1. 補助金ポータルTOP
  2. 補助金・助成金コラム
  3. 働き方改革推進支援助成金とは?【2026年度・令和8年度】各コースの違い・助成額・申請手順まとめ
  4. 働き方改革推進支援助成金 団体推進コースとは?上限500万円の対象団体・申請方法・活用事例を解説【2026年度・令和8年度】

働き方改革推進支援助成金 団体推進コースとは?上限500万円の対象団体・申請方法・活用事例を解説【2026年度・令和8年度】

公開日:2023/4/24 更新日:2026/7/8
image

「会員企業の残業が多い」「若い人が来ない」「賃上げしたくても原資がない」——そんな声を会員から聞きながらも、団体として何ができるか悩んでいる担当者は多いのではないでしょうか。

働き方改革推進支援助成金の団体推進コースは、一社では動きにくい中小企業の労働環境改善を、団体単位でまとめて後押しする制度です。セミナーの開催、専門家による巡回指導、設備の共同導入など、団体が主体となって行う取り組みに対して、最大500万円が助成されます。

令和8年度(2026年度)の申請受付はすでに始まっており、交付申請の期限は令和8年11月30日(月)です。本記事では、団体推進コースの対象団体・支援内容・最新の活用事例・申請方法をわかりやすく解説します。

無料で相談する

▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する

【働き方改革推進支援助成金 各コース詳細】
業種別課題対応コース
労働時間短縮・年休促進支援コース
勤務間インターバル導入コース
・【★本記事】団体推進コース
取引環境改善コース(2026年新設)

あわせて読みたい:

働き方改革推進支援助成金とは?【2026年度・令和8年度】各コースの違い・助成額・申請手順まとめ

この記事の目次

\ 制度やどの補助金が使えるか知りたい! /
お問い合わせ
\ 申請サポートをお願いしたい! /
専門家を探す
補助金対象商品を調べる
導入したい商材が補助金に対応しているかチェック!
ITトレンドへ

働き方改革推進支援助成金 団体推進コースとは

物価高や人手不足が深刻化する中、中小企業が単独で労働環境を改善するには限界があります。そこで活用したいのが団体推進コースです。

本コースは、中小企業の事業主団体やその連合団体(以下「事業主団体等」)が、傘下の事業主(構成事業主)の労働条件の改善のために、時間外労働の削減や賃金引上げに向けた取り組みを実施した場合に、その費用の一部を団体に対して助成する制度です。

個々の会社ではなく「団体」が申請者になる点が最大の特徴で、商工会・商工会議所・協同組合などが、会員企業のためにセミナーや巡回指導、共同設備の導入を行う際の資金として活用できます。

支給額は最大500万円

団体推進コースでは、以下の3つのうち最も低い額が支給されます。

支給額の判定内容
①対象経費の合計額改善事業の実施に実際に要した費用
②総事業費から収入額を控除した額試作品のテスト販売などで収入が発生する場合に算定
(寄付金は収入に含めない)
③上限額500万円

補助率という考え方はなく、上限500万円の範囲内であれば、かかった対象経費がそのまま助成額のベースになります。後述する経費ごとの上限ルールには注意が必要ですが、団体にとって使い勝手のよい制度といえます。

2026年度(令和8年度)の変更点

これまで事業主団体の構成要件は「3者以上で構成されていること」とされてきましたが、令和8年度は「常時使用する労働者数が10人以上の構成事業主が3者以上あること」という要件になっています。

特に小規模な事業者が中心の団体は注意が必要です。申請を検討している団体は、まず構成事業主の労働者数を確認しましょう。

支給対象となる事業主団体等

助成の対象となるのは、次の「事業主団体」または「共同事業主」のいずれかです。

①事業主団体の要件

次の1)~5)をすべて満たす団体が対象です。

要件内容
1)団体の種類事業協同組合、事業協同小組合、信用協同組合、協同組合連合会、企業組合、協業組合、商工組合、商工組合連合会、中小企業団体中央会、商店街振興組合、商工会議所、商工会、生活衛生同業組合、一般社団法人・一般財団法人 など
これら以外の団体も、規約・規則の整備や事務局組織の整備など一定要件を満たせば対象
2)構成事業主常時使用する労働者数が10人以上の構成事業主が3者以上あること
3)活動実績1事業年度以上の活動実績があること
4)労災保険事業主団体自らが労働者災害補償保険の適用事業主であること
5)中小企業割合構成事業主のうち中小企業事業主の占める割合が2分の1超であること
(※特定業種等団体は5分の1超)

