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働き方改革推進支援助成金 業種別課題対応コース|建設・運送・医療等対象、最大250万円【2026年度・令和8年度】

公開日:2023/4/18 更新日:2026/6/4
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建設業・運送業・医療機関・砂糖製造業・情報通信業・宿泊業の中小企業を対象に、設備投資や制度整備にかかる費用を最大4/5(上限250万円+賃上げ加算)で助成する制度が「働き方改革推進支援助成金 業種別課題対応コース」です。2026年度(令和8年度)は新たに「所定外労働時間の削減」が成果目標に加わり、「割増賃金率引上げ加算」と「賃金引上げ加算7%区分」も新設されました。

申請期限は令和8年11月30日(月)。トラック・トレーラーの導入、測量機器や積算システムの購入、就業規則整備、外部研修・コンサルティングなど、業種特有の課題に対応した取組が補助対象となります。本記事では、対象業種ごとの要件・助成額・申請手順を、2026年度の公式情報をもとに解説します。

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【働き方改革推進支援助成金 各コース詳細】
【★本記事】業種別課題対応コース
労働時間短縮・年休促進支援コース
勤務間インターバル導入コース
団体推進コース
取引環境改善コース(2026年新設)

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働き方改革推進支援助成金とは?【2026年度・令和8年度】5コースの違い・助成額・申請手順まとめ

この記事の目次

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業種別課題対応コースとは

働き方改革推進支援助成金の「業種別課題対応コース」は、時間外労働の上限規制が適用されている業種や、長時間労働が課題となっている特定業種の中小企業事業主を対象とするコースです。

生産性を向上させながら、時間外労働の削減・所定外労働の削減・週休2日制の推進・勤務間インターバル制度の導入・医師の働き方改革推進などに向けた環境整備を行う事業主を支援します。

具体的には、取組の実施にかかる経費の一部が、成果目標の達成状況に合わせて支給されます。

時間外労働の上限規制とは

2019年(中小企業は2020年)から、残業時間に法的な上限(原則月45時間・年360時間)が設けられました。さらに、特殊な事情を抱えるとして猶予されていた建設業・運送業・医師・砂糖製造業にも、2024年4月から同じ規制が適用されています。業種別課題対応コースは、この規制への対応を費用面から後押しする助成金です。

対象となる事業主の要件

業種別課題対応コースの対象となるのは、以下のいずれかの業種に該当する中小企業事業主です。

業種主な要件中小企業の範囲
建設業工作物の建設の事業その他関連事業を主たる事業として営む(労働基準法139条2項)。元請・下請は問わない資本金3億円以下
または
常時使用労働者300人以下
運送業等自動車運転業務に従事する労働者を雇用する事業主(労働基準法140条1項)。トラック・タクシー・バスなど資本金3億円以下
または
常時使用労働者300人以下
病院等医師が勤務する病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院。医師が勤務していることが前提のため、看護師のみで運営される事業場は対象外常時使用労働者300人以下
(資本金額は問わず)
砂糖製造業鹿児島県または沖縄県で砂糖を製造する事業主(労働基準法142条)。かつ日本甘蔗糖工業会・沖縄県黒砂糖工業会・日本分蜜糖工業会のいずれかの会員であること資本金3億円以下
または
常時使用労働者300人以下
情報通信業日本標準産業分類「G 情報通信業」(大分類)を主たる事業とする事業主資本金3億円以下
または
常時使用労働者300人以下
宿泊業日本標準産業分類「75 宿泊業」(中分類)を主たる事業とする事業主資本金5,000万円以下
または
常時使用労働者100人以下
(サービス業区分)

これらの業種要件に加えて、すべての事業主に共通の以下の条件を満たす必要があります。

・労働者災害補償保険(労災保険)の適用事業主であること
・すべての対象事業場で、年5日の年次有給休暇取得に向けて年休管理簿を作成していること
・常時10人以上の労働者を使用する事業場では、年次有給休暇の時季指定に関する規定を含む就業規則を作成し、所轄労働基準監督署長に届け出ていること
・過去5年間に他の助成金の不正受給歴がないこと
・暴力団関係事業主でないこと、倒産していないこと
・過去1年間に労働基準関係法令違反がないこと

