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産後パパ育休(出生後育児休業)とは?育休との違いや給付金、手取り10割も解説

公開日:2023/3/23 更新日:2026/4/13
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「産後パパ育休制度」とは、育児・介護休業法の中で新設された制度です。既存の育児休業とは別に育児休業を取得できるため、男性の育児参加促進が期待されます。夫婦が力を合わせて仕事と育児を両立できるよう、これから本格的な子育てが始まる予定の方は積極的に活用しましょう。2025年4月からは育児休業制度の拡充により「出生後休業支援給付金」が創設され、一定の要件を満たすと休業中でも手取りが10割相当になる制度が定着しています。

今回の記事では、産後パパ育休制度の概要や出生時育児休業給付金、混同しやすい他の育児休業制度についても解説します。今後、育児休業取得を検討中している方や育休中の生活やお金について心配な方は、男性女性ともに、ぜひ参考にしてください。

【産後パパ育休の要点(2026年4月時点)】
・出生後8週間以内に、最大28日(4週間)取得できる
・2回まで分割取得が可能(2回目の申出は休業1週間前まで:2025年4月〜)
・労使協定がある場合は、合意した範囲で休業中の就業が可能
・2025年4月以降は要件次第で給付率が引き上げられ、手取り10割相当となる
・2025年10月からはテレワーク選択肢の整備が3歳未満の子を育てる社員に対し努力義務化

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この記事の目次

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産後パパ育休とは

産後パパ育休とは、子どもの出生後8週間以内に、4週間(28日)まで取得できる育児休業制度です。正式名称を「出生時育児休業」といい、2022年10月1日に施行されました。

産後パパ育休は、子どもの出生直後から柔軟に仕事を休める制度であり、仕事と子育ての両立を、よりしやすくする制度といえます。また、育児の負担を母親だけでなく父親も共有し、両親が子育てを通じて互いに支え合う家庭環境を促進することが目的とされています。

産後パパ育休は2回取得できる

産後パパ育休の特徴は、出生直後から休業できる点だけでなく、2回に分けて取得できる点にもあります。たとえば、出生直後と里帰りから戻ってくるタイミングで取得するなど、状況によって柔軟に休業を取得できます。そのため、長期休業を取りにくいという方でも、分割できることで、休業を取得しやすくなるでしょう。
産後パパ育休の取得イメージ図

従業員が2回に分けて取得する際は、初回の申請時にまとめて申し出なければなりません。法律上、まとめて申し出なかった場合の都度申請では、企業側が2回目の申請を拒否できるとしているため注意しましょう。なお、2025年4月の法改正により、2回目の分割取得の申出期限は休業の1週間前までに緩和されています。

ただし、企業側は従業員が有利になる条件であれば、柔軟な対応を取ることが認められています。たとえば、まとめて申請できなかった場合でも休業を取得させたり、3回以上の分割取得をさせたりすることも可能です。

産後パパ育休は休業期間中も就業できる

産後パパ育休は、労使協定に定めている場合に限り、休業中の就業を認めています。休業中の就業をする際は、休業開始日前日までに従業員が企業側へ就業可能日の申し出を行い、双方で合意する必要があります。

なお、2025年4月の法改正により、出生時育児休業および育児休業について、開始前(休業開始予定の前日まで)であれば撤回が可能になりました。

産後パパ育休と他の育休との違い

産後パパ育休以外にも、育児休業にはいくつかの種類があります。育児休業の種類を正しく理解しなければ、企業も従業員も混同しがちです。ここでは、産後パパ育休と他の育児休業の違いについて整理してご紹介します。

通常の育児休業との違い

産後パパ育休と通常の育児休業における大きな違いは、対象期間です。産後パパ育休は、子どもの出生後8週間以内を対象としているのに対し、通常の育児休業では、原則子どもが1歳になる誕生日の前日までを対象としています。

