東京都中小企業振興公社では、都内中小飲食事業者が新たに「テイクアウト」「宅配」「移動販売」を始める際の初期経費等に対して、最大100万円(助成率4/5以内)を助成する「業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業」の受付を開始します。
この事業は新型コロナウイルス感染症の流行に伴う都民の外出自粛要請等に伴い、売り上げが大幅に落ち込んでいる都内中小飲食事業者が、新たなサービスにより売り上げを確保する取り組みに対し、経費の一部を助成するものです。
助成率4/5(80%)ということは、たとえば
・対象経費50万円の場合 助成金40万円
・対象経費125万円の場合 助成金100万円(上限額)
が支給されます。
交付決定前に着手した経費も実施の確認ができれば対象とすることができます。(※令和2年4月1日以降開始の新たな取り組みが対象です。3月中に実施した取り組みは対象外。)
4月からテイクアウトなどの新サービスを始めた、またはこれから始めようとしている都内中小飲食事業者は必見の助成金です!
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この記事の目次
気になるポイントの確認
「業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業」の内容を見る前に、東京都中小企業振興公社のサイトに掲載されている「よくあるお問い合わせ」から重要なポイントを確認しておきましょう。
助成金とは?
助成金は「協力金」や「融資」とは異なります。今後の事業活動に向けた取り組みの経費の一部から助成金額を確定し、取り組みが完了してから後払いで交付(支払)されるものです。認められた場合は原則返還不要です。
ただし、偽り、隠匿など不正手段により助成金の交付を受けたとき又は、受けようとしたときは、助成金の返還、刑事罰が適用される場合もあります。
「感染拡大防止協力金」を受け取っていても、本助成金の対象になるの?
都の休業要請に応じた事業者に対して支給される「東京都感染拡大防止協力金」を受け取っていても、対象になります。なお助成金の交付決定には書類等の審査があります。
助成金申請から支払いまでどのくらいの期間がかかるの?
概ね申請から交付決定まで約2週間、準備実施期間が最大12週間、実施報告から支払いまで約2週間の合計約4か月です。
参考:業態転換支援事業(新型コロナウイルス感染症緊急対策)Q&A
業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業の内容
都内の中小飲食事業者が行う売上確保の新たな取り組みに関する助成が「業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業」です。都内中小企業者の経営基盤を確保することを目的としています。
助成対象者
東京都内で飲食業を営む中小企業者(個人事業者を含む)
・注文に応じその場所で調理した飲食料品を提供し、飲食可能なスペースを有する事業所で、新たに「テイクアウト」「宅配」「移動販売」を始める者
・本店又は支店が都内に登記されている者
多店舗展開の場合でも、店舗ごとの申請はできません。一事業者につき1回の申請となりますのでご注意ください。
【申請要件】
申請要件には
・1期以上の決算を経ており、税務署に確定申告済みで受付印のある直近1期分の確定申告書の写しが提出できること ※1期に満たない方(未決算企業)は代表者の直近の「源泉徴収票」を提出できること(源泉徴収票の代わりに所得税納税証明書その2でも可)
・保健所の許可(必要となる食品関係許可)を取得しており、各許可書等の写しが提出できること
などがあります。詳細は募集要項の2~3ページでご確認ください。
令和2年度 業態転換支援事業 募集要項
助成対象期間
交付決定日から令和3年1月31日まで(ただし、着手日から最長3か月間)
・着手日とは「契約」「発注」が発生した日のことを指します。
・令和2年4月1日以降で交付決定前に着手した経費も、契約・支払いの確認(契約書や発注書、領収書等)ができれば対象となります。
助成率・助成限度額
助成率:対象経費の4/5以内
助成限度額:100万円
助成対象経費
新たにテイクアウト、宅配、移動販売を開始する際の初期経費等で、助成対象期間内に契約・実施・支払いが完了する経費が対象です。新たな取り組みを始めるにあたり、必要となるさまざまな経費が助成対象となっています。
(1) 販売促進費(印刷物制作費、PR映像制作費、広告掲載費など)
チラシ等印刷物の制作委託費:経費計上限度額30万円
PRするための広告掲載費:経費計上限度額20万円
PR動画制作委託費:経費計上限度額20万円
WEBサイト等制作委託費:経費計上限度額50万円
看板・POP・のぼり制作費:経費計上限度額20万円
(2) 車両費(宅配用バイクリース料、台車など)
デリバリーバイク等のリース・レンタル料 (最長3か月間)
自転車等の購入費:経費計上限度額20万円/リース・レンタル料(最長3か月間)
(3) 器具備品費(WiFi導入費、タブレット端末、梱包・包装資材など)
通信環境設備導入費:経費計上限度額10万円/リース・レンタル料(最長3か月間)
通信料(最長3か月間)
タブレット端末等の購入:経費計上限度額15万円/リース・レンタル料(最長3か月間)
梱包・包装資材等の購入費 :経費計上限度額15万円
(4) その他(宅配代行サービスに係る初期登録料、月額使用料、配送手数料など)
宅配代行サービス利用に係る経費 (最長3か月間)
新たに移動販売等を行う際に必要となる、営業・販売・製造等の許可取得手数料
新たな取組に必要となる店舗等内装工事費:経費計上限度額50万円
申請の流れ
助成の対象となる事業者、経費などが確認できましたので、申請の流れについてもみておきましょう。
出典:事業案内チラシ
【受付期間】
第1回 令和2年4月23日(木)~令和2年5月18日(月)【消印有効】
※以降、順次受付を行い、最終受付は令和2年11月25日(水)を予定していますが、予算額に達した場合は、受付期間中であっても終了となりますのでお気を付けください。
第1回受付期間の交付決定予定日は、6月1日(月)となっています。
出典:東京都中小企業振興公社 業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業
【申請に必要な書類】
①交付申請書(様式第1号)
②登記簿謄本または開業等届出書
③納税証明書(事業税、都民税)
④直近1期分の確定申告書
⑤食品関係営業許可書
⑥申請金額根拠資料
出典:令和2年度 業態転換支援事業 募集要項
【交付決定後の流れ】
■事業の実施
交付決定後、申請内容に基づき業態転換の取り組みを実施します。
■実績報告書の提出
助成事業の契約・実施・支払い等がすべて完了後、速やかに実績報告書を提出します。
■完了検査
提出された実績報告書に基づき、完了検査が行われます。
■助成金額の確定
完了検査から2~3週間程度で助成金の額が確定します。
■助成金の交付
助成金額の確定後、確定通知書が届きますので、通知内容に基づき助成金の請求をします。請求書が受領されてから2~3週間程度で助成金が支給されます。
※助成金額の確定や助成金の交付について、書類に不備がある場合は想定日数よりも時間がかかる場合があります。
まとめ
今回は、新型コロナウイルスの影響で売上が減少する都内中小飲食事業者に対して「テイクアウト」「宅配」「移動販売」を始める際の初期経費等助成する「業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)事業」をご紹介しました。
新たなサービスを始めるための幅広い経費が助成対象となっています。売上確保のための取り組みに使える支援をお探しの方は、ぜひこの機会に活用をご検討ください。
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