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物価高騰等への対応からDX推進まで!1兆円超の厚労省の補正予算案

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日本の社会が直面している多くの課題に応えるべく、厚生労働省は、医療、介護、福祉の現場で物価高騰への対応策として1016億円、労働市場改革とデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に2032億円を含む、合計1兆4151億円の補正予算案を提出しました。

この予算では、他に新型コロナウイルスへの対策や次なる感染症への備えに7908億円を配し、さらに国民の安全と安心を確保するために872億円を計上しています。本記事では、莫大な予算が投じられる厚生労働省の補正予算における主要施策をご紹介します。

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この記事の目次

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医療・介護・障害福祉等分野における物価高騰等への対応 【1016億円】

〇医療・介護・障害福祉分野における人材の養成・確保、定着を図る取組支援

  • 看護補助者の処遇改善事業【49億円】
  • 介護職員処遇改善支援事業等【364億円】
  • 障害福祉サービス事業所における福祉・介護職員の処遇改善【126億円】
  • 介護サービス事業者の生産性向上や協働化等を通じた職場環境改善事業【351億円】
  • 介護福祉士修学資金等貸付事業における貸付原資の確保【52億円】 等

医療・介護・障害福祉分野の人材不足という切実な問題に対応し、その養成・確保、そして定着を促進する多角的な施策に予算が配分されています。看護補助者の処遇を改善し、業界の低賃金問題に対処するために49億円、介護職員の収入を平均で月額6,000円増やすために364億円が計上されました。

障害福祉サービス事業所における職員も同様の収入向上策に126億円が割り当てられ、生産性の向上と職場環境の改善を目指す介護サービス事業者には351億円が支援されます。これらの施策が人材の質と定着率の向上に貢献することが期待されています。

三位一体の労働市場改革の推進等 【204億円】

  • 公的職業訓練によるデジタル推進人材の育成【制度要求】
  • 非正規雇用労働者等が働きながら学びやすい職業訓練試行事業(仮称)の実施【7400万円】
  • キャリアアップ助成金による正社員転換を希望する非正規雇用労働者の正規化促進【制度要求】
  • 事業再構築等に必要な人材確保に対する支援の推進(産業雇用安定助成金(産業連携人材確保等支援コース (仮称))) 制度要求
  • 最低賃金の引上げに向けた環境整備を支援する業務改善助成金 【180億円】
  • 人手不足分野における人材確保のためのハローワークの体制拡充 【8800万円】
  • 「年収の壁」への対応に向けた支援強化パッケージの推進 【5.4億円】
  • 育児休業取得時等の業務代替支援による仕事と育児の両立支援(両立支援等助成金の拡充(育休中等業務代替支援コース(仮称)の新設) 【制度要求】 等

労働市場改革を進めるための多角的な施策には総額204億円を計上しています。デジタル化の波に乗じて、DX推進人材を育成するため、公的職業訓練プログラムを拡充し、非正規雇用労働者が学びやすい訓練環境の整備に7400万円を充てます。

助成金関連では、制度要求で非正規から正社員へのキャリアアップを後押しする助成金制度を強化し、また、産業雇用安定助成金で産業の変動や事業再構築に対応する人材の確保と育成を促進します。これらの取り組みの一環として、中小企業の生産性向上のための設備投資等を支援する業務改善助成金に対し、180億円を計上し、最低賃金の引き上げを目指す事業場内での賃金向上も支援します。育児休業取得時の業務代替を支援するため、仕事と育児の両立を促進する新たな助成金コースを創設するなど、働き方の多様化と労働者のキャリアアップ支援を目指す施策が展開されています。

次なる感染症に備えた対策等 【7908億円】

  • 新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金による支援 【6143億円】
  • 次なる感染症に備えた個人防護具の備蓄や協定締結医療機関への支援の推進 【307億円】
  • ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成に向けた国際機関等への拠出による医薬品研究開発及び保健システムの強化 【294億円】
  • 重点感染症のMCM(感染症危機対応医薬品等)開発支援事業 【4.8億円】
  • 感染症対策の強化のための研究開発や医薬品備蓄等の実施 【153億円】

次なる感染症への備えとして、厚生労働省は包括的な支援体系を整備しています。新型コロナウイルスに対処するため6143億円を計上し、医療機関への病床確保料の支給や設備の補助、患者の自己負担軽減を含めた対策を講じます。307億円を投じて、次なる感染症対応力を強化し、個人防護具の備蓄量の見直しや備蓄物資の売却を行います。

ほかに、国際機関への294億円の拠出により、グローバルファンドやCEPIへの支援を通じて、医薬品研究開発や保健システムの強化を図ります。さらに、4.8億円を用いて国内で迅速に重点感染症の医薬品を開発できる体制を構築し、社会経済活動の維持と安全保障上の脅威の回避を目指します。153億円は、次の感染症危機に備えた治療薬の研究開発の推進や、感染症危機管理体制の強化に充てられる予定です。

