
2023年2月時点において、東京都では多数の「太陽光発電や蓄電池の導入時」に使える補助金が存在しています。補助金制度の内容は都度拡充が実施されており、個人で活用できるものも多いです。
しかし種類が多いゆえに「自分にはどの補助金が該当するかわからない」というケースもあるでしょう。とくに個人の場合は、制度が複雑であるため申請をためらうことがあるかもしれません。
今回の記事では、東京都が実施している太陽光や蓄電池導入者向けの補助金制度についてまとめています。数十万円単位で導入の負担を軽減できる制度もあるため、自分の状況にマッチするものを見つけ、積極的に活用しましょう。
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この記事の目次
個人でも使える?事業所や工場でも使える?
まずは簡単に「誰がどの補助金を使えるのか」について確認しましょう。公式へのリンクも記載しているため、自分に合いそうな制度があればチェックしてみてください。
対象者 | 補助金の種類 | 具体的な項目 | 公式リンク |
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村 | 地産地消型再エネ増強プロジェクト | 都内設置/都内消費・蓄電 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo |
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村 | 地産地消型再エネ増強プロジェクト | 都内設置/都内蓄電 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo-lib |
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村 | 地産地消型再エネ増強プロジェクト | 都外設置/都外消費・蓄電 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo-hachiken |
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村 | 再エネ設備の新規導入につながる電力調達構築事業 | 都外設置/都内消費・蓄電 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/saiene-offsite |
①都内に住宅を所有する個人・法人、および管理組合 ②上記①と共同で申請するリース事業者 |
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 | 高断熱窓への改善 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/ene_reform |
①都内に住宅を所有する個人・法人、および管理組合 ②上記①と共同で申請するリース事業者 |
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 | 高断熱ドアへの改善 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/ene_reform |
助成対象機器の所有者(国、地方公共団体は除く) | 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 | 蓄電池システムの設置 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/family_tikudenchi |
助成対象機器の所有者(国、地方公共団体は除く) | 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 | V2H(自動車の充電システムの一種)の設置 | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/ev-v2h |
助成対象機器の所有者(国、地方公共団体は除く) | 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 | ・太陽熱利用システム ・地中熱利用システム |
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/effective_utilization |
①都内に賃貸住宅を所有する個人や法人 ②都内の賃貸住宅の入居者 ③上記①あるいは②と共同で申請するリース事業者 |
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 | ・新築や既存住宅への太陽光発電設備の設置 ・陸屋根の集合住宅へ太陽光発電システムを設置する際の上乗せ補助(防水工事・架台設置) |
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/family_tikudenchi |
①所有する対象機器を都内の住宅に設置する個人、あるいは法人 ②その他マンション管理組合の管理者、および管理組合法人、並びに住宅供給事業者 |
災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業 | 太陽光発電設備(パワーコンディショナ更新費用) | https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/powerconditione |
