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産後パパ育休(出生後育児休業)とは?育休との違いや給付金、手取り10割も解説

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「産後パパ育休制度」とは、育児・介護休業法の中で新設された制度です。既存の育児休業とは別に育児休業を取得できるため、男性の育児参加促進が期待されます。夫婦が力を合わせて仕事と育児を両立できるよう、これから本格的な子育てが始まる予定の方は積極的に活用しましょう。2025年(令和7年)4月からは、育児休業制度の拡充により、「休業中でも手取りが10割になる」という点が注目されています。

今回の記事では、産後パパ育休制度の概要や出生時育児休業給付金、混同しやすい他の育児休業制度についても解説します。今後、育児休業取得を検討中している方や育休中の生活やお金について心配な方は、男性女性ともに、ぜひ参考にしてください。

【産後パパ育休の要点】

・出生後8週間以内に、最大28日(4週間)取得できる

・2回まで分割取得が可能で、分割する場合は初回にまとめて申出が必要

・労使協定がある場合は、合意した範囲で休業中の就業が可能

・2025年4月以降は要件次第で給付率が引き上げられ、手取り10割相当となる

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産後パパ育休とは

産後パパ育休とは、子どもの出生後8週間以内に、4週間(28日)まで取得できる育児休業制度です。正式名称を「出生時育児休業」といい、2022年10月1日に施行されました。

産後パパ育休は、子どもの出生直後から柔軟に仕事を休める制度であり、仕事と子育ての両立を、よりしやすくする制度といえます。また、育児の負担を母親だけでなく父親も共有し、両親が子育てを通じて互いに支え合う家庭環境を促進することが目的とされています。

産後パパ育休は2回取得できる

産後パパ育休の特徴は、出生直後から休業できる点だけでなく、2回に分けて取得できる点にもあります。たとえば、出生直後と里帰りから戻ってくるタイミングで取得するなど、状況によって柔軟に休業を取得できます。そのため、長期休業を取りにくいという方でも、分割できることで、休業を取得しやすくなるでしょう。

従業員が2回に分けて取得する際は、初回の申請時にまとめて申し出なければなりません。法律上、まとめて申し出なかった場合の都度申請では、企業側が2回目の申請を拒否できるとしているため注意しましょう。

ただし、企業側は従業員が有利になる条件であれば、柔軟な対応を取ることが認められています。たとえば、まとめて申請できなかった場合でも休業を取得させたり、3回以上の分割取得をさせたりすることも可能です。従業員の働きやすさを向上させたいと考えている企業は、最低限の内容を守るだけでなく、柔軟な対応を目指しましょう。

産後パパ育休は休業期間中も就業できる

産後パパ育休は、労使協定に定めている場合に限り、休業中の就業を認めています。休業中の就業をする際は、休業開始日前日までに従業員が企業側へ就業可能日の申し出を行い、双方で合意する必要があります。休業開始前日までは、変更や撤回も可能です。

なお、企業側が休業期間中の就業を認めない場合、労使協定を結ぶ必要はありません。

産後パパ育休と他の育休との違い

産後パパ育休以外にも、育児休業にはいくつかの種類があります。育児休業の種類を正しく理解しなければ、企業も従業員も混同しがちです。ここでは、産後パパ育休と他の育児給の違いについて整理してご紹介します。

通常の育児休業との違い

産後パパ育休と通常の育児休業における大きな違いは、対象期間です。産後パパ育休は、子どもの出生後8週間以内を対象としているのに対し、通常の育児休業では、原則子どもが1歳になる誕生日の前日までを対象としています。産後パパ育休と、育児休業を組み合わせて分割取得することで夫婦が育休を交代で利用することも可能になり、育児の負担を軽減できます。そのほか、分割取得に関する申請や休業中の就業に対する扱いなども異なります。