産後パパ育休育休(育児休業制度)
対象期間および取得可能日数子どもの出生後8週間以内に4週間まで取得可能原則として子どもが1歳になる誕生日の前日まで
申出期間原則として休業の2週間前まで(※1)
※2回目は1週間前まで(2025年4月〜)
原則として1か月前まで
分割取得分割して2回取得可能
*最初にまとめて申し出る必要がある
分割して2回取得可能
*取得の際にそれぞれ申し出る
休業中の就業労使協定を締結している場合に限り、労働者が合意した範囲(※2)で休業中に就業可能原則として就業不可
1歳以降の延長特別な事情がある場合に限り延長可能
1歳以降の再取得特別な事情がある場合に限り再取得可能(※3)
備考育休とは別に取得可能

(※1)雇用環境の整備などについて、今回の改正で義務付けられた内容を上回る取り組みの実施を労使協定で定めている場合は「1か月前まで」とすることができます。2回目の分割取得の申出は、2025年4月より「休業1週間前まで」に緩和されています。また、2025年4月の改正により、出生時育児休業および育児休業について、開始前(休業開始予定の前日まで)であれば撤回が可能になりました。

(※2)休業中の就業について、具体的な手続きの流れは以下の通りです。

  • 労働者が就業してもよい場合は、事業主にその条件を申し出る
  • 事業主は、労働者が申し出た条件の範囲内で候補日と時間を提示する。候補日等がない場合はその旨を伝える
  • 事業主の提示した条件を労働者が確認して同意する
  • 事業主が通知する

なお、就業可能日等には定められた上限があります。

  • 休業期間中の所定労働日および所定労働時間の半分
  • 休業開始および終了予定日を就業日とする場合は、当該日の所定労働時間数未満

(※3)1歳以降の育児休業が、他の子どもの産前・産後休業、産後パパ育休、介護休業または新たな育児休業の開始により育児休業が終了した場合で、産休等の対象だった子ども等が死亡等したときは、再度育児休業を取得できます。
産後パパ育休の申出期限を「原則として休業の2週間前まで」としていますが、出産予定日より前に子が生まれた場合などは、特例として「1週間前までの申出でOK」と規定されています。
参考:男性の育児休業 ここがポイント

そもそも育休をとれるのはどのような人?
育休は、原則として1歳までの子を持つ男女従業員が対象です。これには正社員だけでなく、条件を満たすパート、派遣、契約社員も含まれます。女性は出産直後の8週間を「産後休業」として休み、この期間終了後に育児休業が始まります。男性は、育児休業とは別に「産後パパ育休」を利用できます。

パパママ育休プラスとの違い

産後パパ育休とパパママ育休プラスの違いは、内容や要件が異なります。産後パパ育休の対象期間は子どもの出生後8週間以内に取得できる制度であるのに対して、パパママ育休プラスは、両親が通常の育児休業を取得する場合に、期間を最大2か月延長できる制度です。

要件
産後パパ育休1. 子の出生後8週間以内に育児休業を取得していること
2. 子の出生後8週間以内に育児休業が終了していること
パパママ育休プラス1. 配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得していること
2. 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること
3. 本人の育児休業開始予定日は、配偶者がしている育児休業の初日以降であること

注意したい点は、パパママ育休プラスによって、通常の育児休業期間が「1年2か月になるわけではない」という点です。通常の育児休業期間は、子どもが1歳の誕生日を迎える前日までとしています。従業員(両親の1人あたり)が育児休業を取得できる期間は最大1年間です。パパママ育休プラスを利用する場合も、1人あたりが育児休業できる期間が最大1年間という点には変わりません。
パパママ育休プラスの具体例
たとえば、配偶者(子どもの母親)は原則どおり通常の育児休業を取得し、本人(子どもの父親)が交代で子どもの1歳2か月になるまでパパママ育休プラスの制度を利用して取得するケースが挙げられます。このパターンは、配偶者(子どもの母親)が1年間の育児休業、本人(子どもの父親)が1歳の誕生日から1歳2か月になる日まで育児休業を取得する内容です。

産後パパ育休(出生時育児休業)が創設された背景

従来の日本には、「育児・家事は女性がするもの」「男性が育児休業を取得するなんてありえない」という考え方が根付いていました。しかし、女性の社会進出や働き方改革などが当たり前になった現代では、「夫婦で協力して育児と仕事を両立させる」という価値観が主流になっています。

