夏の暑さや冬の寒さの対策として、内窓の設置や外窓の交換を検討している方も多いのではないでしょうか。こうした窓の断熱リフォームに使えるのが「先進的窓リノベ2026事業」です。
この制度では、既存住宅の窓・ドアを断熱性能の高い製品に改修する費用に対して、1戸あたり最大100万円の補助金が交付されます。令和7年度補正予算として1,125億円が計上された、住宅省エネ関連でも最大規模の補助制度です。
気になるのは「予算はまだ残っているのか」という点でしょう。2026年8月18日午前0時時点の予算に対する補助金申請額の割合は18%で、まだ8割以上の予算が残っています。ただし受付は遅くとも2026年12月31日までで、予算上限に達した時点で締め切られます。
本記事では、先進的窓リノベ2026事業の補助額・対象工事・申請スケジュールに加え、2025事業からの変更点、補助額の計算例、確定申告の扱いまでをわかりやすく解説します。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する
省エネリフォーム補助金2026は最大いくら?4事業の対象工事・金額・申請期間を徹底解説【令和8年度】
みらいエコ住宅2026事業とは?条件や対象となる住宅・補助額を解説
【2026年】給湯器の補助金はいくら?最大17万円「給湯省エネ」の条件・申請方法
食洗機の設置・買い替えで使える省エネ住宅補助金【2026年8月最新】3万円の条件
この記事の目次
先進的窓リノベ2026事業とは?最大100万円の窓断熱リフォーム補助金
「先進的窓リノベ2026事業」は、既存住宅の窓を高断熱仕様へ改修する費用の一部を補助する制度です。ガラス交換・内窓設置・外窓交換が対象で、住宅なら1戸あたり最大100万円が補助されます。
正式名称は「断熱窓への改修促進等による住宅の省エネ・省CO2加速化支援事業」で、環境省が所管しています。2050年ネット・ゼロや2030年度の温室効果ガス削減目標の達成に向け、断熱性能の高い窓の普及を後押しすることが目的です。予算規模は1,125億円(令和7年度補正予算)です。
・補助上限:住宅は1戸あたり100万円
・対象工事:ガラス交換/内窓設置/外窓交換(カバー工法・はつり工法)/ドア交換(窓と同一契約の場合のみ)
・最低補助額:1申請あたり合計5万円以上
・工事着手日:2025年11月28日以降
・交付申請:2026年3月31日~遅くとも2026年12月31日まで
・所管:環境省/予算1,125億円
なお本制度は、リフォームの依頼主(施主)が直接申請する仕組みではありません。事務局に登録した施工事業者「窓リノベ事業者」が施主に代わって申請します。そのため契約前に、依頼するリフォーム業者が登録事業者かどうかを確認することが欠かせません。
先進的窓リノベ2025事業からの変更点は?
2025事業から2026事業への主な変更点は、補助上限額の引き下げ・特大サイズの新設・内窓Aグレードの除外の3点です。具体的には以下のとおりです。
・補助上限額が1戸あたり200万円から100万円へ縮小
・「特大サイズ」(窓4.0㎡以上・ガラス2.0㎡以上)の補助単価を新設
・内窓のAグレードを補助対象から除外(内窓はSグレード以上が必須)
・補助単価全般の見直し
・一部の非住宅建築物(店舗・教育施設・医療福祉施設等の一部)を新たに対象化
・集合住宅の管理組合等によるリース利用を新設
特に注意したいのが、内窓Aグレードが補助対象外になった点です。2026事業では内窓は熱貫流率Uw値1.5以下(Sグレード以上)の製品でなければ補助を受けられません。基本的な仕組みは従来と同じですが、単価や対象範囲が見直されているため、最新の要件を確認しておきましょう。
先進的窓リノベ2026事業はいつまで?予算はまだ残っている?