産後パパ育休 育休(育児休業制度)
対象期間および取得可能日数 子どもの出生後8週間以内に4週間まで取得可能 原則として子どもが1歳になる誕生日の前日まで
申出期間 原則として休業の2週間前まで(※1) 原則として1か月前まで
分割取得 分割して2回取得可能
*最初にまとめて申し出る必要がある
分割して2回取得可能
*取得の際にそれぞれ申し出る
休業中の就業 労使協定を締結している場合に限り、労働者が合意した範囲(※2)で休業中に就業可能 原則として就業不可
1歳以降の延長 特別な事情がある場合に限り延長可能
※開始日を柔軟化
1歳以降の再取得 特別な事情がある場合に限り再取得可能(※3)
備考 育休とは別に取得可能

(※1)雇用環境の整備などについて、今回の改正で義務付けられた内容を上回る取り組みの実施を労使協定で定めている場合は「1か月前まで」とすることができます。

(※2)休業中の就業について、具体的な手続きの流れは以下の通りです。

  • 労働者が就業してもよい場合は、事業主にその条件を申し出る
  • 事業主は、労働者が申し出た条件の範囲内で候補日と時間を提示する。候補日等がない場合はその旨を伝える
  • 事業主の提示した条件を労働者が確認して同意する
  • 事業主が通知する

なお、就業可能日等には定められた上限があります。

  • 休業期間中の所定労働日および所定労働時間の半分
  • 休業開始および終了予定日を就業日とする場合は、当該日の所定労働時間数未満

(※3)1歳以降の育児休業が、他の子どもの産前・産後休業、産後パパ育休、介護休業または新たな育児休業の開始により育児休業が終了した場合で、産休等の対象だった子ども等が死亡等したときは、再度育児休業を取得できます。

参考:男性の育児休業 ここがポイント

そもそも育休をとれるのはどのような人?

育休は、原則として1歳までの子を持つ男女従業員が対象です。これには正社員だけでなく、条件を満たすパート、派遣、契約社員も含まれます。

女性は出産直後の8週間を「産後休業」として休み、この期間終了後に育児休業が始まります。男性は、育児休業とは別に「産後パパ育休」を利用できます。

パパママ育休プラスとの違い

産後パパ育休とパパママ育休プラスの違いは、内容や要件が異なります。産後パパ育休の対象期間は子どもの出生後8週間以内に取得できる制度であるのに対して、パパママ育休プラスは、両親が通常の育児休業を取得する場合に、期間を最大2か月延長できる制度です。

産後パパ育休とパパママ育休プラスにおける条件の違いは以下のとおりです。

要件
産後パパ育休1. 子の出生後8週間以内に育児休業を取得していること
2. 子の出生後8週間以内に育児休業が終了していること
パパママ育休プラス1. 配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること
2. 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
3. 本人の育児休業開始予定日は、配偶者がしている育児休業の初日以降であること

注意したい点は、パパママ育休プラスによって、通常の育児休業期間が「1年2か月になるわけではない」という点です。通常の育児休業期間は、子どもが1歳の誕生日を迎える前日までとしています。そのため、従業員(両親の1人あたり)が育児休業を取得できる期間は最大1年間です。パパママ育休プラスを利用する場合も、1人あたりが育児休業できる期間が最大1年間という点には変わりません。

パパママ育休プラスの具体例
たとえば、配偶者(子どもの母親)は原則どおり通常の育児休業を取得し、本人(子どもの父親)が交代で子どもの1歳2か月になるまでパパママ育休プラスの制度を利用して取得するケースが挙げられます。このパターンは、配偶者(子どもの母親)が1年間の育児休業、本人(子どもの父親)が1歳の誕生日から1歳2か月になる日まで育児休業を取得する内容です。本来、育児休業の対象期間は子どもが1歳になるまでとしていますが、パパママ育休プラスを利用することで、家庭として子どもが1歳2か月になるまで育児休業を取得できるのです。

産後パパ育休(出生時育児休業)が創設された背景

産後パパ育休が創設された背景や理由について解説します。

従来の日本には、「育児・家事は女性がするもの」「男性が育児休業を取得するなんてありえない」という考え方が根付いていました。しかし、女性の社会進出や働き方改革などが当たり前になった現代では、どちらかに育児(あるいは仕事)の負担を傾けるのではなく、「夫婦で協力して育児と仕事を両立させる」という価値観が主流になっています。

