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「産業雇用安定助成金」が制度改正!子会社間の出向も対象になる在籍型出向支援とは

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新型コロナウイルスの影響を受ける企業が従業員の雇用維持に使える助成金として、休業手当等の一部を支援する「雇用調整助成金」がありますが、長引くコロナ禍で、休業による雇用調整を行う負担が大きくなってきたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、休業以外の雇用調整の方法をお探しの方へ、いま話題の「在籍型出向」を支援する産業雇用安定助成金をご紹介します。産業雇用安定助成金を活用すると、賃金だけでなく初期経費も助成され、出向にかかる事業主のコスト負担を減らすことができます。

令和3年8月1日からは、現行の制度では認められていなかった「代表取締役が同一人物である企業間の出向」、「子会社間の出向」、「親会社と子会社の間の出向」でも、一定の要件を満たせば助成金の受給ができるようになります。在籍型出向を活用して、企業活動が停滞しているあいだの人件費を抑えてみませんか?

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この記事の目次

なぜ雇用の維持が必要なのでしょうか

景気の変動により事業活動を縮小せざるを得なくなったときに、すぐに解雇等を行ってしまうと、企業活力の低下、労働者の勤労意欲の低下を招きます。社会全体としても、雇用不安が消費をさらに冷え込ませ、景気回復を遅らせるという悪循環にもおちいりかねません。

新型コロナウイルスによって日本経済が大きな影響を受け雇用環境が急変する中、多くの企業が雇用調整助成金の特例措置を活用し、雇用の維持をはかってきました。雇用調整助成金の執行額は、7月23日現在で4兆125億円にのぼっています。

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いま注目の「在籍型出向」とは?

在籍型出向とは、出向元企業と出向先企業との間の出向契約によって、労働者が出向元企業と出向先企業の両方と雇用契約を結んで一定の期間継続して勤務することをいいます。新型コロナウイルスの影響で事業の縮小を行い一時的に雇用過剰となった企業と、人手不足が生じている企業との間で、在籍型出向により労働者の雇用を維持する取り組みの重要性が高まってきており、たとえば以下のような雇用維持の例があります。

  • 居酒屋やレストランからの受注減で、雇用過剰となった業務用酒類販売業の配送担当者が、生協の配送ドライバーや物流センターのピッキング要員として出向
  • 観光バスの運行ができないバス運転手が、精密部品の輸送を扱う企業へ出向
  • 感染症の影響により旅客の取り扱いが減少している空港関連企業から、新規出店を計画している企業へ店舗販売員として出向


出典:「産業雇用安定助成金」のご案内

在籍型出向で使える助成金は?

在籍型出向で使える助成金には、

  • 雇用調整助成金
  • 産業雇用安定助成金

の2つがあります。

休業手当の一部助成で知られる「雇用調整助成金」は事業縮小期に行う休業のほか、教育訓練または出向も対象となっていますが、特に在籍型出向を行う場合に活用できるのが「産業雇用安定助成金」という位置付けです。

産業雇用安定助成金とは?雇用調整助成金との違いは

産業雇用安定助成金とは、事業主が在籍型出向により労働者の雇用を維持する場合に出向元と出向先の双方の事業主に対して「出向運営経費」として一日当たり最大12,000円、「出向初期経費」として一人当たり10万円(一定の要件を満たす場合は5万円加算)の助成を行うものです。

【出向運営経費】
賃金、教育訓練および労務管理に関する調整経費など、出向中に要する経費の一部を助成

【出向初期経費】
就業規則等の整備費用、機器や備品の整備など、出向の成立のための取組を助成

出典:「産業雇用安定助成金」のご案内

対象となる出向

雇用調整を目的とする出向が対象で、出向期間終了後は元の事業所に戻って働くことが前提となっています。

対象事業主

  • 出向元事業主
    感染症の影響により事業の一時的な縮小を余儀なくされたため、労働者の雇用維持を目的として出向により労働者(雇用保険被保険者)を送り出す事業主
  • 出向先事業主
    当該労働者を受け入れる事業主

