▼5月25日更新
※5月25日から二次公募の申請受付を開始しました。
▼3月13日更新
※3月8日に公募情報が更新され、スケジュール予定が出ましたので、記事内容を更新しました。
省エネの補助金といえば筆頭にあがるのが、経済産業省の省エネ補助金ではないでしょうか。
国内で事業を営む法人と個人事業主の省エネ対策を支援するこの補助金では「大幅な省エネを実現できる先進設備」「オーダーメイド型設備」「高効率の空調や給湯機などの指定設備」「EMS(エネルギーマネジメントシステム)」等の導入に対して支援を行っています。
令和4年度補正予算にて500億円の予算が充てられる「経済産業省 省エネルギー設備への更新を促進するための補助金(省エネルギー投資促進支援事業費補助金、省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金)」の執行団体に、環境共創イニシアチブ(SII)が決まりました。令和4年度補正予算における省エネ補助金の概要確認とスケジュールの確認をして、申請に備えましょう。
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この記事の目次
令和4年度補正予算 省エネルギー設備への更新を促進するための補助金(省エネルギー投資促進支援事業費補助金、省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金)
本事業は、省エネ性能の高い設備への更新等にかかる費用を補助することで、エネルギー価格高騰に苦しむ中小企業等の省エネ対策を促進することを目指しています。
複数年の投資計画に切れ目なく対応できる新たな仕組みを創設し、まず今後3年間、集中的に支援を実施するとしています。
出典:令和4年度補正予算の事業概要(PR資料)
事業概要
申請区分は次の4つに分かれています。
申請区分 | |
(A)先進事業 | 工場・事業場にて大幅な省エネを実現できる先進的な設備の導入を支援 |
(B)オーダーメイド事業 | 個別設計が必要な特注設備等の導入を含む設備更新やプロセス改修等を行う省エネ取組に対して支援 |
(C)指定設備導入事業 | 省エネ性能の高いユーティリティ設備、生産設備等への更新を支援 |
(D)エネルギー需要最適化対策事業 | エネマネ事業者等と共同で作成した計画に基づくEMS制御や高効率設備の導入、運用改善を行うより効率的・効果的な省エネ取組について支援 |
申請区分 | 補助率 | 上限額 |
(A)先進事業 | 中小企業2/3 大企業1/2 | 15億円または20億円 |
(B)オーダーメイド事業 | 中小企業1/2 大企業1/3 (投資回収年数7年未満の事業は 中小企業1/3 大企業1/4) |
15億円または20億円 |
(C)指定設備導入事業 | 1/3 ←※昨年度は定額でした | 1億円 |
(D)エネルギー需要最適化対策事業 | 中小企業1/2 大企業1/3 | 1億円 |
具体的な要件等については、まだ公表されていませんが、執行団体募集のページや募集要項から以下の情報が得られます。
「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」と「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」は異なる事業で、事業区分によってどちらに申請するのか分かれるようです。
それぞれの補助対象者と補助対象事業は以下のとおりです。
省エネルギー投資促進支援事業費補助金の対象
【補助対象者】
全業種の法人及び個人事業主
※大企業は、省エネ法Sクラス事業者であることまたは中長期計画書にベンチマーク目標を達成する見込み及びその投資計画等を記載していることを要件とします。
【補助対象事業】
対象事業は次の2つです。
■(C)指定設備導入事業
指定設備のうち一定の省エネ性能を満たす設備を導入する場合にかかる設備費に対して補助します。
■(D)エネルギー需要最適化対策事業
エネマネ事業者と「エネルギー管理支援サービス」を契約し、EMS(エネルギーマネジメントシステム)を用いてより効果的に省エネルギー化を図り、EMSの制御効果と省エネルギー診断等による運用改善効果により、一定の省エネ要件を満たす場合に、設備導入にかかる設計費・設備費・工事費に対して補助します。
【補助対象設備】
・指定設備
・EMS(エネルギーマネジメントシステム) 等
※EMSについては、指定設備と併せて応募できます。
ユーティリティ設備と生産設備の内容は以下のとおりです。
ユーティリティ設備 |
---|
①高効率空調 ②産業ヒートポンプ ③業務用給湯器 ④高性能ボイラ ⑤高効率コージェネレーション ⑥変圧器 ⑦低炭素工業炉 ⑧冷凍冷蔵設備 ⑨産業用モータ ⑩調光制御設備 |
生産設備 |
---|
①工作機械(レーザー加工機等) ②プラスチック加工機械(射出成形機) ③プレス機械 ④印刷機械 ⑤ダイカストマシン |
