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【TOKYO戦略的イノベーション促進事業】最大で8,000万円の助成とハンズオン支援等で製品の市場投入を幅広く支援します!

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今回は、次世代の産業を世界に発信する大型開発プロジェクトを助成する、東京都の「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」をご紹介します。この事業は都内中小企業が自社のコア技術を基盤として、他企業、大学、公設試験研究機関等と連携して行う革新的な技術・製品開発を支援するものです。

この事業の特徴として、最大で8,000万円の助成金と、助成事業実施中のハンズオン支援、事業完了後のマーケティングなどの幅広い支援があげられます。ベンチャーやスタートアップ企業、創業予定者も申請可能です。

先日令和3年度の開発支援テーマが決定し、7月7日から申請の予約受付が始まりました。さっそく詳細を確認しましょう!

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この記事の目次

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「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」助成事業の要件

助成対象となる事業は、以下の要件をすべて満たす必要があります。

(1)東京都の「イノベーションマップ」に掲げられた開発支援テーマに合致した技術・製品の研究開発であること
(2)他企業・大学・公設試験研究機関等との連携(委託、外注、共同研究によるノウハウ等の活用)が含まれていること
(3)早期に事業化を目指す研究開発であること
(4)申請者と公社の窓口として、事業全体の進捗管理や必要書類の管理等を全面的に担当する「統括管理者」を1名設置すること

※「イノベーションマップ」とは
スマートシティ、セーフシティ、ダイバーシティ、の3つのシティを実現するうえで、東京が抱える課題と、技術・製品開発動向を提示するものです。(イノベーションマップは、7月下旬に公表予定です。)

(1)について、研究開発は、新規開発ではなく、改良開発でも申請が可能です。なお、一つの申請で複数の開発を行うことはできませんのでご注意ください。また社内に開発プロジェクトが複数ある場合でも、一企業につき一申請までとなります。

(2)について、連携は共同研究に限らず、委託、外注作業等でも可能です。社内のみでの開発は対象になりません。

(3)について、「事業化」とは、販売等によって収入が発生することをさします。研究開発が特定の顧客を対象とした汎用性のないものですと、助成対象外となります。

「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」開発支援テーマ

イノベーションマップでは、次の9つの分野に関する技術・製品の開発をテーマにしています。複数の開発支援テーマにまたがる技術・製品開発も認められます。それぞれのテーマの開発例は以下のとおりです。

【防災・減災・災害復旧】
構造物の耐震強化技術、火災・防火対策技術、無電柱化に関する技術・製品、安否確認システム、災害情報収集・自動処理・配信システム、避難生活に関する技術・製品、3Dマッピング技術、風水害対策技術、災害予測技術、災害復旧に関する技術・製品 等

【インフラメンテナンス】
非破壊検査技術、モニタリング技術、自己修復材料等の新素材、建設現場の生産管理技術、現場作業支援に関する技術・製品、リノベーションに関する技術、その他補修技術 等

【安全・安心の確保】
防犯カメラ・画像解析システム、侵入検知・出入管理システム、次世代ホームセキュリティ、情報セキュリティ、個人認証技術、紛失防止に関する技術、非接触技術、無人化・省人化技術、感染症対策をはじめとした衛生対策に関する技術・製品

【スポーツ振興・障害者スポーツ】
各種スポーツに関する技術・製品、障害者スポーツに関する技術・製品、eスポーツ振興・バーチャルスポーツに関する技術・製品、バリアフリー・ユニバーサルデザインに関する技術・製品、スポーツ観戦に関する技術・製品 等

【子育て・高齢者・障害者等の支援】
スマート家電、リモートワーク、高齢者・子ども等の見守りに関する技術・製品、義肢・装具、パーソナルケア関連用具、コミュニケーション機器開発等、移乗・移動支援機器開発等、機能補助・機能回復に関する技術・製品、教育ツールに関する技術 等

