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トライアル雇用助成金とは?【2026年・令和8年】全4コースの仕組みをわかりやすく解説

公開日:2017/11/6 更新日:2026/7/15
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人手不足が深刻化するなか、「未経験者を採用したいが、育成コストや早期離職が不安」「多様な人材を戦力化したいが、いきなり無期雇用に踏み切れない」と悩む中小企業が増えています。こうした悩みを持つ事業主に活用されているのが、厚生労働省のトライアル雇用助成金です。

トライアル雇用助成金は、就職が困難な求職者を原則3か月間試行雇用する事業主に対し、1人あたり月額4万円〜8万円を支給する国の助成金制度です。2026年度は4つのコースが用意されており、精神障害者の短時間雇用では最大48万円、中小建設事業主が若年者・女性を雇用した場合は他コースとの併用で最大24〜27万円が受給できます。

この記事では、トライアル雇用助成金の4コースの違い・助成額・対象者要件・申請の流れ・自社に合うコースの選び方までを、2026年度(令和8年度)の最新制度内容に基づいて網羅的に解説します。

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この記事の目次

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トライアル雇用助成金とは?

トライアル雇用助成金は、職業経験の不足や障害の有無などで就職が困難な求職者を、原則3か月間(コースによっては最長12か月)試行雇用する事業主に対して支給される厚生労働省の助成金です。試行期間中の雇用にかかる賃金負担の一部を国が補うことで、事業主にとっては採用のミスマッチを防ぎながら未経験者や障害者を戦力化しやすくなり、求職者にとっては安定雇用へのステップとなります。

【制度のポイント】
・支給主体:厚生労働省(申請窓口はハローワーク・労働局)
・目的:就職困難者の早期就職の実現、事業主のミスマッチ防止
・支給額:月額4〜8万円(コースにより異なる/最大48万円)
・雇用期間:原則3か月(コースにより最長6〜12か月)
・必須条件:ハローワーク等の紹介による雇入れであること

トライアル雇用助成金と「試用期間」の違いは?

トライアル雇用と一般的な「試用期間」は似ているようで、根本的に異なる制度です。試用期間は労働契約の一部で本採用が前提ですが、トライアル雇用は国の制度に基づく試行雇用で、本採用の義務はなく助成金の対象となる点が最大の違いです。

比較項目トライアル雇用試用期間
制度の性質厚生労働省の助成金制度企業独自の雇用契約の一部
期間原則3か月(最長12か月)企業が自由に設定可
本採用義務なし(双方合意で継続)原則あり(不採用は解雇に該当)
助成金対象対象外
採用ルートハローワーク等の紹介必須制約なし

自社の縁故採用や知人の紹介による雇入れは、たとえ実質的に「試行雇用」であってもトライアル雇用助成金の対象になりません。制度を活用するには、事前にハローワーク等にトライアル雇用求人を提出し、その紹介を受けて雇入れを行う必要があります。

トライアル雇用助成金の4つのコース【2026年度・令和8年度】

トライアル雇用助成金には、対象者の属性ごとに4つのコースが用意されています。まずは4コースの違いを一覧で確認しましょう。

コース名主な対象労働者最大助成額(1人あたり)
一般トライアルコース就職困難者(離職を繰り返している方、長期離職者、ひとり親など)最大12万円(ひとり親は最大15万円)
障害者トライアルコースすべての障害者(週20時間以上勤務)最大12万円(精神障害者は最大36万円)
障害者短時間トライアルコース精神障害者・発達障害者のみ(週10〜20時間未満勤務)最大48万円
若年・女性建設労働者トライアルコース35歳未満または女性の建設労働者(他コースに上乗せ)最大12万円(一般コースと合算で最大24〜27万円)

以下、各コースの概要を解説します。より詳しい要件・申請方法は、各コースの詳細記事をご覧ください。

一般トライアルコースとは?対象者と助成額

一般トライアルコースは、職業経験や技能不足で安定した就職が困難な求職者を、原則3か月間試行雇用する事業主に月額4万円(ひとり親は5万円)を支給するコースです。最も基本となるコースで、離職を繰り返している方、1年以上離職している方、ひとり親、ウクライナ避難民、補完的保護対象者などが対象となります。

項目内容
対象労働者離職・転職を繰り返している方、長期離職者、妊娠・出産・育児離職者、ひとり親、生活保護受給者、ウクライナ避難民など
週の所定労働時間30時間以上(無期雇用への移行が前提)
雇用期間原則3か月
助成額月額4万円(ひとり親家庭は月額5万円)
最大助成額12万円(ひとり親家庭は15万円)
トライアル雇用助成金 一般トライアルコースの申請方法や助成額を紹介

障害者トライアルコースとは?対象者と助成額

障害者トライアルコースは、身体・知的・精神障害者を週20時間以上で試行雇用する事業主に、月額4万円(精神障害者は最初の3か月8万円)を支給するコースです。特に精神障害者を雇用する場合は、雇用期間を最長6か月まで延長でき、助成額は合計で最大36万円になります。