特定業種等団体は中小企業割合「5分の1超」でOK

建設業、運送業等(自動車運転業務)、病院等の事業主で構成される団体(特定業種等団体)は、中小企業割合の要件が5分の1超に緩和されています。さらに、全国・都道府県単位の特定業種等団体が定款等に基づく支部組織を持つ場合は、支部組織のうち少なくとも1組織がこの要件を満たしていれば対象になります。

②共同事業主の要件

団体組織がなくても、複数の事業主が共同体をつくって申請する方法もあります。次の要件をすべて満たすことが必要です。

要件内容
構成数代表事業主と構成事業主を合わせて10者以上で組織されていること
活動実績1年以上の活動実績があること
代表事業主法人格を有し、労災保険の適用事業主であること
協定書全構成事業主の合意に基づく協定書を締結していること
協定書には「代表事業主の名称」「共同事業主の名称」「経費の負担に関する事項(助成金の支払いを受ける事業主名の明記)」「有効期間・協定年月日」を記載し、全構成事業主の代表者が記名する
中小企業割合中小企業事業主の占める割合が構成事業主の2分の1超であること

中小企業事業主の定義

上記の「中小企業事業主」とは、労災保険の適用事業主であり、次のいずれかに該当する事業主を指します。

主たる事業資本金または出資額常時使用する労働者数
小売業(飲食店を含む)5,000万円以下または 50人以下
サービス業5,000万円以下または 100人以下
卸売業1億円以下または 100人以下
医療・福祉のうち病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院―(労働者数のみで判定)300人以下
その他の事業3億円以下または 300人以下

支給対象となる取組(改善事業)と成果目標

助成対象となる取り組み(改善事業)は以下の①~⑩で、時間外労働の削減または賃金引上げにつながる内容であることが前提です。1つ以上を選んで実施します。

改善事業具体例
①市場調査会員企業への働き方改革アンケート・ヒアリング調査
②新ビジネスモデル開発、実験販路開拓に向けた試作品の製造・テスト販売
③材料費、水光熱費、在庫等の費用の低減実験(労働費用を除く)1商品あたりの材料費の低減実験
④取引適正化への理解促進等、取引先等との調整発注者・荷主との連絡会議の開催、調整用資料の作成
⑤販路拡大のための展示会開催・出展試作品や既存製品の展示会・商談会
⑥好事例の収集、普及啓発会員企業の好事例集を作成・配布
⑦セミナーの開催等労務管理セミナー、勤務間インターバル研修
⑧巡回指導、相談窓口の設置等社会保険労務士等による継続的な巡回指導
⑨構成事業主が共同で利用する設備・機器の導入・更新会員が共同利用する工作機械・福祉車両など
⑩人材確保に向けた取組会員の求人をとりまとめた合同求人広告、合同採用説明会

対象にならない取り組みに注意

次のような内容は改善事業として認められません。

・法令等で義務付けられている措置(36協定の届出そのもの など)
・単なる経費削減が目的の内容(LED電球への交換 など)
・単なる快適化が目的の内容(エアコン更新、執務室の内装工事 など)
・構成事業主が自ら行うべきことの単なる代行(個別企業のホームページを団体が作成する など)
・団体自身が使う設備の導入(⑨は複数の構成事業主が「自ら使う」ことが要件。たとえば団体事務所内にオンライン会議用ブースを設置しても、会員企業が直接使えなければ対象外)
・交付決定前に契約した取り組み(詳細は後述)

成果目標は「構成事業主の半数以上に活用」

改善事業は、次の成果目標の達成を目指して実施します。

事業実施計画で定める時間外労働の削減または賃金引上げに向けた改善事業を行い、構成事業主の2分の1以上に対して、その取り組みまたは取り組みの結果を活用すること

ここでいう「活用」のハードルは比較的低く設定されています。たとえば100者の会員を対象にセミナーを企画し、実際の参加が10者にとどまっても、録画動画をホームページに公開して全会員が視聴できる状態にすれば、100者すべてに活用したと評価されます(支給要領に明記)。各企業が実際に残業削減を達成したかどうかまでは問われません。

対象経費と経費ごとの上限

対象経費は、以下の経費です。

謝金・旅費・借損料・会議費・雑役務費・印刷製本費・原材料費・広告宣伝費・展示会等出展費・通信運搬費・機械装置等購入費・造作費・備品費・委託費・試作実験費

ただし、謝金・旅費等に関する規程がない事業主団体、および共同事業主の場合は、次の経費上限が適用されます。

改善事業経費上限
セミナーの開催等構成事業主1者あたり合計10万円まで
巡回指導・相談窓口の設置等構成事業主1者あたり合計10万円まで
人材確保に向けた取組構成事業主1者あたり合計10万円まで

