働き方改革推進支援助成金【勤務間インターバル導入コース】を徹底解説!

公開日:2022/7/4 更新日:2026/4/14
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2019年から努力義務となっている勤務間インターバル制度ですが、導入できていない企業はまだ多いのが現状です。

「働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)」は、この制度の導入にかかる費用を最大3/4助成する制度で、令和8年度も引き続き実施されています。設備投資・ソフトウェア導入・専門家コンサルティングなど幅広い経費が対象となります。

この記事では、対象事業主の要件、助成額、申請方法を2026年度の最新情報をもとに解説します。

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【働き方改革推進支援助成金 各コース詳細】
業種別課題対応コース
労働時間短縮・年休促進支援コース
・【本記事】勤務間インターバル導入コース
団体推進コース
取引環境改善コース(2026年新設)

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この記事の目次

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働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)とは

働き方改革推進支援助成金とは、「労働時間短縮の実現」「従業員の有給休暇取得促進」といった、職場環境改善に取り組む中小企業事業主に対し、施策実施に要した費用の一部を助成する制度です。

今回紹介する「勤務間インターバル導入コース」は、この働き方改革推進支援助成金で設けられた5コースの中のひとつで、生産性を向上させ、勤務間インターバル制度の導入に向けた環境整備に取り組む中小企業事業主を支援するものです。

そもそも勤務間インターバル制度とは

勤務間インターバル制度とは、前日の業務終了から翌日の始業までに「一定時間以上の休息時間(インターバル時間)」を設ける制度です。2019年4月1日以降、事業主にはこの制度を導入するよう努力義務が課されており、厚生労働省は9時間から11時間以上の休息時間を推奨しています。

単に残業を制限するだけでなく、遅い時間まで働いた場合には翌日の始業時間を繰り下げることで、自動的に休息時間を保障できる点が特徴です。長時間労働による過労死やメンタルヘルス不調といった社会問題を背景に生まれたこの制度は、EUでもすでに義務化されており、日本でも義務化の検討が進む重要な取り組みです。

従業員の健康管理・定着、そして生産性向上につながる制度として、企業にとっても積極的な導入が求められています。

支給対象となる事業者

以下のすべての条件に該当する中小企業事業主が支給対象です。同一年度内は1回のみ申請可能となります。

①労災保険の適用事業主である
②中小企業の規模要件を満たすこと(業種により資本金・従業員数の基準が異なります)
③年休管理簿を作成していること。常時10人以上の事業場は、時季指定に関する就業規則を労基署に届け出済みであること
④以下のいずれかに該当する事業場を持つこと
勤務間インターバルを導入していない
9時間以上で導入済みだが、適用が労働者の半数以下
9時間未満で導入済み
⑤過去2年間に月45時間超の時間外労働の実態があること(一部例外あり)

助成対象となる取り組み

以下の取り組みから「1つ以上」を実施した際、助成対象となります。

(1)労務管理担当者に対する研修(勤務間インターバル制度に関するもの及び業務研修も含む)
(2)労働者に対する研修や周知、啓発
(3)外部専門家によるコンサルティング
(4)就業規則や労使協定等の作成、変更
(5)人材確保に向けた取組
(6)労務管理用ソフトウェア、労務管理用機器、デジタル式運行記録計の導入・更新
(7)労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新

自社の状況に応じて、以下の3つのうち該当するものに取り組みます。成果目標が未達成の場合、助成金が支給されない可能性があるためご注意ください。

①新規導入
勤務間インターバルをまだ導入していない事業場で、労働者の1/4を超える範囲を対象として、9時間以上のインターバルを新たに導入する
②適用範囲の拡大
すでに9時間以上のインターバルを導入しているが、適用対象が労働者の半数以下にとどまっている場合に、適用範囲を拡大する
③時間延長
すでにインターバルを導入しているが休息時間が9時間未満の場合に、2時間以上延長して9時間以上とする

いずれの場合も、常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則に規定を設け、事業実施期間内に労働基準監督署へ届け出ることが必要です。

