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中小企業退職金共済制度(中退共制度)とは?制度内容とメリット・デメリットやシミュレーションも紹介

公開日:2022/11/25 更新日:2026/5/22
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「自社で退職金制度を整えたいけれど、独自に積み立てる余力がない」――そんな悩みを抱える中小企業の経営者は少なくありません。厚生労働省の「就労条件総合調査」によれば、退職金制度のある企業は約75%にのぼる一方、従業員30〜99人規模の中小企業では導入率が大きく下がる傾向にあります。

こうした中で活用したいのが、国が運営する中小企業のための退職金制度「中小企業退職金共済(中退共/ちゅうたいきょう)」です。掛金の一部を国が助成し、全額損金算入できる税制優遇まで備えた、中小企業にとってメリットの大きい仕組みです。

この記事では、中退共制度の仕組み・加入要件・掛金・退職金額の早見表・支給時期・他の退職金制度との違いまで、初めての方にもわかりやすく解説します。

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この記事の目次

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中小企業退職金共済(中退共)とは?国が運営する中小企業向けの退職金制度

中小企業退職金共済(中退共)は、独立行政法人 勤労者退職金共済機構・中小企業退職金共済事業本部が運営する、中小企業のための国の退職金制度です。1959年に「中小企業退職金共済法」に基づいて創設され、60年以上にわたり中小企業の従業員の退職金確保を支えてきました。

事業主が拠出する掛金とその運用収入を財源とし、長期加入者の退職金が手厚くなるよう設計されています。中退共は「中退金」「ちゅうたいきょう」とも呼ばれ、検索でもこれらの表現が使われることが多い制度です。

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中退共制度の基本的な仕組み

中退共の仕組みは、以下のようにとてもシンプルです。

①事業主が中退共と退職金共済契約を結ぶ
②事業主が毎月、従業員ごとの掛金を中退共に納付する
③従業員が退職した際、従業員本人が中退共に直接請求する
④中退共から従業員本人の口座へ退職金が直接振り込まれる

退職金が事業主を経由せず、中退共から従業員へ直接支払われるのが大きな特徴です。事業主が倒産した場合でも、納付済みの掛金分の退職金は確実に従業員に支払われます。

中退共の加入企業数・加入従業員数

中退共は、中小企業の退職金制度の中で最も普及している制度のひとつです。独立行政法人 勤労者退職金共済機構の公表データによれば、全国で約37万事業所、約360万人の従業員が加入しています(2024年度時点)。中小企業向けの公的退職金制度として、規模・実績ともに最大級です。

中退共制度の8つの特色とメリット

中退共には、以下8つの特色があります。とくに新規加入助成と全額損金算入は、中小企業にとって金銭的メリットの大きいポイントです。

①新規加入助成・月額変更助成がある
②掛金は全額非課税(損金・必要経費に算入)
③管理が簡単で事務負担が少ない
④掛金月額が16種類から選択できる
⑤掛金の一括納付(前納)が可能
⑥転職時に加入期間を通算できる
⑦退職金の受取方法を選択できる
⑧提携割引サービスを利用できる

それぞれの特色を詳しく見ていきましょう。

①新規加入助成・月額変更助成で国が掛金を補助

中退共に新規加入する事業主は、国から以下の助成(中退共の助成金)を受けられます。退職金を導入する中小企業の負担を軽減するための制度です。

【新規加入助成】
・掛金月額の1/2(従業員ごとの上限5,000円)を加入後4か月目から1年間、国が助成
・パートタイマー等短時間労働者の特例掛金月額(4,000円以下)加入者は、月額に応じて上乗せ助成
 └ 2,000円の場合:300円
 └ 3,000円の場合:400円
 └ 4,000円の場合:500円

【月額変更助成】
・掛金月額が18,000円以下の従業員の掛金を増額変更する場合、増額分の1/3を1年間、国が助成

②掛金は全額非課税で節税効果が大きい

中退共の掛金は、法人企業は損金、個人事業主は必要経費として全額非課税です。退職金を積み立てながら、同時に法人税・所得税の節税効果も得られます。

ただし資本金または出資金が1億円を超える法人の法人事業税については、外形標準課税が適用されます。

③管理が簡単で事務負担が少ない

毎月の掛金は口座振替で自動納付されるため、加入後の事務処理はほぼ不要です。従業員ごとの納付状況や退職金額は中退共から定期的に通知されるため、退職金の管理が簡単です。