先進的窓リノベ2026事業の交付申請は、遅くとも2026年12月31日まで受け付けられます。2026年8月18日午前0時時点の予算消化率(予算に対する補助金申請額の割合)は概算値で18%で、予算にはまだ余裕があります。
「先進的窓リノベの補助金がなくなる」と検索する方が多いのは、過去の同種事業が期限前に締め切られた経緯があるためです。本事業でも予算上限(100%)に達した時点で受付は終了します。公式サイトでは予算消化率が毎日午前中に更新されているため、検討中の方はこまめに確認しておくと安心です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 予算額 | 1,125億円(令和7年度補正予算) |
| 予算消化率 | 18%(2026年8月18日午前0時時点・概算値) |
| 交付申請の予約期限 | 遅くとも2026年11月16日 |
| 交付申請の期限 | 遅くとも2026年12月31日 |
| 工事完了の期限 | 遅くとも2026年12月31日 |
なお2025事業では補助上限が1戸200万円でしたが、2026事業は100万円です。1件あたりの補助額が減った分、予算1,125億円でカバーできる件数は増える計算になります。とはいえ年末に向けて申請は増える傾向があるため、早めの契約・着工が確実です。
予算上限に達したらどうなる?
予算上限に達した場合、交付申請および交付申請の予約の受付はその時点で締め切られます。締切日は予算の執行状況に応じて公式サイトで公表されます。
さらに注意したいのが、締切直前の申請は補助額が減額される可能性がある点です。交付申請の手引きには、予算の執行状況に応じて申請を締め切る場合、締切日に近い交付申請について補助額から減じて補助金を支払うことがあると明記されています。満額を確実に受け取りたい場合は、余裕をもったスケジュールで進めましょう。
なお、工事に着手した段階で「交付申請の予約」を行えば、その時点で補助額分の予算が確保されます。戸別申請の予約の有効期間は提出日から3か月間です。予約は任意ですが、予算残高が減ってきた局面では有効な手段になります。
先進的窓リノベ2026事業の補助対象者・対象住宅は?
補助対象者は、窓リノベ事業者と工事請負契約を結び、窓のリフォームを行う工事発注者等です。対象となる建物は既存の戸建住宅・集合住宅のほか、一部の非住宅建築物も含まれます。
| 補助対象者(共同事業者) | 窓リノベ事業者と工事請負契約を締結し、窓のリフォーム工事を行う工事発注者等 |
|---|---|
| 交付申請者(補助事業者) | 事務局に登録した窓リノベ事業者(施工業者等) |
| 対象建物 | 戸建住宅/低層集合住宅(3階建以下)/中高層集合住宅(4階建以上)/一部の非住宅建築物 |
対象になるのは「既存住宅」に限られます。既存住宅とは、工事請負契約日の時点で建築から1年が経過した住宅、または過去に人が居住した住宅を指します。建築から1年以内の新築住宅は対象外です。
建物の規模・用途に応じた補助上限額は以下のとおりです。なお1申請あたりの合計補助額が5万円未満の場合は申請できません。
| 区分 | 上限額 |
|---|---|
| 住宅 | 1戸あたり100万円 |
| 延床面積240㎡以下の非住宅建築物 | 1棟あたり100万円 |
| 延床面積240㎡超の非住宅建築物 | 1棟あたり1,000万円 |
賃貸住宅やマンション、別荘でも使える?
賃貸住宅・別荘・シェアハウス・セカンドハウスも、人の居住の用に供する家屋であれば補助対象です。マンションなどの集合住宅も、戸建住宅と同様に利用できます。
補助対象になる「住宅の所有者等」の範囲は幅広く、次のいずれかに該当すれば申請できます。
・住宅を所有し、賃貸に供する個人または法人
・賃借人(借りて住んでいる方)
・集合住宅の管理組合・管理組合法人
・買取再販事業者(別の施工業者に工事を発注する場合に限る)
集合住宅では、各戸の所有者が施主となる「戸別申請」のほか、管理組合や全住戸の所有者が委託して1棟分をまとめて申請する「一括申請」も可能です。一括申請の補助上限は、1棟につき100万円×リフォームした住戸数となります。
一方で、不動産登記や固定資産の課税において住宅以外の用途に分類される建物、現に店舗や施設等として使用している建物は住宅として扱われません。民泊施設や有料老人ホームなど事業用の施設に行う工事も対象外です。
非住宅建築物はどこまで対象になる?