助成対象となる改善事業

以下の取組のうち、1つ以上を実施することが助成の条件です。

①労務管理担当者への研修
(外部講師による研修。勤務間インターバル制度に関するもの、業務研修も含む。社内人材による研修は対象外)
②労働者への研修、周知・啓発
③外部専門家によるコンサルティング
(社会保険労務士、中小企業診断士、経営コンサルタント、産業医、労働衛生コンサルタントなど)
④就業規則・労使協定等の整備
(成果目標達成のために必要な作成・変更)
⑤人材確保に向けた取組
(求人広告の掲載、採用面接担当者への研修、自社サイトの採用ページ作成・更新など)
⑥労務管理用ソフトウェアの導入・更新
(勤怠管理ソフト、SaaS等。労働時間管理機能を含むもの)
⑦労務管理用機器の導入・更新
(タイムレコーダー、ICカード、ICカード読取装置など)
⑧デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
(車載器本体、メモリーカード、事業場用の読取装置、分析ソフトウェア等)
⑨その他、労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新

「労働能率の増進に資する」とは

支給要領では、「労働能率の増進に資する」とは「生産性向上または労働者が直接行う業務負担を軽減することにより、労働者が行う作業単位あたりの労働時間の削減に資すること」と定義されています。具体的には、業界知識のない一般人が通常理解できる程度に、その効果を客観的かつ合理的に説明できる必要があります。

なお、不動産・建築物・敷地等は「設備・機器等」に該当せず対象外です。また、パソコン・タブレット・スマートフォン本体は、原則として対象外となります。

業種別の対象設備と活用例

業種ごとに、公式リーフレット・支給要領で示されている対象設備・機器の例を紹介します。

運送業:トラック・トレーラー・デジタコ・周辺機器

運送業における対象設備・機器の例として、公式リーフレットで示されているのが以下です。

・積載量の多いトレーラー:一度で多くの荷物を運べるようになり、輸送回数・労働時間が削減される
デジタル式運行記録計(デジタコ):運転日報や出勤簿の作成が自動化され、事務作業時間が削減される

支給要領では、デジタコについて「車載器本体・記録媒体(メモリーカード等)」だけでなく、事業場側の支給要領では、デジタコについて「車載器本体・記録媒体(メモリーカード等)」だけでなく、事業場側の「読取装置(メモリーカードリーダー)」や「分析ソフトウェア」も対象になりうると書かれています。ただし、いわゆる法定3要素(瞬間速度・運行距離・運行時間)を記録できるものであることが要件で、出庫・帰庫時刻のみ記録するものは対象外です。
「読取装置(メモリーカードリーダー)」や「分析ソフトウェア」も対象になりうると書かれています。ただし、いわゆる法定3要素(瞬間速度・運行距離・運行時間)を記録できるものであることが要件で、出庫・帰庫時刻のみ記録するものは対象外です。

また、貨物自動車に付随するオプション装備としてカーナビゲーションシステムを導入することは、当該カーナビ自体が労働能率の増進に資する場合(配送経路の最適化など)には改善事業に含めることが可能です。一方、標準装備(カーペットマット、サイドバイザー、寒冷地のスタッドレスタイヤなど)や設備の長期保証契約は対象外となります。

支給要領では、業種横断的な対象例として自動洗車機(洗車作業の負担を軽減)や油圧式リフト(自動車整備作業の能率向上)も明示されており、運送業でこれらの設備を導入する場合も対象になりえます。

建設業:測量・施工・積算系の機器

建設業の対象設備として、公式リーフレットでは以下が例示されています。

測量杭打ち機:測量・杭打ち・重機操作を1人で行えるようになり、1日当たりの作業時間が削減される
重機用センサーユニット:重機操作の精度向上と作業時間短縮
土木工事積算システム:過去の類似工事との比較が容易になり、短時間で適正な積算値を算出可能

建設業のみ成果目標「週休2日制の推進(4週5日以上に休日を増やす)」を選択でき、休日の増加日数に応じて最大100万円が上限額に加算されます。週休2日制の導入を進めたい建設業の事業者にとっては、業種特有の優位なコースです。

なお、建設業の災害復旧・復興事業に係る36協定の時間外・休日労働時間数の削減は、成果目標「時間外・休日労働の上限設定」の対象とはなりません。

病院等:医療業務の効率化機器

医療機関の対象設備として、公式リーフレットでは以下が示されています。

内視鏡自動洗浄機:新人でも1人で洗浄作業が可能になり、洗浄に要する時間が削減される
デジタル画像診断システム:X線フィルムの運搬・保管・検査準備の時間が削減される

ただし、支給要領では「外部委託しているCT撮影業務を自社で行うためにCTを導入する」ことは、外部委託の調整作業とCT撮影作業は同質の作業とはいえないため対象外、とされています。設備導入を通じて従来行っていなかった業務を新たに展開する場合は対象になりません。

