 65万3,366円 | 102万6,718円 |
| 35万〜37万円 | 36万円 | 8,000円 | 78万4,000円 | 123万2,000円 |
| 39.5万〜42.5万円 | 41万円 | 9,113円 | 89万3,074円 | 140万3,402円 |
| 42.5万〜45.5万円 | 44万円 | 9,780円 | 95万8,440円 | 150万6,120円 |
| 45.5万〜48.5万円 | 47万円 | 1万447円 | 102万3,806円 | 160万8,838円 |
| 48.5万〜51.5万円 | 50万円 | 1万1,113円 | 108万9,074円 | 171万1,402円 |
| 57.5万〜60.5万円 | 59万円 | 1万3,113円 | 128万5,074円 | 201万9,402円 |
| 135.5万円以上 | 139万円(上限) | 3万887円 | 302万6,926円 | 475万6,598円 |
※98日・154日は予定日どおりに出産し、全日休業・無給だった場合の日数です。予定日より遅れた場合は、その遅れた日数分も加算されます。
※健康保険組合の中には、出産手当金に独自の上乗せ(付加給付)を行っているところがあります。
出産手当金に上限はある?
出産手当金に「月○万円まで」という固定の上限額はありません。ただし、計算の基礎となる健康保険の標準報酬月額は最高50等級・139万円が上限のため、1日あたりの支給額も3万887円が事実上の上限となります。単胎98日分では302万6,926円、多胎154日分では475万6,598円です。
もう一つの「上限」が、加入期間が短い方の計算ルールです。支給開始日以前の加入期間が12か月に満たない場合は、①加入期間中の標準報酬月額の平均、②全被保険者の標準報酬月額の平均額(協会けんぽは32万円)のいずれか低いほうで計算されます。協会けんぽの場合、転職直後で月給50万円の方でも、日額は7,113円(98日分で69万7,074円)が上限となります。②の金額は健康保険組合ごとに異なるため、加入先で確認してください。
出産手当金が100万円を超えるのは月給いくらから?
単胎で予定日どおりに出産した場合、出産手当金の98日分が100万円を超えるのは、標準報酬月額が47万円以上(月給の目安45万5,000円以上)の方です。標準報酬月額44万円では95万8,440円、47万円では102万3,806円となります。
多胎の場合は支給期間が154日に延びるため、標準報酬月額30万円(月給29万〜31万円)でも102万6,718円と100万円を超えます。「出産手当金で100万円」は、一部の収入層や多胎出産では現実的な金額ですが、全員が受け取れる金額ではありません。
出産手当金は手取りの何割?「10割」にはなる?
出産手当金は額面給与の約3分の2(約67%)ですが、非課税で、産休中は健康保険料・厚生年金保険料も免除されます。たとえば月給30万円の方の手取りは23万円台が一般的です。これに対し出産手当金は30日分で20万10円のため、手取りと比べると8割台半ばが目安になります。
「手取り10割」になるのは、出産手当金ではなく育児休業の給付です。両親がともに出生直後に14日以上の育児休業を取るなどの要件を満たすと、育児休業給付金67%に出生後休業支援給付金13%が最大28日間上乗せされ、給付率80%=手取り10割相当となります。
出産手当金はいつもらえる?支給期間と支給日の早見表
出産手当金の支給対象は、出産日以前42日(多胎は98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲で会社を休んだ日です。振込は申請後になるため、産後休業が終わってから一括申請する場合、実際の入金は出産から2〜3か月後になるのが一般的です。
図:出産手当金の支給期間(予定日どおり・予定日より遅れた場合・多胎)
出産手当金の支給期間はいつからいつまで?
出産日は産前の期間に含まれます。出産が予定日より遅れた場合は、出産予定日以前42日から実際の出産日までが産前期間となるため、遅れた日数分だけ支給日数が増えます。反対に予定日より早く生まれた場合は、実際の出産日以前42日が起点となり、産前の支給日数はその分短くなります。
出産手当金の支給日早見表:申請から振込までの目安は?