2026事業から新たに補助対象となった非住宅建築物は、建築基準法で第一種低層住居専用地域・第二種低層住居専用地域に建設が認められている用途の建物(店舗・教育施設・医療福祉施設の一部など)です。建物が実際に立地している用途地域は問われません。
非住宅建築物の交付申請(予約を含む)は、住宅より3か月遅い2026年6月30日から受付が始まっています。予約は遅くとも2026年11月16日まで、交付申請は遅くとも2026年12月31日までです。申請は「非住宅/リフォーム工事」の区分で行い、住宅とは別の手引きが用意されています。
なお店舗併用住宅の場合は、住宅部分と非住宅部分でそれぞれ別の区分から申請します。住宅部分のリフォームであることを確認するため、追加書類を求められることがあります。
窓の区分ごとの補助単価はいくら?
補助単価は、製品の性能区分と窓の大きさ(特大・大・中・小)、住宅の建て方に応じて、1か所(ガラス交換は1枚)ごとに定額で決まっています。1住宅あたりの補助額は「単価×施工箇所数」で算出し、住宅なら上限100万円までです。
性能区分は熱貫流率(Uw値・Ud値)で決まり、数値が低いほど高性能です。本事業で補助対象になるのは、P(SS)・S・Aの3区分に限られます(内窓はAグレードを除く)。
| 性能区分 | 熱貫流率(Uw値/Ud値) | 本事業での扱い |
|---|---|---|
| P(SS) | 1.1以下 | 補助対象 |
| S | 1.1超1.5以下 | 補助対象 |
| A | 1.5超1.9以下 | 補助対象(内窓のみ対象外) |
| B~E・Y・Z | 1.9超ほか | 補助対象外 |
戸建住宅・低層集合住宅の補助単価は?
戸建住宅と低層集合住宅(3階建以下)の補助単価は以下のとおりです(単位:円)。ただし低層集合住宅のガラス交換・内窓設置は、次の見出しで紹介する中高層集合住宅と同じ単価が適用されます。
| 工種 | 性能区分 | 大きさ(ガラスは1枚、その他は1か所あたり) | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 特大 | 大 | 中 | 小 | ||
| ガラス交換 | P(SS) | 78,000 | 52,000 | 32,000 | 11,000 |
| S | 53,000 | 35,000 | 23,000 | 7,000 | |
| A | 41,000 | 27,000 | 18,000 | 5,000 | |
| 内窓設置 | P(SS) | 140,000 | 89,000 | 58,000 | 36,000 |
| S | 76,000 | 52,000 | 34,000 | 22,000 | |
| A | ー | ー | ー | ー | |
| 外窓交換(カバー工法) | P(SS) | 239,000 | 188,000 | 138,000 | 89,000 |
| S | 156,000 | 124,000 | 92,000 | 60,000 | |
| A | 116,000 | 88,000 | 66,000 | 41,000 | |
| 外窓交換(はつり工法) | P(SS) | 194,000 | 149,000 | 110,000 | 69,000 |
| S | 117,000 | 92,000 | 68,000 | 44,000 | |
| A | 86,000 | 63,000 | 48,000 | 29,000 | |
出典:先進的窓リノベ2026事業 交付申請の手引き(住宅・リフォーム工事)
内窓設置のAグレードは2026事業で補助対象外となったため、上表でも「ー」となっています。ガラス交換は施工箇所数ではなく、交換するガラスの枚数で計算する点にも注意が必要です。
中高層集合住宅(4階建以上)の補助単価は?
