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東京都のスキルアップ助成金まとめ

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AIの飛躍的な進化をはじめ、ビジネスシーンでも新しい技術が日々登場しています。こうした新しい技術を使いこなすには、従業員のリスキリングが欠かせません。

東京都では、中小企業等が従業員のスキルアップ研修を行う際に活用できる「スキルアップ助成金」が各種設置されています。今回はスキルアップ助成金の種類や各概要を解説するとともに、それぞれの特徴を比較していきます。

スキルアップ助成金の活用を検討している事業者の方は、該当の取組にあった助成金を探す際の参考にしてください。

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この記事の目次

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東京都 スキルアップ助成金の概要

スキルアップ支援事業は、都内の中小企業等が、従業員のスキルアップを目指す研修の費用を支援する制度です。「従業員の職業能力の開発および向上を促進すること」を目的としています。

スキルアップ支援事業には、大きく「中小企業人材スキルアップ支援事業」と「育業中スキルアップ支援事業」の2つにわけられ、以下の4つの助成金が設置されています。

【中小企業人材スキルアップ支援事業】… 中小企業等が従業員に対して実施する集合やeラーニング等による研修の取組を支援
企業における従業員の職業能力の開発および向上を促進します。
①事業内スキルアップ助成金
②事業外スキルアップ助成金
➂DXリスキリング助成金
【育業中スキルアップ支援事業】… 従業員が育業中のスキルアップを希望し、その受講料等を支援する企業を支援
④育業中スキルアップ助成金

まずは、各助成金の内容を見ていきましょう。

事業内スキルアップ助成金

都内の中小企業等が労働者に対して、短時間の研修を実施した際の経費の一部を助成します。企業における従業員の職業能力の開発、向上を促進することが目的です。

【対象者】
対象受講者の主な要件は、以下の3つです。

①申請企業の従業員
代表および個人事業主は除きます。また、役員は雇用保険加入者のみが対象です。
②常時勤務する事業所の所在地が都内である者
➂研修ごとに総研修時間数の8割以上を受講した者

【申請要件】
主な申請要件は、以下の5つです。

①都内に本社または主たる事業所(支店・営業所等)があること
②都税の未納付がないこと
➂過去5年間に重大な法令違反等がないこと
④労働関係法令を遵守していること
⑤風俗営業者や暴力団関係者でないこと

【助成金額・限度額】
助成額と限度額は、以下のとおりです。

助成額
助成対象受講者数×研修時間数×760円
助成限度額
事業外スキルアップ助成金と合わせて150万円

事業外スキルアップ助成金

都内の中小企業が従業員に対して、外部の教育機関での短時間の研修を実施する際の経費を一部助成します。

【対象者】
対象受講者の主な要件は、以下の3つです。

①申請企業の従業員
代表および個人事業主は除きます。また、役員は雇用保険加入者のみが対象です。
②常時勤務する事業所の所在地が都内である者
➂研修ごとに総研修時間数の8割以上を受講した者

【申請要件】
主な申請要件は、以下の5つです。

①都内に本社または主たる事業所(支店・営業所等)があること
②都税の未納付がないこと
➂過去5年間に重大な法令違反等がないこと
④労働関係法令を遵守していること
⑤風俗営業者や暴力団関係者でないこと

【助成金額・限度額】
助成額と限度額は、以下のとおりです。

助成額・上限額
小規模企業者:助成対象経費の2/3(上限25,000円)
中小企業等:助成対象経費の1/2(上限25,000円)
助成限度額
事業内スキルアップ助成金と合わせて150万円

なお、中小企業等において、非正規雇用労働者が対象受講者全体の2割以上を占める場合は、非正規雇用労働者受講加算が適用されます。非正規雇用労働者受講加算は、以下のとおりです。

・非正規雇用労働者受講加算:助成対象経費の2/3(上限25,000円)

DXリスキリング助成金

中小企業が従業員に対してDXに関する研修を実施する際、経費の一部を助成します。

【対象者】
対象受講者の主な要件は、以下の3つです。

①申請企業の従業員
代表および個人事業主は除きます。また、役員は雇用保険加入者のみが対象です。
②常時勤務する事業所の所在地が都内である者
➂研修ごとに総研修時間数の8割以上を受講した者

【申請要件】
主な申請要件は、以下の5つです。

①都内に本社または主たる事業所(支店・営業所等)があること
②都税の未納付がないこと
➂過去5年間に重大な法令違反等がないこと
④労働関係法令を遵守していること
⑤風俗営業者や暴力団関係者でないこと

【助成金額・限度額】
助成額と限度額は、以下のとおりです。

助成額
助成対象経費の3/4(上限75,000円)
助成限度額
100万円

育業中スキルアップ助成金

育児休業中の従業員が希望する研修の経費を支援する企業に対し、経費の一部を助成します。

【対象者】
対象受講者の主な要件は、以下の3つです。

①申請企業の従業員
代表および個人事業主は除きます。また、役員は雇用保険加入者のみが対象です。
②4週間以上の育業を取得し、育業期間中に研修を受講した者
➂育業開始直前の勤務事業所の所在地が都内である者