とくに女性は出産に伴う退職率が高い傾向にあります。少子高齢化によって労働人口が減少する日本において、女性労働者が出産を機に仕事から離れてしまうのは企業としても痛手です。

また、男性労働者の中には「育児に参加したいが育児休業を取得できなかった」という方がまだまだいます。実際、男性の育児休業取得率は年々上昇していますが、2021年(令和3年)度時点で「13.97%」であり、女性の「85.1%」と比べると大きな差があるのも事実です。

こうした課題を打破し、夫婦で育児を行いつつ、誰もが働きやすい職場環境を実現するために、産後パパ育休制度が設けられました。

産後パパ育休の条件

産後パパ育休は、いくつかの条件を設けています。具体的な対象者の条件や給付金が支給される条件を確認してみましょう。

対象者の条件

産後パパ育休を取得する条件は以下のとおりです。

産後パパ育休の取得条件
・出生後8週間以内の子どもを養育する男女労働者
・有期雇用契約の場合は、規定の日(※)までに労働契約の期間が満了し、更新されないことが明らかでない男女労働者

産後パパ育休という名前から考えると、男性が取得できる育児休業というイメージがあるかもしれません。しかし、産後パパ育休は女性でも取得できます。注意点として、女性が取得する場合は、「産後休業」を取得していない必要があります。産後休業を取得している女性が産後パパ育休を取得できない理由は、休業期間が重複するためです。産後パパ育休を取得できる(産後休業を取得しない)女性のケースは、たとえば養子縁組などを行う場合が挙げられます。子どもを養子縁組する女性は産後休業を取得しないため、産後パパ育休を取得できるのです。

また、補足情報として、産後パパ育休の対象外となる条件もご紹介します。

対象外となる条件
• 日々雇い入れられる者
• 労使協定で規定された一定の労働者
→その企業に継続で雇用された期間が1年に満たないときや、育児休業をできない合理的な理由があるとき

育児休業をできないとする合理的な理由としては、以下が挙げられます。

  1. 産後パパ育休申出の日から8週間以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者
  2. 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

産後パパ育休は名前や内容から対象者を勘違いされやすい点は否定できません。産後パパ育休の取得を検討している方や企業の担当者は、対象条件を正しく理解することが大切です。

給付金の条件

産後パパ育休では、一定の条件を満たすと「出生時育児休業給付金」が支給されます。給付金を受け取る条件は以下のとおりです。

給付金の支給条件
1.産後パパ育休(出生時育児休業)を取得した被保険者であること
2.休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は賃金の支払いの
3.基礎となった時間数が80時間以上の)完全月が12か月以上あること
休業期間中の就業日数が、最大10日(10日を超える場合は就業した時間数が80時間)以下であること
4.(有期雇用契約者のみ)規定の日(※)までに、その労働契約の期間が満了することが明らかでないこと

※対象者および給付金の条件における、有期雇用契約者に関する規定の日とは、子の出生日又は出産予定日のいずれか遅い方から起算して8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日を指します。

賃金支払基礎日数の条件は、通常の育児休業給付金における要件と同様です。併せて認識しておきましょう。

産後パパ育休の給付金

産後パパ育休において一定の条件を満たせば、出生時育児休業給付金が支給されます。通常の育児休業給付金とは異なる給付金であるため、概要を理解しましょう。計算のシュミレーションもご紹介しますので、お役立てください。

出生時育児休業給付金の計算方法

出生時育児休業給付金の計算は、以下の計算式を用いて算出します。

出生時育児休業給付金の支給額
支給額=休業開始時賃金日額×休業期間の日数(最大日数)×67%

さらに、企業から賃金が支払われた場合は、以下のように賃金額によって出生時育児休業給付金の計算式が異なります。

賃金額支給額の計算式
支払われた賃金額が「休業開始時賃金日額×休業期間の日数」の13%以下休業開始時賃金日額×休業期間の日数×67%
支払われた賃金額が「休業開始時賃金日額×休業期間の日数」の13%超~80%未満休業開始時賃金日額×休業期間の日数×80%ー賃金額
支払われた賃金額が「休業開始時賃金日額×休業期間の日数」の80%以上支給額なし