病院等のみ成果目標「医師の働き方改革の推進」を選択でき、50万円が上限額に加算されます。

砂糖製造業:製造設備と人材確保

砂糖製造業については、公式リーフレットで以下が例示されています。

製造工程の効率化設備:労働能率を増進する設備・機器の導入
人材確保のための求人広告委託費:派遣料金も含む

他業種では労働者派遣の受入れは「人材確保に向けた取組」の対象外ですが、砂糖製造業のみ例外的に対象になっています。

情報通信業・宿泊業

情報通信業の例は以下のように示されています。

営業管理システム:顧客からの要望の回収を自動化し、ヒアリング業務の時間を削減
自動見積りシステム:見積書の発行作業を簡略化し、1日当たりの作業時間を削減

また、宿泊業の例は、以下のように書かれています。

スチームコンベクションオーブン:温度の自動調節・1回あたりの調理量増加により、仕込み・調理時間を短縮

支給要領では、業種横断的な例として自動食器洗い乾燥機(食器洗い作業の負担を軽減)も対象として明示されており、宿泊業の厨房等で活用できます。

対象外となる設備・経費

以下に該当する設備・経費は、改善事業として認められません。

・同一機種、または能力が同等以下の機種への買い替え
・新設の事業場に既設事業場と同じ設備・機器等を備え付けること
・事業経営に最低限必要な範囲の設備・機器等を備えること
・設備の導入・更新を通じて、従来行っていなかった事業を新たに展開すること
・設備導入と人材新規採用を並行し、労働能率の増進を伴わずに業務量・受注量を増加させること
・法令で義務づけられている措置(フォークリフトの特定自主検査など)
・単なる経費削減目的(LED電球への交換など)
・単なる労働者の不快感の軽減・作業快適化(スポットクーラー、空調服、エアコン更新、内装工事、机・椅子の増設など)
・日本国外で実施する内容(砂糖製造業を除く)
・パソコン・タブレット・スマートフォン本体(原則対象外)
・設備の長期保証契約

「労働能率の増進に資すること」を、業界知識のない人にも理解できる形で客観的・合理的に説明できることが要件です。設備導入を検討する際は、事前に都道府県労働局や働き方改革推進支援センターに相談することを推奨します。

成果目標の設定

支給対象の取組は、以下の7つの成果目標のうち1つ以上を選び、その達成を目指して実施します。業種によって選択できる目標が異なります。

7つの成果目標と選択可能業種

成果目標選択可能な業種
①時間外・休日労働の上限設定全業種
②所定外労働時間の削減(★2026年度より新設)全業種
③年次有給休暇の計画的付与の導入全業種
④時間単位の年次有給休暇および特別休暇の導入全業種
⑤勤務間インターバル制度の導入全業種
⑥週休2日制の推進建設業のみ
⑦医師の働き方改革の推進病院等のみ

※①と②は同時に選択できません。

各成果目標の概要

①時間外・休日労働の上限設定
36協定における時間外・休日労働時間数を縮減し、月60時間以下または月60時間超〜月80時間以下に上限を設定して所轄労働基準監督署長に届け出ます。なお、過去に本目標で受給した実績がある場合(2回目以降)は、前年度の水準を維持または短縮することが条件となり、前年度より時間外・休日労働時間数を増やした場合は選択できません。
②所定外労働時間の削減(2026年度新設)
交付申請後から事業実施予定期間の終期までの期間において、いずれか1か月における所定外労働時間数を前年同月比で労働者1人あたり5時間以上削減します。
③年次有給休暇の計画的付与の導入
すべての対象事業場で、年次有給休暇の計画的付与の規定を新たに導入します。
④時間単位の年次有給休暇および特別休暇の導入
すべての対象事業場で、時間単位の年次有給休暇の規定を新たに導入し、かつ病気休暇・教育訓練休暇・ボランティア休暇・不妊治療休暇・裁判員休暇など特別休暇のいずれか1つ以上を新たに導入します。
⑤勤務間インターバル制度の導入
すべての対象事業場で、一定時間以上の勤務間インターバル制度を新たに導入します(9時間以上または10時間以上。業種・状況により異なります)。
⑥週休2日制の推進【建設業のみ】
すべての対象事業場で、4週5日以上に所定休日を増加させます。
⑦医師の働き方改革の推進【病院等のみ】
以下の2点を実施します。
・労務管理体制の構築(労務管理責任者の設置、管理者層の理解促進、副業・兼業医師がいる場合の体制整備)
・医師の労働時間の実態把握

助成額・補助率(助成率)