太陽光発電設備いくら補助金がでる?
上記で紹介した補助金の中から「太陽光発電設備を設置した際に補助金が交付される制度」についてみていきます。対象要件や助成対象設備などについては簡単に紹介しているため、詳細は各文末にある公式サイトのリンク先を確認してください。①地産地消型再エネ増強プロジェクト(都内設置/都内消費・蓄電)
【補助金額・補助率】
助成対象者 | 補助率 | 補助上限額 |
中小企業等 | (1)発電設備の助成対象経費の2/3以内 (2)蓄電池設備の助成対象経費の2/3以内 (3)熱利用設備の助成対象経費の2/3以内 |
(1)+(2)の合計で1億円 (3)単体で1億円 |
都内区市町村 | 助成対象経費の2/3以内 | 1億円 |
その他 | 助成対象経費の1/2以内 | 7,500万円 |
【助成対象者】
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村
【助成対象事業】
再エネ設備を都内に設置し、設備から得られたエネルギーを都内の施設で消費する事業
【助成対象設備】
(1)再生可能エネルギー発電等設備(太陽光発電、風力発電、地熱発電等)
*以下すべての共通要件を満たすもの
・再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号)第9条第4項の認定を受けない、自家消費をメインの目的としている
・再生可能エネルギー発電設備の年間発電量が、発電した電力の需要先の年間消費電力量の範囲内である
(2)再生可能エネルギー熱利用設備(地中熱利用、温度差熱利用、太陽熱利用等)
*以下の共通要件を満たすもの
・再生可能エネルギー熱利用設備の年間発熱量が、当該熱を供給する施設の年間消費熱量の範囲内である
【助成要件】
(1)再生可能エネルギー発電等設備
・FIT制度、あるいはFIP制度の認定を受けない設備である
・年間発電量が、ひとつの需要先の年間消費電力量の範囲内である 等
(2)再生可能エネルギー熱利用設備
・太陽熱利用の場合、集熱器総面積が10㎡以上である 等
【申請受付期間】
令和4年4月1日〜令和5年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo
②地産地消型再エネ増強プロジェクト(都外設置/都外消費・蓄電)
【補助金額・補助率】
助成対象者 | 補助率 | 補助上限額 |
中小企業等 | (1)発電設備の助成対象経費の2/3以内 (2)蓄電池設備の助成対象経費の3/4以内 |
(1)+(2)の合計で1億円 |
区市町村 | 助成対象経費の2/3以内 | 1億円 |
その他 | 助成対象経費の1/2以内 | 7,500万円 |
【助成対象者】
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村
【助成対象事業】
再エネ発電等設備を都外(東京電力エリア内)に設置し、設備から得られた電気を都外の設置施設
で消費する事業
【助成対象設備】
再エネ発電等設備(発電設備と併せて導入する蓄電池、太陽光発電等)
【助成要件】
・FIT制度、あるいはFIP制度の認定を受けない設備である
・年間発電量が、発電設備を設置した需要先の年間消費電力量の範囲内である
・都内に事業所等を保有している
・助成率に応じて再エネ発電設備から得られた環境価値を証書化し、都内事業所で自ら利用する 等
【申請受付期間】
令和5年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo-hachiken
③再エネ設備の新規導入につながる電力調達構築事業(都外設置/都内消費・蓄電)
【補助金額・補助率】
助成対象設備 | 補助率 | 補助上限額 |
再エネ発電設備 | 助成対象経費の1/2以内 | 2億円 |
蓄電池 | 助成対象経費の2/3以内 | 1億円 |
【助成対象者】
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)
【助成対象事業】
都外に再エネ発電設備を設置し、設備から得られた電気を都内施設で消費する事業
【助成対象設備】
再エネ発電設備(太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、小水力発電等の再生可能エネルギー発電設備)、および併設する蓄電池
*以下すべての共通要件を満たすもの
・再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号)第9条第4項の認定を受けないもの(FIT制度、あるいはFIP制度において認定を受けないもの)である
・再生可能エネルギー発電設備の年間発電量が、発電した電力の需要先の年間消費電力量の範囲内である
【助成要件】
・FIT制度、あるいはFIP制度の認定を受けない設備である
・再エネ発電設備設置地域への環境配慮、および関係構築等を行う
[環境配慮要件]
助成対象設備の導入に当たって、資源エネルギー庁が策定する発電設備種別に応じた事業計画策定ガイドライン(最新版)を遵守する
[関係構築要件]
再エネ設置地域の自治体等との間で、助成対象設備に設けられた給電用コンセントを利用した再エネ設置地域の住民への電気の提供等、非常時における助成対象設備の利活用に係る協定を締結する
【申請受付期間】
令和4年4月1日〜令和5年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/saiene-offsite
