日本の農業界は、急速な高齢化と後継者不足という問題に直面しています。そんな中で、農家や農業に興味を持つ方々が助けを求めているのが「補助金」です。しかし、補助金の申請は一筋縄ではいかず、その知識や手続きは専門的で複雑です。そこで今回、農業関係者の補助金申請をサポートし、農業界に新たな風を吹き込んでいる行政書士・丸山先生(フリーテクノロジー行政書士事務所)にインタビューを行いました。
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フリーテクノロジー行政書士事務所の概要
丸山先生の行政書士事務所は、2013年に運営を開始し、現在11年目に突入しています。設備を増やしたい農家や、新しく農業に参入したい人々へのアドバイスから、特許の手続き、そして資金調達まで、その活動は多岐に渡ります。更には、飲食店やバーの許認可関係、つまり食品関連の許認可を得ることも専門としています。
この記事の目次
申請サポートをした補助金について
丸山先生の事務所では、様々な種類の補助金の申請を行っています。具体的には、経済産業省から提供される小規模補助金、ものづくり補助金、事業再構築補助金などがあります。また福祉連携推進補助金や外食産業向けの事業転換補助金、さらには農林水産省から提供される補助金も申請されています。
一次産業に携わる方々と補助金情報のギャップ
しかし、これらの補助金の存在や詳細を知らない方々が多いと丸山先生は指摘します。特に、農業を長年に渡って続けている事業者や、小規模で運営している方々は、補助金の情報を得る機会が限られています。その大半は、農協や自治体からの情報に依存しており、その他の情報源になかなかアクセスできないのが現状だと言います。
この背景には、自治体が補助金の申請に慣れていないことがあります。例えば、補助金を申請するためには自治体が申請を行う必要がある場合がありますが、その自治体が申請の経験がないため、なかなか申請に踏み切れないことがあるようです。
補助金ポータル:農林水産省関連の補助金情報はより専門的で分かりにくい印象ですが、実際一次産業に携わる方々は、どのくらい農水省から出される補助金情報についてご存知なのでしょうか?
丸山先生:補助金という存在自体は何かしら聞いたことがある人も多いのですが、具体的にどう申請すれば良いのか、またどういった種類の補助金があるのかご存知ない方の方が多いかと思います。
もちろん、大手企業や最近始めた農業ベンチャーなどでは、情報をしっかりと収集することが多いです。しかし、昔から続けている事業者や、実際に小規模で運営している方々にとっては、農協から提供される情報がほぼ全てとなっています。それゆえ、農協や自治体からの情報がないと、その他の情報になかなかアクセスできないというのが現状ですね。
補助金ポータル:農協さんから提供される情報に、漏れがあるケースもあるのでしょうか?
丸山先生:もちろん、意図的なものではないですが、情報が漏れてしまうケースがありますね。さらに、多くの場合自治体が申請しなければならないのですが、その情報が入ってきても過去の経験がないため、なかなか申請に踏み切れない事例もあります。結局、住んでいる地域によっては、補助金を申請していない自治体も存在します。したがって、その状況は一部の方々にとってはなかなか難しいと感じられるのかもしれません。
補助金ポータル:そうなんですね。では、農水省は予算を確保し補助金を提供しようとしていても、自治体が申請していないため農家の方々が補助金を申請できない状況があったりするということですね。
丸山先生:そうなんです。農家さん側から情報を仕入れて私に相談にこられたのですが、自治体がまず申請しなくてはいけないものがありました。そこで私の方から自治体にアプローチして申請をお願いしたところ、「自治体として申請したことがないので、フォローお願いします。」と言われて自治体の方と一緒に申請書類を作るケースがあったりしました。
農業の補助金申請への一助となる行政書士
補助金ポータル:では、情報を得た農家さんたちで、自治体がそれを実施していないために申請ができないと申請を諦めている方も、もし丸山先生の事務所のようなところに相談したら補助金申請ができる可能性があるということですね。
丸山先生:できなくはないかと思います。もちろん、期間というものがあるので、結構長いスパンにはなってきますけど、来年度のものに使いたいんだっていうものを早めから言っておけば対応してもらえる可能性は高くなります。
農水省が直接でやってる農政事務局経由のものであれば、スムーズにいくんですけども、特に自治体さんとは打ち合わせ一回ぐらいすればスムーズに設定できたりしますが、なにぶん自治体が主体になって申請しなきゃいけないものになっていくと、事前のアンケート調査を集計して、その情報を元に書類を作って、それを農水省に上げるという流れがあります。そこから予算を獲得して、更にそこから別事業者間のやりとりになるので、結構スパンとして長くなるのです。
まとめ
インタビューを通じて、農業補助金が大きな可能性を持つ一方で、その活用には申請プロセスや情報把握が不可欠であることが明らかになりました。特に小規模事業者や地方の農家は、情報へのアクセスや申請手続きの複雑さから、補助金の有効活用への道筋が見えにくい状況です。そんな彼らの支援となる活動を、丸山先生のような行政書士が精力的に行っています。
このような活動により、農業事業者は補助金の利用方法を学び、新たな資金調達の道を開くことができます。補助金の活用は、農業の課題解決だけでなく、未来に向けて進むための道筋を示す助けにもなります。農業事業者は補助金を活用し、持続可能で生産性の高いビジネスモデルを構築しましょう。その際は、ぜひ行政書士の先生方のサポートを受けてみてください。
補助金ポータルとして、この記事が事業者や農家の皆様にとって、農業補助金の利用という新たな可能性を探求するきっかけとなり、その一歩を踏み出す手助けとなることを願っています。