新型コロナに係る緊急経済対策第二弾(令和二年度二次補正)の中でも特に注目度が高い、経営状況が悪化した事業者に対する家賃補助制度「家賃支援給付金」の正式な実施が確定し、6月末を目途の実施に向けた最終調整が始められています。
感染症関連で風評被害が甚大な飲食店などでは、新型コロナの影響で月の売り上げが90%以上減ってしまったという事業者の方も多く、申請要件を満たす方は業種問わず相当数いらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回はこの「家賃支援給付金」について、現在判明している情報について紹介したいと思います。
下記で詳細をご覧ください。
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この記事の目次
新型コロナ緊急経済対策第二弾「令和二年度二次補正家賃支援給付金」
制度の概要
新型コロナの影響で著しく売り上げが減少した事業者(中堅・中小企業・小規模事業者等)が支払う家賃を半年間に渡り補助する制度で、既に持続化給付金を受給している事業者の場合、店舗がテナントであれば自動的に家賃支援給付金の申請要件も満たすことになります。※売上減少の要件を満たすため。
今回の新型コロナ経済対策の中でも中小事業者向けの給付金制度としては最大規模の施策といえます。
利用できる人
法人(中堅・中小企業)
小規模事業者、個人事業主
支給要件
主な支給要件は下記の通りです。
① 1か月間の売り上げが前年同月比で50%以上減少していること
② 3か月間の売上げの合計が前年同月比で30%以上減少している期間があること
③ 今年の3月までに操業を行っていること
上記は現在発表されている内容となりますが、今年に入ってから創業している事業者の方は必然的に①②の条件は満たすことができないため、今後特例の基準が儲けられることになるのではないでしょうか。
支援内容
給付額については「事業規模」と「単独店舗かどうか」によって、下記のように区分が儲けられています。
小規模事業者、個人事業主の場合
⇒家賃の2/3を補助 上限25万円/月(対象家賃は37.5万円まで)×6ヶ月
事業所が複数ある場合
⇒37.5万円/月を超える分の家賃の1/3を補助 上限25万円/月(対象家賃は75万円)×6ヶ月
※経産省公式HPより
中堅、中小企業の場合
⇒家賃の2/3を補助 上限50万円/月(対象家賃は75万円まで)×6ヶ月
事業所が複数ある場合
⇒75万円/月を超える分の家賃の1/3を補助 上限50万円/月(対象家賃は150万円)×6ヶ月
経産省公式HPより
★複数の事業所を持つ場合の6カ月間の最大受給額は、小規模事業者、個人事業主で300万円(通常枠150万円+追加枠150万円)、中小、中堅企業の場合で600万円(通常枠300万円+追加枠300万円)となります。
既に実施されている「持続化給付金」は、給付までのスピードを最優先させていたため事業の規模は考慮されていませんでしたが、今回の家賃支援給付金は毎月の固定費の中でも大きな割合を占める家賃の負担軽減を対象としているため、迅速かつ、ある程度のところまでは事業実態に即した支援が可能となります。
受付開始時期について
6月末を目途に受付開始するため最終調整にはいっています。
給付はいつになるか?
通常の補助金制度であれば交付申請から2か月以内というのが相場になりますが、今回の緊急経済対策ではより迅速な給付が求められているためそれよりもかなり早い時期に給付金が届くものと思われます。
しかし、持続化給付金では最短1週間で支給されたケースもあるものの、行政機関の現在の混乱を見る限り、今回の家賃支援給付金ではもう少し給付までには時間がかかりそうです。
申請方法はどうなる?
既に実施されている新型コロナに係る給付金制度などでは、問い合わせの殺到による執行機関のパンクなどが発生しているため、なるべく申請方法を簡略化する方向で調整が行われています。
原則オンライン申請というアナウンスが既にありますが、今後の調整次第では手書き郵送、窓口申請などいくつかの申請方法が採用される可能性もあります。
必要書類として考えられるものは「家賃を証明するための書類」「売上減少を証明する書類」などになりますが、家賃を証明するための書類については賃貸契約書で十分です。
また、「売上減少を証明する書類」ですが、こちらについては、持続化給付金などの申請を既に行っている場合は、その際に使用した書類をそのまま転用する事が可能になるはずです。※売上減少の要件①が同様の給付要件であるため。
去年実施されていた補助金(レジ補助金、持続化補助金など)でPOSレジシステムを導入済みの飲食店事業者の方は、期間ごとの売上の集計などが簡単にできるため、こうした手続きも非常にスムーズにいくのではないでしょうか。
まとめ
今回紹介した「家賃支援給付金」はテナント事業者の家賃を対象とした給付金制度ですが個人事業主やフリーランスの方で月額の収入が著しく低下している場合には、減収世帯の家賃の補助を行う「住居確保給付金」という制度なども利用することが可能です。
事業者向けの支援だけでなく国民の生活そのものを守るための対策も並行して次々に実施されていますので、会社を思うあまり自身が対象となる支援制度を見落としてしまわないようご注意ください。
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