【医療・健康】
画像診断技術、生体現象計測・監視技術、医用検体検査装置、各種医療器具、処置用機器と生体機能補助・代行機器開発等、健康管理システム、健康機器開発等、遠隔診断・モバイルヘルス、ゲノム情報や健康データを活用した疾病予防、各種検査技術、治療・手術支援に関する技術・製品、救急・救命に関する技術・製品、メンタルヘルスに関する技術・製品、在宅フィットネスに関する技術・製品

【環境・エネルギー】
エネルギー管理システム、水素エネルギー・再生可能エネルギーに関する技術、バイオ燃料、コージェネレーションシステム、EVに関する技術・製品、蓄電池、リサイクル技術、VOC検出・処理技術、水質改善・水の再利用に関する技術、空気浄化技術、プラスチックの廃棄・回収・リサイクル技術・製品、先端材料・素材、カーボンリサイクル技術 等

【国際的な観光・金融都市の実現】
コミュニケーション支援技術、屋内ナビゲーション技術、AR・VR技術、五感再現技術、テレプレゼンス・ホログラフィ、キャッシュレス決済、ブロックチェーン、多言語ナビゲーション技術、資産の管理・運用システム、混雑状況可視化技術

【交通・物流・サプライチェーン】
カーテレマティクス・コネクティッドカー、安全運転支援装置・システム、移動サービス、倉庫内作業・在庫管理・検品の自動化技術、物流最適化技術、デバイス連携・データ利活用技術、シェアリングサービスに関する技術・製品、次世代産業用ロボット、ワイヤレス充電技術、位置測位・位置情報分析ソリューション、オンデマンド交通に関する技術 等

非接触技術、無人化・省人化技術、衛生対策関連の技術・製品のほか、在宅フィットネスに関する技術・製品、混雑状況可視化技術など、ウィズコロナ・ポストコロナ時代ならではの開発例もあがっています。

「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」助成内容

「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」では、技術・製品開発に要する経費の一部を助成するとともに、製品開発や事業化の支援経験を持つ連携コーディネータが採択企業に対し、定期的に訪問して研究開発・事業化に関するアドバイスを行います。また、事業化の進捗状況に応じ、マーケティングや販路開拓等に関して継続支援(最大1年間)が受けられます。

経費の助成

【助成対象期間】
3年以内(令和4年1月1日から令和6年12月31日まで)

【助成限度額】
8,000万円(下限額:1,500万円)

【助成率】
2/3以内

経費の助成を受けるためには、事業の具体的な事業計画、経費見積及び資金計画等が必要です。助成金が交付されるのは、事業完了後にその実績を確認・検査された後になります。ただし、研究開発等を段階的に完了し、各段階における達成目標を数値的に確認できる場合は、区分ごとに「期」を設けて、助成対象期間を分けることができます。「期」を設定すると、期ごとに完了検査が実施され、期ごとに助成金を受け取ることが可能です。

助成対象経費

助成対象事業として決定を受けた事業を実施するための必要最小限の経費が対象です。

(1)原材料・副資材費
製品開発に必要とされる材料費:(例)鋼材、機械部品、電気部品、化学薬品、試験用部品等

(2)機械装置・工具器具費
開発をする製品を製造する機械や工具等の費用:(例)試作品を製作するための試作金型、計測機械、測定装置、サーバ、ソフトウェア等

(3)委託・外注費
自社内で実施できない研究開発や製造等について、委託・外注する場合に必要な経費:(例)外注加工、委託設計、検査・実験、研究委託、大学へ支払う共同研究費等

