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LEDなどの省エネ対策ができる富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金とは

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新型コロナウイルス感染拡大による影響はようやく一定の落ち着きを見せ、経済活動が活発になりつつあります。コロナ禍を乗り越え、減少した売り上げや利益の回復を目指す企業にとっては、ようやくめぐって来たチャンスです。

しかし新しいニーズやDX化への対応には、予算が必要です。富山県では中小企業を対象に、ビヨンドコロナを見据えた支援制度が設置されています。富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金の第3次募集では、補助率や枠に追加変更がありました。

今回は富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金の第3次募集の内容や申請方法について、ご紹介します!

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この記事の目次

「ビヨンドコロナ」とは?

コロナ禍が落ち着いたあと、という意味で使われる言葉には「ウィズロナ」や「アフターコロナ」もあります。ウィズコロナは「(ほかの病気と同じように) 対策を講じながら、コロナの流行抑制と社会活動を両立させる」という意味、アフターコロナは「新型コロナの感染が収まった後」というニュアンスです。では「ビヨンドコロナ」には、どんな意味が込められているのでしょうか。

「ビヨンド (beyond)」は「~を過ぎて」、「~の向こうに」と訳されます。東京都立大学法学部教授の大杉覚氏は「Beyondコロナと自治体行政の『新しい日常』」の中で、この言葉に「単に時間的に区分して整理して仕舞えばいいのではなく、主体的に「乗り越えるbeyond」という意思をもって「新しい日常」に臨むべきだという積極的な意図を込めた」(政策情報誌『Think-ing』第23号 2022年3月)と述べています。

時間の経過よりも、「コロナ禍を乗り越える」という意識を重視した言葉が「ビヨンドコロナ」である、と言えそうです。富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金は、こうした意識を持って事業再生に積極的に取り組む企業を支援する制度です。

富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金とは

富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金の第3次募集では、「省エネ・コスト削減枠」が「生産性向上枠」に変更となり、特別枠には「カーボンニュートラル」が新設されました。ここでは第3次募集の富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金の概要を見ていきましょう。

【概要】
富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金は、新型コロナウイルスの感染拡大や物価の上昇により、売り上げや利益率が減少した事業者を支援する制度です。ビヨンドコロナを見据えた成長・発展を目指し、生産コストの削減・DX化・カーボンニュートラルに関わる取り組みなどを対象にしています。

第3次募集からは「生産性向上枠」と、「①企業間連携『ワンチームとやま』」「②業態転換・事業継承」「③DX」「④カーボンニュートラル」の4つからなる「特別枠」の、2つの枠が設置されました。

対象事業者

対象となる事業者は以下の両方を満たす中小企業等です。

■富山県内に事務所または事業所を置く事業者
■新型コロナ・物価高騰の影響で売上高が減少した、または利益率が5%以上減少したかのいずれかに該当する者

枠ごとの補助内容

補助の内容や補助額は、枠ごとに設定されています。それぞれの詳細は、以下のとおりです。

【生産性向上枠】

生産性向上枠
■内容
燃料、電力の消費抑制や原材料費の削減を図る事業で、生産コストの低減を目指すもの
・高効率装置への更新による不良率の低下・消費電力削減
・運送事業におけるハイブリッドカーや電気自動車への更新
・原材料の変更に伴う製造設備の改修
・業務オペレーションの見直しや改善による業務効率化

■補助率
中小企業者・組合…2/3
小規模企業者…3/4
※なお労働生産性向上・賃上げ要件を満たした場合には、以下のように補助率が引上げられます。
中小企業者・組合…3/4
小規模企業者…4/5

■補助額
上限 300万円
下限 10万円

【特別枠】

特別枠は4つに分かれています。
①企業間連携「ワンチーム とやま」
■内容
複数企業が連携した新ビジネス創出や、生産性向上事業
・同業・異業種の企業が連携した新商品の開発
・共同購入、共同販売等による新事業展開

■補助率
中小企業者・組合…3/4
小規模企業者…4/5

■補助額
上限 200万円
下限 50万円
②業態転換・事業承継
■内容
業態転換による新市場開拓や、事業承継による新事業立上げ
・デジタル技術を活用した、スマート農業・林業等の異分野参入
・古民家を活用した観光事業参入や新規店舗の開業
・衣料品店によるカフェ併設等、既存顧客への新サービス提供
※なお、事業承継時も「新たに取り組む事業」が必須です

■補助率
中小企業者・組合…3/4
小規模企業者…4/5

■補助額
上限 200万円
下限 50万円
③DX(デジタルトランスフォーメーション)
■内容
ビジネスモデルの変革や業務プロセスの最適化を図る事業。ただし事業完了後1年以内に、労働生産性に3%以上の向上が見込まれるもの
・AIを活用した需要予測システムの開発・導入
・検査工程を自動化するカメラ検査機器の導入
・予約、接客業務の一元管理システムの導入