④災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア))
【補助金額・補助率】
助成対象設備 | 補助率 | 補助上限額 |
高断熱窓 | 助成対象経費の1/3(1,000円未満切り捨て) | 100万円/戸 |
高断熱ドア | 助成対象経費の1/3(1,000円未満切り捨て) | 16万円/戸 |
太陽光発電システム | ー | ・3kW以下の場合:15万円/kW(上限45万円) ・3kWを超える場合:12万円/kW(50kW未満) *ただし、3kWを超え3.75kW未満の場合、一律45万円 |
【助成対象者】
①都内に住宅を所有する個人・法人、および管理組合
②上記①と共同で申請するリース事業者
【助成対象経費】
・材料費:高断熱窓、および高断熱ドアの購入に必要な経費
・機器費:太陽光発電システムの購入に必要な経費
・工事費:高断熱窓、高断熱ドアおよび太陽光発電システムの設置と不可分の工事に必要な経費
【助成要件】
高断熱窓
・1つ以上の居室において、すべての窓に高断熱窓を設置している。最低でも「1居室すべて」の窓を改修する。1居室すべての窓改修と同時に、他の居室、あるいは廊下、玄関、その他の非居室の改修を行う場合、その他の部屋等の窓は1枚以上の改修でよい。
・国の二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(断熱リフォームに係わる支援事業に限る)において、補助対象製品として登録されている窓、およびガラスを設置する
高断熱ドア
・東京ゼロエミ住宅指針の要件である熱貫流率が、3.49W/(㎡・K)以下のドアを設置する
太陽光発電システム
・以下A、Bいずれかの要件を満たしている
A:高断熱窓の設置、あるいは高断熱ドアの設置に併せて設置している
B:令和5年3月31日までに、最低1つの居室において、窓をすべて複層ガラス、あるいは又は二重窓にしている既存住宅に設置すること。
・太陽光発電システムを構成するモジュールが、一般財団法人電気安全環境研究所(JET)が定めるJETPVm認証のうち、モジュール認証を受けたもの、あるいは同等以上である、または国際電気標準会議(IEC)のIECEE-PV-FCS制度に加盟する認証機関による太陽電池モジュール認証を受けたものである(認証有効期限内の製品に限る)
・当該太陽光発電システムにより供給される電気を、当該太陽光発電システムを設置する助成対象住宅の居住用の部分で使用する
・太陽光発電システムが、既存システムの一部として増設されたものではない
共通要件
・都内の既存住宅において、令和4年4月1日以降に新たに設置している
・令和7年9月30日までに設置完了している
・未使用である
【申請受付期間】
令和4年6月22日〜令和7年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/ene_reform
⑤災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(家庭における蓄電池導入促進事業)
【補助金額・補助率】
助成対象設備 | 住宅の種類 | 補助上限額 | 2023年1月31日以降の申請者 |
太陽光発電システム | 新築 | ・3kW以下の場合 12万円/kW(上限36万円) ・3kWを超える場合 10万円/kW(50kW未満) *ただし、3kWを超え3.6kW未満の場合、一律36万円 |
陸屋根の集合住宅(防水工事の場合は、陸屋根の既存集合住宅)へ太陽光発電システムを設置する場合に、上乗せ補助を申請可能 ・防水工事の場合 18万円/kW ・架台設置の場合 20万円/kW |
太陽光発電システム | 既存 | ・3kW以下の場合 15万円/kW(上限45万円) ・3kWを超える場合 12万円/kW(50kW未満) *ただし、3kWを超え3.75kW未満の場合、一律45万円 |
陸屋根の集合住宅(防水工事の場合は、陸屋根の既存集合住宅)へ太陽光発電システムを設置する場合に、上乗せ補助を申請可能 ・防水工事の場合 18万円/kW ・架台設置の場合 20万円/kW |
【助成対象者】
助成対象機器の所有者(国、地方公共団体は除く)
【助成要件】
・都内の住宅に新規に設置された助成対象機器である
・令和4年4月1日から令和8年9月30日までの間に助成対象機器を設置している
・蓄電池システムの機器費が、蓄電容量1kWh当たり20万円以下である
・国が令和3年度以降に実施する補助事業事業における補助対象機器として、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)により登録されている
・対象機器について、都、および公社の他の同種の助成金を重複して受けていない
・助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国、および地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告する
・すでに蓄電池システムを設置している住宅に、太陽光発電システムを設置し申請を行う場合、過去に国の補助事業における補助対象機器として、SIIに登録されている蓄電池システムである
【申請受付期間】
令和4年6月22日〜令和7年3月31日(17時公社必着)まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/family_tikudenchi