中小企業にとって、人事・総務の負担を増やさずに退職金制度を運営できる点は大きな魅力です。

④掛金月額は16種類+短時間労働者特例3種類から選択

掛金月額は、従業員ごとに以下の16種類から選択できます。

5,000円6,000円7,000円8,000円
9,000円10,000円12,000円14,000円
16,000円18,000円20,000円22,000円
24,000円26,000円28,000円30,000円

短時間労働者(パートタイマー等)は、特例として次の掛金月額でも加入できます。

2,000円3,000円4,000円

掛金月額はいつでも変更可能です。経営状況や従業員の勤続年数に応じて、柔軟に設定できます。

⑤掛金の一括納付(前納)が可能

掛金は12か月分を限度として一括納付(前納)できます。中退共は年1.0%の率を基に計算した前納減額金を当該掛金月額から差し引いて、共済契約者に請求します。

決算対策として、前納による損金算入を活用するケースも多くあります。

⑥転職時も加入期間を通算できる

従業員が中退共加入企業から別の中退共加入企業へ転職した場合、以下の条件を満たせば掛金納付実績を通算(引き継ぎ)できます。

・掛金が12か月以上納付されていること
・前の企業を退職してから2年以内に申し出ること
・前の企業で退職金を請求していないこと

通算により、転職しても退職金の積み立てがリセットされません。特定業種退職金共済制度(建退共・林退共・清退共)や特定退職金共済制度(特退共)との通算も可能です。

⑦退職金の受取方法は一時金・分割払いから選べる

退職時に60歳以上であれば、退職金を一時金として受け取るほか、全部または一部を分割(5年または10年)して受け取ることができます。一時金として受け取る場合は退職所得控除、分割(年金)として受け取る場合は公的年金等控除の対象です。

⑧加入企業は提携割引サービスを利用できる

中退共加入者は、中退共と提携しているホテル・レジャー施設・スポーツ施設などを割引料金で利用できます。福利厚生サービスとして従業員に提供できるため、満足度向上にもつながります。

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中退共の退職金はいくらもらえる?掛金月額・勤続年数別の早見表

中退共の退職金額は、「基本退職金+付加退職金」の2本建てで計算されます。基本退職金は予定運用利回り年1.0%で算定され、加入期間が長くなるほど運用利息と付加退職金が加算されて手厚くなる仕組みです。

ここでは、よく検索される「中退共 退職金 早見表」「中退共 退職金 30年」「中退共 退職金 平均」といった疑問に答えるため、掛金月額別・加入期間別の概算早見表をまとめます。

中退共の退職金額の計算式

退職金は次の計算式で算出されます。

退職金=基本退職金+付加退職金

・基本退職金:掛金月額と納付月数に応じて、予定運用利回り年1.0%で固定的に定められている金額
・付加退職金:運用収入の状況等に応じて、5年ごとに厚生労働大臣が定める金額が上乗せされる

なお予定運用利回りは法令改正により変わる場合があります。

掛金月額・加入期間別の退職金額早見表

公式の「退職金のシミュレーション」をもとにした概算早見表は次のとおりです。新規加入時の掛金月額を一定として、変更がなかった場合の試算値です。

加入期間掛金月額5,000円掛金月額10,000円掛金月額20,000円掛金月額30,000円
5年(60か月)約30.7万円約61.3万円約122.7万円約184.0万円
10年(120か月)約63.2万円約126.4万円約252.8万円約379.2万円
20年(240か月)約132.9万円約265.8万円約531.6万円約797.4万円
30年(360か月)約210.6万円約421.3万円約842.6万円約1,263.9万円
40年(480か月)約298.7万円約597.4万円約1,194.8万円約1,792.2万円

たとえば掛金月額10,000円で30年加入した場合、退職金額は約421.3万円です。掛金納付総額360万円に対し、約61.3万円が運用益として上乗せされる計算になります。

実際の試算額は今後の金利動向等により変動するため、加入前に必ず公式サイトのシミュレーションで確認してください。

加入期間が短い場合は掛金総額を下回ることに注意

中退共は長期加入者ほど有利な設計のため、短期間で退職した場合は退職金が掛金総額を下回ります。具体的には以下のとおりです。

加入期間退職金の取り扱い
11か月以下支給されません
12か月以上23か月以下掛金納付総額を下回ります
24か月以上42か月以下掛金相当額が支給されます
43か月以上運用利息と付加退職金が加算されます

43か月目(約3年7か月)からは運用利息と付加退職金が加算され、長期加入者ほど有利になります。短期退職が見込まれる雇用形態には、中退共は向きません。従業員の勤続予定年数を踏まえて導入を検討しましょう。

