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中小企業省力化投資補助金とは?カタログ注文型・一般型の違い・対象・補助額を解説【2026年版】

公開日:2026/6/5 更新日:2026/6/3
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中小企業省力化投資補助金は、人手不足の課題を抱える中小企業等を対象に、IoTやロボット等の省力化につながる設備の導入を支援する制度です。本補助金を活用することで、生産性の向上だけでなく、賃上げの実現も目指せるのが大きな特徴です。

中小企業省力化投資補助金は、カタログ注文型と一般型で構成されています。カタログ注文型は随時申請可能、一般型は第7回公募が2026年6月上旬より開始される予定です。

本記事では、中小企業省力化投資補助金の内容や2つの申請型の違い、補助金額、申請の流れまで詳しく解説します。自社のIoTやロボット等の導入を検討している事業者の方は、ぜひ参考にしてください。

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この記事の目次

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中小企業省力化投資補助金とは

中小企業省力化投資補助金とは、人手不足に直面する中小企業や小規模事業者がIoT・ロボット等の省力化設備を導入する際、その費用の一部を国が補助する制度です。生産性の向上と賃上げの実現を後押しすることを目的としています。

所管中小企業庁
実施独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)
類型カタログ注文型・一般型の2種類
対象中小企業・小規模事業者等(人手不足要件あり)

カタログ注文型は、あらかじめ事務局に登録された製品カタログから選んで導入する簡易型。一般型は、自社の課題に合わせて設備を自由に選定できるオーダーメイド型です。後ほど両者の違いを詳しく比較します。

補助対象になる事業者と条件

中小企業省力化投資補助金の対象は、日本国内で事業を営む中小企業・小規模事業者・個人事業主等で、業種ごとに以下の規模要件のいずれかを満たす必要があります。

業種資本金常勤従業員数
製造業・建設業・運輸業3億円以下300人以下
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下
ゴム製品製造業3億円以下900人以下
ソフトウェア業・
情報処理サービス業
3億円以下300人以下
旅館業5,000万円以下200人以下
その他の業種3億円以下300人以下

上記に加え、要件を満たす組合・特定非営利活動法人(NPO)・社会福祉法人なども対象になります。

みなし大企業・同一法人扱いに注意

大企業が株式の過半数を保有する企業などは「みなし大企業」とされ、補助対象外です。また、親会社が子会社の議決権の50%超を持つ場合は、両者は同一法人とみなされ、いずれか1社しか申請できません。

人手不足の状態であることの確認

カタログ注文型では、申請にあたって自社が人手不足の状態にあることを次のいずれかで示す必要があります。

・直近の従業員平均残業時間が月30時間超
・整理解雇によらない離職・退職で、従業員が前年度比5%以上減少
・求人を出したが充足しなかった

中小企業省力化投資補助金の補助額・補助率

両類型の補助上限・補助率は以下のとおりです。

カタログ注文型(最大1,500万円)

カタログ注文型の補助率は1/2以下で、補助上限は従業員数によって異なります。賃上げ要件を満たすと上限が引き上げられます。

従業員数補助上限額
(通常)
大幅賃上げ時
5人以下500万円750万円
6~20人750万円1,000万円
21人以上1,000万円1,500万円

※ 2026年3月19日改定後の金額です。

一般型(最大1億円)

一般型の補助率は、事業所の規模によって異なります。

区分 補助率
中小企業 1/2(※大幅な賃上げを行う場合2/3)
小規模企業者・小規模事業者・再生事業者 2/3

補助金額と補助率も従業員規模によって異なり、詳しくは以下のとおりです。

従業員数補助上限額
(カッコ内は大幅な賃上げを行う場合)
5人以下750万円(1,000万円)
6~20人1,500万円(2,000万円)
21~50人3,000万円(4,000万円)
51~100人5,000万円(6,500万円)
101人以上8,000万円(1億円)

大幅な賃上げの要件を満たす場合、従業員の規模に応じて一定額が上乗せされ、最大1億円まで補助を受けられます。大型の設備投資や、カタログにない設備の導入を計画している場合に向きます。

なお、「省力化補助金は最大1億円」と紹介されることが多いですが、これは一般型の上限です。カタログ注文型の上限は最大1,500万円ですので、混同に注意してください。

カタログ注文型と一般型の違い【比較表】

両類型は、設備の選び方から申請方法、補助額まで大きく異なります。一目で違いがわかるよう表にまとめました。

項目カタログ注文型一般型
特徴登録済み製品から選んで導入自社課題に合わせて
設備を自由選定
補助上限額最大1,500万円最大1億円
補助率1/2以下1/2
(賃上げ達成で2/3)
申請時期随時申請公募回ごと
(現在:第7回)
申請方法販売事業者と共同申請補助事業者が単独で申請
計画書の作成不要
(製品選定が中心)
必要
(事業計画を自社で作成)
GビズID必要(プライム)必要(プライム)
対象経費製品本体価格
導入経費
機械装置・システム構築費
技術導入費
専門家経費
運搬費
クラウド利用費
外注費
知的財産権関連経費 など
向く事業者簡易・即効性のある
省力化を急ぐ事業者
個別最適化・大型投資が
必要な事業者

