国内では新型コロナの影響により、飲食業や宿泊業などを中心に中小事業者の倒産が相次いでおり、事態が落ち着きつつある現在も政府の緊急支援なくしては廃業が免れないという事業者の方は多く存在します。
こうした状況のなか、東京都では世界的に見ても低い水準にある都内開業率(6%※平成29年度)の向上を図り、経済回復に向けてウィズコロナ時代における創業のモデルケースを輩出するため、「令和2年度創業助成金」の第2回公募を10月1日よりスタートします。
この制度は、都内で創業予定または創業から間もない中小事業者等を対象に、創業初期に必要な賃借料、販売促進費、従業員の人件費などに対し最大300万円(助成率2/3)の助成を行うというもので、個人または創業後5年未満の中小企業者などを幅広く対象としています。
都内での創業を具体的に計画している場合には是非申請をご検討ください。
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この記事の目次
東京都 令和2年度創業助成金
公益財団法人東京都中小企業振興公社が、「創業支援事業」を利用した都内中小事業者等を対象に毎年実施しているもので、申請受付は例年で4月と10月の2回実施されています。
新規創業に向けた補助金・助成金制度の中でも特に手厚い支援が受けられる助成金制度ですが、申請から助成金の受給までにかなり長い期間(申請から約2年~3年後に支給)が必要となるため、採択後の廃業などで受給資格がなくなってしまわないよう創業時の資金繰りには十分ご注意ください。
創業支援事業とは?
創業者の支援を目的に実施されている創業計画の策定支援や、創業セミナー、創業融資などのことで、東京都で実施されている下記のいずれかの事業をを3ヵ年以内に利用し、証明書などの発行を受けていることが申請の要件となります。
1.TOKYO創業ステーションによる事業計画策定支援
事務局でもある公社(東京都中小企業振興公社)が実施する、TOKYO創業ステーション「プランコンサルティング」による事業計画書の策定支援です。
TOKYO創業ステーションHP
https://startup-station.jp/m2/
2.TOKYO創業ステーションTAMAによる事業計画策定支援
公社の多摩支社で実施される「多摩ものづくり創業プログラム」の受講後に行う、同公社が実施する「プランコンサルティング」による事業計画書の策定支援です。
3.事業可能性評価事業
公社が実施している創業計画の評価を行う事業です。対象事業について「事業の可能性あり」と評価され継続的支援を受けている場合に申請要件を満たすことが出来ます。
事業可能性評価事業(公社)
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/shien/hyoka/
4.「商店街開業プログラム(商店街起業促進サポート)」
公社が実施する「進め!若手商人育成事業」における「商店街開業」に焦点をあてた事業計画の策定支援事業です。
商店街プログラム(商店街起業促進サポート事業)
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/shien/shonin/sokushin.html
5.東京都または公社のインキュベーション施設への入居
東京都・公社が設置している創業支援施設への入居が対象です
【東京都が設置】
東京ライフサイエンスインキュベーションセンター
東京コンテンツインキュベーションセンター
青山スタートアップアクセラレーションセンター
【公社が設置】
ソーシャルインキュベーションオフィスSUMIDA
ベンチャーKANDA、タイム24
インキュベーションオフィスTAMA、白鬚西R&Dセンター
東京都創業NET
http://www.tokyo-sogyo-net.jp/incu_office/
6.都の認定を受けたインキュベーション施設への入居
東京都インキュベーション施設運営計画認定事業の認定を受けた認定インキュベーション施設に6カ月以上入居し、申請する事業内容について個別具体的な支援を継続して受けていること、または以前に受けていたこと
東京創業NET 認定インキュベーション施設一覧
https://www.tokyo-sogyo-net.jp/incu_office/nintei/
7.東京都内市区町村等が運営する創業支援施設への入居
独立行政法人中小企業基盤整備機構、都内区市町村、地方銀行、信用金庫、信用組合、国公立大学、私立大学が設置した都内に所在する創業支援施設に、1年間以上の賃貸借契約締結し入居していること、または過去3か年の期間内に入居していたこと
TOKYO創業ステーション 東京都内市区町村等が運営する創業支援施設
https://startup-station.jp/wp-content/uploads/shisetsu_list2.pdf
8.アクセラレーションプログラム
都が運営する青山スタートアップアクセラレーションセンターが実施する、スタートアップ企業向けのアクセラレーションプラグラムです。
青山スタートアップアクセラレーションセンター
https://acceleration.tokyo.jp/
9.創薬・医療系ベンチャー育成支援プログラム(選抜プログラム)
東京都が支援する創薬・医療系のベンチャー育成支援プログラムです。
Blockbuster TOKYO
https://blockbuster.tokyo/
10.TOKYO STARTUP GATEWAY
東京都が実施するビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY」において、前年度以前の過去3か年度の期間内にセミファイナリストまで進んだこと
東京創業NET TOKYO STARTUP GATEWAY
https://www.tokyo-sogyo-net.jp/contest/ts_gateway.html
11.「女性ベンチャー成長促進事業(APT Women)」
