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高年齢労働者のための職場環境改善に最大100万円!エイジフレンドリー補助金とは

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エイジフレンドリー補助金は、高齢者が安心して働き続ける職場環境を整備するために必要な制度です。

要件を満たせば、職場環境整備に使った費用(工事費など)を補助してもらえます。職場の安全性を改善し、労働者の満足度を向上したい中小企業であれば、チェックしておきたい制度です。

この記事では、エイジフレンドリー補助金の対象者や補助金額、申請の流れなどを詳しく解説します。

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この記事の目次

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高齢者雇用の拡大が進む背景

日本は少子高齢化が進行している関係で、若い世代の労働者数が減少し、65歳以上の労働力人口が年々増加し続けています。

2014〜2021年の労働者人口推移では、「25〜44歳」の労働者人口が毎年減少し、「65歳以上」の労働者人口は毎年増加し続けているという結果が出ました。

今後も働き続ける高齢者が増えることを考慮すると、身体機能が低下し怪我や病気のリスクが向上する世代も安心して勤務できる職場環境を整えることが、重要になってきます。
参考:令和3年労働力調査

エイジフレンドリー補助金とは

エイジフレンドリー補助金とは、高齢者が安心して働き続ける職場環境を整えるために必要な費用に対して、補助金を支給する制度です。

身体機能が低下する高齢者の労働人口が増えた影響で、労働災害の数も増加傾向にあります。高齢者も安心して働ける職場環境を整えるには、バリアフリー化や重作業をサポートする機能の設置などが欠かせません。

エイジフレンドリー補助金を活用することで、高齢者が働きやすい職場環境の整備を目指す中小企業の負担を軽減できます。

エイジフレンドリー補助金 対象事業者

下記1〜3すべてに当てはまる事業者が対象です。

1.60歳以上の「高年齢労働者」を常に1名以上雇用している
2.労働保険に加入している
3.以下のいずれかに該当する中小企業事業者である (「常時雇用している労働者数」「資本金あるいは出資総額」のいずれかを満たせば、中小企業事業者とみなされます)

出典:エイジフレンドリー補助金について

対象となる改善対策

職場環境改善のために、以下の対策を実施した際に発生した費用が補助金の支給対象です。

1.職場で雇用されている⾼齢者の新型コロナウイルス感染予防に必要な費⽤

  • 介護における「移乗介助および入浴介助」の際の⾝体的負担を軽減する機器
  • 熱中症の初期症状等、体調の急変を把握できる⼩型携帯機器(ウェアラブルデバイス)を⽤いた健康管理システムの利⽤
  • ⾶沫感染の防⽌対策(使い捨てマスク等の消耗品、ビニールカーテン等の仮設の設備は対象外)

2.⾝体機能の低下を補うための設備・装置の導⼊に必要な費⽤

  • 通路の段差解消(スロープの設置等)、階段への⼿すり設置
  • 床や通路の滑り防⽌対策(防滑素材の採⽤、防滑靴の⽀給など)
  • 危険箇所への安全標識および警告灯の設置
  • 業務⽤⾞両への⾃動ブレーキ機能あるいは踏み間違い防⽌装置の導⼊
  • 熱中症リスクの⾼い事業場における、休憩施設の整備や送⾵機の設置など
  • 体温を下げる機能を備えた服の導入
  • 不⾃然な作業姿勢を改善するための作業台等の設置
  • 重量物搬送機器・リフト
  • トラック荷台等、昇降設備の設置
  • 重筋作業を補助するパワーアシストスーツ

3.健康や体⼒状況等の把握に必要な費⽤

  • 体⼒チェック
  • 運動・栄養・保健指導等の実施(健康診断、⻭科検診、体⼒チェックの費⽤は対象外)
  • 保健師やトレーナー等の指導による⾝体機能維持向上活動