なお、通算制度を利用する場合や他制度から引き継ぎを行った場合は、加入期間11か月以下でも支給される場合があります。

中退共の退職金はいつもらえる?支給時期と請求期限

中退共の退職金は、退職金共済手帳を中退共本部に提出してから、おおむね1か月程度で従業員本人の口座へ振り込まれます。掛金の納付方法等によっては2か月半程度、場合によってはそれ以上かかることもあります。

「中退共 退職金 いつもらえる」「中小企業退職金共済 いつ振り込まれる」といった疑問は、中退共加入者から非常に多く寄せられる質問です。以下に、退職金の支給までの流れと注意点を整理します。

退職金の支給までの流れ

退職金は、退職した従業員本人が中退共に直接請求します。事業主を経由せず、中退共から従業員本人の口座へ直接振り込まれる仕組みです。

①従業員が退職する
②事業主が「退職金共済手帳」を従業員に交付する
③従業員が必要書類を揃えて中退共本部に提出する
④中退共から「退職金等振込通知書」が送付される
⑤通知書記載の支払予定日に、従業員本人の口座へ振り込まれる

退職金の請求期限は退職日の翌日から5年

退職金の請求権には時効があります。退職した日の翌日から5年を経過すると、退職金請求権が時効により消滅します。退職後は早めに請求手続きを進めましょう。

なお、退職金共済手帳を紛失した場合でも、本人確認書類を揃えれば再発行が可能です。

退職金の振込日は「退職金等振込通知書」で確認

請求書類を中退共本部に提出すると、後日「退職金等振込通知書」が送付されます。実際の支払予定日は、この通知書で確認してください。電話やWebでの問い合わせよりも、通知書での確認が確実です。

中退共制度に加入できる中小企業の範囲と加入手続き

中退共に加入できるのは、業種ごとに定められた中小企業の範囲に該当する事業主です。資本金または常用従業員数のいずれかが基準以下であれば、中小企業として加入できます。

中退共に加入できる中小企業の範囲(業種別)

業種ごとの加入要件は以下のとおりです。

業種常用従業員数資本金・出資金
一般業種(製造・建設等)300人以下3億円以下
卸売業100人以下1億円以下
サービス業100人以下5,000万円以下
小売業50人以下5,000万円以下

「常用従業員数」または「資本金・出資金」のどちらかを満たせば加入できます。両方の条件を満たす必要はありません。

加入対象となる従業員

中退共には、事業主に雇用される従業員が加入対象となります。経営者・役員は加入できません。

【加入できる人】
・正社員
・パートタイマー、アルバイト等の短時間労働者
・期間契約社員(一定の要件あり)

【加入できない人】
・事業主、個人事業主
・役員(兼務役員を除く)
・小規模企業共済制度に加入している人

加入手続きの方法と申込先

中退共制度に新規加入する場合、「退職金共済契約申込書」に必要事項を記入し、金融機関、委託事業主団体または委託保険会社に提出します。退職金共済契約申込書は、金融機関等の窓口で取り扱っています。

主な申込先は次のとおりです。

・金融機関(都市銀行・地方銀行・信用金庫・信用組合等)
・業務委託事業主団体(商工会議所・商工会・中小企業団体中央会等)
・委託保険会社

新たに従業員を採用した場合には、「追加申請書」を提出してください。

退職金の請求手続きと必要書類

退職金の請求手続きは、退職した従業員本人が行います。事業主が代行することはできません。必要書類を揃え、退職金共済手帳とあわせて中退共本部に直接郵送します。

退職金請求の必要書類

退職金請求時に必要となる書類は以下のとおりです。

・退職金(解約手当金)請求書
・退職金共済手帳(事業主から受け取ったもの)
・住民票(マイナンバー入り)
・身元確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等のいずれか1通)

請求書等の必要書類については、中退共公式の「従業員が退職した際の手続の流れ」を確認してください。

事業主が行う退職時の対応

事業主は、従業員の退職時に以下を行う必要があります。

・退職金共済手帳に必要事項を記入し、退職する従業員に交付する
・中退共本部に対し、従業員の退職を届け出る
・解約事由(退職事由)を証明する書類を発行する(必要に応じて)

中退共制度のメリット・デメリットを徹底比較

中退共は中小企業にとってメリットの大きい制度ですが、雇用形態や経営方針によっては向かない場合もあります。導入前に、メリット・デメリットの両面を理解しておきましょう。

中退共のメリット

中退共の主なメリットは以下の3点です。

【経済的メリットがある】
中退共は新規加入助成・月額変更助成等の国の助成が受けられます。企業側の負担を軽減しながら退職金制度を導入できる点が、最大のメリットです。
また掛金は全額が損金または必要経費として非課税扱いになるため、節税効果も高く、企業の財務面でも利益があります。

