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熱中症対策で職場を守る!クールワークキャンペーンの実施方法

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暑い日が続いています。東京では7月、気温が30℃を超える真夏日が、計13日間計測されました。これは、過去最多記録です。記録的な暑さの影響で、熱中症で搬送されたり、亡くなったりする人も増えています。

国は熱中症予防対策推進のため、5月から9月の間、「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」を実施しているのをご存じでしょうか。今回は「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」の内容と、熱中症予防に効果的な対策についてお伝えします。

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この記事の目次

2023年の夏は暑い!日々の熱中症対策

2023年夏の気温は40℃に迫り、「災害級の暑さ」として、各方面で注意喚起が行われています。さらに近年、熱中症による死亡事例も増加傾向にあります。

こうした中、政府は「熱中症警戒アラート」をはじめとした熱中症予防対策を打ち出しています。熱中症警戒アラートと、基本的な熱中症対策についてまとめました。

熱中症警戒アラートとは

令和3年4月下旬から、環境省と気象庁は熱中症予防対策に資する効果的な情報発信として、全国的に「熱中症警戒アラート」を運用しています。
熱中症警戒アラートとは、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際に、危険な暑さへの注意を呼びかけるものです。熱中症予防行動を促すための情報として扱われています。

熱中症警戒アラートの発表には、熱中症との相関が高い「暑さ指数」が33以上と予測された場合に発動されます。発表単位は、気象庁の府県予報区等です。
また発表内容には、暑さ指数の予測値や予想最高気温の値だけでなく、具体的に取るべき熱中症予防行動も含まれています。

熱中症警戒アラートの伝達とアクションのイメージは、以下の図も参照してください。

出典:熱中症予防情報サイト

基本的な熱中症対策

熱中症は、特に初夏や梅雨明け・夏休み明けなど、体が暑さに慣れていないのに気温が急上昇する時期に危険が高まると言われています。熱中症を予防するには、正しい対策を知り普段から注意を怠らないことが大切です。

一般財団法人 日本気象協会では、熱中症の基本的な対策として、「シーズンを通して、暑さに負けない体づくり」のために以下の項目を掲げています。

■水分をこまめに取る
■塩分をほどよく取る
■睡眠環境を快適に保つ
■丈夫な体をつくる

そのほか、気温と湿度に注意したり、冷却グッズを使用したりすることも効果的です。

STOP!熱中症クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)とは

毎年、熱中症による職場での死亡事例は約20件報告されています。特に2022年には死亡者数30人と、過去最多数に並びました。

出典:STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)

STOP!熱中症クールワークキャンペーンでは、職場における熱中症予防対策を推奨するため、すべての職場において「職場における熱中症予防基本対策要綱」に基づく基本的な熱中症予防対策を講ずるよう呼びかけが行われます。

まずはキャンペーンの概要や、準備期間について見ていきましょう。

STOP!熱中症クールワークキャンペーンの概要

本キャンペーンでは、4月が「準備期間」、5月から9月が「キャンペーン期間」に設定されています。7月は「重点取組期間」として、特に厳重な熱中症対策が必要な期間とされました。
熱中症の予防については、第14次労働災害防止計画において、以下のような目標が設定されました。

■アウトプット指標
熱中症災害防止のために暑さ指数を把握し、活用している事業場の割合を、2027年までに増加させる。

■アウトカム指標
増加が見込まれる熱中症による死亡者数の増加率を減少させる。

本キャンペーンでは、こうした目標の達成が目指されます。

準備期間とキャンペーン期間

4月の準備期間には「すべきこと」として、以下の項目が掲げられました。

■労働衛生管理体制の確立
■暑さ指数の把握の準備
■作業計画の策定
■設備対策の検討
■休憩場所の確保の検討
■服装の検討
■緊急時の対応の事前確認
■教育研修の実施

5月から9月のキャンペーン期間中は、これらの準備を活用し、実践的な熱中症予防の実施が求められます。

熱中症クールワークキャンペーン期間に取り組む熱中症予防対策

キャンペーン期間中に行われる熱中症対策は、大きく2つのSTEPに分けられます。それぞれの内容について、見てみましょう。

STEP1
JIS規格に適合した暑さ指数計で、暑さ指数を随時把握します。環境省の、「地域を代表する一般的な暑さ指数」を参考とすることも有効です。

ただし、個々の作業場所や作業ごとの状況は反映されていないことは留意してください。特に直射日光下における作業、炉等の熱源の近くでの作業、冷房設備がなく風通しの悪い屋内における作業では、実測が必要となります。

熱中症リスクを正しく見積もり、必要に応じて対策を講じましょう。

STEP2
測定した暑さ指数に応じて、以下の対策を行います。

■暑さ指数の低減
■休憩場所の整備
■服装
■作業時間の短縮
■暑熱順化への対応
■水分・塩分の摂取
■プレクーリング
■健康診断結果に基づく対応
■日常の健康管理
■作業中の労働者の健康状態の確認
■異常時の措置

休憩場所には、氷や冷たいおしぼり、水風呂、シャワー等の身体を適度に冷やすことのできる物品および設備を設けてください。また、水分や塩分の補給を定期的かつ容易に行うことができるよう飲料水、スポーツドリンク、塩飴の備付け等も必要です。

さらに状態が悪化した場合に対応できるように、休憩する者を1人きりにしないことや連絡手段を明示することも大切です。

また、新規採用者や夏季休暇明け等の者は、暑さへの順化が十分でない場合があります。他の労働者と同様の暑熱作業を行わせないよう、計画的な暑熱順化プログラムを組んでください。

さらに次のような疾病を有する者は、熱中症の発症に影響を及ぼすおそれがあります。医師等の意見を踏まえ配慮を行いましょう。

①糖尿病
②高血圧症
③心疾患
④腎不全
⑤精神・神経関係の疾患
⑥広範囲の皮膚疾患
⑦感冒等
⑧下痢等

そのほか、労働者の生活リズムや体調の変化には十分注意してください。本人の自覚症状がない場合でも、熱中症が進行していることがあります。異常時には病院に搬送するなどの対応を取りましょう。

職場の熱中症対策!重点取組期間にすべきこと

7月は、特に注意が必要な「重点取組期間」です。この期間には、以下の取組が提示されました。

■暑さ指数の低減効果を再確認し、必要に応じ対策を追加
■暑さ指数に応じた作業の中断等を徹底
■水分、塩分を積極的に取らせ、その確認を徹底
■作業開始前の健康状態の確認を徹底、巡視頻度を増加
■熱中症のリスクが高まっていることを含め教育を実施
■体調不良の者に異常を認めたときは、躊躇することなく救急隊を要請

まとめ

熱中症には、まだまだ注意が必要です。「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」の期間は9月までですが、暑い時期は年々長くなる傾向にあります。

従業員が健康で、個々の実力を十分に発揮できる状態にあることは、企業の成長にも良い影響を与えます。水分や塩分を適切にとり、こまめに休憩して、職場の安全確保に努めましょう。

参考:STOP!熱中症 クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防対策)

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