男性の育休取得率は急速に上昇しており、2024年度には40.5%(厚生労働省「令和6年度雇用均等基本調査」)と初めて4割を超えました。それでも女性の86.6%と比較すると依然として差があり、引き続き取得促進が求められています。産後パパ育休制度はこうした課題を打破し、夫婦で育児を行いつつ、誰もが働きやすい職場環境を実現するために設けられました。

産後パパ育休の条件

産後パパ育休は、いくつかの条件を設けています。具体的な対象者の条件や給付金が支給される条件を確認してみましょう。

対象者の条件

産後パパ育休を取得する条件は以下のとおりです。

産後パパ育休の取得条件
・出生後8週間以内の子どもを養育する男女労働者
・有期雇用契約の場合は、規定の日(※)までに労働契約の期間が満了し、更新されないことが明らかでない男女労働者

産後パパ育休という名前から考えると、男性が取得できる育児休業というイメージがあるかもしれません。しかし、産後パパ育休は女性でも取得できます。注意点として、女性が取得する場合は、「産後休業」を取得していない必要があります。子どもを養子縁組する女性は産後休業を取得しないため、産後パパ育休を取得できます。

対象外となる条件
• 日々雇い入れられる者
• 労使協定で規定された一定の労働者
→その企業に継続で雇用された期間が1年に満たないときや、育児休業をできない合理的な理由があるとき

育児休業をできないとする合理的な理由としては、以下が挙げられます。

  • 産後パパ育休申出の日から8週間以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者
  • 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

給付金の条件

産後パパ育休では、一定の条件を満たすと「出生時育児休業給付金」が支給されます。給付金を受け取る条件は以下のとおりです。

給付金の支給条件
1.産後パパ育休(出生時育児休業)を取得した被保険者であること
2.休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(ない場合は賃金の支払いの基礎となった時間数が80時間以上の)完全月が12か月以上あること
3.休業期間中の就業日数が、最大10日(10日を超える場合は就業した時間数が80時間)以下であること
(休業期間がこれより短い場合は、日数に比例して短くなります。例:14日間の休業の場合は5日・40時間以下)
4.(有期雇用契約者のみ)規定の日(※)までに、その労働契約の期間が満了することが明らかでないこと

※対象者および給付金の条件における、有期雇用契約者に関する規定の日とは、子の出生日又は出産予定日のいずれか遅い方から起算して8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日を指します。

産後パパ育休の給付金

産後パパ育休において一定の条件を満たせば、出生時育児休業給付金が支給されます。通常の育児休業給付金とは異なる給付金であるため、概要を理解しましょう。

出生時育児休業給付金の計算方法

出生時育児休業給付金の計算は、以下の計算式を用いて算出します。

出生時育児休業給付金の支給額
支給額=休業開始時賃金日額×休業期間の日数(最大日数)×67%

さらに、企業から賃金が支払われた場合は、以下のように賃金額によって出生時育児休業給付金の計算式が異なります。

賃金額支給額の計算式
支払われた賃金額が「休業開始時賃金日額×休業期間の日数」の13%以下休業開始時賃金日額×休業期間の日数×67%
支払われた賃金額が「休業開始時賃金日額×休業期間の日数」の13%超~80%未満休業開始時賃金日額×休業期間の日数×80%ー賃金額
支払われた賃金額が「休業開始時賃金日額×休業期間の日数」の80%以上支給額なし

出生時育児休業給付金の支給額と上限額

産後パパ育休制度を利用し、給付金の支給対象要件を満たせば、原則として「休業開始時の賃金の67%」を給付金として受け取れます。

また、出生時育児休業給付金は休業開始時賃金(日額)の上限額を「16,110円」(令和8年7月31日まで)としています。産後パパ育休による休業日数は最大28日としているため、以下で計算されます。

出生時育児休業給付金の上限額(令和8年7月31日まで)
302,223円(上限額)=16,110円(休業開始時賃金日額の上限額)×28日(最大日数)×67%

※休業開始時賃金日額の上限額は毎年8月1日に改定されます。最新の上限額は厚生労働省またはハローワークの公式情報でご確認ください。

出生時育児休業給付金の計算シミュレーション例

産後パパ育休を最大28日間取得した場合かつ支払われた賃金がないケースにおける支給額例をご紹介します。

休業開始時賃金日額支給額
5,000円の場合5,000円×28日×67%=93,800円
7,500円の場合7,500円×28日×67%=140,700円
10,000円の場合10,000円×28日×67%=187,600円