■補助率
2/3
※なお労働生産性向上・賃上げ要件を満たした場合には、以下のように補助率が引上げられます。
中小企業者・組合…3/4
小規模企業者…4/5

■補助額
上限 300万円
下限 100万円
④カーボンニュートラル
■内容
二酸化炭素の排出量削減を図る事業。ただし事業完了後1年以内に、生産に係る二酸化炭素排出量を減少が見込まれるもの
・化石燃料から電力等、生産設備のエネルギー源の転換
・グリーン電力への転換に伴う設備更新
・二酸化炭素排出量の見える化に関する取り組み

■補助率
2/3
※なお労働生産性向上・賃上げ要件を満たした場合には、以下のように補助率が引上げられます。
中小企業者・組合…3/4
小規模企業者…4/5

■補助額
上限 300万円
下限 100万円

対象経費

対象となる経費は、以下の①から⑮です。

①開発費
②展示会等出展費
③事業計画策定費
④旅費
⑤広報費
⑥印刷製本費
⑦通信運搬費
⑧雑役務費
⑨借料
⑩機械装置・システム費
⑪備品購入費
⑫外注費
⑬改装等工事費
⑭設備処分費
⑮その他経費

第3次募集の追加変更

第3次募集からの追加変更について、もう少し詳しく見ていきましょう。補助率引上げには要件があります。また、補助対象期間も延長されました。

申請を検討している場合は、追加変更点を良く確認してください。

補助率引上げ

補助率引き上げの要件は、以下の2つです。

①事業完了後1年以内に労働生産性が3%以上向上することが見込まれること
②実績報告時までに、事業場内賃金の平均を10円以上引き上げること

また、申請時には「様式第1号の2の8(事業計画書)【補助率引上げ】」にて、労働生産性向上の計画および賃上げの実施スケジュールを提出する必要があります。

既に通常補助率の様式により申請済みの事業者が補助率引上げを申請する場合は、様式の差し替えが受け付けられています。

補助対象期間の延長

補助対象期間は、以下のように延長されました。

■変更前
令和4年12月5日(月)から令和5年9月29日(金)

■変更後
令和4年12月5日(月)から令和5年12月22日(金)

この期間内に実施・実績報告書提出の見込みのある事業が対象です。

申請について

次に、申請の方法について確認しましょう。申請は郵送またはオンラインにて行います。

公募期間

オンラインと郵送の受付期間は、それぞれ以下のとおりです。

■オンライン申請
令和5年2月20日(月)9:00から令和5年3月20日(月)23:59まで

■郵送
令和5年2月20日(月)消印分から令和5年3月20日(月)当日消印有効
※ただし、特別枠「③DX」「④カーボンニュートラル」は4月21日(金)当日 (消印有効)

必要書類

申請に必要な書類は、以下のとおりです。
交付申請書 (郵送の場合のみ)
事業計画書
収支計画書
売上高減少確認書または利益率減少確認書
営業活動の状況がわかる書類

必要に応じて見積書・相見積書等も必要です。また、枠によっては一部必要な記載事項が異なります。

富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金の活用事例

富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金はLED電球への更新や省エネ家電・機器の導入のほか、以下のような取り組みに活用されています。

【生産性向上枠】
■製造業
・高効率の装置への更新による不良率の低下や、効率アップによる生産性向上・消費電力削減 等
■運送業
・ハイブリッドカーや電気自動車への更新
・現有車両の低燃費化改修
・エコドライブの推進 等

【特別枠① 企業間連携「ワンチームとやま」】
■酒造業等
・地域内酒蔵とのコラボによるブレンド酒の製造・販売
・地域情報誌等への新商品の広告掲載によるPR 等

【特別枠② 業態転換・事業承継】
■小売業
・和菓子店による、洋菓子への参入
・SNSによる発信強化 等

【特別枠③ DX(デジタルトランスフォーメーション)】
■サービス業(旅行業等)
・提案サービスの強化のため、顧客管理システムを導入
・上記システムから得られた顧客の嗜好データに合わせた情報配信サービスの開始
■建設業
業務効率化等のため、衛星測位システムを活用した測量機器を導入

【特別枠④ カーボンニュートラル】
■製造業
・化石燃料から電力等への生産設備のエネルギー源の転換に伴う設備導入
・カーボンニュートラルLPガスの利用に伴う設備改修 等
■その他
・二酸化炭素排出量の見える化に関する取り組み
・再生可能エネルギーの活用

なお、対象経費では、改装工事業務や既存SNSの強化、IoTシステム導入業務委託なども補助の対象となりました。

まとめ

DXやカーボンニュートラルなどの時代的ニーズは、企業にとって大きなチャンスでもあります。変革のためにはこれまでの企業の在り方を見直し、業態変更や設備の導入、生産性の向上といった新しい取り組みも必要です。

富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金は、未来へ向けた前向きな投資を後押しします。コロナ禍を乗り越え、次の時代を見据える企業には、ぜひ活用してほしい補助金です。

参考:富山県中小企業ビヨンドコロナ補助金

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