ひとり親家庭で子どもを育てていると、「進学のたびにまとまったお金が必要になるのに、貯金が追いつかない」と感じることはないでしょうか。入学金や制服代、塾代、大学の授業料など、教育費の負担は子どもの成長とともに大きくなっていきます。
一方で、ひとり親家庭を対象にした教育支援制度は意外に多く、国や自治体の給付・減免、無利子の貸付、返済不要の民間奨学金まで幅広く用意されています。ただし、制度ごとに窓口も申込時期も異なるため、「知らないまま締切が過ぎていた」というケースも少なくありません。
本記事では、2026年8月時点の情報をもとに、ひとり親家庭が使える教育支援を「もらう」「借りる」「応募する」の3つのタイプに分けて紹介し、見逃しを防ぐための民間奨学金の募集時期もあわせて解説します。
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この記事の目次
ひとり親家庭の教育支援とは?「もらう・借りる・応募する」の3タイプ
ひとり親家庭が使える教育支援には、「もらう(給付金・減免)」「借りる(公的な貸付)」「応募する(民間の奨学金)」の3つのタイプがあります。
| タイプ | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| もらう | 国・自治体の給付や減免 | 返済不要。所得などの要件に当てはまれば受けられる |
| 借りる | 公的な貸付 | 無利子または低利。給付で足りない分を補う |
| 応募する | 民間の給付型奨学金 | 返済不要でひとり親家庭を対象にした枠がある。募集時期が限られ、選考がある |
確認する順番は「もらう → 応募する → 借りる」が基本です。返さなくてよいものから使い、借りる金額をできるだけ小さくすることが、卒業後の負担を減らすために大切です。
なお、多くの制度で所得要件の目安になるのが「児童扶養手当を受給しているかどうか」です。民間奨学金の中には、児童扶養手当証書を、ひとり親家庭であることや所得状況を確認する書類として求める制度があります。児童扶養手当の支給額や所得制限の詳細は、以下の記事をご参考ください。
詳しくはこちら:児童扶養手当とは?支給額・所得制限・申請方法を解説
【もらう】返済不要の公的な給付・減免5つ
まずは返済の必要がない国・自治体の制度です。高校の授業料支援は所得制限なく全世帯が対象で、それ以外の制度には所得などの要件がありますが、所得などの要件を満たしたひとり親家庭であれば、対象になりやすい水準に設定されています。
児童扶養手当
児童扶養手当は、ひとり親家庭の生活を支える手当です。教育費専用の制度ではありませんが、後述する民間奨学金の中には「児童扶養手当受給世帯」を応募要件のひとつにしているものがあり、教育支援を受けるうえでの入口ともいえる制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 18歳になった後の最初の3月31日までの児童を養育するひとり親等。一定の障害がある場合は20歳未満 |
| 支給額(児童1人目) | 全部支給:月額4万8,050円/一部支給:月額4万8,040円〜1万1,340円 |
| 加算額(児童2人目以降) | 1人につき全部支給:月額1万1,350円/一部支給:月額1万1,340円〜5,680円 |
| 窓口 | お住まいの市区町村 |
支給額は2026年4月分からの金額で、物価スライド制により毎年度改定されます。詳しい所得制限や申請方法は以下の記事で解説しています。
詳しくはこちら:児童扶養手当とは?支給額・所得制限・申請方法を解説
就学援助制度(小学生・中学生)
就学援助制度は、経済的な理由で就学が困難な小・中学生の保護者に対し、市区町村が学用品費や給食費などを援助する制度です。生活保護世帯に準ずる程度の所得が目安で、児童扶養手当を受給しているひとり親家庭は、所得水準の面で対象になりやすい傾向があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 要保護世帯(生活保護)および準要保護世帯(市区町村が認定) |
| 援助内容 | 学用品費、通学用品費、給食費、修学旅行費、新入学児童生徒学用品費など |
| 申請方法 | 在籍する小・中学校または市区町村の教育委員会を通じて申請 |
| 申請時期 | 年度当初に学校から案内。多くの自治体では年度途中も申請できるが、認定月以前の費用は支給されない場合がある |
援助の項目や所得基準、申請時期は市区町村ごとに異なります。なお2026年4月からは、給食を実施する公立小学校等について、国が都道府県を通じて食材費を支援する「学校給食費の抜本的な負担軽減」が始まりました。保護者の手続きや実際の徴収方法は自治体・学校によって異なるため、学校からの案内を確認してください。就学援助の詳細は以下の記事もご参考ください。