⑥災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(V2Hの設置)
【補助金額・補助率】
助成対象機器 | 住宅の種類 | 補助上限額 |
太陽光発電システム | 新築 | ・3kW以下の場合 12万円/kW(上限36万円 【3kWを超える場合】10万円/kW(50kW未満) *ただし、3kWを超え3.6kW未満の場合 一律36万円 |
太陽光発電システム | 既存 | ・3kW以下の場合 15万円/kW(上限45万円) ・3kWを超える場合 12万円/kW(50kW未満) *ただし、3kWを超え3.75kW未満の場合、一律45万円 |
太陽光発電システム設置に必要な助成金交付申請は、以下のA、あるいはBの場合に申請可能です。
A:V2Hと同時に設置する
B:(9月8日から受付開始)すでにV2Hが設置されている
なおBについては、設置されているV2Hが要件を満たしている場合に、太陽光発電システム単独で交付申請ができます。
V2Hについては以下の通りです。
・通常
助成対象経費 | 補助率 | 補助上限額 |
本体購入費+設置工事費 | 1/2増額申請 | 50万円 |
・増額申請
助成対象経費 | 補助率 | 補助上限額 |
本体購入費+設置工事費 | 全額 | 100万円 |
増額申請の際は、以下の条件を満たすことが必要です。
(1)太陽光発電システム
・発電出力が50kW未満である
・設置場所が電気自動車、またプラグインハイブリッド車の自動車検査証に記載の使用の本拠の位置にある
・当該太陽光発電システムにより供給される電力を、当該太陽光発電システムを設置する戸建住宅で使用する者である
(2)EVもしくはPHV
・自動車検査証の燃料の種類に電気自動車、またはプラグインハイブリッド車であることを示す記載がある
(3)V2H
・助成対象機器が電気自動車、またはプラグインハイブリッド車の自動車検査証に記載の使用の本拠の位置に設置される
【助成対象者】
助成対象機器の所有者(国、地方公共団体は除く)
【助成要件】
・都内の戸建住宅に新規で設置された助成対象機器である
・令和4年4月1日から令和7年9月30日までの間に助成対象機器を設置している
・設置された日に、CEV規程に基づきセンターが実施する補助事業において、補助金交付対象のV2Hとなっている
・対象機器について、都、および公社の他の同種の助成金を重複して受けていない
・助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国、および地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告する
・基本的には交付決定後に契約したものが助成対象となるが、「交付申請に不備がある等、要綱で定める要件を満たさないために、契約もしくは工事着手の後に決定された交付決定、もしくは不交付決定の内容により損失等が生じたとしても、これらの負担は交付申請者が負う」という点を了承する場合は、交付決定前に契約した内容も助成対象とできる
なお、以下に該当する場合は、令和4年9月30日までに助成金交付申請を行ったものについては助成対象となります。
・令和4年8月31日までに契約締結している(令和3年度以前に契約したものも可)
・令和4年4月1日から同年8月31日までに工事をして助成対象機器を設置している
【申請受付期間】
令和5年3月31日(17時公社必着)
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/ev-v2h
⑦災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(熱と電気の有効利用促進事業)
【補助金額・補助率】
補助金額や補助率などは、「A:熱と電気の有効利用促進事業」「B:太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業」で異なります。
A:熱と電気の有効利用促進事業
(1)太陽熱利用システム
助成対象設備 | 補助率 | 補助上限額 |
太陽熱利用システム | 機器費、工事費の1/2 | 以下のいずれか小さい額 ・55万円/戸 ・100万円/㎡に集熱器の面積(㎡を単位として小数点以下第3位を四捨五入)を乗じた額 |
(2)地中熱利用システム
助成対象設備 | 補助率 | 補助上限額 |
地中熱利用システム | 機器費、工事費の3/5 | 180万円/地中熱利用システム1台 *ただし、戸建への設置は1台が上限 |
(3)太陽光発電システム
助成対象設備 | 住宅の種類 | 補助上限額 |
太陽光発電システム | 新築 | ・3.6kW以下の場合 12万円/kW(上限36万円) ・3.6kWを超える場合 10万円/kW(50kW未満) *ただし、3kWを超え3.6kW未満の場合、一律36万円 |
太陽光発電システム | 既存 | ・3.75kW以下の場合 15万円/kW(上限45万円) ・3.75kWを超える場合 12万円/kW(50kW未満) *ただし、3kWを超え3.75kW未満の場合、一律45万円 |
B:太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業
(1)太陽熱利用システム
助成対象設備 | 補助率 | 補助上限額 |
補助熱源のための機器 | 機器費、工事費の1/2 | 10万円/ 台 |
(2)地中熱利用システム
助成対象設備 | 補助率 | 補助上限額 |
