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【2026年度】ESGリース促進事業とは?業務用エアコンなど設備リースで使える補助金を解説

公開日:2021/7/29 更新日:2026/8/20
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「業務用エアコンや厨房設備の入れ替え時期が来ているが、初期費用がネックで踏み切れない」——そんな中小企業の設備投資を後押しするのが、環境省の「ESGリース促進事業」です。

リースを活用するため頭金などの初期費用を抑えて最新の脱炭素機器を導入できるうえ、機器の種類や取組状況に応じてリース料総額の1〜6%が補助され、その分リース料が安くなります。補助金の申請手続きはリース会社が行うため、利用企業側の負担がほとんどない点も特徴です。

令和8年度も申請受付が始まっており、交付申請の期限は令和9年3月5日までです。今回はESGリース促進事業の対象機器や補助率、手続きの流れについてお伝えします。

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この記事の目次

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ESGリース促進事業とは

ESGとは、Environment(環境)・Social(社会)・Governance(ガバナンス)の3つの英単語の頭文字で、環境や社会に配慮した企業経営を指す言葉です。ESGリースとは、環境省が定める基準を満たした脱炭素機器をリースで導入する取引のことで、対象となるリース契約には国の補助金によるリース料の低減が適用されます。

ESGリース促進事業は、この脱炭素機器のリース料低減を通じて、サプライチェーン全体での脱炭素化に貢献する中小企業等を支援する補助事業です。2050年のカーボンニュートラル実現に向け、初期費用を抑えられるリースという手法を活用して、脱炭素機器の普及を促進することを目的としています。

なお、本事業は令和8年度から名称が「カーボンニュートラル社会構築に向けたESGリース促進事業」に変わりました(令和7年度までは「脱炭素社会の構築に向けたESGリース促進事業」)。制度の基本的な仕組みは継続しています。

対象となるリース先

対象となるリース先は、個人事業主または中小企業等(資本金3億円以下の会社法上の会社。中・小病院など医療提供施設の一部も対象)です。政府機関、地方公共団体やこれに準ずる機関は対象外となります。

注意したいのは、本事業では「脱炭素に向けた何らかの取組を行っていること」自体が、補助対象のリース先になるための条件(適格要件)とされている点です。具体的には、次のどちらかに当てはまれば適格要件を満たします。

・取引先の大企業などからの要請や支援を受けて、脱炭素化の取組を行っている(例:メーカーやゼネコンなどのサプライチェーンに属し、元請けの方針に沿って省エネに取り組んでいる)
・脱炭素化に向けた自主目標を設定し、その達成に向けて取り組んでいる(例:独立系の企業や店舗が自主的にCO2削減目標を掲げている)

要求される水準は高くなく、自社ホームページの記載や社内文書などで取組を示せれば問題ありません。現時点で取組を行っていない場合でも、リース事業者側の適格要件による申請にリース先が了承することで利用できるケースがあります。

さらに、次のような一歩進んだ取組(加点要件)を行っている場合は、補助率が1%上乗せされます。

・「省エネ法・温対法・フロン法電子報告システム(EEGS)」等を通じて自社のCO2排出量について算定・開示を行っている
・中小企業版SBT、エコアクション21等の認証を取得し、脱炭素に取り組んでいる

対象となるリース契約

対象となるリース契約の要件は、以下のとおりです。

・環境省が定める基準を満たす脱炭素機器に係る契約である
・原則として、リース期間中の途中解約・解除ができない契約である
・オペレーティングリースを除くリース取引である
・リース期間が3年以上、かつ法定耐用年数の70%以上(法定耐用年数が10年以上の機器は60%以上)の契約である
・原則として、リース料支払い期間中1年間に4回以上の均等分割払いとなっている契約である
・日本国内に脱炭素機器を設置する契約であり、日本円建ての契約である
・中古品のリース契約でないこと
・国による他の機器購入に係る補助金を受けた契約でないこと(経済産業省の脱炭素リース信用保険制度との併用は可能)
・補助対象となる脱炭素機器部分のリース料総額が65万円以上、2億円以内である

ESGリース補助金で導入できる対象機器

対象となる脱炭素機器は、業務用の設備から産業用機械まで幅広く指定されています。オフィスや店舗の業務用エアコン(空調用設備)も対象に含まれるため、空調の入れ替えを検討している事業者にとって使いやすい制度です。

令和8年度の対象機器は、以下のとおりです。

使用分野対象となる脱炭素機器
業務部門熱源設備(※)、厨房用設備、空調用設備、業務用冷凍冷蔵設備、医療画像機器
産業部門建設機械、工業炉、鋳造機械、省エネ型ダイカストマシン、エネルギー変換設備、工作機械、鍛圧機械、射出成形機
※熱源設備のうち、高効率蒸気ボイラおよび高効率温水ボイラの都市ガス、LPガス以外は対象外

なお、令和7年度まで対象だった運輸部門(電気自動車・燃料電池自動車)と業務部門の分析機器は、令和8年度の対象機器一覧には含まれていない点に注意しましょう。

各機器には環境省が定める省エネ性能等の基準があり、導入予定の機器が基準を満たしているかは、リース会社を通じて確認できます。具体的な型番については、医療画像機器はESGリース促進事業のウェブサイト、それ以外の機器は低炭素投資促進機構の検索データベースで公開されています。

なお、型番検索サイトの掲載情報はメーカー出荷時の製品情報であり、最終的に導入される製品が基準を満たす必要がある点には注意しましょう。

優良取組認定制度

指定リース事業者のうち、ESGリース促進事業に関連した顕著な実績や取組を行っている事業者は、環境省より「優良取組認定事業者」として認定されます。この制度は令和5年度に始まり、令和8年度は指定リース事業者111社のうち13社が認定を受けています。