取組の実施に必要な経費の一部を、成果目標の達成状況に応じて支給します。

補助率(助成率)の考え方

支給額は以下の(1)と(2)のうち、いずれか低い金額となります。

(1)各成果目標の上限額 + 賃金引上げ加算 + 割増賃金率引上げ加算の合計
(2)対象経費の合計額 × 補助率3/4

つまり、上限額の枠と、実際にかかった経費の3/4のいずれかが助成上限です。

補助率が4/5(5分の4)に引き上げられる条件(3つすべてを満たす場合)

・常時使用する労働者数が30人以下
・労務管理用ソフトウェア・労務管理用機器・デジタル式運行記録計・労働能率の増進に資する設備等の導入を実施
・これらの所要額が30万円を超える

3つの条件すべてを満たす中小事業者は、対象経費の最大80%が助成されます。

成果目標ごとの上限額

①時間外・休日労働の上限設定【初回選択の場合】

事業実施前
(36協定の時間外・休日労働時間数)
月60時間以下に設定月60時間超・80時間以下に設定
月80時間超250万円150万円
月60時間超・80時間以下200万円

①時間外・休日労働の上限設定【2回目以降の場合】

達成内容上限額
前年度水準を月60時間超80時間以下または月60時間以下の範囲で維持25万円
前年度から月60時間以下にさらに短縮100万円

②所定外労働時間の削減(2026年度新設)

削減時間数上限額
労働者1人あたり5時間以上10時間未満50万円
労働者1人あたり10時間以上100万円

③年次有給休暇の計画的付与の導入

25万円

④時間単位の年次有給休暇および特別休暇の導入

25万円

⑤勤務間インターバルの導入

【建設業・砂糖製造業・情報通信業・宿泊業】

交付申請前の状況9時間以上11時間未満11時間以上
導入していない
(新規導入)
120万円150万円
既に導入(9時間以上)
かつ労働者の半数以下に適用
(適用範囲拡大)
60万円75万円
既に導入(9時間未満)
(時間延長)
60万円75万円

【運送業等・指定病院等】

交付申請前の状況10時間以上11時間未満11時間以上
導入していない
(新規導入)
150万円170万円
既に導入(10時間以上)
かつ労働者の半数以下に適用
(適用範囲拡大)
75万円85万円
既に導入(10時間未満)
(時間延長)
75万円85万円

【指定病院等以外の病院等】

交付申請前の状況9時間以上10時間未満10時間以上11時間未満11時間以上
導入していない
(新規導入)
120万円150万円170万円
既に導入(9時間以上)
かつ医師の半数以下に適用
(適用範囲拡大)
60万円75万円85万円
既に導入(9時間未満)
(時間延長)
60万円75万円85万円

⑥週休2日制の推進【建設業のみ】

事業実施前後の4週あたり休日数の増加に応じて、1日増加ごとに25万円(最大100万円)。

⑦医師の働き方改革の推進【病院等のみ】

50万円

賃金引上げ加算

成果目標に賃金額引上げを加えた場合、以下のとおり上限額に加算されます。引上げ率は3%以上・5%以上・7%以上(2026年度から7%区分を新設)の3段階で、引上げ人数の上限は30人です。雇入れ日の翌日から交付申請日までの期間が3か月を超えない労働者は、賃上げ対象労働者として指定できません。

常時使用する労働者数が30人超の場合

引上げ率1〜3人4〜6人7〜10人11〜30人
3%以上6万円12万円20万円1人あたり2万円
(上限60万円)
5%以上24万円48万円80万円1人あたり8万円
(上限240万円)
7%以上36万円72万円120万円1人あたり12万円
(上限360万円)

常時使用する労働者数が10人以上30人以下の場合

引上げ率1〜3人4〜6人7〜10人11〜30人
3%以上6万円12万円20万円1人あたり2万円
(上限60万円)
5%以上48万円96万円160万円1人あたり16万円
(上限480万円)
7%以上72万円144万円240万円1人あたり24万円
(上限720万円)

常時使用する労働者数が10人未満の場合

引上げ率1〜3人4〜6人7〜9人
3%以上6万円12万円20万円
5%以上60万円120万円200万円
7%以上90万円180万円300万円

割増賃金率引上げ加算(2026年度新設)

2026年度から、割増賃金率の引上げを成果目標に加えることができるようになりました。以下の内容で上限額に加算されます。

内容加算額
月60時間以内の時間外労働に係る割増賃金率を5%以上引き上げる25万円
月45時間超60時間以内の時間外労働時間に係る割増賃金率を5割以上とし、かつ時間外労働を1人あたり10時間以上削減する75万円
上記の両方を達成する100万円

申請の流れと提出書類

本制度の主な申請手順は以下のとおりです。

①交付申請書を提出
②交付決定通知を受理(原則1か月以内)
③事業実施(交付決定日以降に開始。交付決定前に契約・支出した経費は対象外)
④支給申請書を提出
⑤支給決定通知を受理(原則1か月以内)
⑥助成金受取