地中熱利用システムヒートポンプ等の機器 | 機器費、工事費の1/2 | 27万5,000円/台 |
【助成対象者】
助成対象設備の所有者(国、地方公共団体は除く)
【助成要件】
主な助成要件は、「A:熱と電気の有効利用促進事業」「B:太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業」で異なります。
A:熱と電気の有効利用促進事業
(1)共通要件 |
---|
・都内の住宅に令和4年4月1日から令和7年9月30日までの間に、新規で助成対象設備を設置する ・助成対象設備により供給される熱、および電気を、助成対象住宅の住居用の部分で利用する ・対象設備について、都および公社の他の同種の助成金を重複して受けていない ・助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国及び地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告する |
(2)太陽熱利用システム |
---|
・太陽熱を集熱器に集めて給湯、空調(輻射式の暖房を含む)、あるいは給湯、および空調に利用するシステムで、液体集熱式(強制循環式に限る)または空気集熱式によるものである ・集熱器が、日本産業規格の「JIS A 4112」で規定する基準相当の性能を持つとして公社が認めている |
(3)地中熱利用システム |
---|
・地中熱を熱源として給湯、空調または給湯、および空調に利用するシステムで、クローズドループ型で地中に埋設した地中熱交換器を使用するものである ・暖房時エネルギー消費効率(定格COP値)が3.7以上である |
(4)太陽光発電システム |
---|
以下ア〜ウのいずれかの要件を満たす都内の住宅に設置されたものである ア:東京ゼロエミ住宅指針(令和元年7月4日付 31環地環第104号)における仕様規定の基準を満たすエコキュートが、当該太陽光発電システムと併せて導入される住宅 イ:省エネ型製品情報サイトに掲載されているエコキュートを、令和4年9月30日までに契約、あるいは設置済みの住宅 ウ:東京ゼロエミ住宅指針(令和元年7月4日付 31環地環第104号)における仕様規定の基準を満たすハイブリッド給湯器が、当該太陽光発電システムと併せて導入される住宅 |
B:太陽熱利用システム補助熱源機器更新及び地中熱利用システムヒートポンプ等更新事業
(1)共通要件 |
---|
・令和6年9月30日までの間に助成対象設備を更新する ・助成対象設備により供給される熱、および電気を助成対象住宅の住居用部分で利用する ・対象設備について、都および公社の他の同種の助成金を重複して受けていない ・助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国及び地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告する |
(2)太陽熱利用システム |
---|
・太陽熱を集熱器に集めて給湯、空調(輻射式の暖房も含む)または給湯、および空調に利用するシステムで、液体集熱式(強制循環式に限る)または空気集熱式によるものである ・集熱器が、日本産業規格の「JIS A 4112」に規定する基準相当の性能を持つものとして、公社が認めている |
(3)地中熱利用システム |
---|
・地中の熱源として給湯、空調または給湯、および空調に利用するシステムで、クローズドループ型で地中に埋没した地中熱交換器を使用するものである ・暖房時エネルギー消費効率(定格COP値)が3.7以上である |
【申請受付期間】
令和4年9月8日から令和7年3月31日(17時公社必着)まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/effective_utilization
⑧太陽光発電システムに係るパワーコンディショナ更新費用助成事業
【補助金額・補助率】
助成対象経費 | 補助率 | 補助上限額 |
機器費及び工事費(設備機器の更新に要する費用。消費税除く) | 1/2 | 10万円/ 台 |
【助成対象者】
・所有する対象機器を都内の住宅に設置する個人、あるいは法人
・その他マンション管理組合の管理者、および管理組合法人並びに住宅供給事業者
【助成対象設備】
パワーコンディショナ
【助成要件】
・未使用品である
・都内の住宅に設置されている太陽光発電システムを構成するものであって、当該システムの継続利用のために更新されるものである
・パワーコンディショナと接続する太陽光モジュールが、以下ア〜ウのいずれかに該当する
ア:JETPVm認証を受けたもの
イ:JETPVm認証を受けたものと同等以上である
ウ:IECEE-PV-FCS制度に加盟する認証機関による認証を受けたもの
・対象機器から供給される電力が、住宅の住居用として(当該部分に付属するエレベーター等の施設を含む)で使用されている
・対象機器を購入した際の領収書の日付が、令和5年1月31日から令和6年9月30日までのものである
【申請受付期間】
令和4年度申請期間:令和5年1月31日~令和5年3月31日まで
なお、設置日(支払い完了日)から180日以内に申請をしましょう。
全事業の受付終了日は、令和7年3月31日(17:00公社必着)までです。
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/powerconditioner
蓄電池いくら補助金が出る?
