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雇用調整助成金の特例措置は9月末まで延長へ「緊急事態措置」および「まん延防止」に伴う特例について

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▼7月19日更新
現在、東京都と沖縄県に緊急事態宣言が発令中で、埼玉県、千葉県、神奈川県及び大阪府においてまん延防止等重点措置が延長されています。

こうした状況のなか、今年の「労働経済白書」が公表され、雇用調整助成金の特例措置などの支援が、雇用維持に一定の効果があったとの分析がされています。

厚生労働省は、雇用調整助成金の特例措置について、8月末までとしていた期限を9月末まで延長しました。10月以降の助成内容は、雇用情勢を踏まえながら検討し、8月中に公表される予定です。

出典:リーフレット

本記事では、雇用調整助成金の特例措置の内容と、「まん延防止等重点措置」とはどのようなものなのかについて紹介いたします。

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この記事の目次

まん延防止等重点措置とは?

「まん延防止等重点措置」は、新型コロナウイルスに係る特別措置法の改正によって2021年2月に新たに設けられたもので、感染症が急増している局面で、緊急事態宣言を出す状況に至らないよう、予防的に地域を限定して集中的な対策を可能にするための措置です。

都道府県単位で発令される緊急事態宣言との大きな違いは、対象となる都道府県の知事が、まん延防止等重点措置地域を「市町村など特定の地域に限定して指定することができる」という点です。

また、緊急事態宣言の発令に必要な感染状況が「ステージ4」に相当するかどうか」であるのに対し、まん延防止等重点措置の指定については感染が局地的、急速に広がっている地域の場合には「ステージ2」での適用も可能であるため、各都道府県にとっては、地域の感染拡大防止に向け、より機動的に管轄地域の感染防止対策に介入することができるというメリットがあります。

重点措置地域における都道府県の対応

緊急事態宣言の発令地域では都道府県知事の判断で休業の要請も可能でしたが、まん延防止等重点措置では営業時間短縮の要請や命令は出来るものの休業の要請までは行えません。

ただし、時短の要請に応じない場合や、立ち入り検査に応じない場合は緊急事態宣言と同様に、過料や事業者名の公表など厳しい措置が行われるため、経営者にとっては大きな負担となるのは間違いありません。

【まん延防止等重点措置によって可能になる自治体の取組み】
・事業所への立ち入り検査
・従業員への検査受診の勧奨
・入場者の整理
・発熱などの症状がある人の入場禁止
・入場者への感染防止のための措置の周知と行わない人の入場禁止

雇用調整助成金の特例措置とは?

雇用調整助成金は売上減少などの経済上の理由によって事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、従業員の雇用維持に向けて一時的な雇用調整(休業など)に取り組む場合に、休業手当等への支援を受けられる厚労省の助成金制度です。

そして、この「雇用調整助成金」に新型コロナウイルス感染症への対応として設けられた特例の措置が「雇用調整助成金の特例措置」です。

利用できる事業者

雇用調整助成金の特例措置の申請を行うことができるのは、コロナ禍で売上減少のある「雇用保険の適用を受ける事業所の事業主」です。

【主な申請条件】
1.新型コロナウイルス感染症の影響により経営環境が悪化し、事業活動が縮小している
2.最近1か月間の売上高または生産量などが前年同月比5%以上減少している※比較対象とする月については柔軟に取り扱われます。
3.労使間の協定に基づき休業などを実施し、休業手当を支払っている

休業助成の対象となる労働者

・雇用保険への加入などの条件はなく、正規、非正規問わず幅広い労働者が対象
・学生アルバイト等の休業も助成対象

通常の雇用調整助成金(特例ではないもの)は雇用保険被保険者の休業のみが助成対象となりますが、特例措置では非正規労働者まで対象を拡大するため緊急雇用安定助成金という名称の申請区分を設置し、受付を行っています。
※助成内容は同様ですが申請様式などは別のものとなります。

正規雇用者の申請(雇用保険非保険者の申請)
⇒雇用調整助成金として申請

非正規雇用者の申請(雇用保険非保険者以外の申請)
⇒緊急雇用安定助成金として申請

助成内容について


出典:雇用調整助成金等・休業支援金等の助成内容

▼判定基礎期間※の初日が令和3年4月末までの場合
従業員の休業に対し一人一日当たり最大15000円が支給され、対象期間内の休業であれば日数の制限はありません。

※判定基礎期間とは?
休業を行う場合、原則として対象期間内の実績を1か月単位で判定しそれに基づいて支給がなされます。この休業の実績を判定する1か月単位の期間を「判定基礎期間」といいます。「判定基礎期間」は原則として、毎月の賃金の締め切り日の翌日から、その次の締め切り日までの期間です。