なお、優良取組認定はリース事業者の取組を顕彰する制度であり、認定の有無が補助率に影響するものではありません。ESGに積極的なリース会社を選ぶ際の参考情報として活用しましょう。

ESGリース補助金の補助率・補助上限額

補助率は、機器の種類ならびにリース事業者・リース先のESGに係る取組状況に応じて決まります。

区分補助率内容
基準補助率リース料総額の1〜4%機器の種類ごとに環境省が設定
例:高効率業務用エアコンディショナー4%、高効率業務用厨房機器4%、高効率蒸気ボイラ3%、工作機械2%、医療画像機器1%
上乗せ①最大+1%指定リース事業者が先進的な取組を行っている場合
上乗せ②最大+1%リース先(中小企業等)が先進的な取組を行っている場合
例:CO2排出量の算定・開示、中小企業版SBTやエコアクション21の認証取得

つまり、上乗せは合計で最大2%、リース料総額(消費税・再リース料を除く)の最大6%が補助されます。補助金は指定リース事業者に交付されますが、契約時に補助金全額をリース料低減に充当する特約を結ぶことが条件となっているため、補助分はそのままリース料の値引きとして利用企業に還元されます。

なお、令和8年度の予算額は12.25億円です。申請期限内であっても、予算が上限に達し次第受付が終了する可能性があるため、利用を検討している場合は早めに動くことをおすすめします。

ESGリース補助金はいつまで?令和8年度のスケジュール

令和8年度事業のスケジュールは、以下のとおりです。

項目期限
申請受付開始令和8年6月10日
補助金交付申請書類の受付期限令和9年3月5日
補助金実績報告書類の受付期限令和9年3月12日

補助対象となるには、令和9年3月12日までに機器の借受証が発行される見込みであることが必要です。また、受付開始日(令和8年6月10日)より前に契約・検収した案件は対象外となる点にも注意しましょう。機器の選定からリース契約、納品・検収までの期間を考えると、年度後半の申請は日程が厳しくなるため、余裕を持ったスケジュールで進めることをおすすめします。

ESGリース補助金の申請方法


申請はリース会社が行うため、利用企業の手続き負担はほぼなし

本事業の大きな特徴は、補助金申請を環境省から指定を受けた指定リース事業者が行う点です。リース先(利用企業)側で補助金の申請手続きを行う必要はありません。ただし、ESG要素を考慮した取組方針を確認できる証憑の提出には協力する必要があります。

申請・報告はjGrantsを通じて行われ、申請の取り下げや変更、機構からの通知もjGrantsで行われます。

手続きの流れ

手続き全体の流れは、以下のとおりです。

手続きの流れ
①利用申込書類提出
②補助金の交付申請
③補助金の交付決定
④実績報告
⑤補助金額の確定・交付

指定リース事業者が主な手続きを行い、補助金を受け取ります。リース先企業は、リース料低減という形で支援を受け取る仕組みです。

必要な書類

申請に必要な書類(リース契約書や見積書の写し、基準適合チェックシートなど)は、申請主体である指定リース事業者が作成・提出します。

リース先企業側で用意するのは、自社のESG要素を考慮した取組方針が確認できる資料(取引先からの脱炭素要請の文書や、自社の脱炭素目標に関する資料など)程度です。補助金のために新たに書類を作成する負担はほとんどありません。

注意事項

注意事項
①リース契約の要件を満たさなくなった場合や合意解約した場合などは、指定リース事業者が速やかにリース契約変更届を環境金融支援機構に提出する必要があります。
②補助金は指定リース事業者に交付されますが、リース契約時に補助金全額をリース料低減に充当するという内容の特約等を交わすことが条件となります。
③本制度では導入機器によるCO2削減量等のモニタリング報告は必要ありません。

よくある質問

業務用エアコンの入れ替えにも使える?

使えます。空調用設備は業務部門の対象機器に含まれ、高効率業務用エアコンディショナーの基準補助率は4%と高めに設定されています。対象機種かどうかはリース会社を通じて確認できます。

電気自動車(EV)のリースも対象になる?

令和7年度までは対象でしたが、令和8年度の対象機器一覧には含まれていません。EVの導入には他の補助金制度の活用を検討しましょう。

他の補助金と併用できる?

国による他の機器購入に係る補助金との併用はできません(経済産業省の脱炭素リース信用保険制度との併用は可能)。地方自治体の独自財源による補助金であれば併用できます。

ESGの取組を特にしていなくても使える?

利用できる可能性があります。リース事業者側の適格要件による申請にリース先が了承することで申請できるケースがあるため、まずは指定リース事業者に相談してみましょう。

個人事業主でも利用できる?

利用できます。対象となるリース先は個人事業主または中小企業等です(政府機関・地方公共団体等は対象外)。

中古の機器をリースする場合も対象になる?

中古品のリース契約は対象外です。製造後に展示品として使われていた機器なども対象外となり、日本国内に設置する新品の脱炭素機器であることが必要です。



まとめ

ESGリース促進事業は、初期費用を抑えながら省エネ性能の高い設備を導入でき、さらにリース料の負担も軽減できる制度です。申請手続きはリース会社が担うため、通常の補助金のような煩雑な書類作成の負担が少ない点も、忙しい中小企業にとって大きなメリットといえます。

業務用エアコンや厨房設備、工作機械などの入れ替えを予定しているなら、まずは指定リース事業者(令和8年度は111社)に「ESGリース促進事業を使いたい」と相談してみましょう。予算がなくなり次第終了となる可能性があるため、早めの検討をおすすめします。

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