詳しくはこちら:小・中学校の進学費用を支援する就学援助制度とは?入学準備金約6万円の支援も
高等学校等就学支援金(高校の授業料)
高等学校等就学支援金は、高校等の授業料に充てるための返済不要の支援で、いわゆる「高校無償化」の正式名称です。2026年4月1日施行の改正法で所得制限が完全に撤廃され、ひとり親家庭かどうかや世帯年収にかかわらず、全世帯が対象になりました。支援金は学校が代理で受け取り授業料と相殺されるため、保護者が現金を受け取る仕組みではありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 高校、中等教育学校後期課程、特別支援学校高等部、高等専門学校(1〜3年)、専修学校高等課程などに在学し、国内に住所がある生徒(国籍・在留資格の要件あり) |
| 所得制限 | なし(2026年4月から全世帯が対象) |
| 支給上限額(年額) | 公立高校(全日制)11万8,800円/私立高校(全日制)45万7,200円/私立通信制33万7,200円 |
| 申請方法 | 入学時に在籍する高校を通じてオンライン申請システム「e-Shien」で申請。申請月からの支給で遡及なし |
公立高校の授業料は全国共通で年11万8,800円のため自己負担はゼロ、私立高校も授業料が45万7,200円以下であれば自己負担はありません。ただし対象は授業料のみで、入学金・施設整備費・教材費・制服代などは引き続き家庭負担です。また、申請しないと支給されず、申請が遅れた月の分は遡って支給されない点に注意が必要です。制度の詳細は以下の記事で解説しています。
詳しくはこちら:高校授業料無償化2026|所得制限撤廃・私立45万7,200円の支給額と申請方法【高等学校等就学支援金】
高校生等奨学給付金(授業料以外の教育費・所得制限あり)
高校生等奨学給付金は、教科書代、教材費、学用品費、通学用品費、修学旅行費といった「授業料以外の教育費」を支援する返済不要の給付金です。就学支援金と異なり所得制限がありますが、2026年度から対象が住民税非課税世帯だけでなく年収約490万円までの中所得世帯に拡大され、国の予算も前年度の約2倍に増えました。ひとり親家庭にとっては、授業料無償化とあわせて確認しておきたい制度です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 生活保護受給世帯、住民税非課税世帯、年収約270万〜380万円の世帯、年収約380万〜490万円の世帯(2026年度から拡大) |
| 給付額(年額) | 住民税非課税世帯の全日制で国公立14万3,700円・私立15万2,000円。新たに対象となった中所得世帯は国公立3万5,930円〜4万7,900円・私立3万8,000円〜5万670円など、世帯区分と学校種により異なる |
| 申請方法 | 保護者が居住する都道府県または学校に申請。例年6〜7月頃から受付 |
| 早期給付 | 新入生は一部を前倒しで受け取れる制度あり |
給付額は国の補助基準で、年収の目安は家族構成などによって異なります。都道府県によっては国の基準を超えて対象や金額を独自に上乗せしている場合もあるため、お住まいの都道府県の案内で確認してください。支給額や申請方法の詳細は以下の記事で解説しています。
詳しくはこちら:【2026年度】高校生等奨学給付金とは?対象世帯が年収490万円まで拡大・支給額・申請方法を解説
高等教育の修学支援新制度(大学・短大・専門学校)
高等教育の修学支援新制度は、大学・短期大学・高等専門学校・専門学校に進学する学生を対象に、「授業料・入学金の減免」と「返済不要の給付型奨学金」をセットで支援する制度です。日本学生支援機構(JASSO)が窓口となり、世帯の所得区分などに応じて支援額が決まります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 住民税非課税世帯およびそれに準ずる世帯、多子世帯などの要件を満たす学生 |
| 支援内容 | 授業料・入学金の減免と給付型奨学金。所得区分や学校種、自宅・自宅外通学などにより支援額が異なる【要確認:区分別の支援額】 |
| 申込時期 | 高校在学中の「予約採用」、または進学後の「在学採用」 |
| 注意点 | 対象校、資産基準、学業要件などの確認が必要 |
ひとり親家庭のうち、住民税非課税またはそれに準ずる所得水準の世帯は、対象になりやすい制度です。
詳しくはこちら:給付型奨学金とは?条件・金額・もらえる確率をわかりやすく解説