▼判定基礎期間の初日が令和3年5月以降の場合
一人一日当たり最大13500円 ※地域特例、業況特例の対象となる企業は最大15000円

助成金額は上限額の範囲内で職場の平均賃金を基準に算出されます。

【支給額の計算式】
助成額=平均賃金額×休業手当等の支払い率×下記の助成率

【例外:小規模事業主の場合の計算式】
助成額=実際に支払った休業手当×下記の助成率

事業規模毎の助成率

助成率は、事業所の規模と、直近で会社都合での従業員の解雇を行っているか否かで決定します。

【中小企業の助成率】
▼判定基礎期間の初日が令和3年4月末までの場合
原則:4/5
解雇などを行わずに雇用維持に取り組む場合:10/10

▼判定基礎期間の初日が令和3年5月以降の場合
原則:4/5
解雇などを行わずに雇用維持に取り組む場合:9/10※地域特例、業況特例の対象となる中小企業の助成率は10/10

【大企業の助成率】
原則:2/3
解雇などを行わずに雇用維持に取り組む場合:3/4
※「緊急事態宣言」「まん延防止等重点措置」の対象地域で、営業時間の短縮等に協力する場合、または、売り上げ高等の生産指標を、直近3か月間の月平均値と前年同期または前々年同期の月平均値とを比べて30%以上減少した企業は、助成率を4/5(解雇などを行わない場合は10/10)とする特例が適用

各都道府県の要請内容の詳細については各都道府県のホームページをご覧ください。

北海道   http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/ssa/singatakoronahaien.htm
宮城県   https://www.pref.miyagi.jp/site/covid-19/
群馬県   https://www.pref.gunma.jp/05/am49_00081.html
埼玉県   https://www.pref.saitama.lg.jp/a0401/covid19/saitamaken_zyuutensochi0424.html
千葉県   https://www.pref.chiba.lg.jp/kenfuku/kansenshou/ncov/soti36.html
東京都   https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/1009757/index.html
神奈川県  http://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/covid19/jiltushihoushin.html
石川県 https://www.pref.ishikawa.lg.jp/kenmin/covid19/documents/sochi210514.pdf
岐阜県   https://www.pref.gifu.lg.jp/site/covid19/148731.html
愛知県   https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/covid19-aichi.html
三重県   https://www.pref.mie.lg.jp/covid19.shtm
京都府   https://www.pref.kyoto.jp/kentai/news/novelcoronavirus.html
大阪府   http://www.pref.osaka.lg.jp/kikaku/corona-kinkyuzitai/index.html
兵庫県   https://web.pref.hyogo.lg.jp/index.html
岡山県   https://www.pref.okayama.jp/kinkyu/718095.html
広島県 https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/2019-ncov/emergency-20210515.html
愛媛県   https://www.pref.ehime.jp/index.html
福岡県   https://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/covid19emergency-details-20210507.html
熊本県 https://www.pref.kumamoto.jp/uploaded/attachment/140455.pdf
沖縄県   https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/kohokoryu/koho/2020_new_corona_potal.html

教育訓練などを行う場合の助成上限の加算

休業中の従業員に教育訓練などを実施する場合には、助成上限に一日当たり2400円(大企業は1800円)が上乗せされます。

雇用調整助成金の緊急対応期間

令和2年4月1日から令和3年9月末まで
※状況次第では更に延長される可能性があります。

申請方法

労使協定の締結と従業員の休業を実施し、事後的に申請を行うことで助成を受けることが可能です。補助金などの競争融資とは異なるため、要件さえ満たしていれば全ての事業主が受給することができます。

申請は下記のオンライン受付システムで行います。

雇用調整助成金等オンライン受付システム ※厚労省特設
https://kochokin.hellowork.mhlw.go.jp/prweb/shinsei/app/default/vP37Zj9yAGFjNpLi4oac7Q%28%28*/!STANDARD

【受給までの流れ】
1.労使協定の締結
2.休業などの実施
3.支給申請
4.労働局の審査
5.支給決定⇒振込み

申請手続きから通常3週間程で振り込みが実行されています。

まとめ

今回は新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主が、休業などによる雇用調整を行う場合に利用出来る「雇用調整助成金の特例措置」と、大企業が助成を受ける際の助成率引上げにも関係する「まん延防止等重点措置」について紹介しました。

依然として新型コロナウイルス感染症は経済に大きな影響を残しており、政府はワクチン接種を円滑に実施するとともに、飲食を通した感染の防止や、新型コロナ変異株の監視体制の強化など、感染の拡大防止に全力を挙げる方針です。

経済面での影響を考え緊急事態宣言の発令を極力避けなければならないという事情もあるため、今後は多くの地域でまん延防止等重点措置の指定が行われることになりそうです。

事業者の方は各自治体HPなどをこまめに確認し、自社が利用できる制度について情報収集に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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