
愛知県は、航空機の主要部品を供給するサプライヤーが集積する地域として、航空宇宙産業の振興と産業空洞化の防止を重要課題としています。このような背景のもと、県は「航空宇宙産業応援補助金」を通じて、ものづくりの中核を担う企業の設備投資を支援しています。今回は、その補助金制度の概要と活用のポイントについて紹介します。
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この記事の目次
航空宇宙産業応援補助金とは
「航空宇宙産業応援補助金」は、航空機需要の減少によって打撃を受けた県内企業が、将来の需要回復に備えて再び設備投資へ踏み出せるよう支援する制度です。とくに、航空機部品の開発・製造に関わる機械や装置の導入など、生産基盤の強化に資する取り組みが対象となります。愛知県内に製造拠点を持つ企業を対象とし、地域の産業競争力の維持・回復を目的としています。
補助率・補助額
この補助金は、愛知県内で航空宇宙分野の新たな設備投資(機械・装置)を行う企業に対して、導入費用の一部を支援する制度です。補助率 | 1/4以内(※国・市町村の補助金と併用する場合、合計で3/4以内) |
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補助対象経費 | 航空宇宙分野における製品の開発・生産に必要な、県内設置の機械や装置の購入・運搬・据付費用(※1設備あたり2,000万円以上に限る) |
補助上限額 | 1億5,000万円 |
補助実施期間 | 2025年度末までに事業完了が条件 |
対象者と対象要件
対象となるのは、愛知県内で航空宇宙産業に関連する製品開発や生産設備の導入を行う事業者です。ただし、申請には以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 航空宇宙分野において事業実績があること
- 直近3年間のうち任意の3か月間の売上高合計が、2019年同時期と比較して10%以上減少していること
つまり、単に事業分野に該当するだけでなく、コロナ禍などによる売上減少の影響を受けた企業であることが条件となります。実態に即した支援を届けるための基準と言えるでしょう。
申請スケジュール
申請は、随時受付となっており、申請の締切日は設けられていません。予算に限りがあるため、補助を希望する場合は早めの申請が推奨されています。
スケジュールで注意する点としては補助対象となる設備投資などの事業は、2025年度末(2026年3月31日)までに完了している必要があります。設備の導入・据付工事・支払いを含めてすべての工程をこの期間内に終えることが条件です。
2025年度末(2026年3月31日まで)に事業が完了
まとめ
航空機産業は景気変動の影響を受けやすい分野である一方、回復期には大きな市場成長も見込まれます。本補助金は、そうした将来を見据えて前向きな投資に踏み切る事業者を後押しする制度です。タイミングを逃さず、制度の詳細を把握したうえで、適切な活用を検討してみてはいかがでしょうか。
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