出生時育児休業給付金の支給額と上限額

産後パパ育休制度を利用し、給付金の支給対象要件を満たせば、原則として「休業開始時の賃金の67%」を給付金として受け取れます。

また、出生時育児休業給付金は休業開始時賃金(日額)の上限額を「16,110円」としています。産後パパ育休による休業日数は最大28日としているため、以下で計算されます。

出生時育児休業給付金の上限額
302,223円(上限額)=16,110円(休業開始時賃金日額の上限額)×28日(最大日数)×67%

出生時育児休業給付金の計算シミュレーション例

産後パパ育休を最大28日間取得した場合かつ支払われた賃金がないケースにおける支給額例をご紹介します。

休業開始時賃金日額支給額
5,000円の場合5,000円×28日×67%=93,800円
7,500円の場合7,500×28日×67%=140,700円
10,000円の場合10,000円×28日×67%=187,600円

さらに、賃金として50,000円が支払われた場合の支給額例をご紹介します。

休業開始時賃金日額支給額
5,000円の場合5,000円×28日×80%-50,000円=62,000円
7,500円の場合7,500円×28日×80%-50,000円=118,000円
10,000円の場合10,000円×28日×80%-50,000円=187,600円

もっと具体的にいくらもらえるか知りたい方や詳しく計算方法について知りたいかたはこちらの記事でご確認ください。
[関連記事] 育休手当(育児休業給付金)でもらえるお金はいくら?計算ツールの使い方

出生時育児休業給付金の支給期間と支給時期

出生時育児休業給付金の支給期間は、4週間(28日)以内で休業を取得した日数分です。給付金が支給される時期は、支給決定から約1週間後です。

産後パパ育休で育児休業給付金が10割になる?

2025年4月からは、産後パパ育休の給付金制度が拡充されました。本来、産後パパ育休における出生時育児休業給付金は、休業開始時賃金の67%を支給する内容です。しかし両親がともに育児休業を14日以上取得することで、子どもの出生後8週間以内の最大28日間は、「出生後休業支援給付金」として給付率が13%引き上げられ、80%の給付率となりました。

併せて、育児休業中は社会保険料が免除されるため、給付率の引き上げによって、実質の手取りが10割になるのです。

産後パパ育休や出生時育児休業給付金の申請手続き

産後パパ育休や出生時育児休業給付金の申請手続きについて、ご紹介します。

産後パパ育休の申請手続き

産後パパ育休の取得は、従業員が企業側に申し出を行います。手続きのポイントは、以下のとおりです。

項目詳細
申請期限(従業員からの申し出期限)原則休業開始日の2週間前まで
必要書類法的な書式の決まりはない
※企業によって書式が異なる
提出書類の入手先・提出先企業

出生時育児休業給付金の申請手続き

出生時育児休業給付金の申請手続きは、主に企業側が手続きを行います。手続きのポイントは、以下のとおりです。

項目詳細
提出時期【申請開始日】
子の出生日から起算して8週間を経過する日の翌日から申請可能
→8週間を経過する日とは、以下のとおり
(1)出生時育児休業の取得日数が28日に達した場合は達した日
(2)2回目の出生時育児休業をした場合は2回目の出生時育児休業を終了した日)

【申請期限】
当該日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日
必要書類(1) 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
(2) 育児休業給付受給資格確認票・出生時育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書
添付書類(1) 出生時育児休業を開始・終了した日、賃金の額と支払状況を証明できるもの
→賃金台帳、労働者名簿、出勤簿、タイムカード、育児休業申出書、育児休業取扱通知書など
(2) 育児の事実、出産予定日及び出生日を確認することができるもの(写し可)
→母子健康手帳、住民票、医師の診断書(分娩(出産)予定日証明書)など
提出先事業所の所在地を管轄するハローワーク
※電子申請も利用可能

※申請開始日について、出産予定日前に子どもが出生した場合は、「出産予定日」から起算

育児休業給付金は、休業取得期間が終了したらすぐに申請できるということではありません。あくまでも子どもの出生日(または出産予定日)から起算して8週間を経過した日の翌日から申請できるという点に注意しましょう。