さらに、賃金として50,000円が支払われた場合の支給額例をご紹介します。

休業開始時賃金日額支給額
5,000円の場合5,000円×28日×80%-50,000円=62,000円
7,500円の場合7,500円×28日×80%-50,000円=118,000円
10,000円の場合10,000円×28日×80%-50,000円=174,000円

もっと具体的にいくらもらえるか知りたい方はこちらの記事でご確認ください。

育休手当(育児休業給付金)でもらえるお金はいくら?計算ツールの使い方や申請方法を解説!

産後パパ育休で育児休業給付金が10割になる?【出生後休業支援給付金】

2025年4月から「出生後休業支援給付金」が創設されました。子の出生後一定期間内に、両親がともに14日以上の育児休業を取得することで(配偶者が専業主婦・夫の場合やひとり親の場合は本人のみの取得でも対象)、既存の出生時育児休業給付金(67%)に13%が上乗せされ、最大28日間は給付率が合計80%となります。

育児休業中は社会保険料が免除され、給付金は非課税であるため、実質的な手取りはほぼ休業前と同水準(手取り約10割相当)になります。ただし、休業開始時賃金日額に上限(16,110円:令和8年7月31日まで)があるため、高収入の方では10割に届かない場合もあります。

出生時育児休業給付金の支給期間と支給時期

出生時育児休業給付金の支給期間は、4週間(28日)以内で休業を取得した日数分です。給付金が支給される時期は、支給決定から約1週間後です。

産後パパ育休や出生時育児休業給付金の申請手続き

産後パパ育休の申請手続き

項目詳細
申請期限(従業員からの申し出期限)原則休業開始日の2週間前まで
※2回目は1週間前まで(2025年4月〜)
必要書類法的な書式の決まりはない(企業によって書式が異なる)
提出書類の入手先・提出先企業

出生時育児休業給付金の申請手続き

出生時育児休業給付金の申請手続きは、主に企業側が手続きを行います。

項目詳細
提出時期【申請開始日】
子の出生日から起算して8週間を経過する日の翌日から申請可能
→8週間を経過する日とは、以下のとおり
(1)出生時育児休業の取得日数が28日に達した場合は達した日
(2)2回目の出生時育児休業をした場合は2回目の出生時育児休業を終了した日

【申請期限】
当該日から起算して2か月を経過する日の属する月の末日
必要書類(1) 雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書
(2) 育児休業給付受給資格確認票・出生時育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書
添付書類(1) 出生時育児休業を開始・終了した日、賃金の額と支払状況を証明できるもの
(2) 育児の事実、出産予定日及び出生日を確認することができるもの(写し可)
提出先事業所の所在地を管轄するハローワーク(電子申請も利用可能)

※申請開始日について、出産予定日前に子どもが出生した場合は、「出産予定日」から起算します。

育児休業中における社会保険料の免除

育児休業中と社会保険料免除の仕組み

育児休業中は、「健康保険料」や「厚生年金保険料」といった社会保険料が免除されます。本来、社会保険料は企業と従業員の折半ですが、双方の負担分が免除される点が特徴です。なお、雇用保険料や所得税は、給与支給がされない場合は発生しません。給付金が支給される場合も、給付金は非課税です。

社会保険料免除の条件

育児休業中における社会保険料免除の条件は以下のとおりです。

  • 月末日が育児休業中である
  • 月末日に育児休業を取得していない場合でも、同一月内で育児休業を取得(開始・終了)し、その日数が14日以上である
  • 賞与に係る保険料については「連続して1か月を超える育児休業を取得した場合」に限る

14日以上の育児休業には、土日や祝日も含めてカウントされます。賞与にかかる社会保険料の免除は、連続して1か月を超える育児休業を取得する必要があります。産後パパ育休(最大28日)のみでは連続した1か月の休業に満たないため、賞与分の免除は対象外となる点に注意しましょう。