協会けんぽでは、申請書の受付日から10営業日以内に支払うことを目安としています。以下は、出産予定日・出産日がともに2026年12月1日(単胎)の場合のスケジュール例です。
| 項目 | 日付の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 産前休業の開始(産前42日目) | 2026年10月21日 | 出産日を含めて42日前が起点 |
| 出産日 | 2026年12月1日 | 入院中に医師・助産師の証明をもらうとスムーズ |
| 産後休業の終了(産後56日目) | 2027年1月26日 | 翌日の1月27日から育児休業給付金の対象 |
| 産後一括申請の提出 | 2027年2月上旬〜中旬 | 勤務先の給与締め後に事業主証明を受けて提出 |
| 振込(協会けんぽ) | 2027年2月下旬〜3月上旬 | 受付日から10営業日以内が目安 |
※勤務先の給与締め日や書類の回付状況、健康保険組合の処理日程によって前後します。
入金を早めたい場合は、産前分と産後分を分けて申請する方法があります。産前分は出産後に医師の証明を受ければ申請できるため、2026年12月1日に出産した例では12月中旬に産前分を申請し、年内から1月上旬に受け取れる可能性があります。ただし分割申請では、その都度事業主の証明が必要です。
出産手当金がもらえない人・ケースは?
出産手当金は健康保険の被保険者本人にのみ支給される制度のため、以下のいずれかに該当する方は原則として対象外です。
- 国民健康保険の加入者(自営業・フリーランスの方など)
- 配偶者の健康保険の被扶養者(専業主婦や、扶養の範囲内で働くパートの方など)
- 出産のため仕事を休んでおらず、通常どおり給与が支払われている方
- 退職後の継続給付の要件を満たさない方
一方、資格喪失日の前日までに被保険者期間が継続して1年以上あり、退職日に出産手当金を受けているか受けられる状態であれば、退職後も継続して受給できます。ただし、退職日に出勤した場合は退職後の継続給付を受けられません。任意継続被保険者の期間は「1年以上」に含まれない点にも注意が必要です。
出産育児一時金50万円・妊婦のための支援給付10万円は出産手当金と何が違う?
出産手当金は所得補償、出産育児一時金は出産費用の補填、妊婦のための支援給付は妊娠・出産期の経済的支援と、目的がまったく異なります。そのため、要件を満たせば3つとも重ねて受給できます。
| 比較項目 | 出産手当金 | 出産育児一時金 | 妊婦のための支援給付 |
|---|---|---|---|
| 目的 | 産休中の所得補償 | 出産費用の負担軽減 | 妊娠・出産期の経済的支援 |
| 支給額 | 平均標準報酬月額をもとに算出した日額の2/3 | 原則1児あたり50万円(一定の場合は48万8,000円) | 1回目5万円+2回目は胎児1人あたり5万円 |
| 支給元 | 健康保険 | 健康保険・国民健康保険 | 市町村 |
| 対象者 | 健康保険の被保険者本人で要件を満たす人 | 健康保険・国民健康保険の加入者とその被扶養者 | 妊婦給付認定を受けた妊婦 |
| 受取方法 | 加入先の保険者へ申請 | 直接支払制度の利用または本人への支給 | 市町村へ申請・届出 |
出産育児一時金は2026年もいくら?直接支払制度とは
出産育児一時金は、2026年9月時点も原則1児あたり50万円です。2023年4月に42万円から50万円へ引き上げられて以降、金額は変わっていません。産科医療補償制度に加入する医療機関等で妊娠22週以降に出産した場合が50万円で、対象外の出産は48万8,000円となります。双子なら100万円と、胎児数に応じて支給されます。
「直接支払制度」を利用すると、健康保険から医療機関等へ一時金が直接支払われるため、窓口で出産費用の全額を立て替える必要がありません。出産費用が50万円を上回った場合は差額を窓口で支払い、下回った場合は差額を健康保険に請求できます。国民健康保険の加入者も同じ金額・同じ仕組みで利用できます。
帝王切開の場合、もらえるお金は変わる?
帝王切開でも出産育児一時金50万円は満額支給されます。さらに、帝王切開は医療行為として公的医療保険の対象となるため、手術・入院費用は原則3割負担です。自己負担が高額になる場合は、所得区分に応じた自己負担限度額を超えた部分が高額療養費として払い戻されます(高額療養費の限度額は2026年8月から見直されています)。
マイナ保険証を利用すれば、窓口での支払いを最初から自己負担限度額までに抑えられます。また、民間の医療保険に加入している場合、帝王切開は手術給付金や入院給付金の対象となることが多いため、契約内容を確認しておきましょう。
妊婦のための支援給付(合計10万円)とは?