育児休業中における社会保険料の免除

育児休業中は社会保険料が免除されます。ここでは、育児休業中における社会保険料の免除について、仕組みや条件を解説します。

育児休業中と社会保険料免除の仕組み

育児休業中は、「健康保険料」や「厚生年金保険料」といった社会保険料が免除されます。本来、社会保険料は企業と従業員の折半ですが、双方の負担分が免除される点が特徴です。

なお、雇用保険料や所得税は、給与支給がされない場合は発生しません。給付金が支給される場合も、給付金は非課税です。

社会保険料免除の条件

育児休業中における社会保険料免除の条件は以下のとおりです。

  • 月末日が育児休業中である
  • 月末日に育児休業を取得していない場合でも、同一月内で育児休業を取得(開始・終了)し、その日数が14日以上である
  • 賞与に係る保険料については「連続して1か月を超える育児休業を取得した場合」に限る

14日以上の育児休業には、土日や祝日も含めてカウントされます。

注意したい点は、賞与にかかる社会保険料の免除についてです。賞与にかかる社会保険料の免除は、連続して1か月を超える育児休業を取得する必要があります。たとえば、賞与が支給されるタイミングで「産後パパ育休」のみを取得した場合は、社会保険料が免除されません。産後パパ育休の休業期間は最大28日である(連続した1か月の休業に満たない)ためです。しかし、産後パパ育休と他の育児休業を取得して、連続した1か月以上の育児休業を取得した場合は、社会保険料が免除されます。また、「14日以上」の日数について、事前に労使で合意した休業期間中の就業日は含みません。

育児休業中の社会保険料免除による将来の年金額

育児休業中に社会保険料を免除されても、将来受け取る年金額には影響ありません。育児休業中に社会保険料の免除を受けた場合は、当該期間の保険料を納めたものとして扱われるためです。

産後パパ育休取得における実務のポイント

産後パパ育休における企業の担当者が理解しておきたいポイントをご紹介します。

期間や分割取得について理解する

産後パパ育休が取得できる期間や分割取得の条件を理解しておきましょう。産後パパ育休の期間は、出生日から8週間以内です。従業員は、子どもの出生後8週間以内に、最大4週間(28日)の休業を取得できます。産後パパ育休は、2回に分けた分割取得も可能です。分割取得を希望する従業員には、初回の申請時に分割分もまとめて申し出してもらいましょう。

給料と出生時育児休業給付金の関係

給料は労働の対価として支払われるお金です。一方の出生時育児休業給付金は、休業期間中に雇用保険制度(国)によって支払われるお金です。出生時育児休業給付金は、子どもの出生に伴い休業が必要な期間に、働けない従業員の生活を支える目的があります。

計算ツールや厚労省のシミュレーターへのリンク紹介

育児休業給付金を簡単に把握したい場合、自動計算ツールの活用がおすすめです。厚生労働省では、産前産後休業や育児休業の時期や給付金などを計算できるサイトを提供しています。このようなサービスを活用することで、出産や育児中に伴う休業や休業中の生活についての見通しを立てることに役立ちます。

出典:『産休・育休はいつから?産前・産後休業、育児休業の自動計算詳細事項入力・計算』働く女性の健康応援サイト 妊娠出産・母性健康管理サポート(厚生労働省)

従業員の育休取得を推進する企業には、国からの助成金制度も用意されています。
[関連記事] 出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)とは?
[関連記事] 育休中等業務代替支援コースとは(業務の代替要員確保などを支援)

産後パパ育休取得のメリット

産後パパ育休制度は、労働者・企業の双方にメリットがあります。具体的にどのようなメリットがあるのかを確認してみましょう。

産後パパ育休における労働者側のメリット

労働者側のメリット
(1) 父親が育児に積極的に参加することで母親の育児負担を軽減し、家庭の安定を図れる
(2) 父親が育児に参加することで、子どもとの絆を深めることができる
(3) 父親が育児休業中に仕事を離れることで、仕事とプライベートのバランスを取ることができる

従来の「男性は仕事・女性は育児」という分けた考え方では、片方に負担を強いる形になってしまいます。中には「仕事で頭角を現す女性」「育児も得意な男性」というケースもあるでしょう。そうした個人の希望や力量を踏まえずに、どちらかに負担を偏らせるのはもったいないことです。