カタログ注文型とは

カタログに掲載されている省力化製品の中から、自社の業種や業務に合った製品を選び、販売事業者と一緒に申請を行う補助金です。

カタログ注文型の補助率は1/2以下、補助上限額は従業員数によって異なります。大幅な賃上げを行った場合は、上限額の引上げの特例が適用される点も注目です。

詳しくはこちら:

中小企業省力化投資補助金「カタログ注文型」とは?仕組み・補助額・申請方法を解説

省力化投資補助金「カタログ注文型」とは?対象製品・補助額・申請の流れを解説【2026年度】

一般型とは

中小企業省力化投資補助金「一般型」は、人手不足の解消や生産性向上を目的に、IoTやロボットなどのデジタル技術を活用した設備(カタログ注文型に掲載されていない設備)の導入費用を支援する補助金です。

企業ごとの個別課題に合わせたシステムや機器の導入やオーダーメイド設備などにも対応できるため、より幅広い選択肢で省力化を可能にします。カタログ注文型として登録されている機器ではなく、自社の課題解決に対応できる製品や組み合わせて導入したいと考える企業は一般型が活用しやすいといえます。

中小企業省力化投資補助金「一般型」とは?

省力化投資補助金 一般型とは?最大1億円・対象・補助上限・申請の流れ【2026年最新】

カタログ注文型と一般型の選び方

迷ったときの判断軸はシンプルです。

【カタログ注文型が向くケース】
・導入したい省力化機器がカタログに登録されている(または近い製品がある)
・計画書作成の負担を避け、できるだけ短期間で導入したい
・投資額が1,500万円以下に収まる見込み
・販売事業者のサポートを受けながら進めたい

【一般型が向くケース】
・自社の業務に合わせたオーダーメイドの設備や、複数機器の組み合わせが必要
・投資額が大きく、最大1億円の補助上限を活用したい
・賃上げを実施し、補助率2/3を狙える
・事業計画を自社(または認定支援機関の支援)で作成できる

判断の決め手は、「選びたい設備がカタログにあるかどうか」と「投資規模」の2つです。詳しい向き不向きの診断や採択事例の傾向は、比較記事にまとめています。

より詳しい比較・診断:省力化補助金「一般型」vs「カタログ注文型」どちらを選ぶべき?

省力化補助金「一般型」vs「カタログ注文型」どちらを選ぶべき?違いと選び方をわかりやすく比較解説

対象になる設備・製品の例

本制度では、省力化につながる設備が幅広く対象となります。下表は、カタログ注文型・一般型のどちらでも対応する代表例を業種別に整理したものです。

業種代表的な省力化設備・製品
飲食・宿泊配膳ロボット
券売機
自動精算機
セルフオーダーシステム
製造業産業用ロボット
AGV(無人搬送車)
検査自動化装置
協働ロボット
卸売・小売セルフレジ
自動倉庫
棚卸システム
自動発注システム
物流・運輸自動仕分け装置
ピッキングロボット
配送管理システム
介護・医療見守りセンサー
移乗支援機器
配薬支援システム
清掃・ビルメン清掃ロボット
巡回点検ロボット
建設ICT建機
測量・現場管理システム

同じ設備名でも、カタログ登録機種を選べばカタログ注文型、自社現場に合わせて特注したり複数機器を組み合わせたりすれば一般型、というように導入方法で類型が変わる場合があります。

公募はいつから・いつまで(2026年度)

中小企業省力化投資補助金の申請方法と受付期間は2類型で大きく異なります。

カタログ注文型

カタログ注文型は、受付期間内であれば随時申請が可能です。一般型のように公募回ごとの締切がないため、自社の準備が整ったタイミングで動けるのが特徴です。

申請の流れは、以下を参考にしてください。

1. GビズIDプライムを取得(2~3週間程度)
2. カタログから自社に合う製品を選ぶ
3. 販売事業者に相談・見積もりを取得
4. 販売事業者と共同で電子申請
5. 交付決定後、製品を導入
6. 実績報告・補助金交付

受付期間は、2026年3月19日改定により延長され、2027年3月末頃までとなっています。累計補助上限額の範囲内であれば2回目以降の申請も可能です。

一般型

一般型は公募回ごとに申請受付期間が区切られており、締切を逃すと次回公募まで数か月待つことになります。第7回公募は2026年6月上旬の公募開始、7月上旬の申請受付開始、7月下旬の申請締切が予定されています。

申請の流れは、以下のとおりです。

1. GビズIDプライムを取得(2~3週間程度)
2. 公募要領を確認
3. 事業計画書を作成
4. 電子申請(jGrants)
5. 採択結果の発表
6. 交付申請・補助事業の実施
7. 実績報告・補助金交付

申請にはGビズIDプライムの取得が必須で、発行までに2~3週間程度かかります。また、事業計画書も自社(または認定経営革新等支援機関の支援を受けて)作成する必要があるため、カタログ注文型と比べて準備期間に余裕をもったスケジュールが求められます。

