IT導入補助金は、中小企業や個人事業主が自社の業務に適したITツールを導入する際に、その費用の一部を支援する制度です。2025年度のIT導入補助金では、会計ソフト・経理システム・請求書発行システム等が補助対象として認められています。
また、インボイス枠を活用すれば、ITツールと同時に導入するPOSレジ・パソコンも補助の対象となります。本記事では、IT導入補助金で導入できる会計ソフトの例や注意点、申請時によくある質問について詳しく解説します。
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この記事の目次
IT導入補助金は会計ソフトにも対応
IT導入補助金にはいくつかの申請枠があり、その中の主に「通常枠」と「インボイス枠」で会計ソフトの導入に対応しています。クラウドの会計ソフトや管理システムにも対応しているため、業種や事業規模を問わず、幅広い事業者が活用できます。
IT導入補助金の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
あわせて読みたい:【2025年度】IT導入補助金とは?補助率や申請枠・変更点についても解説
会計ソフト導入で支援される補助額
IT導入補助金は、申請枠によって補助額が異なります。会計ソフトに対応している通常枠とインボイス枠の補助額は、以下のとおりです。
| 申請枠 | 通常枠 | インボイス枠(インボイス対応類型) |
|---|---|---|
| 補助率 | 1/2以内(要件を満たすと2/3) | 50万円まで…3/4以内(小規模事業者は4/5以内) 50万円~350万円まで…2/3以内 |
| 補助上限額 | 1プロセス以上…5万円~150万円未満 4プロセス以上…150万円~450万円以下 | 350万円以下 |
通常枠は、幅広い種類のITツールの中から、生産性向上のためのツールを選択できる申請枠です。補助率は1/2で、令和6年10月から令和7年9月の間で3か月以上、令和7年度改定後の最低賃金未満で雇用していた従業数が全体の30%以上なら2/3以内に引き上げられます。
一方でインボイス枠(インボイス対応類型)は、インボイス制度に対応するITツールの導入に特化しています。50万円以下の部分に関しては3/4以内、さらに小規模事業者であれば4/5以内まで補助率が引き上げられるため、通常枠に比べ補助率が高くなります。
また、通常枠は補助額が5万円以下となる場合、補助の対象外となります。そのため、会計ソフトのみを導入する場合であれば、補助率や対象範囲の面からインボイス枠(インボイス対応類型)の方が有利となるケースが多いです。
インボイス枠(インボイス対応類型)ならPOSレジ・パソコンも補助対象
インボイス枠(インボイス対応類型)では、導入したITツールを使用するためのPOSレジや券売機、パソコン等のハードウェアも補助対象となります。具体的な補助率は、以下のとおりです。
| 補助率 | 補助上限額 | |
|---|---|---|
| パソコン・タブレット等 | 1/2以内 | ~10万円 |
| レジ・券売機 | 1/2以内 | ~20万円 |
ツール類に比べると補助率はやや低めですが、導入コストの削減に有効な支援です。ITツールと同時にハードウェアの導入を検討している場合、インボイス枠(インボイス対応類型)の活用を視野に入れましょう。
IT導入補助金に対応した会計ソフト一覧
IT導入補助金に対応した主な会計ソフトを、まとめた表は以下のとおりです。
| ツール名 | 詳細・プラン |
|---|---|
| 弥生会計 | わかりやすさNO1!スタンダード、プロフェッショナル等 |
| マネーフォワード クラウド | クラウド会計ソフトの二大巨頭の一角。クラウド会計、経理等 |
| Freee | クラウド会計ソフトのパイオニア。freee会計スタンダードプラン等 |
| 建設大臣NX | 建設業向けの会計ソフト。クラウド、スタンドアロン、ピア・ツー・ピア等 |
| 大蔵大臣NX | 支払・手形・掛管理可能な統合型ソフト。クラウド、スタンドアロン、ピア・ツー・ピア等 |
| 福祉大臣 | 福祉会計業務のために設計・最適化されたクラウド会計システム。クラウド、スタンドアロン、ピア・ツー・ピア等 |
| SMILE V2 会計 | スピーディーで正確な伝票処理、柔軟なデータの分析と有効活用を実現。スタンダード・ベーシック等 |
| 勘定奉行クラウド | シェアNo.1のクラウド会計サービス。Sシステム、Aシステム等 |
