「働く人口の減少」が問題視されている中、採用活動に頭を悩ませている経営者様も採用ご担当者様も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
”良い人がいない?””自社を選んでもらえない?””PR出来るところがない?””そもそもそんなに時間もコストもかけられない”などなど、悩みや問題は様々かと思います。
そこで今回は、採用で使える助成金として、「人材確保等支援助成金」について調べてみたいと思います。
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この記事の目次
人材確保等支援助成金の背景
厚生労働省では、働き方改革に取り組む中小企業・小規模事業者に対する支援として、概算要求時点で1,222億円を計上しています。
その項目としては、大きく下記の3つの施策が検討されています。
①「働き方改革推進⽀援センター」によるワンストップ型の相談⽀援、商工会議所・商工会等での出張相談、中小企業・小規模事業者に対する個別相談等の機能・体制の強化
②時間外労働の上限設定、勤務間インターバルの導⼊、最低賃⾦・賃⾦の引上げ等に取り組む中小企業・小規模事業者への助成⾦の拡充
③働き方改革のために人材を確保することが必要な中小企業・小規模事業者に対する⽀援 等
この「人材確保等支援助成金」は、助成金を受給する上での制度構築、もしくは設備投資を通して、魅力ある職場作りを行い、職場定着や採用にも活かしていこうという主旨の助成金です。
一朝一夕でうまくいくものではないかもしれませんが、好循環を生み出すきっかけとしてこの助成金を上手く活用してみていただけると良いかと思います。
人材確保等支援助成金とは
事業主等の雇用管理改善、生産性向上等の取組みによる助成を通じて、従業員の職場定着の促進等を図ることを目的とした助成金です。
大きく6つのコースに分かれています。
人材確保等支援助成金:雇用管理制度助成コース
新たに雇用管理制度の導入・実施を行い、適切な運用を経て従業員の離職率の低下が図られた場合に助成を受けることが出来ます。
※雇用管理制度とは、評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主のみ)など
目標達成助成:57万円
※生産性要件を満たした場合は、72万円
人材確保等支援助成金:介護福祉機器助成コース
介護事業主が、介護労働者の身体的負担を軽減するために、新たに介護福祉機器を導入し、適切な運用を行うことにより、労働環境の改善がみられた場合に助成を受けることが出来ます。
機器導入助成:導入費用の25%(上限150万円)
■介護福祉機器の適切な運用を経て従業員の離職率の低下が図られた場合
目標達成助成:導入費用の20%(上限150万円)
※生産性要件を満たした場合:35%
人材確保等支援助成金:介護・保育労働者雇用管理制度助成コース
介護事業主または保育事業主が、介護労働者または保育労働者の職場への定着の促進に資する賃金制度の整備を行った場合に助成を受けることが出来ます。
制度整備助成:50万円
■賃金制度の適切な運用を経て、介護労働者または保育労働者の離職率に関する目標を達成した場合
【計画期間終了1年経過後】
目標達成助成(第1回):57万円(生産性要件を満たした場合は72万円)
【計画期間終了3年経過後】
目標達成助成(第2回):85.5万円(生産性要件を満たした場合は108万円)
人材確保等支援助成金:中小企業団体助成コース
中小企業者を構成員とする事業協同組合等が、傘下の事業者の人材確保や従業員の職場定着を支援するために一定の事業(中小企業労働環境向上事業)を行った場合に助成を受けることが出来ます。
助成額:要した費用の3分の2
人材確保等支援助成金:人事評価改善等助成コース
生産性向上のための能力評価を含む人事評価制度と2%以上の賃金のアップを含む賃金制度を整備し、実施した場合に助成を受けることが出来ます。
制度整備助成:50万円
※適切な運用を経て、生産性の向上及び労働者の賃金の2%以上のアップや離職率の低下に関する目標をすべて達成した場合
目標達成助成:80万円
人材確保等支援助成金:設備改善等支援コース
生産性向上に資する設備等への投資を通じて生産性向上、雇用管理改善(賃金アップ等)を図ることに対して助成を受けることが出来ます。
参考:厚生労働省 人材確保等支援助成金のご案内(平成31年1月7日版)
まとめ
厚労省の概算要求時からも示されていた「人材確保等支援助成金」について調べてみました。
事業主等の雇用管理改善、生産性向上等の取組みによる助成を通じて、従業員の職場定着の促進等を図ることを目的とした助成金です。
制度の整備だけでなく、目標を達成した場合の助成があるなど、中長期的に助成金を受給することが出来ます。
また、「設備投資」にも活用することが出来るので、設備投資を通して環境整備を行いたい事業者様にとっても活用度の高い助成金かもしれません。
是非この機会に、助成金を活用した魅力ある職場作りをしてみてはいかがでしょうか。
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