さらに令和7年度からは、扶養する子どもが3人以上の多子世帯について、所得制限なしで授業料・入学金が一定額まで減免されるようになりました。ただし「扶養する子どもが3人以上」の判定には税法上の扶養状況など細かな条件があり、子どもが3人いれば必ず対象になるわけではありません。多子世帯向けの支援については以下の記事で詳しく解説しています。
詳しくはこちら:多子世帯の給付型奨学金・大学無償化|条件・金額・申請方法を解説
【借りる】無利子・低利で借りられる公的な貸付3つ
給付だけでは足りない場合に検討するのが公的な貸付です。民間ローンより条件が有利で、ひとり親家庭向けの優遇が設けられているものもあります。
母子父子寡婦福祉資金貸付金(修学資金・就学支度資金)
母子父子寡婦福祉資金貸付金は、ひとり親家庭の経済的自立を支援するため、都道府県・指定都市・中核市が実施する貸付制度です。全12種類の資金があり、教育費に関わるのは主に「修学資金」と「就学支度資金」の2つです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 修学資金 | 高校・大学・専門学校などに通うための授業料、通学費など |
| 就学支度資金 | 入学時に必要な入学金、制服代、教材費など |
| 利子 | 修学資金・就学支度資金は原則無利子。借受人・連帯借受人・連帯保証人の取扱いは自治体の運用により異なる |
| 限度額 | 進学先(国公立/私立、自宅/自宅外)により異なる【要確認:R8限度額の代表例】 |
| 窓口 | お住まいの市区町村のひとり親家庭支援担当課など(事前相談が必要) |
利用にあたっては、次の3点に注意が必要です。
・高等教育の修学支援新制度による授業料等減免や給付型奨学金を利用する場合は、その支援額を差し引いて貸付額が調整されることがある
・審査や入金まで1〜3か月程度かかることがある
必要書類や処理期間は自治体によって異なるため、進学先が決まる前から窓口に相談しておくことが大切です。国の制度概要はこども家庭庁のページで、申請手続きはお住まいの市区町村で確認できます。
国の教育ローン(日本政策金融公庫)
国の教育ローンは、日本政策金融公庫が扱う教育一般貸付です。子ども1人につき350万円(一定の要件を満たす場合は450万円)まで借りられ、学校納付金だけでなく受験費用や下宿費用、教材費にも使えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 融資限度額 | 子ども1人につき350万円(自宅外通学など一定の要件を満たす場合は450万円) |
| 金利 | 年4.05%の固定金利(2026年7月1日現在・保証料別) |
| 返済期間 | 20年以内(在学中は利息のみの返済も可能) |
| ひとり親家庭の優遇 | 通常金利から年0.4%引き下げ。教育資金融資保証基金を利用する場合の保証料は通常の3分の2 |
| 所得制限 | 扶養する子どもの人数に応じた世帯年収(所得)の上限あり |
母子家庭・父子家庭に適用される金利は、2026年7月時点では年3.65%です。受験前から申し込んで枠を確保しておける点も特徴で、日本学生支援機構の奨学金との併用も可能です。ただし、金利は金融情勢によって改定されるため、申込前に公式サイトで最新の金利を確認してください。申込みから審査結果の連絡までは通常10日前後かかり、入学シーズンは申込みが集中するため、公庫は必要時期の2〜3か月前の申込みを推奨しています。
生活福祉資金「教育支援資金」(社会福祉協議会)
生活福祉資金の教育支援資金は、低所得世帯を対象に、社会福祉協議会が無利子で貸し付ける制度です。ひとり親専用の制度ではありませんが、高校・大学・専門学校などの就学費用(教育支援費)と入学に必要な費用(就学支度費)が対象になります。
| 資金 | 貸付限度額 |
|---|---|
| 教育支援費(高校) | 月額3万5,000円以内 |
| 教育支援費(高専・短大) | 月額6万円以内 |
| 教育支援費(大学) | 月額6万5,000円以内 |
| 就学支度費 | 50万円以内 |
特に必要と認められる場合は、教育支援費について上記限度額の1.5倍まで貸し付けられることがあります。対象は他の貸付制度が利用できない低所得世帯で、窓口はお住まいの市区町村社会福祉協議会です。申込みには審査期間が必要で、合格前から相談できる場合もあるため、進学予定が決まった段階で相談してください。
母子父子寡婦福祉資金と対象が重なるため、ひとり親家庭はまず福祉資金を優先し、対象外の場合や不足分についてこちらを相談する流れが一般的です。
あわせて読みたい:教育ローン・教育資金貸付まとめ|無利子制度から国の教育ローンまで
公的貸付と教育ローンはどう使い分ける?