中高層集合住宅(4階建以上)は、戸建住宅より補助単価が高く設定されています。マンションの窓リフォームを検討している方は、以下の単価表を確認してください(単位:円)。
| 工種 | 性能区分 | 大きさ(ガラスは1枚、その他は1か所あたり) | |||
|---|---|---|---|---|---|
| 特大 | 大 | 中 | 小 | ||
| ガラス交換 | P(SS) | 86,000 | 57,000 | 35,000 | 12,000 |
| S | 59,000 | 39,000 | 25,000 | 8,000 | |
| A | 45,000 | 30,000 | 20,000 | 6,000 | |
| 内窓設置 | P(SS) | 152,000 | 98,000 | 64,000 | 40,000 |
| S | 83,000 | 57,000 | 37,000 | 24,000 | |
| A | ー | ー | ー | ー | |
| 外窓交換(カバー工法・はつり工法) | P(SS) | 302,000 | 229,000 | 156,000 | 92,000 |
| S | 202,000 | 153,000 | 104,000 | 62,000 | |
| A | 174,000 | 133,000 | 92,000 | 54,000 | |
出典:先進的窓リノベ2026事業 交付申請の手引き(住宅・リフォーム工事)
低層集合住宅(3階建以下)は、ガラス交換と内窓設置が上表の中高層集合住宅と同じ単価、外窓交換・ドア交換は戸建住宅と同じ単価になります。建て方の判定は所在階を問わず、建物全体の地上階数で行われます。
窓のサイズ区分は、工種によって基準となる面積が異なります。
| サイズ | ガラス交換(ガラス1枚の面積) | 内窓・外窓(窓1か所の面積) |
|---|---|---|
| 特大(G) | 2.0㎡以上 | 4.0㎡以上 |
| 大(L) | 1.4㎡以上2.0㎡未満 | 2.8㎡以上4.0㎡未満 |
| 中(M) | 0.8㎡以上1.4㎡未満 | 1.6㎡以上2.8㎡未満 |
| 小(S) | 0.1㎡以上0.8㎡未満 | 0.2㎡以上1.6㎡未満 |
補助額はいくらになる?計算のシミュレーション例
補助額は「対象製品ごとの定額×設置箇所数」で計算します。戸建住宅でSグレードの内窓を5か所に設置した場合の試算は以下のとおりです。
・リビングの掃き出し窓(大):52,000円
・寝室の窓(中):34,000円
・子ども部屋の窓(中):34,000円
・和室の窓(中):34,000円
・浴室の窓(小):22,000円
合計:176,000円
より高性能なP(SS)グレードを選べば単価は上がり、同じ5か所でも合計は約36万円まで増えます。同じ工事内容でも製品のグレード次第で補助額が2倍近く変わるため、見積時に複数のグレードで試算してもらうとよいでしょう。
ここで見落としやすいのが、補助事業に要する経費が補助額を下回る工事は対象外というルールです。ここでいう経費とは、補助対象になる窓・ドア本体の販売価格と、その設置工事費の合計(消費税を除く)を指します。窓以外の設備費や工事費は含まれません。
補助対象になる工事・ならない工事は?
補助対象となるのは、断熱性能を高める窓のリフォーム工事です。具体的には次の4種類が対象で、いずれも事務局に登録された対象製品を使う必要があります。
・内窓設置(既存窓の内側に新設または既存内窓を交換)
・外窓交換(カバー工法・はつり工法)
・ドア交換(カバー工法・はつり工法/窓と同一契約で同時申請する場合のみ)
性能要件は、ガラス交換・外窓交換がUw値1.9以下、内窓がUw値1.5以下、ドア交換がUd値1.9以下です。地域による基準の違いはなく、全国共通の要件が適用されます。
内窓については設置位置にも条件があります。外皮部分にある既存外窓の開口面から屋内側へ50cm以内に、開口面と平行に設置するものに限られます。出窓に内窓を設置する場合、形状によっては対象外になることがあるため、事前に施工業者へ確認しましょう。
補助対象にならない工事は?