続いては「蓄電池を設置した際に補助金が交付される制度」についてみていきます。こちらも対象要件や助成対象設備などについては簡単に紹介しているため、詳細は各文末にある公式サイトのリンク先を確認してください。
①地産地消型再エネ増強プロジェクト(都内設置/都内消費・蓄電)
【補助金額・補助率】
助成対象者 | 補助率 | 補助上限額 |
中小企業等 | (1)発電設備の助成対象経費の2/3以内 (2)蓄電池設備の助成対象経費の2/3以内 (3)熱利用設備の助成対象経費の2/3以内 |
(1)+(2)の合計で1億円 (3)単体で1億円 |
都内区市町村 | 助成対象経費の2/3以内 | 1億円 |
その他 | 助成対象経費の1/2以内 | 7,500万円 |
【助成対象者】
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村
【助成対象事業】
再エネ設備を都内に設置し、設備から得られたエネルギーを都内の施設で消費する事業
【助成対象設備】
(1)再生可能エネルギー発電等設備(発電設備と併せて導入する蓄電池、太陽光発電、風力発電等)
*以下すべての共通要件を満たすもの
・再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号)第9条第4項の認定を受けない、自家消費をメインの目的としている
・再生可能エネルギー発電設備の年間発電量が、発電した電力の需要先の年間消費電力量の範囲内である
(2)再生可能エネルギー熱利用設備(地中熱利用、温度差熱利用、太陽熱利用等)
*以下の共通要件を満たすもの
・再生可能エネルギー熱利用設備の年間発熱量が、当該熱を供給する施設の年間消費熱量の範囲内である
【助成要件】
(1)再生可能エネルギー発電等設備
・FIT制度、あるいはFIP制度の認定を受けない設備である
・年間発電量が、ひとつの需要先の年間消費電力量の範囲内である 等
(2)再生可能エネルギー熱利用設備
・太陽熱利用の場合、集熱器総面積が10㎡以上である 等
【申請受付期間】
令和4年4月1日〜令和5年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo
②地産地消型再エネ増強プロジェクト(都内設置/都内蓄電)
【補助金額・補助率】
助成対象者 | 補助率 | 補助上限額 |
中小企業等 | 助成対象経費の3/4以内 | 450万円 |
その他 | 助成対象経費の1/2以内 | 300万円 |
【助成対象者】
・民間企業
・個人事業主
・独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第1項に規定する独立行政法人、または地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人
・国立大学法人、公立大学法人および学校法人
・一般社団法人、一般財団法人、公益社団法人および公益財団法人
・医療法(昭和23年法律第205号)第39条に規定する医療法人
・社会福祉法(昭和26年法律第45号)第22条に規定する社会福祉法人
・特別法の規定に基づき設立された法人、または協同組合等
・法律により直接設立された法人
・上記の要件に準ずる者として、公益財団法人東京都環境公社が適切と認める者
【助成対象事業】
・再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法第9条第4項により認定された発電事業に用いるものでない
・未使用品である
・定置用である(据え付け工事を伴い、建物の壁や床などへ固定されるもの。可搬式は不可)
・地産地消型再生可能エネルギー発電設備がすでに設置されている施設に導入する場合は、電力系統からの電気よりも、当該再生可能エネルギー発電設備からの電気を優先的に蓄電する
【申請受付期間】
令和4年6月21日〜令和5年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo-lib
③地産地消型再エネ増強プロジェクト(都外設置/都外消費・蓄電)
【補助金額・補助率】
助成対象者 | 補助率 | 補助上限額 |
中小企業等 | (1)発電設備の助成対象経費の2/3以内 (2)蓄電池設備の助成対象経費の3/4以内 |
(1)+(2)の合計で1億円 |
区市町村 | 助成対象経費の2/3以内 | 1億円 |
その他 | 助成対象経費の1/2以内 | 7,500万円 |
【助成対象者】
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)、都内区市町村
【助成対象事業】
再エネ発電等設備を都外(東京電力エリア内)に設置し、設備から得られた電気を都外の設置施設
で消費する事業
【助成対象設備】
再エネ発電等設備(発電設備と併せて導入する蓄電池、太陽光発電等)
【助成要件】
・FIT制度、あるいはFIP制度の認定を受けない設備である
・年間発電量が、発電設備を設置した需要先の年間消費電力量の範囲内である
・都内に事業所等を保有している
・助成率に応じて再エネ発電設備から得られた環境価値を証書化し、都内事業所で自ら利用する 等
【申請受付期間】