【退職金の運営・管理が楽になる】
掛金は口座振替で自動的に納付され、面倒な事務処理はほぼ不要です。従業員ごとの納付状況や退職金額は中退共から通知されるため、退職金の管理も簡単に行えます。
短時間労働者などの雇用形態に応じた対応や掛金月額の変更も手間なく行えるので、事務作業の負担が少ない点も中小企業にとって大きな魅力です。

【従業員の定着・採用力向上につながる】
中退共は長期加入者ほど退職金が手厚くなる設計です。長く働ける環境を作ることで、従業員の定着促進が期待できます。
また退職金制度があることで採用時のアピールポイントにもなり、人材確保・福利厚生の充実につながります。

中退共のデメリット

一方で、中退共には次のデメリットもあります。

【勤務期間が短いと掛金総額を下回るケースがある】
中退共は加入期間が11か月以下の場合、退職金が支給されません。また23か月以下では掛金納付総額を下回ります。
退職金が支給されない場合の掛金や、退職金が掛金総額を下回る場合の差分は、中退共制度全体の長期加入者の退職金支払い財源に組み込まれ、事業主には返金されません。短期間で退職する従業員が多い企業では、この点をしっかり把握しておく必要があります。

【掛金は事業主負担で、従業員と折半できない】
中退共の掛金は全額が事業主負担です。給与・賞与からの天引きや、従業員との折半はできません。退職金導入が固定的な人件費負担となる点に注意が必要です。

【運用利回りが固定的】
基本退職金は予定運用利回り年1.0%で設計されています。他の投資商品や運用型の退職金制度(確定拠出年金等)と比較すると、運用効率が低くなる可能性もあります。ただし付加退職金が加算されるため、実際の利回りは変動します。

中退共と他の退職金制度との違い

中退共と混同されやすい類似制度がいくつかあります。対象者・運営主体・通算可否がそれぞれ異なるため、自社に合う制度を選びましょう。

中退共と小規模企業共済の違い

中退共と小規模企業共済は、どちらも独立行政法人 中小企業基盤整備機構・勤労者退職金共済機構の管轄ですが、対象者がまったく異なります。

項目中退共小規模企業共済
対象者中小企業の従業員個人事業主・小規模企業の経営者
運営勤労者退職金共済機構中小企業基盤整備機構
掛金負担事業主が全額負担加入者本人が負担
掛金月額5,000円〜30,000円1,000円〜70,000円
税制優遇事業主の損金・必要経費本人の所得控除

経営者や役員は中退共に加入できないため、自分自身の退職金は小規模企業共済で備えるのが一般的です。

中退共と特退共(特定退職金共済)の違い

特定退職金共済(特退共)は、商工会議所・商工会・市町村等が運営する任意の退職金制度です。所得税法施行令第73条に基づく「特定退職金共済団体」として国税庁長官の承認を受けた団体が実施しています。

項目中退共特退共
運営主体独立行政法人 勤労者退職金共済機構(国)商工会議所・商工会等(民間)
掛金月額5,000円〜30,000円1口1,000円〜(団体により異なる)
新規加入助成あり(国の助成)なし(団体により独自施策)
運用利回り予定利回り年1.0%団体により異なる(多くは1.0%前後)

中退共と特退共は併用可能で、両方に加入することで退職金を上乗せできます。また、中退共と特退共の間で加入期間を通算することもできます。

中退共と特定業種退職金共済(建退共・林退共・清退共)の違い

特定業種退職金共済は、特定の業種に従事する従業員のための退職金制度です。複数の事業所を移動して働く労働者でも、業界全体で退職金を積み立てられる仕組みになっています。

制度名対象業種
建退共(建設業退職金共済)建設業
林退共(林業退職金共済)林業
清退共(清酒製造業退職金共済)清酒製造業

該当業種の事業主は、中退共ではなく特定業種退職金共済への加入が原則です。中退共と特定業種退職金共済の間でも加入期間の通算が可能です。

中退共と自社退職金制度との関係

中退共と自社独自の退職金規程は併用可能です。自社規程の退職金を「中退共からの支給額+会社からの上乗せ分」とする運用も多く見られます。

ただし、中退共から従業員へは中退共本部から直接支給されるため、事業主が退職金を従業員に直接支払って中退共分を相殺することはできません。

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中退共制度に関するよくある質問

ここでは中退共制度に関するよくある質問と回答をまとめました。

中退共の退職金はいつもらえる?振込までの期間は?