【申請要件】
主な申請要件は、以下の5つです。

①都内に本社または主たる事業所(支店・営業所等)があること
②都税の未納付がないこと
➂過去5年間に重大な法令違反等がないこと
④労働関係法令を遵守していること
⑤風俗営業者や暴力団関係者でないこと

【助成金額・限度額】
助成額と限度額は、以下のとおりです。

助成額
・中小企業等:助成対象経費の2/3
・大企業:助成対象経費の1/2
助成限度額
100万円

東京都 スキルアップ助成金の比較

それでは、助成金の種類別に特徴をみてみましょう。

①事業内スキルアップ助成金

特徴 詳細
対象者 都内の中小企業・個人事業主・団体
実施形式 自社内で企画・実施
助成内容 集合型(オンライン利用可)
助成金額と条件 ・助成対象受講者数×研修時間数×760円
・事業内・事業外の合計で150万円が上限
・交付決定金額の上限に達するまで複数回の申請が可能

②事業外スキルアップ助成金

特徴 詳細
対象者 都内の中小企業・個人事業主
実施形式 教育機関が実施
助成内容 集合型(オンライン利用可)またはeラーニング
オーダーメイドは集合型(オンライン利用可)のみが対象です。
助成金額と条件 ・受講者1人1研修あたりの受講料等の1/2(上限25,000円)
・事業内・事業外の合計で150万円が上限
・交付決定金額の上限に達するまで複数回の申請が可能

③DXリスキリング助成金

特徴 詳細
対象者 都内の中小企業・個人事業主
実施形式 教育機関が実施(DX関連)
助成内容 集合型(オンライン利用可)またはeラーニング
オーダーメイドは集合型(オンライン利用可)のみが対象です。
助成金額と条件 ・受講者1人1研修あたりの受講料等の3/4(上限75,000円)
・100万円が上限
・交付決定金額の上限に達するまで複数回の申請が可能

④育業中スキルアップ助成金

特徴 詳細
対象者 都内企業・個人事業主
実施形式 教育機関が実施
助成内容 集合型(オンライン可)またはeラーニング
助成金額と条件 ・受講者1人1コースあたりの受講料等の2/3(大企業は1/2)
・交付決定金額の上限に達するまで複数回の申請が可能

【対象者と実施形式の比較】

  • 事業内スキルアップ助成金事業外スキルアップ助成金はどちらも都内の中小企業や個人事業主を対象にしていますが、事業内は自社で企画・実施されるもの、事業外は教育機関が実施するプログラムが対象です。
  • DXリスキリング助成金も教育機関が実施するプログラムが対象ですが、こちらはDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の教育に特化しています。
  • 育業中スキルアップ助成金は事業外スキルアップ助成金と同様に教育機関が実施するものですが、対象としているのは都内企業(大企業含む)と個人事業主全般です。

【助成内容の比較】
全ての助成金で集合型研修(オンライン利用可能)またはeラーニングが基本とされていますが、オーダーメイドプログラムは事業外スキルアップとDXリスキリング助成金でのみ集合型が対象とされています。

【助成金を選ぶポイント】
助成金の設定が対象者や教育形態によって微妙に異なり、企業や事業主のニーズに応じた選択肢が提供されています。特に、DXリスキリング助成金のような特定分野に特化した助成は、技術進化の速い分野でスキルアップを図りたい企業にとって有利です。

事業内外の区別は、企業が外部の専門性を取り入れたいか、または内部リソースを活用して独自のトレーニングを開発したいかによって選択が分かれる点です。

助成金額の上限や助成率の違いは、プロジェクトの規模や必要とされる投資に応じて計画を立てる際の考慮点となります。

各助成金の全体像は、以下の図も参照してください。


出典:公益財団法人 東京しごと財団 スキルアップ助成金説明会

東京都 スキルアップ助成金の申請方法

スキルアップ助成金の申請は、紙申請または電子申請で行います。電子申請は、Jグランツを使用してください。交付受付期間は、以下のとおりです。

【交付申請書受付期間】
令和6(2024)年3月1日から令和7(2025)年2月28日まで
なお、提出書類の内容等に不明な点がある場合には、確認の連絡があります。また、審査の必要に応じて募集要項に記載のない書類についても追加で提出を求める場合があります。

東京都 スキルアップ助成金活用のメリット

従業員のスキルアップのための研修では、費用的な負担が大きな課題となります。特に中小企業では、新たな設備の導入と同時に従業員のスキルアップを図ることが難しいケースもあるでしょう。

スキルアップ助成金活用では、事業所内外の研修やDXのほか、育業中のスキルアップを支援します。事業所や従業員の事情にあわせた研修での活用が可能で、多くの企業が使いやすい制度です。

従業員のスキルアップを図り、生産性や業務効率の改善を目指すことは、企業にとってもメリットの大きい取組です。

まとめ

東京都のスキルアップ助成金は、中小企業が従業員のスキルを向上させるために活用できる制度です。DXやリスキリングの社会的ニーズが増している中、こうした助成金を活用することは、企業の魅力を高めることにもつながります。
東京都のスキルアップ助成金を上手に活用し、負担の少ない形での企業の成長と発展を目指しましょう。

出典:公益財団法人 東京しごと財団 スキルアップ支援事業

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