令和5年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/chisan-zokyo-hachiken
④再エネ設備の新規導入につながる電力調達構築事業(都外設置/都内消費・蓄電)
【補助金額・補助率】
助成対象設備 | 補助率 | 補助上限額 |
再エネ発電設備 | 助成対象経費の1/2以内 | 2億円 |
蓄電池 | 助成対象経費の2/3以内 | 1億円 |
【助成対象者】
民間事業者(民間企業、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人等)
【助成対象事業】
都外に再エネ発電設備を設置し、設備から得られた電気を都内施設で消費する事業
【助成対象設備】
再エネ発電設備(太陽光発電、風力発電、バイオマス発電、小水力発電等の再生可能エネルギー発電設備)、および併設する蓄電池
*以下すべての共通要件を満たすもの
・再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法(平成23年法律第108号)第9条第4項の認定を受けないもの(FIT制度、あるいはFIP制度において認定を受けないもの)である
・再生可能エネルギー発電設備の年間発電量が、発電した電力の需要先の年間消費電力量の範囲内である
【助成要件】
・FIT制度、あるいはFIP制度の認定を受けない設備である
・再エネ発電設備設置地域への環境配慮、および関係構築等を行う
[環境配慮要件]
助成対象設備の導入に当たって、資源エネルギー庁が策定する発電設備種別に応じた事業計画策定ガイドライン(最新版)を遵守する
[関係構築要件]
再エネ設置地域の自治体等との間で、助成対象設備に設けられた給電用コンセントを利用した再エネ設置地域の住民への電気の提供等、非常時における助成対象設備の利活用に係る協定を締結する
【申請受付期間】
令和4年4月1日〜令和5年3月31日まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/saiene-offsite
⑤災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業(家庭における蓄電池導入促進事業)
【補助金額・補助率】
助成対象機器 | 申請時期 | 補助率 | 補助上限額 |
蓄電池システム | 2023年1月30日以前に申請した場合 | 機器費の1/2 | A:太陽光(4kW以上)と蓄電池を併せて設置する場合 以下いずれかの小さい額(最大1,000万円) ・蓄電池容量10万円/kWh(100kWh未満) ・太陽光発電設備容量20万円/kW B:太陽光(4kW未満)と蓄電池を併せて設置、あるいは蓄電池のみを設置する場合 ・10万円/kWh(最大80万円/戸) |
蓄電池システム | 2023年1月31日以降に申請した場合 | 助成対象経費の3/4 | A:太陽光(4kW以上)と蓄電池を併せて設置する場合 以下いずれかの小さい額(最大1,500万円) ・蓄電池容量15万円/kWh(*) ・太陽光発電設備容量30万円/kW B:太陽光(4kW未満)と蓄電池を併せて設置、または蓄電池のみを設置する場合 ・15万円/kWh(*)(最大120万円/戸) (*)ただし、蓄電容量が5kWh未満の場合は19万円/kWhとし、5kWh以上6.34kWh未満の場合は、上限95万円 |
【助成対象者】
助成対象機器の所有者(国、地方公共団体は除く)
【助成要件】
・都内の住宅に新規に設置された助成対象機器である
・令和4年4月1日から令和8年9月30日までの間に助成対象機器を設置している
・蓄電池システムの機器費が、蓄電容量1kWh当たり20万円以下である
・国が令和3年度以降に実施する補助事業事業における補助対象機器として、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)により登録されている
・対象機器について、都、および公社の他の同種の助成金を重複して受けていない
・助成対象者のうち、独立行政法人、地方独立行政法人並びに国、および地方公共団体の出資、出えん等の比率が50%を超える法人については、公社が求めた場合、住宅のエネルギー消費量削減に関する普及啓発を行い、当該普及啓発について報告する
・すでに蓄電池システムを設置している住宅に、太陽光発電システムを設置し申請を行う場合、過去に国の補助事業における補助対象機器として、SIIに登録されている蓄電池システムである
【申請受付期間】
令和4年6月22日〜令和7年3月31日(17時公社必着)まで
【詳細リンク】
https://www.tokyo-co2down.jp/subsidy/family_tikudenchi
まとめ
今回の記事で紹介したように、蓄電池や太陽光発電の導入によって活用できる補助金制度は多数存在します。種類が多いですが、適当に選ぶのではなく自身の状況にマッチするものを選択することが大切です。
中でも「災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」関連の補助金は、個人・法人のいずれにも対応しているうえ、住宅の種類も制限がないため比較的使いやすいでしょう。
受付情報について疑問点があれば、各事業の申請窓口で質問を受け付けているため、申請の際は活用してみてください。