項目内容
対象労働者身体・知的・精神・発達などすべての障害者(週20時間以上勤務)
雇用期間原則3か月(精神障害者は最長6か月)
助成額月額4万円(精神障害者は最初の3か月8万円、以降3か月4万円)
最大助成額12万円(精神障害者は最大36万円)

精神障害者を雇用した場合の助成額計算式は、8万円 × 3か月 + 4万円 × 3か月 = 36万円となります。障害者雇用促進法の法定雇用率(民間企業2.5%)達成にもつながるため、多くの中小企業で活用されています。

障害者トライアル雇用制度の助成額は最大36万円|2つのコースの違いと申請の流れ

障害者短時間トライアルコースとは?最大48万円の条件

障害者短時間トライアルコースは、週10時間以上20時間未満の短時間から始めて、期間中に週20時間以上への勤務時間延長を目指すコースです。対象者は精神障害者・発達障害者のみに限定され、身体障害者や知的障害者は対象外となる点に注意が必要です。最長12か月支給されるため、4コースの中で最大の助成額(48万円)となります。

項目内容
対象労働者精神障害者・発達障害者のみ(週10〜20時間未満勤務)
雇用期間3〜12か月
助成額月額4万円
最大助成額48万円(4万円 × 12か月)
目的期間中に週20時間以上への勤務時間延長を目指す

体調に不安を抱える精神・発達障害者を、無理のない時間からステップアップさせながら雇用したい企業に向いたコースです。

障害者トライアル雇用制度の助成額は最大36万円|2つのコースの違いと申請の流れ

若年・女性建設労働者トライアルコースとは?併用で最大27万円

若年・女性建設労働者トライアルコースは、中小建設事業主が35歳未満の若年者または女性を建設現場作業・施工管理に従事させる目的で雇用した場合に、一般または障害者トライアルコースに上乗せ支給される助成金です。このコースは単独では利用できず、必ず一般または障害者トライアルコースと併用する形になります。

項目内容
対象労働者35歳未満または女性の建設労働者(現場作業・施工管理に従事)
対象事業主中小建設事業主
雇用期間原則3か月
助成額月額4万円(他コースに上乗せ)
最大助成額12万円(一般コース12万円と合算で最大24万円、ひとり親併用で最大27万円)

建設業界の若年層・女性の担い手確保を後押しする制度として位置づけられており、単独のコースよりも助成額が大きくなる点が特徴です。

建設業者に上乗せ支援!若年・女性建設労働者トライアルコースとは?【トライアル雇用助成金】

自社に合うトライアル雇用助成金コースの選び方

どのコースを利用すべきか迷った場合は、雇用したい労働者のタイプから逆引きするのが確実です。

雇用したい労働者のタイプおすすめのコース
離職を繰り返している方、1年以上の長期離職者、ひとり親など一般トライアルコース
身体・知的・精神・発達障害者(週20時間以上勤務)障害者トライアルコース
精神障害者・発達障害者で、週20時間未満の短時間勤務からスタート障害者短時間トライアルコース
35歳未満または女性の建設労働者(中小建設事業主)一般または障害者トライアルコース+若年・女性建設労働者トライアルコース
【併用の可否について】
若年・女性建設労働者トライアルコースは、一般または障害者トライアルコース(短時間は除く)との併用が前提です。中小建設事業主が該当する求職者を雇用する場合は、2コース同時申請で助成額を最大化できます。それ以外のコース同士の併用は原則できません。

トライアル雇用助成金を受給できる事業主の条件は?

トライアル雇用助成金の受給には、コース共通の事業主要件と、対象外となるケースの両方を確認する必要があります。

事業主の共通要件

すべてのコースで、以下の要件を満たす必要があります。

要件内容
雇用保険の適用雇用保険適用事業所の事業主であること
審査協力支給申請にあたり、労働局・ハローワークの審査に協力すること
労働保険料の納付労働保険料を適切に納入していること
法令遵守過去に労働関係法令の重大な違反がないこと
不正受給の履歴不正受給による不支給決定・支給取消を受けていないこと(一定年数の経過後は可)
紹介ルートハローワーク・地方運輸局・要件を満たす職業紹介事業者等の紹介による雇入れ

トライアル雇用助成金の対象外となるケース

以下に該当する場合は、要件を満たしていても対象外となります。

  • 倒産している事業主、および倒産手続き中の事業主
  • 性風俗関連営業等を行っている事業主(※接待業務等に従事しない事務・清掃等の雇入れは受給が認められる場合あり)
  • 暴力団関係者等
  • 事業主または取締役の3親等以内の親族を雇入れる場合
  • ハローワーク等の紹介を経ずに、縁故・知人紹介で雇入れた場合
  • 派遣求人・請負・出向を前提とした雇入れの場合

特に「親族雇用」と「縁故採用」は不支給の典型パターンです。求人の申込みは必ず雇入れ前にハローワーク等に行い、紹介を受けた求職者を雇用してください。

トライアル雇用助成金の申請の流れと期限

各コース共通の申請フローは、以下の6ステップです。実施計画書の提出期限(開始日から2週間以内)と支給申請の期限(終了日の翌日から2か月以内)を1日でも過ぎると受給できなくなるため、スケジュール管理を徹底しましょう。