参考:令和4年度補正「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」に係る補助事業者募集要領
省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の対象
補助対象者については、上と同じで、全業種の法人及び個人事業主が対象です。
【補助対象事業】
■(A)先進事業
登録リストに掲載されている先進設備を導入する省エネ投資事業が対象です。一定の省エネ要件を満たす場合に、当該設備導入に係る設計費、設備費、工事費に対して補助します。
■(B)オーダーメイド型事業
機械設計を伴う設備(オーダーメイド型設備)を導入する省エネ投資事業が対象です。一定の省エネ要件を満たす場合に、当該設備導入に係る設計費、設備費、工事費に対して補助します。
■(D)エネルギー需要最適化対策事業
エネマネ事業者と「エネルギー管理支援サービス」を契約し、EMSを用いて、より効果的に省エネルギー化を図り、EMSの制御効果と省エネルギー診断等による運用改善効果により、一定の省エネ要件を満たす場合に、当該設備導入に係る設計費・設備費・工事費に対して補助します。
【補助対象設備】
・登録された先進設備
・機械設計を伴う設備(オーダーメイド型設備)
・EMS 等
参考:令和4年度補正「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金」に係る補助事業者募集要領
なお、上記は、執行団体の募集要領を参考にしておりますので、補助対象範囲や定義については、実際の公募案内が出るまで今しばらくお待ちください。
令和5年度予算 省エネ補助金との違いは
ここで確認しておきたいのが、令和5年度本予算の省エネ補助金と令和4年度補正予算事業との違いです。
出典:先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金
令和5年度予算案によると、先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金で支援対象となるのは、「先進事業」「オーダーメイド型事業」「エネマネ事業」の3つで、SIIが補助対象設備として指定した設備へと更新する「指定設備導入事業」は含まれていないため、ご注意ください。
なお、令和5年度予算の省エネ補助金「先進的省エネルギー投資促進支援事業費補助金」は、例年の実施状況から5~6月に公募開始となると予測されます。
省エネ補助金のスケジュール予定
では次に、令和4年度補正予算 省エネ補助金のスケジュールについてみていきましょう。
昨年度の、令和3年度補正予算「省エネルギー投資促進支援事業」は1月26日に執行団体の公募結果が公表され、公募期間は3月3日から4月5日まで、という日程でした。
今年は以下のスケジュール(予定)となっています。
【令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進支援事業】
【令和4年度補正予算 省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業】
一次公募:令和5年3月27日~4月24日 ※公募決定6月上旬予定(終了)
二次公募:令和5年5月25日~6月30日 ※公募決定8月下旬予定
省エネ診断の準備も?
省エネの取り組みに関わってくる「省エネ診断」についても考えておきましょう。
省エネ診断とは、専門家が工場や事業所の設備やエネルギー使用状況を調査・診断して、省エネのための改善対策を提案するものです。
省エネ診断を受診し、問題点を把握して改善策に取り組むことで、効果的な省エネ実践につなげることができます。
省エネの補助金は、企業の省エネ対策を促進することを目的としているので、より効果的で企業の実情に即した取り組みを行うためにも、「省エネ診断」と「補助金申請」をセットで行う必要性が出てくることもあり得ます。
いざ申請となったときに慌てないためにも、省エネ診断についてもチェックしておくと良いでしょう。
まとめ
今回は、省エネ性能の高い設備への更新などにかかる費用を補助する「令和4年度補正予算 省エネルギー設備への更新を促進するための補助金(省エネルギー投資促進支援事業費補助金、省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金)」についてご紹介しました。
既存設備を省エネ性能の高いユーティリティ設備、生産設備等へ更新することをお考えの場合は、令和5年度の事業では補助対象になっていないため、補正予算事業での申請をご準備ください。
補正予算事業は、公募が複数回行われます。詳細が決定次第、SIIホームページで公表されますので、ご確認いただきますようお願いします。補助金活用や準備についてのご相談は、お気軽に補助金ポータルまでお寄せください。