断熱性能の向上につながらない工事や、住宅の形状を変える工事は補助対象外です。主な対象外工事は以下のとおりです。
・外気に面していない窓(ガラス)・ドアの交換工事
・ドア板の一部を構成するガラスを交換する工事
・ドア交換(ドアへの内窓設置を含む)のみを補助対象とする工事
・ドア交換において、窓と同一の契約でない工事
・施主支給や材工分離による工事
・中古品や展示品を用いた工事
・従前より省エネ性能が下がる窓・ドアを設置する工事
・メーカーが保証しない方法により取り付けられた工事
・既存の外窓1つに対して3つ以上の内窓を新たに取り付ける工事
・外壁等に新たに開口部を設けて外窓・ドアを設置する工事
・既存の開口部を拡張して外窓を設置する工事
・開口部の位置を変更して外窓・ドアを設置する工事
・交換前のサッシ数を上回る数のサッシを設置する工事
・増築部に行う工事
ただし、開口部の新設・拡張・位置変更・数の増加については例外があります。BELS評価書または既存住宅の建設住宅性能評価書を提出し、リフォーム後に断熱等性能等級5を満たすことが確認できる住宅は補助対象となります。間取り変更を伴う大規模リフォームを予定している場合は、この例外規定を施工業者に確認しておくとよいでしょう。
過去の窓リノベ事業で補助を受けた窓は対象になる?
過去の窓リノベ事業で補助金の交付を受けた窓(ガラス)・ドアは、2026事業の補助対象になりません。補助金を返還した場合も同様です。
対象外となる過去事業は、先進的窓リノベ事業(令和4年度補正予算第2号)、先進的窓リノベ2024事業(令和5年度補正予算)、先進的窓リノベ2025事業(令和6年度補正予算)の3つです。以前に一部の窓を改修して残りを今回工事する場合は問題ありませんが、同じ窓を再度申請することはできません。
また同一開口部に内窓と外窓を重ねて設置した場合、補助対象になるのはいずれか1つの製品のみです。一方、複数の窓を重ならないように並べて設置した場合は、原則すべての製品が補助対象になります。
先進的窓リノベ2026事業の申請の流れとスケジュールは?
申請は登録事業者(窓リノベ事業者)が行い、交付された補助金は施主に全額還元されます。住宅のリフォーム(戸別申請)の主なスケジュールは以下のとおりです。
| 項目 | 時期 |
|---|---|
| 工事着手可能期間 | 2025年11月28日以降に着手した工事 |
| 事業者登録の開始(統括アカウント) | 2026年3月10日~ |
| 交付申請(予約を含む)の受付開始 | 2026年3月31日~ |
| 添付書類の登録開始 | 2026年4月15日~ |
| 非住宅の交付申請(予約を含む)の受付開始 | 2026年6月30日~ |
| 交付申請の予約期限 | 遅くとも2026年11月16日 |
| 交付申請・工事完了の期限 | 遅くとも2026年12月31日 |
ここでいう工事着手日とは、締結した工事請負契約に含まれる最初の工事に着手する日を指し、窓の工事に限定されません。ただし現場の調査・採寸、見積もり、足場の設置、資材の搬入は工事着手にあたらない点に注意してください。
申請手続きは、工事請負契約の締結 → 共同事業実施規約の締結 → 工事着手 →(任意で交付申請の予約)→ 工事完了・引渡し → 交付申請 → 交付決定 → 補助金の交付・還元、という流れで進みます。すべて「住宅省エネポータル」上のオンライン手続きです。
工事前の写真を撮り忘れると補助金は受け取れない
先進的窓リノベ2026事業では、補助対象となるすべての窓について工事【前】写真と工事【後】写真の提出が必須です。工事前写真を撮り忘れた場合、補助金の交付を受けることはできません。
2025事業で「工事前写真・提出免除依頼書」が使えたケースがありましたが、2026事業ではこの書類は用意されていません。事務局も、正しい工事前写真が提出できない工事箇所は補助金の交付を受けられないと注意喚起しています。
撮影のポイントは次の4点です。施主側からも、工事着工前に写真を撮ったか業者に一声かけておくと安心です。
・工事前後は同じ画角で撮影する
・窓(ドア)1か所につき1枚ずつ撮影する
・カーテン・雨戸・シャッターを開け、外気に面することが確認できるように撮影する
補助金の還元方法は?いつ受け取れる?