詳しくは、IT導入補助金公式サイトの「ITツール検索」で確認できます。通常枠の「会計・財務・経営」またはインボイス枠の「会計・財務ソフトウェア」を選択して、調べてみてください。
申請やツールの購入はIT導入支援事業者を介して行う
IT導入補助金を活用したツールの購入や補助金の申請は、IT導入支援事業者を介して行う必要があります。IT導入支援事業者とは、一定の認定基準を満たし、事務局に認定された事業者を指します。
実際に、IT導入補助金を申請し、ITツール等を導入する流れは以下のとおりです。
| 手順 | 詳細 |
|---|---|
| ①GビズIDの取得、SECURITY ACTION | 申請準備のため、GビズIDプライムアカウントの作成、SECURITY ACTION宣言をする |
| ②IT導入支援事業者の選定、ITツールの選定 | 導入したいITツールと申請枠に応じて、公式サイトでIT導入支援事業者を選定 |
| ③交付申請 | ②で探したIT導入支援事業者を通じて、IT導入補助金の交付申請をする |
| ④交付決定 | 交付決定通知が届く |
| ⑤ITツールの発注・契約・支払い | IT導入支援事業者よりツール導入、支払い |
| ⑥事業実績報告 | 補助事業が完了したら、申請マイページより実績報告をする |
| ⑦補助金額の確認・承認 | 通知メールを確認し、期日までに確定検査結果の承認をする。その後、補助金を受け取る。 |
| ⑧事業実施効果報告 | 補助金受け取り後、あらかじめ決められた期間中に事業実施後の効果報告をする |
申請や導入、補助金交付後の実績報告・効果報告まで、IT導入支援事業者と共同で行う必要があります。IT導入支援事業者も、先程の「ITツール検索」から調べられるので、導入予定のITツールに対応した事業者を探してみてください。
IT導入補助金で会計ソフトを導入する注意点
IT導入補助金は、対象となる中小企業・個人事業主が、一定の要件を満たすことで申請できます。活用する際は、以下の2点に注意が必要です。
自分で会計ソフトを購入しても対象にならない
先ほど解説したとおり、IT導入補助金はIT導入支援事業者と協力して事業を行います。自分で好きな事業者から会計ソフトを購入しても、補助対象にはなりません。
あらかじめ公式サイトで申請手順を確認し、計画的に導入を進めましょう。
申請時に納税証明書や確定申告書が必要
IT導入補助金の申請時は、法人なら直近の法人税の納税証明書、個人事業主であれば納税証明書と直近分の確定申告書の控えの提出が求められます。
納税証明書や確定申告書は、確定申告を行うことで取得できる書類です。そのため、開業からまだ1期目で決算前の場合は、必要書類が揃わず、原則として申請できません。
開業して間もない方はご注意ください。なお、個人事業主が法人成りした場合については、コールセンターに相談が必要です。
TEL:0570-666-376(通話料がかかります)
IP 電話等からのお問合せ先:050-3133-3272
参考:IT導入補助金2025 インボイス対応類型 よくあるご質問
IT導入補助金の会計ソフト導入時のよくある質問
最後に、IT導入補助金で会計ソフトを導入する際のよくある質問を紹介します。どんな会計ソフトでも補助対象になる?
対象となるのは、事務局に登録されている「IT導入支援事業者」が提供している会計ソフトのみです。市販ソフトや公式サイトから直接購入したソフトは補助対象外となります。
個人事業主も対象になる?
はい、個人事業主も申請できます。ただし、直近の確定申告書類と納税証明書が必要です。確定申告を行っていない場合は、原則申請できません。
会計ソフトだけを導入したい場合、通常枠とインボイス枠のどちらが良い?
補助率や要件の面から、会計ソフト単体導入であってもインボイス枠(インボイス対応類型)の方が有利となるケースが多いです。発注前に、IT導入支援事業者へ枠の提案を相談しましょう。
まとめ
IT導入補助金を活用すれば、会計ソフトや経理システムを導入する際の費用負担を抑えることができます。特にインボイス枠ではハードウェアも補助対象となるため、会計処理の自動化や売上管理の効率化が進めやすくなります。
日々の会計業務の中で「手間がかかる」「改善したい」と感じる作業がある場合は、その課題を起点に、解決できる機能を備えたソフトを選択することが大切です。良いと思った会計ソフトがあれば、補助金を活用して導入計画を進めてみてはいかがでしょうか。