妊婦のための支援給付は、2025年4月から子ども・子育て支援法に基づく制度として始まりました。1回目は妊婦給付認定後に5万円、2回目は出産予定日の8週間前以降に胎児の数を届け出た後、胎児1人あたり5万円が支給されます。単胎なら合計10万円、双子なら合計15万円です。
流産・死産・人工妊娠中絶の場合でも、医師による胎児心拍の確認など一定の要件を満たせば対象となる場合があります。申請から振込までの期間は自治体によって異なり、札幌市のように2〜3か月程度かかると案内している自治体もあります。
参考:こども家庭庁「妊産婦への伴走型相談支援と経済的支援の一体的実施」
出産費用の無償化で出産育児一時金はどうなる?
2026年5月29日、標準的な出産費用について自己負担がかからない仕組みを導入するための改正法が成立しました。ただし2026年9月時点で新制度はまだ施行されておらず、現在は出産育児一時金50万円の仕組みが続いています。
厚生労働省の令和6年度データでは、正常分娩の平均出産費用は全国51万9,805円、東京都64万8,309円です。新制度で自己負担をなくす対象は「標準的な出産費用」とされ、個室料やお祝い膳など本人が希望して選ぶサービスまで一律に無料になるわけではありません。施行後も当面は、医療機関の判断で出産育児一時金による支払いを続けることが認められる見込みです。
参考:厚生労働省「医療保険制度改革について」/厚生労働省「正常分娩の都道府県別の平均出産費用(令和6年度)」
「国から出産で100万円」「妊婦給付金200万円」は本当?
2026年9月時点で、出産した人全員に国が100万円や200万円を一律に支給する制度はありません。国の制度として全員が対象になる現金給付は、妊婦のための支援給付10万円と出産育児一時金50万円の計60万円が基本です。
それでも「100万円」「200万円」という数字が広がる背景には、次のような事情があります。
- 政党の提言:過去に自民党が「出産時に少なくとも100万円」の誕生お祝い金を提言したことがありますが、制度化はされていません
- 政党内部の支援金:2023年に報じられた「子育て・介護支援金100万円」は、自民党が新人の衆院選挙区支部長向けに設けた党内制度で、国民向けの給付ではありません
- 複数制度の合計額:出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金などを合計すると、会社員では200万〜300万円を超えることがあります
- 自治体独自の祝い金:第4子で100万円、第5子以降で150万〜200万円といった高額の祝い金を設ける自治体があります
- 出産手当金そのもの:標準報酬月額47万円以上の方や多胎出産では、出産手当金だけで100万円を超えます
自治体・健康保険組合・勤務先の出産祝い金はいくら?
国の給付とは別に、自治体・健康保険組合・勤務先が独自の出産祝い金を設けている場合があります。金額だけでなく、出生順位、居住期間、申請期限、支給時期などの要件は制度ごとに大きく異なります。
高額な出産祝い金がもらえる自治体は?
以下は、2026年9月時点で確認できる高額な出産祝い金制度の例です。制度は年度ごとに見直される可能性があるため、最新情報は各自治体の公式サイトで必ずご確認ください。
市の案内では、第1子・第2子は合計10万円、第3子50万円、第4子100万円、第5子以降200万円です。ただし、この合計額には妊婦支援給付金が含まれます。また、第5子以降の200万円は出生時の一括支給ではなく、1歳から6歳までの分割支給分を含みます。
出典:豊後高田市「子育て応援誕生祝い金」
福島県矢祭町「すこやか赤ちゃん誕生祝金」
第1子・第2子30万円、第3子50万円、第4子100万円、第5子以上150万円です。さらに第3子から第5子には「健全育成奨励金」として、2歳から11歳まで毎年5万円が支給されます。出産日前に1年以上町内に居住していることなどが要件です。
出典:矢祭町「すこやか赤ちゃん誕生祝金」
大阪府松原市「令和8年度松原市多子世帯応援補助金」
第3子以降を対象に、出生時30万円、小学校入学時35万円、中学校入学時35万円が設けられています。小・中学校入学時の補助には継続居住などの要件があり、出生時点で将来の合計100万円が確約される制度ではありません。
出典:松原市「令和8年度松原市多子世帯応援補助金」
栃木県日光市「すくすく赤ちゃん券」
1歳未満の子を養育する保護者に、おむつや授乳関連用品などに利用できる3万円分の券を交付します。申請期限は誕生月から6か月以内です。
出典:日光市「すくすく赤ちゃん券」
自治体の出産祝い金を申請するときの注意点は?