また、以下のような費用は一律に対象外です。

・乗用自動車(定員10人以下)の購入費 ※貨物自動車や福祉車両等は対象になり得ます
・パソコン・タブレット・スマートフォンなどの汎用事務機器 ※POSシステム等の専用システムを動かすための導入は対象になり得ます
・団体や構成事業主が保有する施設で会議・セミナーを行うための費用
・振込手数料、商品券等の金券、資格取得費用 など

団体推進コースの活用事例

ここでは、厚生労働省「生産性向上のヒント集」(令和6年3月)に掲載された、令和4年度の最新の採択事例を紹介します。

事例①MR(複合現実)グラスで採寸作業を半減(建設関連の協同組合)

▶使った改善事業:⑨共同利用する設備・機器の導入・更新

項目内容
団体広域関東圏建設関連協同組合(茨城県・20事業主)
課題新規入職者が少なく人手不足が共通課題。少人数で作業できる省力化策としてAR・MRの活用を模索していた
取組MRグラス一体型ヘルメットとソフトウェアを導入し、構成事業主に貸し出し。CADの図面データを取り込み、図面上の寸法と目の前の製品の実寸をグラス上で比較できるほか、画面をWeb会議ツールで共有して遠隔地から指示を受けることも可能に
結果従来2人がかりで30分かかっていた採寸作業が1人・約25分で完結し、作業時間は累計で半減。若手社員が最新デバイスの体験を周囲に発信したことで業界の魅力向上にもつながり、採用応募を検討する例も出てきた

事例②共同展示会+大学連携コンサルで販路と生産性を両取り(異業種の協同組合)

▶使った改善事業:⑤展示会開催・出展+⑧コンサルティング

項目内容
団体SAGA COLLECTIVE協同組合(佐賀県・11事業主)
地場産業・伝統産業の異業種11社で構成
課題売上拡大には県外への販路開拓が必要。受注生産と見込み生産が混在し、計画どおりに生産できない企業もあった
取組テストマーケティング用の商品陳列什器を開発し、羽田空港で約2週間の共同展示を実施。あわせて早稲田大学の学生6名による組合員1社への生産性改善の提案・個別指導を受け、その内容を他の10社にも共有
結果展示で得た知見を活かし、翌年度には都内2か所のポップアップイベントで共同販売を実現。「1社の学びを組合全体に広げる」という団体ならではの好循環をつくった

事例③県産食材の新商品開発を組合ぐるみで支援、2社が商品化(菓子工業組合)

▶使った改善事業:⑦セミナーの開催+②新ビジネスモデル開発・実験

項目内容
団体岩手県菓子工業組合(岩手県・135事業主)
課題大手菓子店やコンビニの出店で会員の売上縮小・廃業が続き、物価高騰やコロナ禍も追い打ち。他社と差別化できる新商品が必要だった
取組県産食材を使ったスイーツづくりのセミナー・技術講習会を開催。試作品を開発し、盛岡市内と東京都内で試食会と来場者アンケートを実施
結果構成事業主のうち15社が試作品を考案し、うち2社が商品化を実現。参加企業は今後の菓子づくりのヒントを獲得した一方、原材料の安定供給など次の課題も明確になった

※出典:「働き方改革推進支援助成金・業務改善助成金活用のてびき 生産性向上のヒント集」(令和6年3月)

団体推進コースの申請方法・スケジュール

令和8年度の団体推進コースは、令和8年4月13日(月)から令和8年11月30日(月)午後5時まで申請を受け付けています。予算に限りがあるため、期限内であっても早めに受付が終了する場合があります。

手続き期限
交付申請令和8年4月13日(月)~令和8年11月30日(月)午後5時
事業実施交付決定の日~令和9年2月14日(日)
支給申請事業実施予定期間の終了から30日後 または 令和9年2月26日(金)のいずれか早い日(必着)

本助成金は国の予算額に制約されるため、11月30日より前に予告なく受付を締め切る場合があります。また、交付申請から助成金の確定までは、過去の実績で平均5~6ヶ月程度(個別企業向けコースの実績)かかっています。