育児休業中の社会保険料免除による将来の年金額

育児休業中に社会保険料を免除されても、将来受け取る年金額には影響ありません。育児休業中に社会保険料の免除を受けた場合は、当該期間の保険料を納めたものとして扱われるためです。

産後パパ育休取得における実務のポイント

育休取得状況の公表義務(300人超の企業も対象)

2025年4月の法改正により、従業員数300人超の企業は年1回、男性の育児休業取得率(または育児目的休暇との合算取得率)をインターネット等で公表することが義務付けられました。従来は1,000人超の企業が対象でしたが、今回の改正で対象が拡大されています。

テレワーク制度の整備が努力義務化【2025年10月〜】

2025年10月施行の改正により、3歳未満の子を育てる社員に対し、テレワーク選択肢の整備を求める努力義務が新設されました。産後パパ育休後の働き方の選択肢が広がる制度です。企業の担当者は就業規則の整備と従業員への周知を進めましょう。

期間や分割取得について理解する

産後パパ育休の期間は、出生日から8週間以内です。従業員は、子どもの出生後8週間以内に、最大4週間(28日)の休業を取得できます。産後パパ育休は、2回に分けた分割取得も可能です。2025年4月からは2回目の申出期限が「1週間前まで」に緩和されていますが、初回申請時にまとめて申し出ることが原則です。

子の看護等休暇の拡大(2025年4月〜)

2025年4月の法改正により、子の看護等休暇の内容が大幅に拡充されました。

変更点改正前改正後(2025年4月〜)
対象年齢小学校就学前まで小学校3年生修了まで
取得理由病気・けが・健康診断等病気・けが・健康診断等に加え、入園式・卒園式・入学式・学級閉鎖なども対象に拡大
取得日数年5日(2人以上は年10日)同左(変更なし)
取得単位1日・半日単位1日・半日・時間単位での取得が可能に
【企業が対応すべきこと】
  • 就業規則(育児休業規程)の対象年齢・取得理由・取得単位を改正内容に合わせて更新する
  • 従業員に対して変更点を周知する
  • 時間単位取得に対応した勤怠管理の仕組みを整える

計算ツールや厚労省のシミュレーターへのリンク紹介

育児休業給付金を簡単に把握したい場合、自動計算ツールの活用がおすすめです。

出典:『産休・育休はいつから?産前・産後休業、育児休業の自動計算詳細事項入力・計算』働く女性の健康応援サイト 妊娠出産・母性健康管理サポート(厚生労働省)

従業員の育休取得を推進する企業には、国からの助成金制度も用意されています。

出生時両立支援コース(子育てパパ支援助成金)とは?【両立支援等助成金】

両立支援等助成金「育休中等業務代替支援コース」とは

産後パパ育休取得のメリット

産後パパ育休における労働者側のメリット

労働者側のメリット
(1) 父親が育児に積極的に参加することで母親の育児負担を軽減し、家庭の安定を図れる
(2) 父親が育児に参加することで、子どもとの絆を深めることができる
(3) 父親が育児休業中に仕事を離れることで、仕事とプライベートのバランスを取ることができる

産後パパ育休における企業側のメリット

企業側のメリット
(1) 労働者へのサポートが手厚い企業であると外部にアピールできる
(2) 優秀な人材が職場に定着する
(3) 労働者の仕事へのモチベーションを高められるため、生産性の向上が期待できる

ただし、今でも「男性は仕事・女性は育児」という考え方が残っているのも事実です。産後パパ育休制度を活用した労働者が不当な扱いを受けないよう、企業にはハラスメントへの対策が強く求められます。

産後パパ育休の計画と準備

1. 育休期間の計画

産後パパ育休を取る前に、どのくらいの期間休むかを計画しましょう。休業期間は子の出生後8週間以内に限られていますが、この中で最適なタイミングと期間を選ぶ必要があります。パートナーと協議し、家庭内での役割分担や、その他のサポートが可能な時期を考慮することが重要です。

2. 収入について確認

育休中は収入が変動するため、経済的な準備も必要です。育児休業給付金が支給されますが、受け取る給付金の額を事前に計算し、必要に応じて貯金や予算調整を行います。これにより、休業中の金銭的なストレスを軽減できます。

3. 職場での引き継ぎ準備

休業をスムーズに進めるためには、職場での引き継ぎが重要です。休業の数週間前から、関連するプロジェクトやタスクの引き継ぎを計画的に行いましょう。

4. 育休後の職場復帰計画

育休後の職場復帰は、新たなチャレンジとなる場合が多いです。復帰計画を立て、復帰初日のスケジュール、業務の優先順位、必要なサポートなどを事前に検討しましょう。


産後パパ育休に関するよくある質問

産後パパ育休は何日まで取得できますか?