また、上記の目標に加え一定基準以上の賃上げを実施した場合、さらに加算を受けることができます。

助成額および助成率

助成額および助成率は「成果目標達成に向けた取り組み内容の種類」「成果目標の達成状況」に応じて異なります。

【①新規導入に取り組み、労働者の1/2超に適用】

休息時間数 補助率
1企業あたりの上限額
9時間以上11時間未満 3/4 100万円
11時間以上 3/4 150万円

【②新規導入に取り組み、労働者の1/4~1/2以下に適用】

休息時間数 補助率
1企業あたりの上限額
9時間以上11時間未満 3/4 50万円
11時間以上 3/4 75万円

適用範囲の拡大・時間延長の助成額は別途定められます。詳細は労働局にお問い合わせください

賃上げ加算

成果目標加え「指定する労働者の時間当たりの賃金額を3%以上引上げること」を達成した場合、企業規模と賃上げの内容により以下が加算されます。

【常時使用する労働者数が30人を超える場合】

引上げ率 1~3人 4~6人 7~10人 11人~30人
3%以上 6万円 12万円 20万円 1人あたり2万円(上限60万円)
5%以上 24万円 48万円 80万円 1人あたり8万円(上限240万円)
7%以上 36万円 72万円 120万円 1人あたり12万円(上限360万円)

【常時使用する労働者数が10人以上30人以下の場合】

引上げ率 1~3人 4~6人 7~10人 11人~30人
3%以上 6万円 12万円 20万円 1人あたり2万円(上限120万円)
5%以上 48万円 96万円 160万円 1人あたり16万円(上限480万円)
7%以上 72万円 144万円 240万円 1人あたり24万円(上限720万円)

【常時使用する労働者数が10人未満の場合】

引上げ率 1~3人 4~6人 7~9人
3%以上 6万円 12万円 20万円
5%以上 60万円 120万円 200万円
7%以上 90万円 180万円 300万円

割増賃金率引上げ加算

成果目標に加え、時間外労働の割増賃金率を法定水準より引き上げた場合、以下の加算を受けられます。

取組内容 加算額
月60時間以内の時間外労働に対する割増賃金率を、現在より5%以上引き上げる 25万円
月45時間超60時間以内の時間外労働に対する割増賃金率を50%以上とし、かつ申請後から事業実施期間中のいずれか1か月で、時間外労働を1人あたり10時間以上削減する 75万円
上記の両方を達成する 100万円

助成対象経費および対象外経費

助成対象経費は以下の通りです。

  • 謝金
  • 旅費
  • 借損料
  • 会議費
  • 雑役務費
  • 広告宣伝費
  • 印刷製本費
  • 備品費
  • 機械装置等購入費
  • 委託費

課題別に紹介!勤務間インターバル導入コースの活用事例

「勤務間インターバル導入コースはどんな状況で活用できるの?」と疑問に感じる方もいるはずです。制度の公式ページでは、以下の活用事例が紹介されています。

企業の課題 具体的な取り組み
取り組みによる改善結果
①インターバル制度の導入にあたり、新たな機械や設備の導入による「生産性向上」が必要だった 生産性向上に貢献する設備や機器等を導入した 新たな機器や設備の使用によって労働能率が改善され、時間あたりの生産性が向上した
②始業および終業時刻を手書きで記録しているため、管理上のミスが多かった 手書きによる管理ミスを防ぐため、労務管理用機器やソフトウェアを導入した 記録方法を台帳からICカードに切り替えたことで、始業および終業時刻を正確に管理できるようになった
③インターバル制度を導入するにあたり、業務上の無駄な作業を見直す必要があった 外部の専門家によるコンサルティングを実施した 専門家のアドバイスを受けて業務の抜本的な見直しに成功し、効率的な業務体制構築などにつながった

参考:働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)

勤務間インターバル導入コースの申請について

令和8年度の申請受付は、令和8年4月13日から令和8年11月30日までです。

【交付申請の受付締め切り】
令和8年11月30日まで

ただし、予算額に応じて期間内でも受付を締め切る場合があるため、早めに申請しましょう。申請時の必要書類は以下のとおりです。

【申請時の必要書類】
・交付申請書
・事業実施計画
・事業実施前の勤務間インターバルの導入状況を確認できる書類
・事業実施に必要な経費の算出根拠を確認できる書類
・36協定の締結や規定の就労規則などを確認できる書類
・その他、労働局長が必要と認める書類

【書類の提出方法】
都道府県労働局所在地一覧」をチェックし、最寄りの労働局雇用環境・均等部に上記の書類を提出しましょう。

まとめ

働き方改革推進支援助成金の勤務間インターバル導入コースは、従業員の休憩時間をしっかり確保して労働環境を改善し、業務効率アップや生産性向上などを実現したい中小企業にオススメの制度です。紹介した活用事例も参考に、自社にとって最適な取り組みを実施しましょう。

参考:働き方改革推進支援助成金(勤務間インターバル導入コース)

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