ステップ内容期限
1. 求人の申込ハローワーク等にトライアル雇用求人を提出雇入れ前
2. 職業紹介・選考対象者の紹介を受け、選考を実施(障害者コースは面接必須)
3. トライアル雇用開始雇用契約を締結し、トライアル雇用を開始
4. 実施計画書の提出「トライアル雇用実施計画書」を管轄ハローワーク等に提出開始日から2週間以内
5. トライアル雇用実施原則3か月(コースにより最長12か月)の試行雇用
6. 支給申請支給申請書を管轄労働局またはハローワークに提出終了日の翌日から2か月以内

実施計画書には、トライアル雇用中の措置内容や無期雇用への移行要件を記載し、対象労働者と十分に話し合ったうえで合意を得たうえで提出します。

トライアル雇用助成金に関するよくある質問

トライアル雇用助成金は誰がもらえる?対象事業主の条件は?

雇用保険適用事業所であり、ハローワーク等の紹介により対象者を雇入れた事業主が対象です。労働保険料を適切に納付しており、過去に重大な労働関係法令違反や不正受給がないことも要件となります。倒産している事業主、性風俗関連営業を行う事業主、暴力団関係者は対象外です。

トライアル雇用助成金はいくらもらえる?

コースにより異なります。一般トライアルコースは月額4万円(ひとり親は5万円)で最大12万円(ひとり親は15万円)、障害者トライアルコースは月額4万円で最大12万円(精神障害者は最大36万円)、障害者短時間トライアルコースは月額4万円で最大48万円、若年・女性建設労働者トライアルコースは月額4万円で最大12万円(他コースに上乗せ)です。

すべてのコースに共通する対象者の要件はある?

すべてのコースで「ハローワーク等の紹介」による雇入れが必須です。また、継続雇用(無期雇用または1年超の雇用)を希望しており、トライアル雇用制度の内容を理解している求職者であることが共通要件となります。

複数のコースを同時に申請できる?

原則として1人の労働者につき1つのコースでの申請となります。ただし若年・女性建設労働者トライアルコースのみ、一般トライアルコースまたは障害者トライアルコース(短時間を除く)との併用が可能です。中小建設事業主が該当求職者を雇用する場合は、2コース同時申請で最大24〜27万円を受給できます。

自社の親族や縁故採用でも助成金は受けられる?

対象外となります。事業主または取締役の3親等以内の親族を雇入れた場合は、ハローワーク等の紹介を経ていても支給対象外です。また、知人からの紹介による縁故採用も、ハローワーク等の紹介を経ていないため対象外となります。必ずハローワーク・地方運輸局・一定の要件を満たす職業紹介事業者等からの紹介による雇入れが必要です。

派遣や請負での雇用は対象になる?

対象外です。すべてのコースで、派遣求人や請負・出向を前提とした求人は対象となりません。事業主が自社で直接雇用することが要件です。

トライアル雇用中に労働者が辞めてしまった場合はどうなる?

実際に就労した日数に応じて減額支給されます。全コース共通で、就労予定日数に対する実就労日数の割合(75%以上、50〜75%未満など)に応じて月額が段階的に減額されます。実就労日数が0%の月のみ不支給となります。

選考は書類選考だけでもいい?面接は必須?

一般トライアルコースは書類選考と面接のどちらでも可ですが、なるべく面接を行うことが推奨されています。障害者トライアルコースおよび障害者短時間トライアルコースは面接が必須で、書類選考のみで採否を決定することはできません。

他の助成金と併給できる?

同じ対象労働者について、他の雇用関係助成金(特定求職者雇用開発助成金の第一期分など)との併給には制限があるケースがあります。ただし、トライアル雇用終了後にキャリアアップ助成金(正社員化コース)を利用するなど、時期をずらした併用は可能な場合が多いです。個別の併給可否は、管轄のハローワーク・労働局に事前確認することを推奨します。

2026年度(令和8年度)の主な変更点は?

トライアル雇用助成金は、令和8年(2026年)4月8日にも要件・支給要領の一部改正が行われています。障害者トライアルコースの支給要領はR8.4.8版が最新です。ただし基本的な助成額(月額4〜8万円)や雇用期間の枠組みに大きな変更はありません。最新情報は、厚生労働省の公式サイトまたは管轄のハローワーク・労働局で必ずご確認ください。


まとめ

トライアル雇用助成金は、就職困難者の雇用を促進しつつ、事業主の採用ミスマッチを防ぐための重要な支援制度です。一般・障害者・障害者短時間・若年女性建設労働者の4コースから、自社の状況や雇用したい労働者に応じて選べます。

特に精神障害者を雇用する場合は最大36万円、精神・発達障害者を短時間から雇用する場合は最大48万円、中小建設事業主が若年者・女性を雇用する場合は他コースとの併用で最大24〜27万円と、コースにより助成額に大きな差があります。自社に合ったコースを選び、要件・期限を確認したうえで、採用計画に組み込みましょう。

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