母子父子寡婦福祉資金と国の教育ローンは、どちらもひとり親家庭が使える代表的な借入先ですが、性質が異なります。両者の違いを整理すると以下のとおりです。
| 項目 | 母子父子寡婦福祉資金 | 国の教育ローン |
|---|---|---|
| 金利 | 原則無利子 | 固定金利(ひとり親家庭は年0.4%引き下げ) |
| 限度額 | 進学先により異なる | 350万円(要件により450万円) |
| 審査期間 | 1〜3か月程度 | 審査結果まで通常10日前後 |
| 他制度との併用 | 重複不可または差額貸付となる場合あり。自治体への確認が必要 | 日本学生支援機構の奨学金と併用可 |
| 向いているケース | 時間に余裕があり、無利子で借りたい | 急ぎで必要、金額が大きい |
時間に余裕があるなら無利子の福祉資金を優先し、入学金の納付期限が迫っている場合や借入額が大きい場合は国の教育ローンを検討する、という使い分けが基本になります。
【応募する】ひとり親家庭が対象の民間給付型奨学金
企業や財団、NPOが運営する返済不要の奨学金には、ひとり親家庭を対象に含む制度が数多くあります。国の制度と併用できるものが多く、小学生から大学進学まで学年ごとに選択肢があるのが特徴です。一方で、募集は年1回・期間は数週間程度と短いものが大半で、締切を逃すと次の機会は1年後になります。
ひとり親家庭が対象になる代表的な制度を、募集時期の順に整理しました。
| 例年の募集時期 | 制度名(運営) | 対象 | 給付額 |
|---|---|---|---|
| 1〜4月 | 似鳥国際奨学財団(中学生・高校生奨学金) | ひとり親家庭の中学生・高校生 | 月額4万〜4.5万円 |
| 3〜4月 | 夢を応援基金(ローソン×全母子協) | ひとり親家庭の中3〜高校生 | 月額3万円×1年 |
| 3〜5月 | みずほ農場教育財団 奨学金 | ひとり親家庭の小学生〜大学生(成績・年収基準あり) | 月額1.5万〜3万円 |
| 6〜9月 | スマイル奨学金(日本著作権育英財団) | ひとり親家庭の中学生・高校生(生活保護世帯を除く) | 入学準備金10万円+月額3万円 |
| 8月 | 那須記念財団奨学金 | 児童養護施設・里親家庭で暮らす人、両親のいない人、ひとり親家庭の人、障害・難病のある人のうち、大学・短大・専門学校への進学を希望する高3等 | 年額102万円(最長6年) |
| 8〜9月 | 進学応援奨学金 supported by 日本生命(キッズドア) | 児童扶養手当受給世帯など、大学・短大・専門学校への進学を希望する高3・浪人生 | 10万円(1回) |
| 11月〜1月 | 明光教育研究所 給付奨学金 | ひとり親家庭などの小5〜大学生 | 年額最大10万〜80万円(学齢別) |
| 1月上旬 | しんぐるまざあず・ふぉーらむ 新入学お祝い金 | 翌春に中学・高校・大学等へ入学するひとり親家庭の子ども | 2万〜4万円 |
特に募集が集中するのは「進学前の夏から冬」です。高校3年生の場合、8月の那須記念財団やキッズドアから翌1月のお祝い金まで複数の締切が続きます。
前述の高校生等奨学給付金(例年6〜7月・学校経由)や修学支援新制度の予約採用(高校3年生の春)も同じ時期に重なるため、夏休み前に応募したい制度を決め、児童扶養手当証書、課税証明書、成績証明書などの必要書類を早めに揃えておくと安心です。
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複数の制度を併用できる?注意点は?