(4)専門家指導費
研究開発に必要な専門家による技術指導費:(例)謝金、相談料等

(5)直接人件費
研究開発に直接従事した役員、社員、統括管理者の人件費 ※1年につき500万円が上限

(6)規格等認証・登録費
開発品の規格、認証の審査・登録に必要な経費、またこれに関する外部専門家の技術指導費等

(7)産業財産権出願・導入費
この申請で開発した製品の特許・実用新案等の出願等に必要な経費 ※特許料・登録料は除く

(8)展示会等参加費
この申請で開発した製品を展示会・見本市に出展する際に必要な経費 ※助成金の申請額は「(9)広告費」と合計して1,000万円が上限

(9)広告費
この申請で開発した製品を広報する際に必要な経費 ※助成金の申請額は「(8)展示会等参加費」と合計して1,000万円が上限

「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」対象者

次に、誰が助成を受けられるのか、対象者をみていきましょう。対象者の主な要件は以下のとおりです。申請にあたっては、すべての要件を満たす必要があります。

以下のいずれかに該当するもの

  • 中小企業者(会社及び個人事業者)
  • 中小企業団体等
  • 複数の企業等で構成される中小企業グループ(共同申請)
  • 東京都内での創業を具体的に計画している者

組織形態が以下のいずれかに該当し、それぞれの条件を満たすもの

※基準日とは令和3年8月1日をさします。

  • 法人:基準日現在で、東京都内に登記簿上の本店または支店がある
  • 個人事業者:基準日現在で、東京都内に開業届出がある
  • 創業予定者:基準日現在で、東京都内での創業を具体的に計画している

法人と個人事業者は、基準日現在で、東京都内事業所で実質的に1年以上事業を行っている、または東京都内で創業し事業期間が1年に満たない者とします。

助成事業の実施場所は以下のすべてに該当すること

  • 自社の事業所または工場等であること(借り上げ可)
  • 原則として東京都内であること
  • 申請書記載の原材料等購入物品、開発人員及び当該助成事業における成果物等が確認できること

実施場所は、原則として東京都内ですが、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県も認められます。

「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」の流れ

最後に事業の流れを確認しましょう。

出典:事業案内チラシ

  • 申請予約(公社HP)令和3年7月7日~8月6日
  • イノベーションマップ公表 7月下旬
  • 申請受付(郵送のみ)8月10日~8月30日
  • 一次審査(書類)10月上旬~11月下旬
  • 二次審査(面接)令和4年1月中旬
  • 助成対象者決定 令和4年3月上旬
  • 助成対象事業の実施
  • 検査・確定
  • 助成金交付

助成金の申請には事前の予約が必要なので、「ネットクラブ会員サービス」へ会員登録をして、入力フォームから助成金の申請予約を行います。その後、助成金の申請書を記入してほかに必要な書類と合わせて郵送します。(8月30日必着)

【申請に必要な書類】
法人、未決算法人、個人事業者、創業予定者で、それぞれ必要な書類が異なります。ここでは法人の場合の必要書類をご紹介します。

  • 申請書
  • 補足説明資料(任意)
  • 特許・実用新案等の証拠書類(特許証、特許公報類)の写し(状況により必須)
  • 見積書の写し(状況により必須)
  • 申請前確認書
  • 申請に係る誓約書
  • 事業成果の広報活動について
  • 確定申告書の写し
  • 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)原本
  • 法人事業税及び法人都民税の納税証明書の原本
  • 社歴(経歴)書(会社案内・概要でも可)
  • 長形3号の封筒(審査結果通知等の郵送用、切手は貼付しない)

審査を経て助成対象者となりましたら、助成対象事業を実施します。
完了報告書の提出後に実施される検査後に助成金の額が確定し、助成金が交付されるという流れになります。

まとめ

今回は、都内中小企業等が「イノベーションマップ」に基づいて、自社のコア技術を基盤にしながら社外の知見やノウハウを活用して行う新技術・製品開発を支援する「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」をご紹介しました。

助成上限額の大きさもさることながら、伴走型支援や事業完了後のアフターフォローなどの充実も、革新的な技術・製品開発に取り組む企業にとって魅力的な制度といえるでしょう。開発を巡る環境の変化に対応するため、開発計画を柔軟に変更できる仕組みも設けられているようですので、このような制度を活用して、研究開発の早期事業化を目指してみてはいかがでしょうか。

採択を受ける為には、設計段階から専門家と綿密な打ち合わせを行い、審査に有利な計画を作り上げることが有効となります。事業計画や資金計画でお悩みの際は補助金ポータルまでご相談ください。

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