4.安全衛⽣教育の実施に必要な費⽤

  • ⾼齢者の特性を踏まえた安全衛⽣教育

なお、ウェアラブルデバイスや防滑靴、体⼒チェックなど、「労働者個⼈ごとに費⽤が発生する対策」については、雇⽤する⾼年齢労働者の⼈数分に限り補助対象となります。

具体例について

補助金対象の具体例や対象外となる経費については、「令和4年度エイジフレンドリー補助金Q&A」にて細かく記載されています。

以下、熱中症予防対策等の例をご紹介します。

◆エアコンが対象になる例
熱中症のリスクの高い暑熱な作業場で作業を行う工場内に、休憩室を設けて、休憩室内にエアコンを設置する場合、補助対象になります。

◆対象外の例(熱中症予防対策)
・一般の「事務室」にエアコンを設置する場合
・事務所の屋根に遮熱性の高い塗料を塗布する場合
・工場全体の換気をするための、大型の換気装置 等
参考:令和4年度エイジフレンドリー補助金Q&A

上限額・補助率

上限額:100万円(税抜き)
補助率:1/2

エイジフレンドリー補助⾦は、事業規模や⾼年齢労働者の雇⽤状況等を審査して交付を決定します。すべての申請者に交付されるわけではないためご注意ください。

エイジフレンドリー補助⾦ 事業の流れ

エイジフレンドリー補助金は、以下の流れで「申請〜交付」まで実施します。

1.中小企業事業者から必要書類を郵送し、補助金交付申請を行う
2.補助金事務センター側で書類を確認し審査を実施する
・申請は毎月末に取りまとめて翌月に実施
3.補助金事務センターより採択可否を連絡する
・採択の場合:申請代表者宛に「交付決定通知書」を郵送
・不採択の場合:申請担当者宛にメールで通知
4.中小企業事業者側で対策を実施する
・交付決定通知書が届いたら、なるべく早めに対策を実施する
・交付決定日以前の物品購入や工事の発注施工は対象外のため要注意
5.中小企業事業者から「実績報告書・精算払請求書」を提出する
・支払い完了後、20日以内を目安に郵送する
・令和5年1月31日(火)の当日消印までに提出されない場合、補助金は支払われない
6.補助金事務センターが報告書を確認し、確定通知書を郵送後、補助金を振り込む

申請に関する注意点は以下の通りです。

  • 補助金を受けた物品等の中で「50万円以上」のものを、補助を受けた年度終了後から5年以内に、事業廃止等に伴い譲渡あるいは廃棄する場合は承認手続きを実施する
  • 交付決定を受けられなかった案件に関しては、(9月および10月申請分を除き)申請期間中に再申請できる。ただし、不採択の内容のままでは再申請できない
  • 申請期間中であっても、交付決定額が予算額に達した場合は受付を締め切る

申請受付期間

令和4年5月11日(水)〜令和4年10月31日(月)

必要書類

1.様式1:令和4年度エイジフレンドリー間接補助金交付申請書
2.様式1(別紙)①②:間接補助金の対象となる安全衛生対策等の実施計画書(事業所が複数の場合、別紙③も提出する)
3.様式1-1:誓約及び申立書
4.様式1-2:高年齢労働者名簿
5.様式1-3:間接補助金対象経費内訳書
6.別添:日本標準産業分類表
7.労働保険申告書および領収書の写し
8.添付資料(見積書・カタログ・写真等)

書類を提出する際の注意点は以下の通りです。

  • 消印日が確認できないため、料金別納および後納は利用しない
  • 原本は必ず保管しておく
  • 申請代行業者を利用する場合、別途申請業者の「社名・担当者名・連絡先」を記載する
  • 申請資料のファイリングやインデックスの貼り付けはしない
  • 見積内訳書がある場合は必ず添付する
  • カタログや写真はカラーで郵送する

申請方法

申請方法は「郵送のみ」です。以下の宛先までお送りください。

〒105-0014
東京都港区芝1-4-10 トイヤビル5階
エイジフレンドリー補助金事務センター 申請関係

エイジフレンドリー補助金活用のメリット

若い世代の労働力が減少している日本では、企業が存続するために高齢者の力が不可欠です。長く働き続けてもらうためには、高齢者が安心して勤務できる環境を整えることが欠かせません。エイジフレンドリー補助金を活用することで高齢者が働きやすくなり、労働者の満足度向上につながることが考えられます。

まとめ

高齢者の労働人口が増加する日本では、高齢者でも安心して働ける職場環境の構築が急務です。働き手の安全を守り自社の職場環境に魅力を感じ続けてもらうためにも、エイジフレンドリー補助金を最大限活用しましょう。
参考:エイジフレンドリー補助金について

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