複数の制度を組み合わせることで支援額を増やせますが、制度間の関係には注意が必要です。主なポイントは以下の4つです。
給付型同士の併用は制限される場合がある
多くの給付金は併用可能ですが、制度によっては併用が制限されている場合があります。
那須記念財団のように「他団体の給付は年60万円以内」といった上限を設ける制度があります。一方、夢を応援基金やキッズドア、似鳥国際奨学財団は他の奨学金との併用が認められています。
応募先だけでなく、すでに受けている制度側の併給条件もあわせて確認してください。
修学支援新制度と福祉資金の関係を把握する
高等教育の修学支援新制度による授業料等減免や給付型奨学金を利用する場合、その支援額を差し引いて母子父子寡婦福祉資金の貸付額が調整されることがあります。両方を使う予定がある場合は、進学先の学費と支援額を照らし合わせたうえで、借入額を申請窓口で相談することが大切です。
成績要件や学校推薦が必要な制度は早めに動く
みずほ農場教育財団の評定4.5や、那須記念財団の学校長推薦書のように、学校の協力が必要な制度があります。校内での取りまとめや書類作成に時間がかかるため、募集要項が出たらすぐに担任や進路担当に相談してください。
自治体独自の制度や検索サイトも活用する
市区町村や都道府県にも独自の奨学金・入学準備金があります。お住まいの自治体のひとり親家庭支援担当課で確認するほか、民間奨学金の検索サイト「ガクシー」を使うと、居住地や学年などの条件から応募できる制度を探せます。
よくある質問
離婚協議中・別居中でも申し込める?
制度によります。キッズドアやしんぐるまざあず・ふぉーらむは「離婚前で別居中」「離婚協議中の実質ひとり親」も対象に含めていますが、児童扶養手当の受給を要件にしている制度では、手当が支給されるまで原則対象外です。
父子家庭も同じ制度を使える?
父子家庭も、児童扶養手当、母子父子寡婦福祉資金、ひとり親家庭を対象とする民間奨学金などを利用できます。ただし民間奨学金は制度ごとに対象要件が異なるため、募集要項で父子家庭を含むことを確認してください。就学援助や修学支援新制度などは、ひとり親かどうかではなく所得・資産などの要件で対象が決まります。
児童扶養手当を受けていないと民間奨学金は無理?
応募できる制度があります。児童扶養手当は多くの制度で「条件のひとつ」ですが、住民税非課税や年収基準など別の条件で応募できる制度も多く、明光教育研究所のように収入基準そのものがない奨学金もあります。
小学生・中学生向けの支援はある?
あります。公的な制度では就学援助が代表的で、民間奨学金では明光教育研究所(小学5年生〜)、みずほ農場教育財団(小学生〜)、似鳥国際奨学財団・スマイル奨学金(中学生)、夢を応援基金(中学3年生)などが小・中学生を対象にしています。
給付型奨学金を受けると福祉資金は借りられなくなる?
借りられる場合が多いですが、貸付額が調整されることがあります。高等教育の修学支援新制度の減免額や給付額を差し引いた金額が貸付の限度になることがあり、民間の給付型奨学金との関係は自治体によって扱いが異なるため、申請窓口で確認してください。
まとめ
ひとり親家庭の教育支援は、「もらう(公的な給付・減免)」「応募する(民間の給付型奨学金)」「借りる(公的な貸付)」の3つのタイプで考えると整理しやすくなります。
・進学の1年前から民間の給付型奨学金の募集時期を確認し、応募の準備をしておく
・足りない分は母子父子寡婦福祉資金や国の教育ローンで補い、借りる額は最小限に抑える
制度の要件や募集期間は年度ごとに変わるため、申請の際は必ず公式ページで最新情報を確認しましょう。教育費の支援とあわせて、ひとり親控除などの税負担軽減も見直しておくと、家計全体の余裕につながります。