中退共の退職金は、必要書類を中退共本部に提出してから、おおむね1か月程度で従業員本人の口座へ振り込まれます。ただし、掛金の納付方法によっては2か月半程度、場合によってはそれ以上かかることもあります。支払予定日は、請求人宛てに送られる「退職金等振込通知書」で確認してください。




中退共の退職金はいくらもらえる?30年加入の場合は?


掛金月額10,000円で30年(360か月)加入した場合、退職金額は約421.3万円が目安です。掛金月額・加入期間によって金額は変わるため、公式の退職金シミュレーションで試算することをおすすめします。なお、加入期間が23か月以下の場合は掛金納付総額を下回り、11か月以下では退職金が支給されません。




中退共の退職金は自己都合退職と会社都合退職で金額が変わる?


中退共の退職金は、退職事由(自己都合・会社都合・定年退職等)に関わらず、掛金月額と納付月数によって一律に算定されます。雇用保険の失業手当のように退職事由による差はありません。ただし、勤続年数が短い段階で退職する場合は、掛金総額を下回る点に注意が必要です。




中退共は何歳まで加入できる?年齢制限はある?


中退共には明確な加入年齢の上限はありません。事業主に雇用されている従業員であれば、年齢に関わらず加入できます。ただし、退職金の積立効果を考えると、長期加入できる時期からの加入が望ましいでしょう。定年退職後の再雇用者についても、雇用契約の内容によっては加入できます。




中退共の退職金と会社の退職金は両方もらえる?


中退共と自社の退職金制度は併用可能で、両方を受け取ることができます。多くの企業では、中退共からの支給額に自社独自の退職金を上乗せする形で運用しています。ただし、中退共から従業員へは中退共本部から直接支給されるため、事業主が中退共分を相殺することはできません。




中退共の解約手当金はいつもらえる?退職金との違いは?


解約手当金は、中退共契約を解除する際に従業員へ支給される金銭で、退職金と同じく必要書類の提出からおおむね1か月程度で振り込まれます。定年延長後に掛金積立を終了する場合などにも、解約手当金として支給されます。請求方法・必要書類は退職金請求とほぼ同じです。




中退共の掛金を従業員と折半で払うことはできる?


中退共の掛金は全額事業主負担となります。一部でも従業員に負担させることはできません。給与や賞与から天引きすることもできませんのでご注意ください。掛金は法人の場合は損金、個人事業主の場合は必要経費として全額が非課税扱いになります。




中退共の退職金請求には期限がある?


退職金の請求権は、退職した日の翌日から5年を経過すると時効により消滅します。退職後はできるだけ早めに請求手続きを進めてください。退職金共済手帳を紛失した場合でも、本人確認書類を揃えれば再発行が可能です。




定年延長をした場合、定年時に積立てをストップできる?再雇用の場合は?


事業主と従業員との雇用関係が終了した場合、従業員からの請求に基づいて退職金が支払われます。たとえば定年が65歳まで定年延長となった場合、65歳を迎える前に掛金の積立てを終了すると、解約手当金として支払われます。一方、60歳で定年退職後に再雇用された場合は、定年時に退職として取り扱われ、退職金が支給されます。




同居親族でも中退共に加入できる?


以下の要件を満たせば、同居親族も加入できます。
・小規模企業共済制度に加入していないこと
・加入する際に、労働条件通知書の写し等の必要書類を提出すること

なお、同居親族が退職する場合には、「退職事由証明書」の提出が必要です。




まとめ|中退共は中小企業が手軽に導入できる国の退職金制度

中小企業退職金共済(中退共)は、独立行政法人 勤労者退職金共済機構が運営する、中小企業のための国の退職金制度です。新規加入助成・月額変更助成といった国の助成、掛金全額の損金算入による節税効果、簡単な事務管理など、中小企業にとってメリットの大きい仕組みが整っています。

掛金月額10,000円で30年加入すれば約421.3万円の退職金が積み立てられ、長期加入するほど運用利息と付加退職金で手厚くなります。退職金は中退共から従業員本人の口座へ直接振り込まれるため、事業主が倒産しても従業員の退職金は守られます。

一方で、加入期間が23か月以下では掛金総額を下回るため、短期退職が多い雇用形態には向きません。自社の経営状況・雇用実態・従業員構成を踏まえて、導入を検討しましょう。

退職金制度の導入は、福利厚生の充実と人材定着の両面で大きな効果が期待できます。従業員が安心して長く働ける環境を整えるためにも、中退共の活用を前向きに検討してみてください。

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