自治体独自の出産祝い金には、国の給付にはない独自の要件が付いているケースがほとんどです。以下の点は事前に確認しておきましょう。
- 居住要件:出産前から一定期間その自治体に住んでいることを求める制度があります
- 継続居住要件:出生後も一定期間その自治体に住み続けることを条件とする制度があります
- 申請期限:出生後数か月以内など、期限は自治体ごとに異なります
- 出生順位要件:第3子以降など、対象となる子の順位を定めている場合があります
- 支給時期:出生時の一括支給だけでなく、数年間に分けて支給する制度もあります
- その他の要件:税の滞納がないことなど、独自要件が設けられている場合があります
自分の市区町村に制度があるかは、公式サイトで「出産祝い金」「子育て支援」と検索するか、母子健康手帳の交付時に窓口で「市独自の出産に関する給付はありますか」と尋ねるのが確実です。
社会保険(健康保険組合)や勤務先から出産祝い金は出る?
健康保険組合の中には、出産育児一時金や出産手当金に独自の上乗せ(付加給付)を行っているところがあります。「出産育児付加金」などの名称で数万円を上乗せする例や、出産手当金の給付率を引き上げる例があり、内容は組合ごとに異なります。一方、協会けんぽには付加給付の制度はありません。
また、勤務先の就業規則や共済会の規程で「慶弔見舞金」として出産祝い金を支給している会社もあります。社内の福利厚生は自分から申請しないと受け取れないことが多いため、産休に入る前に人事・総務担当者へ確認しておきましょう。
産休・育休中や出産後にもらえるその他のお金は?
出産手当金の後に続く給付や、出産後に申請する手当、税金の還付も見逃せません。特に児童手当は申請した月の翌月分からの支給となるため、出生後すぐの申請が重要です。
育児休業給付金は月上限332,454円へ(令和8年8月改定)
育児休業給付金は、雇用保険の被保険者が育児休業を取得した場合に、休業開始時賃金の67%(181日目以降は50%)が支給される制度です。原則は子が1歳になるまでで、保育所に入れないなどの場合は1歳6か月、さらに2歳まで延長できます。令和8年8月1日の改定で、67%期間の支給上限額は月33万2,454円、50%期間は月24万8,100円となりました(支給日数30日の場合)。
出産した女性の場合、産後休業(産後56日)の翌日から育児休業給付金の対象となります。出産手当金から育児休業給付金へ切れ目なく所得補償を受けられるため、産前42日から育児休業の終了まで、ほぼ全期間をカバーできます。
産後パパ育休と出生後休業支援給付金(手取り10割相当)とは?
産後パパ育休(出生時育児休業)は、子の出生後8週間以内に最大28日間、2回に分けて取得できる父親向けの休業制度です。給付率は原則67%ですが、2025年4月に創設された「出生後休業支援給付金」により、両親がともに一定期間内に14日以上の育児休業を取得するなどの要件を満たすと13%が上乗せされ、給付率80%(最大28日間)となります。社会保険料免除・非課税と合わせると、実質手取り10割相当です。
配偶者がいない場合や、配偶者が自営業・フリーランス、無業、産後休業中である場合などは、配偶者の育児休業取得を求めない例外があります。
児童手当は出生後いつ申請する?0歳の間はいくら?
児童手当は、3歳未満の子1人につき月1万5,000円(第3子以降は月3万円)が支給される制度です。2024年10月の拡充で所得制限が撤廃され、支給期間は高校生年代(18歳到達後最初の3月31日)までに延長、支払いは偶数月の年6回となりました。3歳以上高校生年代までは月1万円です。
児童手当は原則として申請した月の翌月分から支給されます。出生日が月末に近い場合でも、出生日の翌日から15日以内に申請すれば、出生月の翌月分から受け取れる「15日特例」があります。出生届と同時に市区町村の窓口で申請しておくと安心です。公務員の場合は勤務先への申請となります。
産前産後休業中の社会保険料は免除される?
会社員など健康保険・厚生年金保険の被保険者は、産前42日(多胎98日)から産後56日までの産前産後休業期間中、健康保険料・厚生年金保険料が本人負担分・事業主負担分とも免除されます。免除期間中も健康保険の給付は通常どおり受けられ、将来の年金額も減りません。手続きは勤務先が日本年金機構などへ申出を行います。育児休業期間中の社会保険料も同様に免除されます。
出産費用は医療費控除の対象になる?