また、母親に育児の負担が偏れば、必然的に子どもと父親が接する時間は少なくなり、親子間の絆に影響を与えかねません。

産後パパ育休制度を活用し父親が育児へ積極的に参加することで、子育てに対する意識が男女ともに高まり、子育てに前向きな気持ちを持つ人が増えると期待できます。

産後パパ育休における企業側のメリット

企業側のメリット
(1) 労働者へのサポートが手厚い企業であると外部にアピールできる
(2) 優秀な人材が職場に定着する
(3) 労働者の仕事へのモチベーションを高められるため、生産性の向上が期待できる

産後パパ育休のような支援制度をきちんと運用できれば、外部に「労働者のワークライフバランスを考えている職場である」とアピールできます。労働者へのサポートが手厚い企業は求職者にとって魅力的であるため、すでに働いている人材の定着はもちろん、優秀な人物を外部から採用しやすくなるでしょう。少子高齢化によって人材不足が加速する中において、優秀な人材を囲い込めるのは企業として魅力的です。

また、仕事と育児の両立をサポートし労働者の負担を解消することで、ストレスが軽減されて仕事へのモチベーションも高まり、最終的な生産性向上も期待できます。

ただし、今でも「男性は仕事・女性は育児」という考え方が残っているのも事実です。その中で、産後パパ育休制度を活用した労働者が不当な扱いを受けないよう、企業にはハラスメントへの対策が強く求められます。

産後パパ育休の計画と準備

産後パパ育休を無事に取得するためには、計画的な準備が不可欠です。ここでは、産後パパ育休の取得に向けた具体的な準備ステップを説明します。産後パパ育休を取得する従業員だけでなく、企業側も従業員がスムーズに休業を取得するための実務にお役立てください。

1. 育休期間の計画

産後パパ育休を取る前に、どのくらいの期間休むかを計画しましょう。休業期間は子の出生後8週間以内に限られていますが、この中で最適なタイミングと期間を選ぶ必要があります。パートナーと協議し、家庭内での役割分担や、その他のサポートが可能な時期を考慮に入れることが重要です。

2. 収入について確認

育休中は収入が変動するため、経済的な準備も必要です。育児休業給付金が支給されますが、受け取る給付金の額を事前に計算し、必要に応じて貯金や予算調整を行います。これにより、休業中の金銭的なストレスを軽減できます。

3. 職場での引き継ぎ準備

休業をスムーズに進めるためには、職場での引き継ぎが重要です。休業の数週間前から、関連するプロジェクトやタスクの引き継ぎを計画的に行いましょう。また、復帰後の業務再開をスムーズに行えるよう、引き継ぎ文書を整備することも大切です。

4. 育休後の職場復帰計画

育休後の職場復帰は、新たなチャレンジとなる場合が多いです。復帰計画を立て、復帰初日のスケジュール、業務の優先順位、必要なサポートなどを事前に検討しましょう。また、職場に復帰する前に、上司や人事部と面談を設定し、復帰後の業務やキャリアプランについて話し合うことも効果的です。

これらの準備を行うことで、産後パパ育休を有意義に過ごし、家庭と職場の両方での責任を果たしながら、仕事と育児のバランスを取ることが可能になるでしょう。

まとめ

産後パパ育休制度は、夫婦のどちらかに負担を偏らせることなく、仕事と育児を両立させたい方々にぴったりの制度です。一定の要件を満たせば、育児休業給付金の支給や社会保険料の免除が受けられるため、休業による収入減少を心配する方も、少しは安心できるでしょう。

さらに、2025年4月以降は、両親が出産後の8週間以内に「産後パパ育休」を含む育児休業を14日以上取得した場合、給付金が引き上げられています。これにより、最大28日間の休業に対して、休業前の手取り額相当まで給付率が80%に増額され、社会保険料の免除もあって実質的に給与の100%がカバーされるようになります。子どもの成長に関わる大切な時期に夫婦で協力して子育てできるよう、こういった制度をぜひ積極的に活用してみてください。

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