現在日本では、少子高齢化や人手不足などの問題の他、賃上げや各種法改正への対応など、中小企業を取り巻く環境は日々厳しさを増しています。
しかし、それでも中小企業は生産性を上げていかなければいけません。
では、どうすれば生産性を上げていくことが出来るのでしょうか。
今回は、中小企業の生産性向上に向けてITツールがおススメな理由をまとめてみました。
ITツール導入に使える補助金と、おまけとして税制優遇制度も調べてみたので、是非経営の一助にお役立てください!
この記事の目次
1.生産性向上にITツールがおススメな理由
1.そもそも生産性とは
生産性は、「アウトプット÷インプット」で計算されます。
アウトプットは、企業が生み出した商品やサービス、価値などの産出量を指し、インプットは資本や人材などの投入量を指します。
言い換えると、”お金や人や時間を使って、どれだけ成果を上げることが出来るのか”。
そして生産性が高い状態とは、例えば、
・短時間で成果が出ること
・無駄な作業をしていないこと
・費用対効果が高いこと
などが考えられますね。
2.生産性を上げる方法
では、どうしたら生産性を上げることが出来るのでしょうか。
・優先順位をつけさせる?
・目標を持たせる?
・毎日帰宅時に、翌日のTODOをまとめるようにさせる?
・社員研修に力を入れる?
などなど、個々人の業務効率を上げることが会社全体の生産性に繋がることは間違いありません。
しかしもっと影響力の強い方法。それは・・・
ITツールを導入し、仕組みを変えてしまうこと。
です。
例をあげてみたいと思います。
飲食店で毎回紙で注文を取っていたところを、POSレジに変更した。
→会計時に打ち直す必要がないどころか、消費税率の変更にも対応。
8%なの?10%なの?といった打ち間違いも防止され、お客様の統計データから営業に関わる分析まで出来るようになりました。
Excelで勤怠データを管理していたところを、人事管理と給与計算のシステムを導入。
→タイムカードからの集計作業も不要になり、エクセルに何度もデータを入力や修正する作業がなくなりました。
それだけではなく、残業時間も削減され、残業代も減りました。
また、来年度から施行される有給付与の管理も出来るようになり、安心して年度を迎えることが出来ます。
紙ベースで用意していた様々な契約書を電子化して管理するツールを導入。
→契約書のやり取りに関わる郵送コストも時間も削減。
山のように積まれた契約書の中から契約書を探しあてる時間もなくなり、大幅な業務改善に繋がりました。
契約期間もアラート設定しておけば、もう契約切れでトラブルになることはありません。
2.ITツール導入に使える補助金
1.IT導入補助金
2018年12月18日(火)まで受け付けている補助金です。
補助率1/2で、上限50万円まで補助を受けることが出来ます。
補助金ポータルでも幾つか記事に取り上げているので、合わせてご確認いただければと思います。
題名:【2018年度】IT導入補助金の最新情報とは?
URL:https://hojyokin-portal.jp/2018-it-hojyo/
題名:ITツール提供事業者様必見!ベンダー目線から見るIT導入補助金とは?
URL:https://hojyokin-portal.jp/ithojo/
題名:【2018年度】ラスト1回!2018年12月18日まで受付のIT導入補助金の最新情報!
URL:https://hojyokin-portal.jp/last_it/
2.業務改善支援助成金
事業場内最低賃金が1,000円未満の中小企業・小規模事業者を対象とし、賃金引上げと業務改善に繋がる設備投資で最大100万円まで助成を受けることが出来る制度です。
■業務改善支援助成金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html
こちらは厚生労働省の方で行っている助成事業で、予算の概念はありますが引き続き募集を行っている助成金です。
3.IoT導入スタートアップ補助金
横浜市限定にはなりますが、IoT等の設置で上限10万円まで補助を受けることが出来ます。
平成30年12月27日(木)が締切予定です。
こちらも補助金ポータルで記事に取り上げているので、合わせてご確認いただければと思います。
題名:【平成30年度】横浜市限定!「IoT導入スタートアップ補助金」について調べてみた
URL:https://hojyokin-portal.jp/iot_yokohama/
4.おまけ
補助金とは異なりますが、ITツールを導入する際に活用出来る税制優遇制度もありますのでご紹介いたします。
1.生産性向上特別措置法とは
2020年までを「生産性革命・集中投資期間」とし、あらゆる政策を総動員すると政府は発表しました。
それを受け、2018年6月6日に「生産性向上特別措置法」が施行されました。
生産性向上特別措置法とは、ICT分野における急速な技術革新の進展により変化する競争環境に対応し、「生産性革命」を実現すべく掲げられた政策の一環で制定された法律です。
大きく3つ、下記について規定されています。
============
1.プロジェクト型「規制のサンドボックス」制度の創設
2.データの共有・連携のためのIoT投資の減税等
3.中小企業の生産性向上のための設備投資の促進
============
3の中小企業の生産性向上のための設備投資の促進については、補助金ポータルでも以前取り上げているので合わせてご確認いただけばと思います。
題名:【補助金受給にも有利】生産性向上特別措置法とは?
URL:https://hojyokin-portal.jp/seisanseilaw/
最大3年間、固定資産税がゼロになることは経営にもインパクトは強いのではないでしょうか。
先端設備導入に伴う固定資産税ゼロの措置を講じた自治体も増えてきているようです。
先端設備等導入に伴う固定資産税ゼロの措置を講じた市区町村(平成30年9月末現在)(PDF形式:695KB)PDF
2.コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)とは
2のデータの共有・連携のためのIoT投資の減税等に関わる制度になります。
業種・資本規模による制限なく、青色申告事業者を対象とし、認定事業計画に基づいて行う設備投資について、税額控除3%(賃上げを伴う場合は5%)または特別償却30%を措置する制度です。
■コネクテッド・インダストリーズ税制(IoT税制)
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/data-katsuyo/iot-zeisei/iot-zeisei.html
こちらも是非、設備投資の際には参考にしてみていただければと思います。
3.まとめ
中小企業の生産性向上に向けてITツールがおススメな理由と、ITツール導入に使える補助金、税制優遇制度について調べてみました。
中小企業を取り巻く環境は、日々厳しさを増しています。
そのような中で、個々の業務改善やモチベーションUPなど生産性を上げる方法は幾つかありますが、ITツールの導入によって仕組みを変えてしまうことも是非ご検討いただくのをおススメします。
IT導入補助金や、業務改善支援助成金、横浜市のIoT導入スタートアップ補助金やIoT税制まで、ITツール導入における様々な支援が数多くあるこのタイミングで、是非ITツールの導入をしてみてはいかがでしょうか。
補助金ポータルでも、ご相談等受け付けております。
その他不明点などあればお気軽にご連絡ください。
https://hojyokin-portal.jp/inquiry/