補助金は窓リノベ事業者が受け取ったうえで、施主(共同事業者)に還元されます。還元方法は「工事代金への充当」か「現金での支払い」のいずれかを、交付申請前に締結する共同事業実施規約であらかじめ合意して選びます。
現金で受け取る場合、窓リノベ事業者は補助金の交付から遅くとも2か月以内に還元を完了する必要があります。事務局から事業者への振込は、交付申請に不備がなければ交付申請から1.5~2か月程度で交付決定となり、当月20日頃までに交付決定された案件は翌月末日に振り込まれる予定です。
交付決定時には、施主宛にも「交付決定と振込のお知らせ」(圧着式ハガキ)が事務局から郵送されます。この通知は紛失しても再発行されないため、大切に保管しておきましょう。
登録事業者(窓リノベ事業者)はどこで探せる?
窓リノベ事業者は、住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイト内にある「窓リノベ事業者の検索」ページから探せます。地域や事業者名から検索でき、登録されている事業者かどうかをその場で確認できます。
登録のない事業者と契約した工事は、どれだけ高性能な窓を設置しても補助対象になりません。付き合いのある業者に依頼したい場合は、その業者が窓リノベ事業者として登録しているか、あるいはこれから登録する予定があるかを契約前に必ず確認してください。
なお、住宅省エネ支援事業者や窓リノベ事業者としての登録は、国や事務局が優良な事業者として認定するものではありません。登録の有無は制度利用の前提条件であり、施工品質の保証ではない点は理解しておきましょう。
対象製品についても、同じサイトの「補助対象製品の検索」ページで型番ごとに確認できます。メーカーが発行する「性能証明書」に記載された製品区分・サイズ・性能区分によって補助額が決まる仕組みです。
他の補助金と併用できる?自治体の補助金はどうなる?
先進的窓リノベ2026事業は、原則として補助対象が重複する国の他の補助制度とは併用できません。一方、地方公共団体の補助制度は、国費が充当されているものを除き併用可能です。
住宅省エネ2026キャンペーンを構成する4事業(みらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業)は、補助対象が重複しなければ併用できます。同一の工事請負契約・同一工期でも問題ありません。
| 併用する制度 | 可否 |
|---|---|
| みらいエコ住宅2026事業(リフォーム) | 補助対象が重複しなければ併用可 |
| 給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業 | 補助対象が重複しなければ併用可 |
| 国の他の補助制度(同一の窓が対象) | 併用不可 |
| 自治体の補助制度(国費充当なし) | 併用可 |
| 自治体の補助制度(国費充当あり) | 原則併用不可 |
自治体の窓断熱リフォーム補助金と国の制度を組み合わせれば、自己負担をさらに抑えられます。ただし自治体側の要件は制度ごとに異なるため、併用可否は必ず自治体の窓口に確認してください。事務局では自治体制度の併用可否には回答できません。
ワンストップ対応とは?2025年までの仕組みとの違い
2026事業では、複数事業を併用する際に交付申請を効率的に作成できる「ワンストップ対応」が用意されています。提出済みの交付申請から入力情報と提出書類の一部を複製して、他事業の交付申請を作成できる機能です。
注意したいのは、過年度の「ワンストップ申請」とは仕組みが異なる点です。2026事業のワンストップ対応には、複数事業の交付申請を一括作成する機能や、最も有利な補助額へ自動的に振り替える機能はありません。交付申請の提出は構成事業ごとに行う必要があります。
またワンストップ対応は、1つの工事請負契約に基づくリフォーム工事に限り利用できます。新築住宅・非住宅・リース契約を伴う交付申請では利用できず、賃貸集合給湯省エネ2026事業も対象外です。
補助金を受け取ったら確定申告は必要?