事業実施期間が2月14日までと決まっていることも踏まえると、できるだけ早めの申請が確実です。

申請の流れ

ステップ内容
①交付申請交付申請書・事業実施計画等を、団体の所在地(共同事業主の場合は代表事業主の所在地)を管轄する都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に提出(11月30日17時まで)
②交付決定労働局が審査し、原則1ヶ月以内に交付決定の通知が届く
③事業実施交付決定後、計画に沿って改善事業を実施(令和9年2月14日まで)
④支給申請事業終了から30日後または令和9年2月26日のいずれか早い日までに支給申請
⑤助成金の支給審査のうえ交付額が確定し、指定口座に振り込み

窓口持参のほか、郵送(期限当日の消印有効)、電子申請システム「Jグランツ」でも申請できます(Jグランツの場合、交付申請は11月30日17時まで、支給申請は期限当日23時59分までの送信完了が必要)。

なお、事業実施計画では、改善事業の進行と経理を管理する「改善事業推進員」を団体(共同事業主は代表事業主)に所属する人の中から選任する必要があります。

必要書類

交付申請に必要な書類は以下のとおりです。

・交付申請書(様式第1号)※構成事業主一覧を含む事業実施計画(様式第1号別添)を添付
・定款や会則等の組織としての根拠規程
・直近2事業年度分の収支報告書(2事業年度に満たない場合は作成している範囲で可)
・経費の算出根拠がわかる書類(見積書は原則2者以上から取得=相見積りが必要)
・【共同事業主の場合】活動実績がわかる資料、全構成事業主の合意に基づく協定書
・【申請を代理人に依頼する場合】委任状等

申請前に知っておきたい注意点

申請を検討している人は、以下の点に注意して計画をすすめましょう。

【交付決定前の契約はNG】
改善事業に関する売買・請負などの契約は、交付決定の「後」に行う必要があります。交付決定前に契約してしまうと、その内容は助成対象になりません(見積りの取得は交付申請前でも問題ありません)。

【支払いの証拠を残す】
費用を支払う際は「誰が・誰に・何の取引で・いつ・いくら(内訳含む)」がわかる書面やデータを必ず残しましょう。実際に、インターネットバンキングの支払履歴の項目が不足していたために費用が確認できず、助成対象外となった事例や、領収書に合計額しか記載がなく審査が長引いた事例があります。

【不正受給のペナルティは重い】
不正受給が判明した場合は助成金の返還に加え、原則として事業主名等が公表され、5年間は助成金を受給できません。5年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられることもあります。

よくある質問

申請はいつまで?

令和8年度の交付申請期限は令和8年11月30日(月)午後5時です。ただし国の予算がなくなり次第、予告なく受付終了となる場合があります。事業実施期間が令和9年2月14日までと決まっているため、取り組みの準備期間を考えても早めの申請がおすすめです。

助成額の上限はいくら?

1団体あたり上限500万円です。「対象経費の合計額」「総事業費から収入額を控除した額」「500万円」のうち最も低い額が支給されます。なお、謝金・旅費等の規程がない団体や共同事業主の場合、セミナー開催・巡回指導・人材確保の経費は構成事業主1者あたり10万円までという上限があります。

商工会や任意団体でも申請できる?

商工会・商工会議所・協同組合・一般社団法人などは対象です。これらに該当しない任意団体も、規約等の整備、法人格を有する代表者と事務局組織の存在、構成事業主への指導規定など一定の要件を満たせば対象になります。いずれの場合も「労働者10人以上の構成事業主が3者以上」「1事業年度以上の活動実績」などの要件を満たす必要があります。

他の補助金と併用できる?

同一年度内に、同一の改善事業・成果目標について国や自治体の他の補助金を受けている場合は交付決定されません。ただし、改善事業の内容が異なれば組み合わせは可能です。

入金までどれくらいかかる?

厚生労働省の申請パンフレットによると、交付申請から交付額の確定までは過去の実績で平均5~6ヶ月程度(個別企業向けコースの実績)です。助成金は後払い(精算払い)のため、事業実施中の費用はいったん団体が立て替える必要がある点にも注意しましょう。


まとめ

働き方改革推進支援助成金(団体推進コース)は、事業主団体が中心となって中小企業全体の労働環境を底上げするための支援策です。上限500万円という規模に加え、「構成事業主の半数以上への活用」という成果目標も会報誌やホームページでの周知で達成できるなど、団体にとって取り組みやすい設計になっています。

一方で、令和8年度からは「労働者10人以上の構成事業主が3者以上」という要件が設けられたほか、交付決定前の契約が対象外になるなど、実務上の注意点もあります。地域経済の活性化や人材定着、賃上げの流れをつくるためにも、この機会にぜひ制度活用を検討してみてください。

無料で相談する

▼▼▼日々配信中!無料メルマガ登録はこちら▼▼▼
メルマガ会員登録する

関連記事