都が実施する「女性ベンチャー成長促進事業(APT Women)」において、国内プログラム(アクセラレーションプログラム)を受講している又は以前に受講していること
東京創業NET 「APT Women」
http://www.tokyo-sogyo-net.jp/shien_prg/apt_women.html
12.「女性・若者・シニア創業サポート事業」における融資支援
東京都が実施する「女性・若者・シニア創業サポート事業」において、取扱金融機関から当該事業に係る融資を受け、その証明を受けたこと
東京都 女性・若者・シニア創業サポート事業
https://cb-s.net/tokyosupport/
13.東京都中小企業制度融資(創業融資)
東京都信用保証協会による中小企業向けの制度融資(創業融資)です。
東京都信用保証協会 保証制度一覧
http://www.cgc-tokyo.or.jp/institution/list.html
14.都内市町村が実施する中小企業制度融資(創業者を対象としたもの)
都内区市町村が実施する中小企業制度融資のうち、創業者を対象とした東京信用保証協会の保証付き制度融資が対象です。
詳しくは各自治体までお問い合わせください
15.東京都ベンチャー企業成長支援ファンド
東京都が出資するエネルギー、半導体・電子部品、医療機器、環境関連等の分野で有望な技術力等を持つ、ものづくりベンチャー企業を支援を目的としたファンドです。
東京都ベンチャー企業成長支援ファンド
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/chushou/kinyu/fund/f_005/
16.政策金融機関の資本制劣後ローン(創業)
政策金融機関の資本性劣後ローン(創業)で、割賦返済ではなく返済期限到来時の一括返済を利用していること
その他要件がありますので詳しくは公社の創業支援課創業助成係までお問合せください。
17.産業競争力強化法に規定する認定創業支援事業
産業競争力強化法に規定する認定特定創業支援事業により支援を受け、過去3か年の期間内に都内区市町村長の証明を受けていること
東京都創業NET 東京都内区市町村の支援事業
https://www.tokyo-sogyo-net.jp/shien_prg/municipal/
18.認定特定創業支援事業に準ずる支援
下記の機関より認定特定創業支援事業に準ずる支援を受け、過去3か年の期間内にその証明を受けていること
東京商工会議所
http://www.tokyo-cci.or.jp/
東京信用保証協会
https://www.cgc-tokyo.or.jp/
東京都商工会連合会
http://www.shokokai-tokyo.or.jp/
中小企業大学校東京校BusiNest
https://businest.smrj.go.jp/
東京都令和2年度創業助成金の申請対象者
下記の要件をすべて満たす方が申請可能です。
事業主であった期間
個人事業主としての期間と法人での期間が通算で5年未満であること。
年齢制限等はありませんが、経営経験の豊富な方は助成対象外という事になります。
現住所等
事務所の所在地と納税地がともに都内であること
※支店や営業拠点は都外にあっても構いません
創業支援事業を利用していること
冒頭で紹介した18の創業支援事業のうちのいずれかを利用している必要があります。
・事業計画書作成支援
・セミナー・創業相談
・創業支援施設への入居
・コンテストでの入賞
・創業融資の利用 など
その他除外事項に該当しないこと
・税の未納がないこと
・暴力団廃止条例に抵触しないこと など
東京都令和2年度創業助成金の対象経費
下記の6種類の経費が助成対象です
賃借料
都内の不動産の賃借料(事務所、店舗、駐車場)
サーバー等のリース・レンタル料
広告費
販路開拓や顧客獲得を目的とした広告費用
ホームページやチラシの制作料、展示会出展料
器具備品購入費
机、いす、コンピューター、エアコンエアコンなどの1点あたりの購入に金額が税込み1万円以上、50万円未満のものが対象
※消耗品、建物の付属設備などは対象外
産業財産権の出願費用
商品、製品、サービスに対する特許権、商標権などの産業財産権の出願費用など
専門家指導費
外部専門家に相談や指導を受ける際に発生する経費
業務委託や顧問契約は対象外
従業員人件費
正規従業員、パート・アルバイト従業員に対する人件費など
※申請者本人、役員の報酬、派遣や委託契約で支払う人件費は対象外
東京都令和2年度創業助成金の内容
助成上限:300万円
助成率:2/3
交付決定日から1年以上2年後までの期間に契約・取得・実施・支払いまで完了した経費が助成対象となります。
【注意】
助成金の受給申請が可能になるのは令和3年3月に予定されている採択通知の交付から1年後で、助成金の支給(振込)は受給申請を行ってからおよそ3~4カ月後となります。
※助成金申請から受給までは最短でもおよそ2年必要
東京都令和2年度創業助成金の申請から受給までの流れ
①まずは東京都が実施する創業支援事業を利用する
②助成金の申請を行う※申請期間は10月1日~10月9日
③書類審査を通過した方のみ面接審査を行う※期間は12月14日~23日
④3月1日に交付決定
⑤対象期間内に事業を完了する※交付決定日から1年以上2年が経過する日まで
⑥事業完了後に実績報告を行い審査を経て助成金が交付されます。
※1年経過時点で中間報告を行い、助成金の中間払いを受けることも可能です。
東京都令和2年度創業助成金まとめ
今回は10月1日より公募が始まる、東京都の「創業助成金」について紹介しました。
申請要件に「創業支援事業の利用」があるため、これから申請を検討している場合はまずは今回紹介した18の創業支援事業のいずれかを利用することから始める必要があります。
対象となる創業支援事業には無料で利用できるものも多くありますので、興味のある方は各事業のリンクなどから詳細をご確認ください。
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