DX・イノベーションの推進 【1828億円】

  • マイナンバーカードと健康保険証の一体化に向けた取組の推進 【887億円】
  • 電子処方箋の全国的な普及拡大や機能向上の推進 【251億円】
  • 全国医療情報プラットフォームの開発等による保健・医療・介護情報の連携と利活用のための基盤等の整備 【91億円】
  • 医療機関におけるサイバーセキュリティ対策の強化 【36億円】
  • 医薬品・医療機器の安定供給に向けた支援 【14億円】
  • ドラッグラグ・ドラッグロスの解消を含めた創薬力の強化 【2.4億円】
  • ⾰新的医療機器の創出に必要な人材育成及び企業への伴走支援 【7.1億円】
  • 生成AIを活用した新規治療薬の開発促進 【5.0億円】
  • がん・難病の全ゲノム解析等の推進 【95億円】

デジタルトランスフォーメーション(DX)とイノベーションの推進を目指し、医療分野のデジタル化に887億円を投じます。これには、マイナンバーカードと健康保険証の統合、オンライン資格確認の拡大、医療機関への支援が含まれ、システム改修にも充てられます。電子処方箋の普及と機能向上には251億円を配分し、医療情報の連携と利活用を促進する全国医療情報プラットフォームにも91億円を割り当てています。

さらに、医療機関のサイバーセキュリティ強化に36億円、現下で発生している大規模な供給不安に対して「医薬品安定供給体制緊急整備補助金」に14億円を配分しています。また、がんや難病の全ゲノム解析の推進に95億円を割り当て、個別化医療の実現を目指します。これらの予算は、医療サービスの質向上と効率化を図り、将来のイノベーションを促進するために重要な役割を担っています。

国民の安全・安心の確保 【872億円】

  • 「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」の施行準備に向けた都道府県・市町村の取組支援 【6.3億円】
  • 共生に向けた認知症の早期発見・早期介入実証プロジェクトの推進 【5.0億円】
  • アルツハイマー病の疾患修飾薬等の社会実装に伴う効果的な診断・治療方法の確立と普及を目指す研究の実施 【5000万円】
  • 「女性の健康」ナショナルセンター機能の構築 【5.4億円】
  • 住まい支援システムの構築、自治体・NPO等への支援等による生活困窮者自立支援の機能強化 【33億円】
  • 自治体・NPO等による自殺対策の取組支援、こども・若者の自殺危機対応チームの立ち上げ支援 【21億円】
  • 水道施設、医療施設、社会福祉施設等の耐災害性強化、災害復旧への支援等 【646億円】

国民の安全と安心を確保するため、「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」の施行に向けて、自治体の取り組みを6.3億円で支援します。これは、認知症施策推進計画の策定と実行の支援に充てられるものです。認知症の早期発見・介入を促進する実証プロジェクトには5.0億円が割り当てられ、アルツハイマー病治療の社会実装研究には5000万円が投じられます。

そのほか、女性の健康に関する情報収集・展開機能を持つナショナルセンター構築には5.4億円、生活困窮者自立支援機能の強化に33億円が配分されます。自殺対策として、自治体やNPOの取り組みを21億円で支援し、水道・医療・社会福祉施設の耐災害性強化と災害復旧に646億円を用います。これらの取り組みより、災害や病気、社会的課題に対する国民の防護とサポート体制の強化を目指します。

まとめ

令和5年度の厚生労働省補正予算案では、国民の生活を支える多岐にわたる施策への投資が盛り込まれています。医療、介護、障害福祉分野における人材不足等の問題に対応するため、賃金の改善や職場環境の整備を含む包括的な支援策が展開されます。労働市場のデジタル化を推進し、キャリアアップを促すための助成金制度も強化されています。

新型コロナウイルス対策としては、医療機関への緊急支援や感染症対応力の強化、さらには国際機関への拠出を通じたグローバルな保健システムの強化が予定されています。また、がんや難病への取り組みを深化させ、DXとイノベーションを医療分野にもたらすための予算が確保されています。

さらに、新たな治療法の開発や、災害復旧への支援など、日々の生活に直接的な影響を及ぼす可能性のある施策への配慮も見られます。補正予算には、働き手の支援から病気の予防・治療、災害対策まで、幅広い領域にわたる施策が含まれており、これらがどのように実行されるかは私たちの生活の質に密接に関わっています。そのため、企業だけでなく、私たち一人ひとりがその内容に注目し、理解を深めることは非常に重要だといえるでしょう。

参考:令和5年度厚生労働省補正予算案の概要

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