妊婦健診の費用、出産の入院・分娩費用、通院のための公共交通機関の交通費などは、医療費控除の対象になります。1年間(1月〜12月)に家族全体で支払った医療費が10万円(総所得金額等が200万円未満の方はその5%)を超えると、超えた部分を所得から控除できます。
ただし、出産育児一時金や、医療費の補填を目的とする民間保険の給付金は、支払った医療費から差し引いて計算します。会社員でも年末調整では手続きできないため、出産した翌年に確定申告を行いましょう。
出産手当金の申請方法と、出産前後の手続きスケジュールは?
出産手当金は「健康保険出産手当金支給申請書」で申請します。申請書には本人記入欄のほか、医師・助産師の証明欄と事業主の証明欄があるため、産休に入る前に勤務先と加入先の健康保険へ申請方法を確認しておきましょう。協会けんぽでは本人による電子申請や郵送も可能です。
【ステップ1】加入している健康保険の申請方法と申請書を確認する
【ステップ2】申請書の被保険者記入欄を記入する
【ステップ3】出産時の入院中に医師・助産師の証明を受ける
【ステップ4】産後休業終了後、勤務先に事業主証明を依頼する
【ステップ5】加入している健康保険へ申請書を提出する(電子申請・郵送など)
※産前分・産後分をまとめて申請することも、分けて申請することもできます。
出産手当金の請求権には2年の時効があります。時効は、出産のため仕事を休んだ日ごとに、その翌日から進行するため、「出産日から一律2年」ではありません。事業主証明の取得や書類の回付に時間がかかることもあるため、産後2〜3か月以内の申請を目安にすると安心です。
出産前後には、出産手当金以外にも多くの手続きがあります。申請先と期限を一覧で確認しておきましょう。
| 手続き | 時期・期限 | 申請先 |
|---|---|---|
| 妊娠届・妊婦のための支援給付(1回目) | 妊娠判明後すみやかに | 市区町村 |
| 産前産後休業の申出・社会保険料免除 | 産休開始前〜産休中 | 勤務先 |
| 国保・国民年金の産前産後免除の届出 | 出産予定日の6か月前から届出可能 | 市区町村 |
| 妊婦のための支援給付(2回目) | 出産予定日の8週間前以降 | 市区町村 |
| 出産育児一時金(直接支払制度の合意) | 出産前(医療機関で合意書を提出) | 出産する医療機関 |
| 出生届 | 出生日を含め14日以内 | 市区町村 |
| 児童手当の認定請求 | 出生日の翌日から15日以内 | 市区町村(公務員は勤務先) |
| 子どもの健康保険加入・子ども医療費助成 | 出生後すみやかに | 勤務先・市区町村 |
| 出産手当金 | 産後休業終了後(時効は休んだ日ごとに2年) | 加入する健康保険 |
| 育児休業給付金 | 育休開始後、原則2か月ごと | 勤務先経由でハローワーク |
| 医療費控除 | 出産した翌年の確定申告 | 税務署 |
出産手当・出産でもらえるお金に関するよくある質問
出産手当と出産手当金は同じですか?
「出産手当」は法律上の正式な制度名ではありません。一般には健康保険の「出産手当金」を指して使われることが多いものの、出産育児一時金や自治体の祝い金を含めて使われる場合もあります。産休中の所得補償を受けたい場合に申請するのは「出産手当金」です。
出産でもらえるお金は全部でいくらですか?
働き方によって大きく異なります。自営業や専業主婦の場合は、妊婦のための支援給付10万円と出産育児一時金50万円の計60万円が基本です。月給30万円の会社員が子が1歳になるまで育休を取った場合は、出産手当金約65万円と育児休業給付金約185万円が加わり、合計は約310万円になります。
出産手当金に上限はありますか?
固定の上限額はありませんが、計算の基礎となる標準報酬月額の上限が139万円のため、1日あたり3万887円が事実上の上限です。また、加入期間が12か月未満の方は、全被保険者の標準報酬月額の平均額(協会けんぽは32万円)が計算上の上限となり、日額は最大7,113円です。
出産手当金が100万円を超えるのはどんな人ですか?
単胎で予定日どおりに出産した場合、標準報酬月額が47万円以上(月給の目安45万5,000円以上)の方は98日分で100万円を超えます。多胎の場合は支給期間が154日となるため、標準報酬月額30万円でも約102万円となります。
国から出産祝い金として100万円がもらえるのは本当ですか?
