近年、デジタルトランスフォーメーション(DX化)の波が中小企業にも訪れ、業務効率化や新たなビジネスの創出が求められています。しかし、多くの中小企業では「どこから始めればよいのか?」や「リソースが限られている中での取り組み方は?」といった課題感を抱えているのが現状です。
大分県が提案する「デジタルスキル向上事業」では、そのような課題を解決する取り組みを支援します。この事業を通じて、地域の中小企業がデジタル化の第一歩を踏み出し、競争力を高めるためのサポートが行われています。本記事では、その詳細と実践的な活用方法について解説していきます。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する
この記事の目次
デジスキ「大分県中小企業デジタルスキル向上支援事業」とは?
これは、大分県が実施する事業で、県内の中小企業や小規模事業者のクラウドサービス導入にかかる費用を補助するものです。具体的には、コミュニケーションツール、顧客管理、勤怠管理、テレワークなどのSaaS(インターネットを経由して使用するツール)の導入をサポートします。
こんな悩み、持ってませんか?
- デジタル化は知ってるけど、具体的に何から始めたらいいの?
- 業務をもっとスムーズに、効率的にしたい。
- 紙の帳簿、もう卒業したい。
このような課題を抱える企業の方、大分県がサポートします!
どんなサポートが受けられる?
【費用のサポート】
クラウドサービス導入時の費用を補助します。※1社25万円(税込)まで
※上限25万円までは全額補助(補助率10/10)
【伴走支援】
導入後も困らないように、使いこなすためのサポートを継続的に提供します。
対象事業者および対象ツールについて
対象事業者は以下の通りです。
大分県内に主たる事業所を有すること |
中小企業・小規模事業者等であること(中小企業基本法に準ずる法人及び個人事業主、その他法人) |
本事業において導入するツールに、本事業以外の補助金を併用しないこと |
本事業実施後のアンケートや事例集の作成に際しインタビューや撮影、また広報等への利活用に協力及び許諾すること |
下記に当てはまる場合は、申請の対象外となります。
- 経済産業省又は中小機構、その他国及び地方自治体等から補助金等指定停止措置又は指名停止措置が講じられている事業者
- 過去1年において、労働関係法令違反により送検処分を受けている事業者
- 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律に規定する暴力団等の反社会的勢力に関係する事業
- 同窓会・PTA・サークル等、法人格のない任意団体
- その他、本事業の目的・趣旨から適切でないと大分県及び運営事務局が判断する者
補助の対象となるツールは以下のとおりです。
カテゴリ | ツール | 月額費用 |
---|---|---|
バックアップ | マモクラ(クライアント)+別途ストレージ | 800円/台~ |
汎用 | kintone Plus | 1,500円/人 |
情報共有 | サイボウズOffice スタンダードコース | 500円/人 |
情報共有 | Garoon | 845円/人 |
情報共有 | NI Collabo 360 | 360円/人 |
コミュニケーション | LINE WORKS スタンダード | 450円/人 |
コミュニケーション | Microsotf Teams Essentials | 500円/人 |
ファイル管理 | Dropbox Business Standard | 1,500円/人 |
ファイル管理 | Box Business | 1,980円/人 |
ファイル管理 | OneDrive for Business (Plan1) | 630円/人 |
ワークスタイル変革 | Microsoft 365 Business Standard | 1,560円/人 |
ワークスタイル変革 | Google Workspace Business Standard | 1,360円/人 |
スマートワーク | RemoteView | 1,000円/台 |
スマートワーク | TeamViewer コーポレート | 1,750円/人 |
スマートワーク | Zoom ビジネス | 2,700円/人 |
電子帳簿保存 | 証憑電子保存サービス+入力代行 | 3,000円/人~ |
電子帳簿保存 | PCA HUB eDoc プラン20 | 5,800円 |
請求管理 | MakeLeaps 法人プラン | 10,000円/人 |
勤怠管理 | X'sionスモールプラン&クロノスPerformanceクラウド | 8,380円~ |
名刺管理 | PHONEAPPLI PEOPLE ライト | 問い合わせ |
顧客対応 | サイボウズ MailWise(メールワイズ) スタンダード | 500円/人 |
顧客対応 | RICOH Chat Bot Starter | 18,000円 |
顧客対応 | 配配メール | 問い合わせ |
社内統制 | SKYSEA Client View M1 Cloud Edition | 問い合わせ |
社内統制 | Eye247 Work Smart Cloud (10人以下) | 1,100円/人 |
BCP | 安否確認サービス2 ライト(50ユーザー未満) | 6,800円 |
【注意事項】
初期費用は含んでいないため、別途初期費用が必要です。また、サービス費用は一人月額(年額)の最小プランです。年間契約の場合、月額換算で安くなる場合もあるので、必ずご確認ください。プランや構成により変わります。
事業申込方法とスケジュール
事業申込にあたって、以下の情報を所定の申込フォームに入力し、送信します。
1.ありたい姿の明確化
- 自社の理想とするビジョンや目標を具体的に。
例: 5年後の売上目標、理想の社風や働き方など。
2.現状の悩みや課題の特定
- 会社全体の課題を網羅的にリストアップ。
例: 経営課題、現場の作業効率、バックオフィスの業務改善点など。
3.デジタルツールの選定
- 導入予定のツールとその費用を明確に。
例: CRMツールの導入、月額費用、初期費用など。
4.ツール導入による期待効果
- 何を目的としてツールを導入するのかを明記。
例: 営業効率の2倍向上、顧客満足度の10%アップなど。
5.社内体制・担当者の情報
- ツール導入や事業推進の担当者や部署の明示。
例: DX推進部署、プロジェクトリーダーの名前など。
特に「自社のありたい姿」と「自社の課題」の部分は重要視されます。これらをしっかりと詰めることで、申請が通りやすくなります。
募集期間
2023年10月2日~2024年1月26日
まとめ
近年の人手不足の潮流は、これからのビジネス環境においても避けられない課題となりつつあります。このような背景の中で、デジタル化は企業の生存戦略として必須となってきました。しかし、デジタル化への取り組みはコストや時間、専門知識が必要とされることが多く、導入の敷居が高いと感じる企業も少なくありません。
そんな中、大分県の「デジスキ」補助事業は、これらの課題を解消するための強力なサポートとして現れました。導入費用の補助はもちろん、クラウドサービス導入後の伴走支援まで、一連の流れをサポートしてくれる点がこの事業の大きな魅力です。さらに、この申請を通じて自社の悩みや課題を言語化するだけでも、ビジネスの方向性や今後の取り組むべきポイントが明確になります。この自己理解のプロセス自体が、事業者にとって大きな価値を持つことでしょう。
デジタル化の波に乗り遅れないためにも、この補助事業を活用し、未来への一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。