子の出生後8週間以内に、最大28日(4週間)まで取得できます。2回に分割しての取得も可能です。通常の育児休業とは別に取得でき、組み合わせることでより長期の育児参加が可能になります。


産後パパ育休の出生時育児休業給付金はいくらもらえますか?

原則として休業開始時の賃金の67%が支給されます。休業開始時賃金日額の上限額は16,110円(令和8年7月31日まで)で、28日間取得した場合の上限額は302,223円となります。なお、2025年4月から創設された出生後休業支援給付金を合わせると、要件を満たす場合は最大28日間の給付率が80%(実質手取り10割相当)に引き上げられます。


産後パパ育休の申請はいつまでにすればよいですか?

原則として休業開始日の2週間前まで(2回目の分割取得は2025年4月より1週間前まで)に事業主への申し出が必要です。給付金の申請は企業側がハローワークへ行います。子の出生日から8週間を経過する日の翌日から申請開始で、そこから2か月以内が申請期限となります。


産後パパ育休は女性も取れますか?

はい、女性も取得可能です。ただし、産後休業(出産後8週間)を取得していないことが条件となります。養子縁組などで産後休業を取得しない女性が対象となるケースが主です。


出生後休業支援給付金(13%上乗せ)を受けるにはどんな要件がありますか?

2025年4月以降に産後パパ育休を取得した被保険者が対象です。夫婦ともに14日以上の育児休業を取得すると(配偶者が専業主婦・夫の場合やひとり親の場合は本人のみの取得でも対象)、出生時育児休業給付金(67%)に13%が上乗せされ、最大28日間は給付率が合計80%になります。社会保険料の免除と非課税を合わせると、実質的に手取り10割相当となります。ただし休業開始時賃金日額に上限があるため、高収入の方は10割に届かない場合があります。


産後パパ育休中に就業することはできますか?

労使協定を締結している場合に限り、休業中の就業が可能です。就業できる日数には上限があり、休業期間中の所定労働日および所定労働時間の半分が上限となります。なお、就業日数が一定以上になると給付金が不支給となる場合があるため、事前に確認しましょう。


2025年10月の法改正で企業は何を対応する必要がありますか?

2025年10月の育児介護休業法改正により、3歳未満の子を育てる社員に対してテレワーク選択肢の整備が努力義務として新設されました。また、「柔軟な働き方を実現するための措置義務」として、始業時刻等の変更・短時間勤務・在宅勤務等の中から従業員が選択できる制度の整備が企業に義務付けられています。就業規則の見直しと従業員への周知を行いましょう。


産後パパ育休中の社会保険料はどうなりますか?

育児休業中は申出により健康保険料・厚生年金保険料が免除されます(従業員・企業ともに)。ただし、賞与にかかる社会保険料の免除は「連続して1か月を超える育児休業を取得した場合」に限られるため、産後パパ育休(最大28日)のみでは賞与分の保険料は免除されません。また、免除期間中も将来の年金額には影響しません。



まとめ

産後パパ育休制度は、夫婦のどちらかに負担を偏らせることなく、仕事と育児を両立させたい方々にぴったりの制度です。一定の要件を満たせば、育児休業給付金の支給や社会保険料の免除が受けられます。

2025年4月以降は「出生後休業支援給付金」が定着し、両親が産後8週間以内に育児休業を14日以上取得した場合、最大28日間の給付率が80%に増額され、社会保険料の免除もあって実質的に手取り10割相当となります。さらに2025年10月からはテレワーク整備の努力義務化など、育休取得をとりまく環境整備も続いています。こういった制度をぜひ積極的に活用してみてください。

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