2026年9月時点で、出産した人全員に国が100万円を支給する制度はありません。過去に政党が誕生お祝い金100万円を提言したことはありますが、制度化されていません。国の制度で全員が対象となる現金給付は、妊婦のための支援給付10万円と出産育児一時金50万円が基本です。
妊婦給付金200万円はもらえますか?
妊婦に200万円を給付する国の制度はありません。国の妊婦のための支援給付は、単胎で合計10万円です。「200万円」は、会社員が出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金などを合計した場合の試算額や、第5子以降に200万円を支給する一部自治体の祝い金を指していることがほとんどです。
出産手当金はパートやアルバイトでももらえますか?
勤務先の健康保険に被保険者本人として加入し、出産のため仕事を休んで給与の支払いを受けないなどの要件を満たせば、パート・アルバイトでも対象になります。配偶者の健康保険の被扶養者として加入している場合は対象外です。
国民健康保険(自営業・フリーランス)でも出産手当金はもらえますか?
市区町村の国民健康保険には出産手当金の制度がないため、原則としてもらえません。ただし、出産育児一時金50万円と妊婦のための支援給付10万円は受け取れます。国民健康保険料と国民年金保険料は産前産後の4か月間が免除され、2026年10月からは国民年金保険料の育児免除も始まります。
出産手当金と出産育児一時金は両方もらえますか?
それぞれの要件を満たせば両方受け取れます。出産手当金は産休中の所得補償、出産育児一時金は出産費用の負担軽減を目的とする別の給付です。妊婦のための支援給付も別制度のため、あわせて受け取れます。
出産手当金はいつ振り込まれますか?
協会けんぽでは、申請書の受付日から10営業日以内の支払いを目安としています。産後休業が終わってから一括で申請する場合、振込は出産から2〜3か月後になるのが一般的です。産前分を先に申請すれば、入金を早められる場合があります。健康保険組合の場合は処理日程が異なるため、加入先で確認してください。
退職しても出産手当金はもらえますか?
資格喪失日の前日までに被保険者期間が継続して1年以上あり、退職日に出産手当金を受けているか受けられる状態であれば、退職後も継続して受け取れます。退職日に出勤した場合は継続給付を受けられません。
出産育児一時金は2026年もいくらですか?
2026年9月時点も原則1児あたり50万円です。産科医療補償制度の対象とならない出産の場合は48万8,000円となります。2026年5月に出産費用の自己負担をなくす改正法が成立しましたが、新制度はまだ施行されていません。
帝王切開の場合、出産育児一時金や保険の扱いはどうなりますか?
帝王切開でも出産育児一時金50万円は満額支給されます。帝王切開の手術・入院費用は公的医療保険の対象となるため原則3割負担で、高額療養費制度も利用できます。民間の医療保険に加入している場合は、手術給付金や入院給付金の対象となることが多いため、契約内容を確認しましょう。
出産手当金の申請期限はいつまでですか?
出産手当金の請求権は、出産のため仕事を休んだ日ごとに、その翌日から2年で時効となります。「出産日から一律2年」ではないため、申請が遅れている場合は加入している健康保険へ早めに確認してください。
専業主婦が出産すると年金は減りますか?
減りません。会社員の夫に扶養される専業主婦は国民年金の第3号被保険者で、出産や育児の期間も保険料納付済期間として扱われます。2026年度の老齢基礎年金は、40年間納付済みの満額で月7万608円(昭和31年4月2日以後生まれ)です。
まとめ
「出産手当」は法律上の正式な制度名ではなく、出産手当金、出産育児一時金、妊婦のための支援給付、育児休業給付金、自治体独自の祝い金など、複数の制度を指して使われています。働き方にかかわらず受け取れるのは妊婦のための支援給付10万円と出産育児一時金50万円、会社員はこれに出産手当金と育児休業給付金が加わります。
出産手当金は「標準報酬月額÷30×2/3」の日額が98日分支給され、月給30万円なら約65万円、月給50万円なら約109万円が目安です。振込は産後一括申請の場合、出産から2〜3か月後が一般的です。一方、「国から100万円」「妊婦給付金200万円」といった一律給付は、2026年9月時点では存在しません。
2026年は育児休業給付金の上限額が改定され、10月からは自営業・フリーランス向けの国民年金の育児免除も始まります。出産予定が決まったら、勤務先、加入している健康保険、住民票のある市区町村の3か所で、利用できる制度と申請時期を確認しておきましょう。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する


