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雇用就農資金とは?次世代の農業経営者育成を支援!最大2年間の人件費や住居費等を助成します

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農業は、食を支える重要な産業のひとつです。将来的な食糧危機問題を受けてますます注目が集まる業種ですが、農業従事者にとっては、経営的な業績向上も課題のひとつです。

そうした農業従事者を支援するため、「雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)」では、次世代の経営者育成のための研修に関する経費が補助されます。

今回は、雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)の内容や申請方法をお伝えします。

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この記事の目次

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雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)とは?

全国農業会議所が設置した「雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)」は、農業法人等が次世代の経営者を育成するため、従業員や後継者を国内外の法人に派遣して行う現場実践研修(OJT)を支援するものです。派遣元農業法⼈等に対し、代替職員の⼈件費等を助成します。派遣先は農業法人のほか、異業種法人も対象です。

まずは派遣イメージや支援事業の概要を確認していきましょう。

派遣研修のイメージ


出典:農業をはじめる.JP

派遣研修では、「次世代の経営者を育てたい農業法人」や「家族経営の農業者」が、経営に参画させる予定の職員や後継者に他の法人で研修を受けさせ、経営ノウハウを学ばせます。これにより、経営感覚の優れた次世代経営者の育成を目指します。

雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)の対象経費・助成額

派遣元農業法人等の役員・正社員、または家族経営で既に経営に参画している後継者を派遣受入法人へ派遣し、現場実践研修を実施する取組が対象です。ただし、代表者の研修は対象外となります。

助成対象となる経費は、以下のとおりです。


助成対象経費
①代替職員人件費 派遣研修生の代替として、派遣研修開始1ヶ月前以降に新たに雇用した職員の人件費(1人分に限る)
※派遣受入法人が該当の人件費を全額負担する場合は助成対象外です。
②派遣研修経費 派遣研修実施による転居に係る費用、住居費、通勤に係る交通費および研修負担金

【助成内容】
助成額:年間最大120万円
(内訳:①代替職員人件費・②派遣研修経費を合わせて最大10万円/月)

助成期間:最短3か月~最長2年間(24か月)

農業法人や研修生の応募要件

それでは、応募のための要件を見ていきましょう。「派遣元農業法人」「派遣研修生」「派遣受入法人」それぞれの、主な要件をまとめました。

派遣元農業法人等の要件

派遣元農業法人の主な要件は、以下の①~⑤です。

①おおむね年間を通じて、農業を営む事業体であること
※被災による休業の場合は申請可能です。
②研修終了後1年以内に、派遣研修生を役員等に登用することを確約していること
※家族経営の場合は、経営を移譲または経営を法⼈化した上で役員等に登⽤することを確約する必要があります。
➂雇用および研修に関して、法令違反や不正等のトラブルがないこと
④常時10人以上の従業員を雇用する農業法人等の場合は、就業規則を定めていること
⑤全国農業会議所等から研修実施状況や関係書類等の確認を求められた場合は、これに協力すること

派遣研修生の要件

派遣研修生の主な要件は、次の2つです。

①原則として55歳未満であること
②研修終了後、経営の中核を担う強い意志を有している者であること

派遣受入法人の要件

派遣受入法人の主な要件は、以下のとおりです。

①農業経営に必要な資質・能力を身につけさせるための研修を行うことができること
②研修指導者を置くこと
※複数の研修指導者を置いてもかまいませんが、研修指導者は、当該法人の役員または従業員である必要があります。
➂派遣研修生を労働者災害補償保険に加入させること
④常時10人以上の従業員を雇用する派遣受入法人の場合は、就業規則を定めていること
⑤労働基準法等で定められた管理帳簿を整備していること
⑥雇用および研修に関して、法令違反や不正等のトラブルがないこと

雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)の事業スキーム

次に本事業をどのように活用していくのかを確認しましょう。
事業全体は以下①~⑥の流れで行います。手続き全体の流れや管轄は下の図を参照してください。

【事業全体の流れ】
契約の凍結
研修実施計画の申請
審査・採択
職員の派遣・研修の実施
研修実績報告・交付申請
助成金の交付

【手続き全体の流れと管轄】

出典:農業をはじめる.JP

雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)の募集期間・申請方法・必要書類

申請は、書類の提出をもって行います。締め切りや郵送先は、以下のとおりです。

締め切り 令和7(2025)年1月31日(金)17時(消印有効)
申請先 各都道府県農業会議等

毎月月末までに提出された申請書類は、原則として翌月中に審査が行われます。

必要書類

申請において、必ず提出が必要な書類は以下の①~⑥です。

①研修実施計画書
②研修指導者の履歴書
③派遣研修生の履歴書
④契約内容確認書
⑤派遣元農業法人等の耕作証明書等の写し
⑥環境負荷低減のクロスコンプライアンスチェックシート

また、該当する場合のみ提出が必要な書類は以下のとおりです。

  • 海外派遣研修実施計画書(研修先が国外の場合)
  • 派遣受入法人の事業概要が分かる資料(国外の場合)
  • 派遣元農業法人等の全部事項証明書(派遣元農業法人等が法人経営の場合)
  • 代替職員の雇用契約書の写し(代替職員を雇用した場合)
  • 被害状況を証明する資料(天災等により被災し、複数の研修生を出向させる場合)

雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)の活用例

雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)では、令和6年度能登半島地震の被災農業法人等が、従業員を他の法人に派遣する場合も支援されます。活用例のイメージは、以下の図を参照してください。

出典:農業をはじめる.JP

また、研修は複数の法人で数ヶ月ずつ実施したり、農閑期を利用して実施したりすることも可能です。

ここでは公式ホームページで公開されている事業活用例から、派遣元法人や研修生、派遣先法人のコメントなどを、簡単にまとめました。

新たな会社精神の確立を目指して後継者を派遣した事例

創業50年を迎える農園が、後継者を土壌改良を行う企業へ派遣。研修生は派遣先で木材チップ堆肥や微生物資材を活用した土壌改良を学び、堆肥の材料が持つ本質の把握や農産物栽培への実証試験等を行なった。

研修後、該当研修生は農園の取締役に就任した。現在は創業者の理念である「自然に優しい農法」を受け継ぎつつ、新たな会社精神の確立に取り組んでいる。

【派遣元農業法人のコメント】
農業法人の経営で重要なことは、会社の基本精神を確立して従業員で共有するだけでなく、その精神を地域に発信し、地域とともに発展することだと考える。その手法や従業員教育のノウハウを習得する一番の早道として他社の経営の中に入って経験的に学ぶことにあるとし、他企業での後継者の研修を行った。

経営者の右腕となる人材を長期に渡り外に出すということは痛手だったが、今後は研修で得たノウハウを活かし、地域に還元していきたい。

【派遣研修生のコメント】
これまで感覚を頼りに堆肥生産を行っていた。研修後は習得したノウハウを活かし、より品質の高い堆肥や新しい堆肥づくりに取り組んでいる。

【研修受入法人のコメント】
高品質の堆肥生産には、細やかな技術や数々の厳しい行程が必要である。研修では、高品質堆肥生産のノウハウを習得できるように意識すると同時に、「地域に還元することで会社が発展する」という理念を確立してきた理由を理解してもらうことを重視した。

【研修受入のメリット】
研修を通じ、企業が行う先駆的な取り組みを、他の農家に普及することができた。また研修生に指導する場面では、自社の独自農法を他に伝えることの重要性を、従業員が再確認する機会ともなった。

まとめ

多くの企業にとって、後継者の育成は課題のひとつです。他法人や他業種で学び、新たな技術や知識を吸収することは、次世代の後継者や経営陣にとっては大きな成長のチャンスです。また、受入先企業にとっても、自社技術の普及や従業員の教育などのメリットがあります。

しかし企業にとって重要なポジションにいる従業員を長期の研修に送り出すためには、労働力の補充も必要です。雇用就農資金(次世代経営者育成タイプ)をはじめとした支援を活用し、負担を減らしながら、未来の経営陣の成長を後押ししていきましょう。

参考:農業をはじめる.JP

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