交付申請から助成金受取までは、事業実施期間を含めて8〜12か月程度が目安です。設備購入費は一旦自社で立て替える必要があり、助成金は事業完了後に支払われます。

申請窓口と電子申請

申請窓口は事業所所在地を管轄する都道府県労働局 雇用環境・均等部(室)です。郵送または持参で書類を提出します。

また、電子申請システム「Jグランツ」(https://www.jgrants-portal.go.jp/)を利用したオンライン申請も可能です。

申請内容や書類の書き方の無料相談は、全国47都道府県に設置されている働き方改革推進支援センターで受けられます。

申請期限と事業実施期間(業種別)

業種により事業実施期間と支給申請期限が異なります。

区分交付申請期限事業実施期間支給申請期限
建設業・運送業等・病院等・情報通信業・宿泊業令和8年11月30日(月)
午後5時
交付決定日〜
令和9年1月31日(日)
事業終了日から30日後
または
令和9年2月5日(金)
のいずれか早い日
砂糖製造業令和8年11月30日(月)
午後5時
交付決定日〜
令和9年3月14日(土)
事業終了日から30日後
または
令和9年3月19日(金)
のいずれか早い日

予算に上限があるため、11月30日以前に予告なく受付が締め切られる場合があります。厚生労働省の令和8年度予算概算要求額は101億円(前年度92億円から増額)と拡充されており、申請件数の増加も見込まれます。見積取得や労使協議、就業規則整備などに時間がかかるため、検討開始は遅くとも夏前を推奨します。

業種別課題対応コースに関するよくある質問

建設業の対象は元請だけ?下請も対象?

元請・下請は問いません。「工作物の建設の事業その他これに関連する事業」を主たる事業として営む中小企業事業主(資本金3億円以下または常時使用労働者300人以下)で、労災保険の適用事業主であれば対象です。建設業のみ成果目標「週休2日制の推進」を選択でき、最大100万円が加算されます。

病院や診療所も対象になる?看護師だけでも申請できる?

対象になるのは医師が勤務する病院・診療所・介護老人保健施設・介護医療院で、看護師のみで運営される事業場は対象外です。中小企業の範囲は「常時使用する労働者300人以下」(資本金額は問わず)で判定され、病院等のみ成果目標「医師の働き方改革の推進」を選択できます(50万円加算)。

車両や設備の購入も対象になる?

対象になり得ます。運送業のトラック・トレーラー・デジタコ、建設業の測量杭打ち機・積算システム、病院等の内視鏡自動洗浄機・デジタル画像診断システムなどが公式リーフレットで例示されています。ただし、同一機種や能力が同等以下の機種への買い替え、パソコン・タブレット・スマートフォン本体は対象外です。

2回目以降の申請でも上限額は同じ?

成果目標によって扱いが変わります。成果目標①「時間外・休日労働の上限設定」を令和7年度以降に受給して2回目以降に選ぶ場合、上限額は維持で25万円、月60時間以下にさらに短縮で100万円と低くなります。同一年度内の重複申請は不可、過年度に同じ成果目標で受給した場合も原則再選択できません。

個人事業主や小規模事業所でも申請できる?

中小企業事業主の範囲に該当し、労災保険の適用事業主であれば法人格は問われません。ただし労働者を1人以上雇用していることが前提で、従業員のいない一人事業主は対象外です。

賃上げ加算ってどんな制度?対象労働者は何人まで?

通常の成果目標に「賃金額の引上げ」を追加すると上限額に加算される制度です。引上げ率は3%以上・5%以上・7%以上の3区分、対象労働者は30人までで、雇入れから3か月以下の労働者は対象外です。労働者10人未満または10〜30人の事業場では、5%以上・7%以上の加算額がさらに2.5倍または2倍に増額されます。


まとめ

2026年度の業種別課題対応コースは、所定外労働時間の削減(新成果目標)の追加、割増賃金率引上げ加算の新設、賃金引上げ加算の7%区分の新設など、活用できる支援の幅が広がっています。

特に運送業のトラック・トレーラー導入、建設業の測量機器・積算システム導入、医療機関の業務効率化機器導入など、業種特有の課題に直結する設備投資への補助は、人手不足が深刻化する中での競争力確保にも直結します。

労使での話し合いや就業規則整備など、申請前の準備にも時間がかかるため、年度内の活用を検討する事業者は早めの行動が肝心です。制度の詳細や自社のケースに合った活用方法については、お気軽にお問い合わせください。

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