個人が自宅のリフォームで受け取った補助金は、原則として所得税法上の「一時所得」に該当します。一時所得には年間50万円の特別控除があるため、他に一時所得がなければ補助金が50万円以下の場合は課税対象になりません。
会社員の場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要です。一時所得は「(収入-特別控除50万円)×1/2」で計算するため、他に一時所得がなければ補助金がおおむね90万円を超えると申告が必要になる計算です。
ただし、所得税法第42条の「国庫補助金等の総収入金額不算入」の適用を受け、確定申告書に「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を添付すれば、補助金を総収入金額に算入しないことができます。この場合、確定申告書第二表の特例適用条文等の欄に所得税法42条と記載します。
・個人が受け取るリフォーム補助金は原則「一時所得」
・一時所得には年間50万円の特別控除がある
・所得税法42条の適用を受ければ総収入金額に算入しないことができる
・住宅ローン控除を受ける場合、補助金額は住宅の取得等の対価の額から差し引く
・交付決定通知書は確定申告で提出を求められることがあり、事務局は再発行に応じない
住宅ローン控除を併用する方は特に注意が必要です。国税庁は、住宅の取得等に関し補助金等の交付を受ける場合、その補助金等の額を取得等の対価の額から控除して計算すると定めています。窓リノベの補助金を受けた分だけ、住宅ローン控除の計算基礎が小さくなる可能性があります。
なお税務の取扱いは個々の状況によって異なります。具体的な申告方法については、税務署または税理士に確認してください。
先進的窓リノベ2026事業に関するよくある質問
最後に、先進的窓リノベ2026事業に関するよくある質問を紹介します。先進的窓リノベ2026事業の補助金はいくらもらえますか?
住宅の場合、1戸あたり最大100万円の補助を受けられます。実際の補助額は、設置する製品の性能区分と窓の大きさ、住宅の建て方、施工箇所数によって決まり、「定額の単価×施工箇所数」で算出します。たとえば戸建住宅でSグレードの内窓を5か所に設置した場合、合計17万6,000円程度が目安です。なお1申請あたりの合計補助額が5万円未満の場合は申請できません。
先進的窓リノベ2026事業の補助金はいつまで申請できますか?なくなることはありますか?
交付申請は遅くとも2026年12月31日まで、交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日までです。ただし予算上限に達した時点で受付は締め切られます。2026年8月18日午前0時時点の予算消化率は18%で、まだ8割以上の予算が残っています。公式サイトで毎日更新されるため、こまめに確認しましょう。
2025事業から2026事業で何が変わりましたか?
主な変更点は、補助上限額が1戸あたり200万円から100万円へ縮小されたこと、「特大サイズ」の補助単価が新設されたこと、内窓のAグレードが補助対象外になったことの3点です。あわせて補助単価が全般的に見直され、一部の非住宅建築物と集合住宅のリース利用が新たに対象となりました。
自分で(施主が)直接申請できますか?
施主による直接申請はできません。事務局に登録した窓リノベ事業者が、施主に代わって住宅省エネポータル上で申請手続きを行う仕組みです。登録のない事業者と契約した工事は補助対象になりませんので、契約前に公式サイトの「窓リノベ事業者の検索」で登録状況を確認してください。
マンション(集合住宅)でも使えますか?補助額は戸建てと同じですか?