不採択となった場合でも、次回以降の公募で再申請が可能です。

中小企業省力化投資補助金の申請時の注意点

申請前に押さえておきたい注意点をまとめます。

賃上げ要件

両類型とも、補助上限額の引き上げや補助率アップを受けるには賃上げが要件となります。2026年3月19日改定で、カタログ注文型の賃上げ特例は次のとおり見直されました。

・事業場内最低賃金を3.0%以上増加(日本銀行の物価目標+1.0%)
・給与支給総額の増加目標も従来どおり適用
・自己の責によらない正当な理由なく未達の場合、補助額は減額

事前着手の禁止

交付決定前に発注・契約・支払いを行った経費は補助対象外です。申請から交付決定までの期間に「先に動いてしまう」とアウトになるため、スケジュールに余裕を持って準備してください。

財産処分制限

補助金で取得した設備は、一定期間(法定耐用年数)、勝手に処分・譲渡・転用できません。処分する場合は事務局への事前承認が必要です。

収益納付の扱い

カタログ注文型では2026年3月19日改定により収益納付が撤廃されました。一般型は従来どおり収益納付の対象となる場合があります。

加点・減点制度

一般型では、賃上げ計画・パートナーシップ構築宣言・経営革新計画の承認などで加点が得られる一方、過去の補助事業で問題があった場合は減点されます。カタログ注文型の場合、加点・減点の考え方はなく、要件を満たしているかを確認する形式の審査となります。

中小企業省力化投資補助金に関するよくある質問

ものづくり補助金など他の補助金と併用できる?

同じ経費に複数の補助金を充てることはできません。経費が重複しない別事業であれば併用可能なケースもあるため、事務局や専門家への確認をおすすめします。

既存設備の置き換えだけでも対象になる?

単なる置き換えは認められないことが多く、削減時間や削減人数など新たな省力化効果を試算で示せることが必要です。同等性能の入れ替えではなく、明確な省力化につながる導入であることが採択のポイントです。

新規事業の立ち上げに使える?

既存業務の省力化が目的の補助金のため、純粋な新規事業立ち上げには適しません。既存事業の省力化と関連付けた計画であれば検討の余地があります。

賃上げ目標が未達だとどうなる?

引き上げられた補助額分の返還を求められる可能性があります。自己の責によらない正当な理由がある場合は減額にとどまる扱いです。

採択率はどれくらい?

公募回や類型ごとに変動しますが、一般型は直近公募で概ね6~7割の採択率で推移しています。カタログ注文型は仕組みが異なりますが、一定の割合で支給が決定しています。
一般型の採択率については、以下の記事でも詳しく解説しています。

中小企業省力化投資補助金の採択事例5選!一般型の傾向と評価のポイントは

不採択でも再申請できる?

一般型は次回以降の公募で再申請可能です。カタログ注文型も、累計補助上限額の範囲内であれば2回目以降の申請が可能になりました(2026年3月19日改定)。

申請から補助金受領までどのくらいかかる?

一般型は申請から採択発表まで約2~3か月、設備導入・実績報告を経て補助金受領まで合計で半年~1年程度を見込みます。カタログ注文型は随時申請のため、導入時期次第でスケジュールは異なります。

個人事業主でも申請できる?

日本国内で事業を営む個人事業主も対象です。業種別の規模要件(資本金・従業員数)を満たすことが条件となります。

GビズIDは必要?

一般型もカタログ注文型も、GビズID(プライム)が必要です。GビズIDの取得には2~3週間程度かかるため、一般型を検討する場合は早めの準備をおすすめします。
あわせて読みたい:

GビズIDとは?補助金申請などの際に必要となる種類や具体的な取得フローなどを解説

中古品の購入は対象になる?

原則として中古品は対象外で、新品の設備導入が補助対象となります。

申請前に発注や契約をしてもいい?

交付決定前の発注・契約・支払いは補助対象外となります。事前着手は禁止されているため、必ず交付決定を待ってから動いてください。


まとめ

中小企業省力化投資補助金は、人手不足の解消や生産性向上、賃上げの実現に向けて強力に支援する制度です。カタログ注文型と一般型で要件や申請方法が異なるため、あらかじめ違いをよく理解することが大切です。

最後に、本制度のポイントを纏めます。

・目的:人手不足対応・生産性向上・賃上げ実現
・2類型:カタログ注文型(簡易・即効)/ 一般型(個別最適・大型)
・補助上限:カタログ注文型 最大1,500万円 / 一般型 最大1億円
・補助率:1/2~2/3(賃上げ要件達成で上乗せ)
・受付:カタログ注文型は2027年3月末頃まで随時 / 一般型は第7回公募が2026年6月上旬開始予定

自社の状況や導入したい設備に合わせて、適切な類型を選ぶことが採択への第一歩です。さらに詳しい要件や申請手順は、それぞれの類型別記事をご覧ください。

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