たとえば、次の条件の場合、下図のような助成額になります。

【1日あたりの賃金が9,000円の労働者を出向させた場合】
<条件>
・出向元の賃金負担を3,600円、出向先の賃金負担を5,400円とする。
・出向先で教育訓練および労務管理に関する調整経費などに3,000円を要したものとする(出向運営経費)。

※ 出向元・先のどちらも中小企業事業主
※ 出向元事業主が労働者の解雇などを行っていない

産業雇用安定助成金は、出向元・先の双方に対して助成金が支払われる点がポイントです。対象事業主が中小企業で、出向元事業主が解雇などを行っていない場合の助成率は9/10となり、実質負担が小さくて済む点も魅力的といえるでしょう。上記例の場合だと、出向元の賃金負担3,600円は9割カバーされるので、実質負担は360円となります。同様に、出向先でも、賃金や調整経費が助成されます。加えて、出向の成立に要した経費(出向初期経費)がある場合は、初回支給時に出向元・先双方に各10万円(一定の要件を満たす場合は5万円加算)が支給されます。

参考までに、雇用調整助成金の出向の場合はこのようになります。

出典:「産業雇用安定助成金」のご案内
中小企業の助成率は2/3のため、出向元の賃金負担3,600円のうち、実質負担は1,200円となります。また、雇用調整助成金の出向では、出向先に対しては助成がありませんので、8,400円は受け入れ先がすべて負担することになります。

こうやってみると、産業雇用安定助成金がどれほど出向に特化し、手厚い支援を受けることができるかわかりますね。

独立性が認められない事業主間で実施される在籍型出向も助成対象に!

さらに令和3年8月1日からは、子会社間などの間で実施される出向についても産業雇用安定助成金の対象となります。

新たに助成金の対象となる出向の概要

次の(1)~(3)の項目全てを満たしたものが対象となります。

(1)資本的・経済的・組織的関連性などからみて独立性が認められない事業主間で実施される出向
(2)新型コロナウイルス感染症の影響による雇用維持のために、通常の配置転換の一環として行われる出向と区分して行われる出向
(3)令和3年8月1日以降に新たに開始される出向

(1)の独立性が認められない事業主間で実施される出向の例は以下のとおりです。

  • 子会社間の出向(両社の親会社からの出資割合を乗じて得た割合が50%を超える場合に限る)
  • 代表取締役が同一人物である企業間の出向
  • 親会社と子会社の間の出向
  • 「人事、経理、労務管理、労働条件等の決定への関与」や「常時の取引状況」などを総合的に判断し、独立性が認められないと判断される企業間の出向

【助成上限額(日)】
12,000円※出向元・出向先の合計

【助成率】
中小企業 2/3(中小企業者以外 1/2)

独立性が認められない事業主間で実施される出向の助成率は、通常の場合と異なります。また、出向の成立に要する措置を行った場合に助成される「出向初期経費助成」は支給されないといった違いもあります。

企業、労働者どちらにもメリットがある在籍型出向を今後の選択肢に入れよう

最後に在籍型出向のメリットを確認しましょう。

【出向元のメリット】
・事業縮小期の人件費を抑えられる。
・雇用を維持することで、景気回復後の人材確保ができる。
・労働者が新たな知識や経験を得て戻ってくる。

【労働者のメリット】
・出向元での雇用が維持される。
・職業能力の向上につながる。

このほか、労働者を受け入れる側である出向先のメリットとして、新卒採用と比較して人材育成の負担が少なく、基礎的なスキルをもった人材を雇うことができる、といった点もあげられます。このように、労働者を送り出す企業、受け入れる企業、出向する労働者のすべてにメリットがある在籍型出向は、経済正常化の見通しがたたないなかでも使える一手として、今後も注目されていくと考えられます。

まとめ

今回は、出向にかかる事業主のコスト負担を減らすことができる「産業雇用安定助成金」についてご紹介しました。

感染拡大に歯止めがかからず、いまだ経済正常化の見通しはたちませんが、利用できる補助金・助成金があれば有効に活用し、今後の対策を十分に進めていただきたいと思います。

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