使えます。3階建以下の低層集合住宅、4階建以上の中高層集合住宅がいずれも対象です。補助単価は戸建住宅と異なり、中高層集合住宅は戸建住宅より高く設定されています。低層集合住宅は、ガラス交換と内窓設置が中高層集合住宅と同じ単価、外窓交換・ドア交換が戸建住宅と同じ単価になります。
賃貸住宅や別荘でも補助を受けられますか?
受けられます。人の居住の用に供する家屋であれば、賃貸住宅・別荘・シェアハウス・セカンドハウスも対象です。住宅を所有して賃貸に供する個人や法人のほか、賃借人や集合住宅の管理組合も補助対象者になれます。ただし民泊施設や有料老人ホームなど事業を行うための施設は対象外です。
工事前の写真を撮り忘れた場合はどうなりますか?
工事前写真を撮り忘れた工事箇所は、補助金の交付を受けることができません。2026事業では「工事前写真・提出免除依頼書」の使用ができないため、代替手段はありません。内窓は屋内から、外窓・ドアは屋外から、窓1か所につき1枚ずつ、工事前後で同じ画角で撮影する必要があります。
内窓を設置すれば必ず補助を受けられますか?
必ず受けられるわけではありません。2026事業では内窓はUw値1.5以下(Sグレード以上)の製品が補助対象で、Aグレードの内窓は対象外です。また設置位置にも条件があり、既存外窓の開口面から屋内側へ50cm以内に、開口面と平行に設置するものに限られます。出窓の場合は形状によって対象外になることがあります。
ドアの交換だけでも補助を受けられますか?
ドア交換のみでは補助対象になりません。同じ住宅の窓の改修と同一契約内で断熱性能の高いドアに交換し、窓と同時に交付申請する場合に限り補助対象となります。ドアに対する内窓設置も同じ扱いです。なおドア板の一部を構成するガラスのみを交換する工事は、ガラス交換にも該当しません。
過去に先進的窓リノベ事業を使った窓を、もう一度申請できますか?
できません。先進的窓リノベ事業(令和4年度補正予算第2号)、先進的窓リノベ2024事業、先進的窓リノベ2025事業で補助金の交付を受けた窓・ドアは、2026事業の補助対象になりません。補助金を返還した場合も同様です。ただし、過去に改修していない別の窓であれば申請できます。
自治体の窓リフォーム補助金と併用できますか?
地方公共団体の補助制度は、国費が充当されているものを除き併用できます。一方、同じ窓を補助対象とする国の他の補助制度とは原則併用できません。ただし住宅省エネ2026キャンペーンを構成する他の事業は、補助対象が重複しなければ併用可能です。自治体制度の併用可否は事務局では回答できないため、各自治体の窓口に確認してください。
補助金を受け取ったら確定申告は必要ですか?
個人が自宅のリフォームで受け取る補助金は原則として一時所得に該当します。一時所得には年間50万円の特別控除があり、他に一時所得がなければ補助金がおおむね90万円を超えると申告が必要になる計算です。所得税法第42条の適用を受け「国庫補助金等の総収入金額不算入に関する明細書」を添付すれば総収入金額に算入しないこともできます。具体的な取扱いは税務署または税理士にご確認ください。
まとめ
窓の断熱リフォームは初期費用こそかかりますが、冷暖房費の節約や住環境の快適性向上という長期的なメリットにつながります。室内の温度差が小さくなれば、結露の抑制やヒートショックのリスク軽減にも役立ちます。
先進的窓リノベ2026事業は、住宅1戸あたり最大100万円という大型の補助制度です。2026年8月18日時点の予算消化率は18%とまだ余裕がありますが、締切日に近い申請は補助額が減額される可能性もあります。工事前写真の撮影漏れという不交付事例も多いため、登録事業者に早めに相談し、最新の要件を確認したうえで準備を進めましょう。
▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する


